ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ USAシングル盤 AIN'T TOO PROUD TO BEG いろいろ!!

ローリング・ストーンズのUSAシングル盤「Ain't Too Proud To Beg/Dance Little Sister」です。1974年10月25日(12月説もあり)に発売され、規格番号はRS-19302です。A面はテンプテーションズの66年のヒット曲のカヴァーで、作者はノーマン・ホイットフィールドとエディ・ホランド・ジュニアです。ストーンズ・ヴァージョンはビリー・プレストンが参加しています。両面共この1週間前の10月18日に発売されたアルバム『IT'S ONLY ROCK'N ROLL』に収録されており同アルバムからの第2弾シングルとなります。このシングルは片面にモノラル、片面にステレオを収録したプロモ盤も作られました。プロモ盤はアルバム・ヴァージョンと同じです。このシングルは一部ベロスリーヴに入っているものもありますが、アトランティックのカンパニースリーブが使われています。

プロモ盤です。レコードは3か所のプレス工場で作られていますが、枝番の若い順に取り上げていきます。最初はプレス工場コードがSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsです。左側にベロマーク、マト、MONOがあります。右側に規格番号、出版社、タイム表記があります。その下に"From Rolling Stones LP COC 79101とあります。リムはROLLING STONES RECORDSから始まる住所が75 ROCKEFELLER PLAZA N.Y.です。マトリクスは手書きでRS-29480-2/ST-RS 29480-2です。 

ステレオ側のラベルです。青ラベルで左下にSTEREOがあります。その他の文字の配置はモノラル側と同じです。

プレス工場コードはPLです。これはテネシー州のPlastic Productsのことです。左側にベロマークが、右側にMONO、規格番号、マト、出版社、タイム表記があります。マトリクスは手書きでRS-29580-4/ST-RS 29480-4です。

ステレオ側のラベルです。

プレス工場コードはMOです。これはカリフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマーク、右側にPLUG SIDE、MONO、規格番号、マト、出版社、タイム表記があります。その下にPROMOTION COPY、NOT FOR SALEがあります。マトリクスは手書きでRS-29480-5  △96154/ST-RS 29480-9  △96155です。

ステレオ側のラベルです。

テストプレスです。プレス工場コードはSPです。上部にタイトルがあります。左側にマトとMONOが、右側に規格番号とタイム表記があります。下部にアーティスト名があります。マトリクスは手書きでRS-29480-1/ST-RS-29480-1です。両面マト1はこのテスト盤だけです。

ステレオ側のラベルです。

ここからはレギュラー盤です。最初はプレス工場コードがSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsです。左側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、出版社、タイム表記があります。その下に"From Rolling Stones LP COC 79101"とあります。マトリクスは手書きでST-RS 29480-2/ST-RS-29484-1です。

上と同じSPですがリムにWのロゴがあります。文字の配置は上のラベルと同じです。マトリクスは手書きでST-RS 29480-12  1-1/ST-RS-29484-1  1-2です。

プレス工場コードはPLです。これはテネシー州のPlastic Productsです。左側にベロマーク、右側にSTEREO、規格番号、マト、出版社、タイム表記があります。マトリクスは手書きでST-RS 29480-4/ST-RS-29484-5です。B面の枝番は文字が潰れているので6にも見えます。

プレス工場コードはMOです。左側にベロマーク、右側にSTEREO、規格番号、マト、出版社、タイム表記があります。マトリクスは手書きでST-RS-29480-8  △96155/ST-RS-29484-9  △96156です。

『ACETATES』というブートレッグにこの曲のエデイット・ヴァージョンが収録されています。ギターソロ前のサビの部分がカットされ、いきなりギターソロへ飛びエンディングはフェイドアウトしてしまうというヴァージョンですが、このプロモ盤でも使われておらずなんで作られたのか分かりません。まあ、もともと3分29秒と短い曲ですのでハサミを入れる必要がなかったと思いますがこのプロモで使えば面白かったですよね。私は75年にNHKの「ヤング・ミュージック・ショー」でこの曲のPVを観てカッコいい!と思ったのを覚えています。テンプスのオリジナルもいいですが、ストーンズ・ヴァージョンもカッコいいですよね。

ローリング・ストーンズ USAシングル盤 IT'S ONLY ROCK'N ROLL いろいろ!!

ローリング・ストーンズのUSAシングル盤「It's Only Rock'n Roll/Through The Lonely Nights」です。アメリカでは1974年7月26日(ミックの誕生日)に発売され、規格番号はRS 19301です。アルバムは10月18日に発売されたので3か月前に先行シングルとして発売され、B面にはアルバム未収録の曲が収録されているというアルバムからのカットが当たり前となっていた当時としては珍しいシングルです。この曲はプロモ用のシングルも作られ、プロモ盤には片面にモノラル、片面にステレオが収録されています。モノ、ステレオ共にエデイット・ヴァージョンが収録されています。このエデイット・ヴァージョンは、2回目のサビの途中のlile it, yes I doからいきなりギターソロへ飛びそのままエンディングへ突き進むというここでしか聴くことができないヴァージョンとなっています。通常ヴァージョンは5分3秒、エデイット・ヴァージョンは4分45秒なのでそんなにカットしてあるわけではないですがそれでもコーラスの途中から急にギターソロへ飛ぶと違和感がありますね!最初はプロモからいきます。レコードはアトランティックのカンパニースリーブに入っています。

ラベルです。このシングルは3つのプレス工場でプレスされていますが、ここではマトの枝番が若い順に取り上げていきます。最初はプレス工場がSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsです。モノラル側の白ラベルです。左側にベロマーク、マトとMONOがあります。右側に規格番号、タイム表記、その下にEDITED VERSIONとあります。エデイット・ヴァージョンなので通常5分3秒のところここでは4分46秒となっています。タイトルの下のプロデューサー・クレジットがThe Glimmer Twinsとなっているのが新しい時代を感じさせますね。マトリクスは手書きでRS 29271-2/ST-RS-29271-3です。このシングルのリムは全てROLLING STONES RECORDSから始まり、住所が75 ROCKFELLER PLAZAです。 

ステレオ側の青ラベルです。左側にSTEREOがあります。こちらも同じエデイット・ヴァージョンで、ステレオとなっています。

プレス工場コードはPLです。これはテネシー州のPlastic Productsです。左側はベロマークだけです。右側に大きくEDITED VERSIONがあります。その下にMONO、規格番号、マト、タイム表記があります。マトリクスは手書きでRS 29271-3/ST-RS 29271-5です。ハイフンの有り無しはレコードの通りに書いています。

ステレオ側のラベルです。

プレス工場コードはMOです。これはカリフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマークがあります。右側にPLUG SIDE、MONO、規格番号、マト、タイム表記があります。その下にEDITED VERSION、PROMOTION COPY、NOT FOR SALEがあります。マトリクスは手書きでRS 29271-5  △95365/ST-RS 29271-8  △95366です。

ステレオ側のラベルです。

テストプレスです。プレス工場コードはSP(Specialty records)です。上部にタイトルがあります。左側にMONOとマトがあります。右側に規格番号とタイム表記があります。下部にアーティスト名と全体にシンプルなラベルです。マトリクスは手書きでRS 29271-2/ST-RS-29271-3です。このマトは一番最初のSP製のプロモと同じマトです。

ステレオ側のラベルです。

ここからレギュラー盤です。レギュラー盤は両面ステレオで、「It's Only Rock'n Roll」は通常のタイムのアルバム・ヴァージョン、B面に「Through The Lonely Nights」が収録されています。この「Through The lonely Nights」は長い間このシングルでしか聴くことが出来なくて重宝されていましたね!こちらも3か所のプレス工場でプレスされていますが、マトの枝番の若い工場から取り上げていきます。最初はプレス工場コードがSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsです。左側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号とタイム表記があります。レギュラー盤のリムも全てROLLING STONES RECORDSから始まる住所が75 ROCKFELLER PLAZAです。マトリクスは手書きでST-RS 29270-5/ST-RS-29272-1です・ 

プレス工場コードは上と同じSPです。文字の配置も上と同じですが、リムにWのロゴがあります。マトリクスは手書きでST-RS 29270-3/ST-RS-29272-1です。

プレス工場コードはPLです。これはテネシー州のPlastic Productsです。左側にベロマーク、右側にSTEREO、規格番号、マト、タイム表記があります。マトリクスは手書きでST-RS 29270-8/ST-RS-29272-5です。

プレス工場コードはMOです。これはカリフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマーク、右側にSTEREO、規格番号、マト、タイム表記があります。文字の大きさは上のPL盤よりも小さいです。マトリクスは手書きでST-RS 29270-10  △95367/ST-RS-29272-8  △95366-Xです。

この曲はロン・ウッドの『俺と仲間』のセッションで録音されたもので、最初はロン(ギター)、ミック(ヴォーカル)、ケニー・ジョーンズ(ドラムス)、ウィリー・ウィークス(ベース)、そしてデヴィッド・ボウイ(バック・ヴォーカル)で録音されたそうです。ストーンズ・ヴァージョンはそのテープを元にキースのギターとイアン・スチュワートのピアノを追加したものです。また、この曲はプロモーションビデオも作られていますが、ストーンズ演奏中に泡が出てきてメンバーが沈んでいくというストーンズ史上サイコーに面白いPVでしたね!タイトルになった"It's only rock'n roll but I like it"という言葉もストーンズにしか言えない王者の風格がありますね!ライヴではチャック・ベリー調のロックン・ロールで演奏していますが、このスタジオ盤はルーズな演奏が心地よく一度でいいからこの雰囲気でライヴ演奏してくれませんかね。

ローリング・ストーンズ カナダ盤 DECEMBER'S CHILDREN いろいろ!! 

ローリング・ストーンズのカナダ盤『DECEMBER'S CHILDREN』です。カナダでは1966年に発売され、規格番号はモノラルLL 3451、ステレオPS 451です。ジャケットは表裏USA盤と同じデザインですが、カナダ盤は表面がエンボス加工になっているのですぐに判別出来ます。ここではモノラルのジャケット→モノラルのラベル→ステレオのジャケット→ステレオのラベルの順で紹介します。最初はモノラル盤のジャケットです。

写真ではよく分からないかも知れませんが、エンボス加工になっています。

左下にMONOと規格番号のLL 3451があります。 この写真の方がエンボス加工がよく分かると思います。

裏ジャケです。こちらもUS盤と同じデザインですがUSA盤の右下にあったPrinted in U.S.A.のクレジットはありません。

USA盤のジャケットと並べてみました。USA盤の方はPRINTED IN U.S.A.がありますが、カナダ盤には生産国のクレジットはどこにもありません。

あと珍しいものではカナダ盤のモノラルのジャケットで裏ジャケの印刷が白黒反転してしまっているものがあります。これは過去2回見かけた事がありますが、どういったものなのか不明です。左上にステレオの規格番号、右上にモノラルの規格番号があるのでプロトタイプなのかよく分かりません。モノ、ステレオ両方の規格番号が書かれていて通常のジャケットとは違うので印刷ミスの可能性は低いと思います。カナダ盤だけ最初はこういうデザインで行こうとしていたら面白いですね!

左上のステレオの規格番号の部分です。黒い方は正規盤です。

右上のモノラルの番号の部分です。黒い方は正規盤の方です。

下部中央にカナダを表すのか"C"の文字があります。下は正規盤でこの部分には何も書かれていません。

通常のジャケットと並べてみると違いがよく分かります。写真がネガのようになっています。

文字の部分です。白いと大分印象が違いますね。

ラベルです。モノラル用のマルーンのラベルです。上部にLONDONのロゴとffrrがあります。左側にSide 1が、右側に規格番号のLL. 3451があります。曲目は左揃いです。下部にあるマトリクスは逆さに書かれています。リムの最後にMADE IN CANADAとあります。マトリクスは手書きでARL-7031-2-A/ARL-7032-2-Aです。A面のマトは7032と間違えて2の部分を消して1と修正してあります。

B面のラベルです。

モノラルのラベルですが、こちらは文字の配置等が違います。ロンドンのロゴの下にMADE IN CANADAがあります。左側に規格番号とNON-BREAKABLEとあります。右側にSide 1とマトがあります。曲目は中央揃いになっており、上のラベルと比べると文字の大きさが小さくなっています。マトリクスは手書きでLL 3451-S1  ARL-7031-2/ARL 7032  LL 3451-S2です。

B面のラベルです。

ここからステレオ盤です。ジャケットのデザインはUSA盤と同じです。ステレオのジャケットは初期型は表側がエンボス加工となっていますが、70年代に入ってからはUSA盤のように表面がツルツルしたものに変わっています。

裏ジャケです。USA盤と同じデザインですが、モノラル同様こちらもUSA盤にあったMade in U.S.A.のクレジットはありません。

ラベルです。オリジナルの青ラベルです。ロンドンのロゴの横にステレオではここにffssとなるところをffrrとミスっています。中央にSTEREOPHONICのラインがあります。左側にSide 1が、右側にPS.451があります。曲目は左揃いになっています。下部にあるマトリクスは逆さになっています。リムの最後にMADE IN CANADAがあります。マトリクスは手書きでZAL 7031/ZAL 7032です。

B面のラベルです。

72年から78年頃まで使われていた黒ラベルです。こちらもffrrのままです。上のラベルと文字の配置はほぼ同じですが、左側の面表記の下にSTEREOの文字が加わってあります。下部にあるマトは逆さ文字となっています。リムの最後にMADE IN CANADAがあります。マトリクスは手書きでZAL 7031-2/ZAL 7032-2です。

B面のラベルです。

78年から80年代に使われていたサンセットラベルです。上部にLONDONのロゴが、その下にタイトルがあります。左側にSTEREOとSIDE 1が、右側にPS 451とマトがあります。曲目は左揃いです。マトリクスは機械打ちでZAL 7031-3Y/ZAL 7032-3Yです。

B面のラベルです。

カナダではシングルもアルバムもアメリカに準じて発売されていました。この『DECEMBER'S CHILDREN』は選曲も良く結構気に入っているアルバムで、ストーンズ聴き始めの頃は日本盤が出ていなかったのでUSA盤を買いよく聴いていたアルバムです。モノラルの欄で紹介した裏ジャケが白いタイプのものは過去2回ほど見かけましたが、資料にもなくどういったジャケットなのか不明です。ご存知の方がいらっしゃいましたらご連絡願います。何か分かりましたら追記します。