ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ USA盤シングル FOOL TO CRY いろいろ!!

ローリング・ストーンズ・レコードのUSAシングル盤「Fool To Cry/Hot Stuff」です。1976年4月13日に発売され、規格番号はRS 19304です。両面共アルバム『BLACK AND BLUE』に収録されています。このシングルは元々ピクチャースリーヴが無く、カンパニースリーブや一部ベロ・スリーヴに入れられて発売されました。なお、アメリカでは最初の段階でB面をヨーロッパと同じ「Crazy Mama」にして発売する予定でテスト盤がプレスされたそうですが、これは一度も見た事がありません。このテスト・プレスの規格番号はRS 19303で、発売中止になったためUSA盤のシングルではこの番号が抜けています。このテスト・プレス、見てみたいですよね~!話がずれましたが最初はプロモ盤からいきます。このシングルのプロモはレギュラー盤同様にB面に「Hot Stuff」が収録されたものや、片面にエディット・ヴァージョン、片面に通常ヴァージョンが収録されたもの、両面エディット・ヴァージョンが収録されたものといろいろなパターンが存在します。プロモ盤はアトランティックのカンパニースリーブか白い袋に入っています。

最初はプレス工場コードがSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsです。ラベルの色は両面白です。上部にグループ名があります。左側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、著作権表示、タイム表記があります。両面ステレオでA面に「Fool To Cry」、B面に「Hot Stuff」が収録されています。マトリクスは手書きでST-RS 31996-2/ST-RS-31990-2です。両面にSPとSTERLINGの刻印があります。このタイトルは全てのレコードにSTERLINGの刻印がありますのでこれ以降は省略します。「Fool To Cry」のプロモで白ラベルはこのレコードだけで後は全部青ラベルです。白ですがモノラルではありません。また、これ以降全てのラベルで作者クレジットはKeith Richard & Mick Jaggerとキースが先になっています。

B面のラベルです。

上と同じSPですがラベルの色は青です。こちらは両面3:59の「Fool To Cry」のエデイット・ヴァージョンが収録されています。文字の配置は上のSPプレスと同じですが右側にPROMOTION COPY NOT FOR SALEが追加されています。マトリクスは両面手書きでST-RS-31989-1  1 1  SPです。B面も同じラベルですのでここでは省略します。

プレス工場コードはPLです。これはテネシー州のPlastic Productsです。このプロモは両面「Fool To Cry」のエデイット・ヴァージョンが収録されています。左側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、著作権表示、タイム表記とPROMOTION COPY NOT FOR SALE、EDITED VERSIONのクレジットがあります。マトリクスは手書きでST-RS-31989-2  PRです。B面(反対側)のラベルとマトもこちらと同じなので省略します。 

プレス工場コードはMOです。これはカリフォルニア州のMonarch recordsです。こちらも両面「Fool To Cry」のエデイット・ヴァージョンが収録されています。左側はベロマークだけで、右側にSTEREO、規格番号、マト、著作権表示などが全部まとめて書かれています。マトリクスは手書きでST-RS-31989-3  △99400です。B面のラベルとマトは同じなのでここでは省略します。

テスト・プレスです。プレス工場コードはSPでペンシルベニア州のSpecialty recordsです。こちらは両面「Fool To Cry」が収録されてされており、片面にエデイット・ヴァージョン、片面にアルバム・ヴァージョンが収録されています。上部にタイトルがあります。右側にマトとSTEREOが、右側に規格番号、著作権表示、タイム表記があります。ここではSHORT VERSIONというクレジットになっています。マトリクスは手書きでST-RS-31989-1/ST-RS-31996-1です。このテスト・プレスだけ両面マト1です。

アルバム・ヴァージョン側のラベルです。ここではLONG VERSIONというクレジットになっています。

ここからはレギュラー盤のイエロー・ラベルです。プレス工場コードはSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsです。右側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、著作権表示、タイム表記があります。レギュラー盤も作者クレジットは全てキースが先になっています。マトリクスは手書きでST-RS-31996-2/ST-RS-31990-2です。なお、レギュラー盤は両面共アルバム・ヴァージョンが収録されています。

B面のラベルです。

こちらは79年にOLDIESのシリーズで発売されたシングルです。本来なら最終プレスとして最後に取り上げるべきですが、プレス工場コードが上と同じSPなのでここに入れます。右上にOLDIESがあります。それ以外は上のSPプレスと文字の配置は同じです。リムにWのロゴがあります。マトリクスは手書きでST-RS-31996-1/ST-RS-31990-1です。最終プレスなのにマトは両面1です。USA盤シングルは時々こういう事がありますね!余談ですが、OLDIESラベルは79年から85年にかけて「Ain't Too Proud To Beg」から「Waiting On A Friend」まで発売されています。 

B面のラベルです。こちらにも右上にOLDIESと書かれています。

プレス工場コードはPLです。これはテネシー州のPlastic Productsです。左側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、著作権表示、タイム表記があります。マトリクスは手書きでST-RS-31996-3/ST-RS-31990-4です。

B面のラベルです。

プレス工場コードはMOです。これはカリフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマークがあります。右側にSTEREO、規格番号、マト、著作権表示、タイム表記があります。マトリクスは手書きでST-RS 31996-6  △99401/ST-RS 31990-6  △99400-Xです。A面の△以降はプロモのエデイット・ヴァージョンは△99400となっていましたが、こちらのアルバム・ヴァージョンでは△99401と変更になっています。

B面のラベルです。

「Fool To Cry」は通常は5:03ですが、このプロモに収録されたエデイット・ヴァージョンは4:07でイントロのピアノの部分から始まり、3フレーズ目の"I love you so much baby"から"You make me want to sigh sometime"までをカット、エンディングの"come on"の辺りでフェイドアウトしてしまうヴァージョンです。このエデイット・ヴァージョンは『SUCKING IN THE SEVENTIES』や『GRRR!』などの編集盤で聴くことが出来ます。当時ストーンズの新曲だと言って「Fool To Cry」を始めてラジオで聴いたときは何でヒットしないようなバラードをシングルにするんだろうと不思議に思いました。「Angie」の二番煎じを狙ったと思ったり、友達の間では日本盤でB面だった「Crazy Mama」の方がウケが良かったのでこちらをシングルにすればよかったのに、なんて思っていたのを思い出します。

ローリング・ストーンズ フランス盤 BROWN SUGAR いろいろ!!

ローリング・ストーンズのフランス・シングル盤「Brown Sugar/Bitch/Let It Rock」です。1971年4月に発売され、規格番号はRS 19100です。ローリング・ストーンズ・レコードのWEA時代のフランスでの配給元はKENNY FILIPACCHI MUSICという会社です。フランス盤はUK盤同様「Let It Rock」を加えた3曲入りとなっています。3曲共モノラルで「Brown Sugar」は「オーライ!」で終わります。ジャケットはUK盤と同じデザインです。

裏ジャケです。こちらもUK盤と同じデザインです。左右フリップバック仕様となっています。

左上に多分価格コード(?)があります。

上部レコード取り出し口の部分に規格番号のRS 19100があります。

右上にベロマークがあります。ベロマークの普通は白の部分が色が抜けていて下のジーンズが見える仕様となっています。これはUK盤と同じですよね。

左下に縦書きでMADE IN FRANCEがあります。

下部中央です。この部分はUK盤と同じです。「Brown Sugar」と「Bitch」はアルバム『STICKY FINGERS』からと「Let It Bleed」のライヴの日付が書いてあります。

一部のシングルにはフランスの配給元のDISTRIBUTION KENNY FILIPACCHI MUSIC SAのシールが貼られたものもあります。これは上の写真を見ても分るようにクレジットがイギリスのKinney Recordとなっているために修正の意味で貼られたと思います。

ラベルです。最初はレギュラー盤のイエロー・ラベルです。上部にグループ名とベロマークがあります。左側に面表記とB.I.E.Mが、右側に回転数、規格番号のRS 19 100があります。マトリクスは機械打ちで19100 A 3/RS 19100 B7です。両面に手書きでROLLING STONES RECORDSがあります。A面のマトは最初のRSがありません。

B面のラベルです。「let It Rock」はライヴの日付と会場のクレジットがあります。また、プロデューサー・クレジットもグリン・ジョンズとなっています。この日付とプロデューサーのクレジットはUK盤でも書かれていましたね。

こちらはジュークボックス用のレコードです。規格番号はJ. B. RS 19.100です。レギュラー盤と違いB面は「Bitch」のみ収録されています。右上にベロマークがありますがこのベロマークはなんか変な感じです。白い部分が全部赤になっているので偽物のロゴみたいですね(笑)。左側に面表記、フランスの著作権管理団体のSACEMのロゴが、右側に回転数、規格番号があります。レギュラー盤の著作権管理団体の表記はBIEMでしたがこのジュークボックスはSACEMになっているのでこちらの方がレギュラー盤よりも遅れてプレスされた可能性もあります。ただ、フランスでのこの表記の変更の時期と「Brown Sugar」の発売時期がほぼ重なっているため表記があやふやになっているのかも知れません。また、規格番号の下のLはプライスコードでしょうか?下部にジュークボックスのクレジットがあります。マトリクスは機械打ちで19100 B 3/19100 B 3です。両面に手書きでROLLING STONES RECORDSがあります。A面のマトはレギュラー盤と同じです。

B面のラベルです。ジュークボックス用とはいえレギュラー盤と同じ45回転なので何で「Let it Rock」がカットされたのか分かりません。ジュークボックスの機械の都合で片面に1曲しか入れられない事でもあるのでしょうか?

テスト盤のラベルです。ECHANTILLONというのはフランス語でサンプルという意味です。71年4月14日の日付の印が押されています。手書きでROLLING STONESと規格番号の19100 Aがあるだけで曲名は書かれていません。内容はレギュラー盤と同じ「let It Rock」が収録された3曲入りです。マトリクスは機械打ちで19100 A 3/RS 19100 B7です。両面に手書きでROLLING STONES RECORDSがあります。A面のマトは最初のRSがありません。これはレギュラー盤のマトと同じです。

B面のラベルです。こちらもグループ名と規格番号のみ書かれています。

「Let It Rock」は長い間このシングルかスペイン盤の『スティッキー』でしか聴けずレア・トラックとして長い間重宝されていましたね。今ではCDで普通に聴けますが、この曲を聴きたくてスペイン盤のLPや、このシングルを買ったものです。リーズでのピアノはニッキー・ホプキンスですが、この「Let It Rock」のコロコロ転がるピアノはスチュのような気がしますがどうでしょうか?The Complete Worksではニッキー・ホプキンスになっていますがこのピアノはニッキーではなく完全にスチュですよね!日本では「Brown Sugar」「Bitch」の2曲入りで発売されましたが、このレコードはストーンズ・レコードの第一弾としてふさわしい強力なシングルですよね! 

今年のブログはこれで最後です。今年もいろいろなストーンズのレコードを紹介出来た事は本当に皆さんのおかげです。ありがとうございました。来年もストーンズのレアなレコードを紹介しようと思いますのでよろしくお願いします。

ローリング・ストーンズ フランス盤EP⑫ MOTHER'S LITTLE HELPER+3 いろいろ!!

ローリング・ストーンズのフランス盤EP「Mother's Little Helper+3」です。1966年8月に発売され、規格番号は457.122です。フランスでのデッカ時代の4曲入りEPはこのレコードで最後になります。なんとか今年中に全部紹介出来ました!収録曲は「Mother's Little Helper」「Lady Jane」「Paint It Black」「Long Long While」の4曲です。USA盤シングルの「Mother's Little Helper」とUK盤シングルの「Paint It Black」のAB面をカップリングした内容です。ジャケットは旗がはためく青空の下にメンバーがいるという珍しい写真が使われています。こういうおしゃれで美しい写真を見るとフランス盤だなという感じがします。タイトル部分が赤のラインでグループ名のバックが白のラインというのもフランスっぽいですよね~!ジャケットは表側だけコーティングされています。

このジャケットには初期型と後期型があります。上が初期型でデッカのロゴに枠がありません。下が後期型でデッカのロゴに枠があります。次にあげる裏ジャケと照らし合わせるために枠が無い最初期のものが①で、枠があるものが②③です。

裏ジャケです。左側に曲目があり、右側は過去のフランス盤EPが載っています。上部のTHE ROLLING STONESは黄色いラインの中に書かれています。次にあげる裏ジャケと区別するためにこの黄色いラインがありデッカのロゴが水色の裏ジャケを①初期型とします。

中期型の裏ジャケです。黄色いラインがあり、デッカのロゴが黒に変更となっています。この裏ジャケを②中期型とします。

後期型の裏ジャケです。こちらは黄色いラインがありません。デッカのロゴは黒です。黄色いラインが無いので上のジャケとは大分印象が違います。この裏ジャケを③後期型とします。

裏ジャケ上部の黄色いラインの部分です。下の③後期型はラインが無いので大分印象が違いますね。

右上の部分です。左から①初期型②中期型③後期型です。②と③には価格コードのMがあります。

曲目の部分です。①~③共作者クレジットはK. Richard - M. Jaggerとキースが先になっています。

左下の部分です。上が①初期型で水色のデッカのロゴ、真ん中が②中期型で上部に黄色いラインがありますが黒いデッカのロゴに変更されたもの、下が③後期型で黒いデッカのロゴです。下の③は縦の黄色いラインもありません。その下にMade in Franceと印刷所のACEMのクレジットと発売(再発)された日付があります。この日付は8-66、9-66、2-70、4-70、70、71を確認しました。4-70から②中期型で③後期型は71または日付がありません。

①~③すべての裏ジャケの右下にフォトグラファーのJ. M. Perier (ジャン・マリー・ペリエ)のクレジットがあります。

③のレコード取り出し口に付いている補充票です。

ラベルです。発売が66年なのでこのEPには今までの6角形のデッカのラベルは存在しません。この写真の四角いデッカのロゴがオリジナル盤となります。上部にグループ名とプロデューサー・クレジットがあります。左側にパブリシャーの1966、回転数、デッカのロゴが、右側にマト、規格番号、面表記、BIEMのロゴがあります。曲目の部分の作者クレジットはラベルでもキースが先になっています。リムにMADE IN FRANCEがあります。マトリクスは機械打ちで457122 A B10/457122 B B7です。他には末尾がB11/B11を確認しました。ジャケットは①②です。

B面のラベルです。

70年代からのラベルです。上部にデッカのロゴがあります。その下にMADE IN FRANCEがあります。左側にパブリシャーの1966とフランスの著作権管理団体のSACEMのロゴ、右側にマト、規格番号、面表記があります。こちらも作者はキースが先になっています。マトリクスは機械打ちで457122 A B10/457122 B B7です。これは一番最初のマトと同じです。今までフランス盤のEPを紹介してきましたが後期の再発盤なのにマトの枝番がオリジナルと同じというパターンがよくありますね!ジャケットは③です。

B面のラベルです。

このEPは全曲シングルAB面曲で構成されていて初期のストーンズの曲の中でもちょうどアレンジが凝ってきた頃なので聴いていて面白いですよね!私は70年代にストーンズの本でこのジャケットを知り、見た事もない写真でおしゃれなレコードだなと思いました。これまでフランス盤のEPを12枚全部紹介してきましたが、やっぱり当時の他の国のシングルやEPと比べるとジャケットの写真が美しいものが多いですよね!特にこのEPは青空をバックにしたメンバーの美しい写真で気に入っているレコードです。