ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ USAシングル盤 SHATTERED いろいろ!!

ローリング・ストーンズのUSAシングル盤「Shatterd / Everything Is Turning To Gold」です。アルバム『SOME GIRLS』からの第3弾シングルとして1978年11月19日に発売され、規格番号はRS 19310です。このシングルの特徴は何といってもB面にアルバムには収録されなかった「Everything's Turning To Gold」が初めて収録されたことです。ピクチャースリーヴはミックの写真にいろいろと書き込みしてあるパンク的なデザインです。上部の赤黒のTHE ROLLING STONESという文字はアルバムでも使われていましたね!

ピクチャー・スリーヴの裏側です。表と同じミックの写真が使われています。こちらは白黒になり斜めに「Everything's Turning To Gold」の文字が書かれています。上部レコード取り出し口はこの時期特有の山型となっています。

左上に規格番号とSTEREO、「Shattered」がアルバム『SOME GIRLS』からというクレジットがあります。

右上に回転数があります。

左下にベロマークがあります。

ピクチャー・スリーヴの右側に縦書きでアトランティックの住所、Printed in U.S.A.などがあります。ここでは分かりやすいように横にして載せてあります。

ラベルです。最初はプロモです。プロモ盤はエデイット・ヴァージョンを収録したShort Version側と通常のアルバム・ヴァージョンを収録したLong Version側が収録されています。プレス工場コードはSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsです。上部にグループ名があります。右側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、タイム表記、SHORT VERSION、そしてPROMOTIONAL COPYとNOT FOR SALEがあります。マトリクスは手書きでST RS-36238-1/ST RS 35283-1  SPです。最初のマトがショート・ヴァージョン、次がロング・ヴァージョンです。ここで言うショート・ヴァージョンというのは2:44のエデイット・ヴァージョンのことで、ロング・ヴァージョンというのはアルバムと同じ3:46の通常ヴァージョンのことです。 

Long Version側です。右側にLONG VERSIONのクレジットがあります。

プレス工場コードはMOです。これはカルフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマークがあります。右側にSTEREO、規格番号、マト、SHORT VERSION、タイム表記、NOT FOR SALEがまとめてクレジットされています。このラベルだけリムにWのロゴがありません。マトリクスは手書きでST RS-36238-5  △105490/ST RS- 35283-5  △105489です。

Long Version側です。

ここからはレギュラー盤です。プレス工場コードはSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsです。上部にグループ名があります。右側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、タイム表記があります。マトリクスは手書きでST RS-35283-1  SP/ST RS-36239-1  SPです。レギュラー盤はアルバムと同じヴァージョンが収録されています。

B面のラベルです。こちらはアルバム『SOME GIRLS』には収録されていないのでA面の下部にあったアルバムのクレジットがありません。

プレス工場コードはRIです。これはインディアナ州のPRC Company Richmondです。上部にグループ名があります。右側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、タイム表記があります。マトリクスは手書きでST RS-35283-4-1-1  PRC/ST RS-36239-4-1-1  PRCです。

B面のラベルです。

プレス工場コードはMOです。これはカルフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマークがあります。右側にSTEREO、規格番号、マト、タイム表記がまとめてクレジットされています。リムはプロモはWのロゴがありませんでしたが、こちらはあります。マトリクスは手書きでST RS-35283-5  △105489/ST RS-36239-6  △105491です。

B面のラベルです。

85年に発売されたOLDIESシリーズの一枚です。プレス工場コードはSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsです。文字の配置はレギュラー盤のSPと同じで、右上にOLDIESが追加されています。これまでのラベルにあったアルバム『SOME GIRLS』のクレジットはこのOLDIESのシングルにはありません。マトリクスは手書きでST RS-35283-2/ST RS-36239-2です。

B面のラベルです。

プロモ盤に収録された「Shattered」のショート・ヴァージョンはイントロが無く、間奏も半分カットされ、最後のThis town~から始まる部分と、Bite the~から始まる部分をカットした2:44のエデイット・ヴァージョンとなっています。このショート・ヴァージョンはこのプロモ盤でしか聴けません。この曲を歌詞カードで追っていくと途中で追えなくなる位ミックの語るような早口のヴァ―カルに圧倒されます。こういう曲でのミックはうまいですよね!ライヴでも定番の曲です。「 Everything Is Turning To Gold」は81年の『SUCKING IN THE SEVENTIES』に収録されるまではこのシングルでしか聴くことが出来なかった曲で、作者クレジットにジャガー、リチャーズと共にロン・ウッドの名前があります。『SOME GIRLS』のセッションで録音されましたがアルバムには収録されなかった曲です。サックスにメル・コリンズ、ハーモニカにシュガー・ブルーが参加しています。チャーリーのドラムスがいい感じに入っていて、パーカッションも聞こえます。この曲も結構いい曲でストーンズの隠れた名曲だと思います。

ローリング・ストーンズ USAプロモ・シングル BEFOER THEY MAKE ME RUN!!

ローリング・ストーンズのUSA盤プロモ・シングル「Before They Make Me Run」です。1978年11月19日に配布され、規格番号はPR 316です。『SOMR GIRLS』に収録されている曲で、キースがヴォーカルを取っている人気の曲です。片面にモノラル、片面にステレオが収録されています。また、ミックスも通常のアルバム・ヴァージョンよりも派手なミックスが施されています。ピクチャー・スリーヴはアメリカの写真家アニー・リーボヴィッツが撮影したキースのアップの写真が使われています。

ピクチャー・スリーヴの裏側です。上部レコード取り出し口が丸くカットされています。

裏側上部に"SPECIAL EDITION NOT FOR SALE"と書かれています。

左下に回転数と規格番号があります。

下部中央に表側の写真を撮ったアニー・リーボヴィッツのクレジットとその下にローリング・ストーンズ・レコードとワーナーのクレジットがあります。

クレジットの最後にPrinted in U.S.A.があります。

右下にベロマークがあります。

ラベルです。こちらはモノラル側のラベルです。上部にグループ名があります。左側にベロマーク、マト、MONOがあります。右側に規格番号のPR 316、パブリッシャー、タイム表記、PROMOTIONAL COPY NOT FOR SALEがあります。曲目の下にリミックスを担当したボブ・クリアマウンテンのクレジットがあります。一番下にストーンズ・レコードの登録商標があります。マトリクスは手書きでPR-316-1  SP  @tGP  1-1/ST-PR-316-1  SP  @tGP  1-1です。1-1はマトから離れたところにあります。@以降の文字は潰れていて判読が難しいのでDiscogsの記事を参考にしました。

ステレオ側のラベルです。左下にSTEREOとある以外はモノラル側と文字の配置は同じです。

最初にも書きましたがこのプロモ盤は音圧が高くメリハリのある派手なミックスが施され低音が効いており、また高音の抜けもいいです。何本か聞こえるギターの内、通常ミックスではあまり聞こえないスライドのギターの音が良く聞こえます。特に間奏が終わり、歌が始まったばかりの時に聞こえるギターのフレーズはアルバムでは全く聞こえません。歌詞の一部もアルバム・ヴァージョンとは違っています。また、モノラルの方はフェイドアウトの音の消えるタイミングが遅いです。そして、このシングルは偽物が多く出回ってますが本当によくできているので見分け方を載せておきます。私は偽物のピクチャースリーヴを見た事が無いですが、以前レコード店の方がピクチャースリーヴのキースの瞳が暗いのですぐに分かるとおっしゃっていました。一番分かりやすいのは偽物はモノラル側もステレオ側も両方共同じステレオ・ミックスが収録されています。マトリクスは本物は上に書いた通りPR-316-1  SP  @tGP  1-1/ST-PR-316-1  SP  @tGP  1-1ですが、偽物はPR-316-1  SP Ct 4P/PR-316-1  SP Ct 4Pと両面同じマトとなっておりマトから離れたところにある1-1はありません。このプロモは専用のピクチャースリーヴが付けられミックスもアルバム・ヴァージョンとは違うので、ピクチャースリーヴの裏側に書かれているとおり本当にスペシャル・ヴァージョンのプロモですよね!

(追記)

X (Twitter)で相互フォローさせて頂いてますGARAGEVILLEさんからピクチャースリーヴの本物と偽物を比較した写真を頂きました。これを見るとキースの瞳や肌の色合いや目の下のしわ、鼻や頬など顔の立体感などが全く違いますね!

瞳の部分です。こうやって見ると眉毛の感じも違うように見えます。GARAGEVILLEさん、ありがとうございました。

 

ローリング・ストーンズ USAプロモ・シングル FAR AWAY EYES!!

ローリング・ストーンズのUSAプロモ・シングル盤「Far Away Eyes」です。1978年6月に作られ、規格番号はRS 19307です。この曲は「Miss You」のB面に収録されていましたが、単独でプロモ盤が作られました。両面エデイット・ヴァージョンで、片面にモノラル、片面にステレオが収録されています。何故、この曲が単独でプロモが作られたのかは不明ですが、「Miss You」のプロモと比べると数が極端に少なく殆ど流通していません。なお、規格番号のRS 19307は「Miss You / Far Away Eyes」のシングルに使われていた番号と同じ番号です。レコードはATCOのカンパニースリーブに入っています。

ラベルです。こちらはモノラル側です。プレス工場コードはSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty Records Corporationです。上部にグループ名があります。左側にベロマーク、マト、MONOがあります。右側に規格番号、パブリッシャー、タイム表記、PROMOTIONAL COPY NOT FOR SALEがあります。曲名の下に作者クレジット、その下にアレンジとプロデューサーのグリマー・ツインズのクレジットがあります。一番下にストーンズ・レコードの登録商標があります。マトリクスは手書きでRS 35149-4  SP/ST RS 35149-8です。最初がモノラル、次がステレオのマトです。ステレオのマトはレギュラー盤のSPと同じマトですが、レギュラー盤では7だった枝番をXで消して8に修正してあります。

ステレオ側のラベルです。左下にSTEREOとある以外はモノラルと文字の配置は同じです。

この曲のエデイット・ヴァージョンはロニーによるペダルスチールの間奏が丸ごとカットされ、最後の2行の歌詞がカットされた3:45のヴァージョンとなっています。ステレオの方は「Miss You」のシングルB面で聴けますが、モノラルのエデイット・ヴァージョンはこのプロモでしか聴けません。モノラル、ステレオ共にアルバム・ヴァージョンと比べるとミックのヴォーカルが前面に出ているような気がします。この曲の聴きどころは何といってもミックの早口の語り調のヴォーカルでしょうね!ロニーのペダルスチールとゆったりとしたピアノがカントリー風味を出しています。この曲はPVも作られましたが狭い部屋の中でリラックスして演奏している感じがいいですよね。『SOME GIRLS』の中では穏やかな演奏ですが、こういう雰囲気の曲をさりげなく演奏するストーンズって素晴らしいですよね!

ローリング・ストーンズ USAシングル盤 BEAST OF BURDEN いろいろ!!

ローリング・ストーンズのUSAシングル盤「Beast Of Burden / When The Whip Comes Down」です。アルバム『SOME GIRLS』から第2弾シングルとして1978年8月28日に発売され、規格番号はRS 19309です。ピクチャースリーヴは女性の上にライオンが乗っているデザインのため、女性軽視として回収され市場では殆ど出回っていません。そのためこのシングルはアトランティックのカンパニースリーブか普通の白い袋に入っています。

ピクチャースリーヴの裏側です。78年6月から始まったアメリカ・ツアーの写真が使われています。上部レコード取り出し口が緩い丸型にカットされています。

左下にベロマークがあります。

下部中央のクレジットの部分です。アルバム『SOME GIRLS』の規格番号と、販売元のアトランティックの住所、Printed in U.S.A.などが書かれています。

ストーンズ・レコードの登録票所とPrinted in U.S.A.の部分です。

右下に回転数、STEREO、規格番号のRS 19309があります。

こちらは2011年12月14日に発売された『SOME GIRLS SUPER DELUXE EDITION』に封入されていた復刻版のシングルです。規格番号は277 155-9に変わっています。デラックス・エディションの付録のシングルですがオリジナルのスリーヴとの違いを見るためにここで取り上げます。表側はオリジナルと同じです。裏側は上部レコード取り出し口は同じ形ですが、写真がオリジナルと比べるとやや暗く不鮮明なっています。右下の規格番号が違います。紙質はこちらの方がオリジナルよりも厚く硬い紙質です。

下部中央のクレジットの部分です。上がオリジナル、下が再発のスリーヴです。一見して全く違うのが分かります。下はパブリシャーが2011となっており、ユニバーサルのクレジットとMade In the EUとなっています。

規格番号の部分です。オリジナルはRS 19309、再発は278 155-9となっています。

ラベルです。プレス工場コードはSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty Records Corporationです。左側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、パブリッシャー、タイム表記があります。通常盤はアルバム・ヴァージョンが収録されています。曲目の下にミキシングを担当したクリス・キムジーのクレジットがあります。一番下にストーンズ・レコードの著作権表示があります。マトリクスは手書きでST-RS-35282-1  SP/ST-RS-35275-3  SPです。なお、このタイトルは全部のレコードにSTERLINGの刻印はありません。

B面のラベルです。こちらもアルバム・ヴァージョンが収録されています。

プレス工場コードはRIです。これはインディアナ州のPRC Company Richmondです。左側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、面表記、パブリッシャー、タイム表記があります。曲目の部分は上のラベルと同じです。マトリクスは手書きでST-RS-35282-4-1-1  PRC/ST-RS-35275-5-11-1  PRCです。

B面のラベルです。

プレス工場コードはMOです。これはカルフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマークがあります。右側にSTEREO、規格番号、マト、パブリッシャー、タイム表記がまとめて書かれています。曲目の部分は上と同じです。マトリクスは手書きでST-RS-35282-9/ST-RS-35275-9です。なお、このレコードは何故かモナーク製のマトにある△以降のメッキ番号(例:△12345、△12345-Xなど)がありません。

B面のラベルです。

80年代に再発されたOLDIESのラベルです。右上にOLDIESがあります。プレス工場コードはSPでペンシルベニア州のSpecialty Records Corporationです。ラベルの文字の配置は一番最初のSPと同じです。マトリクスは手書きでST-RS-35282-2  SP/ST-RS-35275-2  SPです。

B面のラベルです。

ここからはプロモです。プロモは両面に「Beast Of Burden」が収録されており、片面にショート・ヴァージョン、片面にロング・ヴァージョン(通常のアルバム・ヴァージョン)が収録されています。プロモ盤はアトランティックのカンパニースリーブに入っています。

プロモ盤のラベルです。こちらはショート・ヴァージョン側です。プレス工場コードはSPです。これはSpecialty Records Corporationです。左側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、パブリッシャー、タイム表記、その下にSHORT VERSION、PROMOTIONAL COPY NOT FOR SALEがあります。マトリクスは手書きでショート・ヴァージョン側がST-RS-35686-2  SP、ロング・ヴァージョン側がST-RS-35282-1  SPです。

ロング・ヴァージョン側のラベルです。右側にLONG VERSIONと書かれています。通常のアルバム・ヴァージョンが収録されています。

プレス工場コードはRIです。これはインディアナ州のPRC Company Richmondです。左側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、面表記、パブリッシャー、タイム表記、その下にSHORT VERSION、PROMOTIONAL COPY NOT FOR SALEがあります。マトリクスは手書きでショート・ヴァージョン側がST-RS-35686-4  PRC、ロング・ヴァージョン側がST-RS-35282-5  PRCです。

ロング・ヴァージョン側のラベルです。

プレス工場コードはMOです。これはカルフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマークがあります。右側にSTEREO、規格番号、マト、パブリッシャー、タイム表記、その下にSHORT VERSION、PROMOTIONAL COPY NOT FOR SALEがあります。マトリクスは手書きでショート・ヴァージョン側がST-RS-35686-6、ロング・ヴァージョン側がST-RS-35282-7です。このモナーク製のプロモもレギュラー盤同様マトの△以降のメッキ番号がありません。

ロング・ヴァージョン側のラベルです。

2011年の『SOME GIRLS SUPER DELUXE EDITION』に封入されていたシングルのラベルです。ソリッド・センターで文字が少なくシンプルな感じがします。左側にベロマーク、ドイツなどヨーロッパの著作権協会BIEM/SDRMの表記、STEREOがあります。右側に規格番号の2781559とパブリッシャー、タイム表記があります。曲目の部分のクレジットはレギュラー盤と同じですが、一番下のストーンズ・レコードの著作権表示が2009年と2011年になっています。マトリクスは機械打ちで2781559-A  95710H1/B//2781559-B  95710H2/Bです。途中にスラッシュがあるのでAB面の境は//です。また、2781559-Aと95710H1/Bはランナウト・グルーヴの6時の位置と12時の位置にあります。

B面のラベルです。

プロモ盤に収録されたショート・ヴァージョンはイントロのフレーズが通常は5回目で歌が入るところ、3回目で歌が入ります。ギターソロはミックがpretty~と言っている部分以外は丸ごとカットされ、エンディングの"I'll never be your beast of burden never never never~が終わった辺りでフェイドアウトしてしまいます。また、「Beast Of Burden」の8トラには通常盤ではカットされた2コーラス目の最初の部分がそのまま残っていて通常盤よりも1分近く長いヴァージョンが聴けます。どうせならプロモ盤のLONG VERSIONの方にこの8トラ・ヴァージョンを入れてくれればよかったですよね!『SOME GIRLS』からの第2弾シングルはヨーロッパ、オセアニア、南米、南アフリカなど殆どの国では「Respectable」でしたが、アメリカ、カナダ、日本では「Beast Of Burden」がシングル・カットされました。この「Beast Of Burden」は曲はキースが作り、歌詞はスタジオでセッション中にミックが歌いながら完成させていったようです。ストーンズの曲の中でも好きな曲の上位に入る曲です。B面の「When The Whip Comes Down」は『SOME GIRLS』期のストーンズを象徴するようなパンキッシュな曲でキースとロニーのソリッドなギターの音が気持ちいですね!ミックの歌い方もいいし、こういうシンプルなコードの曲でのビルの上下するベースも素晴らしいです。この曲も『SOME GIRLS』の中では好きな曲なのでこの2曲が収録されたこのシングルはサイコーですよね! 

ローリング・ストーンズ USAシングル盤 MISS YOU いろいろ!! 

今回から5回に分けてローリング・ストーンズのUSA盤『SOME GIRLS』関連のシングルを紹介します。最初はUSA盤「Miss You / Far Aawy Eyes」です。1978年5月10日(6月2日説もあり)に発売され、規格番号はRS 19307です。他国はEMIへ移籍しましたがアメリカ、カナダではこのシングル以降もアトランティックから発売されているので規格番号がそれまで同様RS 19300番台が使われています。USA盤は両面エデイット・ヴァージョンが収録されています。この曲は現在でも重要なステージで演奏されている説明不要の大ヒット曲ですね!USA盤は上からレコードを取り出す袋型のピクチャースリーヴになっています。デザインは各国盤と同じですが上部がやや丸型にカットされているのが特徴です。

左下に回転数、STEREO、ベロマーク、規格番号があります。

ピクチャースリーヴの裏側です。B面のタイトル「Far Away Eyes」が書かれています。以前、後藤博則さんにこのミックのアップの写真は『BLACK AND BLUE』のジャケットのものだと教えて頂きました。何度もこのピクチャースリーヴを見ているのにホントに何十年も気がつきませんでした! 上部の「レコード取り出し口は緩い丸にカットされています。

下部中央のクレジットの部分です。アルバム『SOME GIRLS』の番号や、アトランティックの住所などが書かれています。

上のクレジットの最後の部分にPrinted in U.S.A.があります。

ラベルです。プレス工場コードはRIです。これはインディアナ州のPRC Company Richmondです。上部にグループ名があります。左側にベロマ―ク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、面表記、タイム表記があります。曲目の下に作者クレジットがありますが、キースのクレジットはRichardsになっています。ここではプロデュースの他にアレンジもグリマー・ツインズになっています。一番下にストーンズ・レコードの登録商標があります。マトリクスは手書きでST RS 35148-4-1-1  PRC/ST RS 35149-3-1-1  PRCです。これ以降のラベルのレコード全てSTERLINGの刻印があります。

B面のラベルです。

上と同じRIですが、上のラベルの右側にあった面表記がありません。また、リムにWのロゴがあります。その他の部分の文字の配置は上と同じです。マトリクスは手書きでST RS 35148-4-1-1  PRC/ST RS 35149-4-11-1  PRCです。上のラベルからB面の枝番が3から4に進んでいます。

B面のラベルです。

プレス工場コードはMOです。これはカリフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマークがあります。右側にSTEREO、規格番号、マト、パブリッシャー、タイム表記がまとめてあります。曲目の部分はRIのラベルと同じです。マトリクスは手書きでST RS 35148-6  △104615/ST RS 35149-6  △104617です。

B面のラベルです。

プレス工場コードはSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty Records Corporationです。左側にベロマ―ク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号、タイム表記があります。曲目の部分は上のラベルと同じです。リムにWEAのWのロゴがあります。マトリクスは手書きでST RS 35148-7  SP/ST RS 35149-8  SPです。B面のマトは枝番の7をXで消して8と書かれています。

B面のラベルです。

85年に発売されたOLDIESラベルです。規格番号がRS 19307からRS 13219に変更となっています。このシングルも両面エデイット・ヴァージョンが収録されています。プレス工場コードはSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty Records Corporationです。文字の配置は上のSPのラベルと同じです。マトリクスは手書きでST RS 35148-8/ST RS 35149-8です。A面のマトは7をXで消して8と書かれています。

B面のラベルです。

ここからはプロモです。プロモ盤は片面にエデイット・ヴァージョンのモノラル、片面にエデイット・ヴァージョンのステレオが収録されています。エデイット・ヴァージョンのモノラルというのはこのプロモ盤でしか聴けません。プロモ盤はアトランティックのカンパニースリーブに入っています。

プレス工場コードはSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty Records Corporationです。なんと、リムが73年頃までの1841 B' WAYの旧住所のものが使われています。上部にグループ名があります。左側にベロマーク、マト、MONOがあります。右側に規格番号、タイム表記、PROMOTION COPY NOT FOR SALEがあります。曲目の部分はレギュラー盤と同じです。マトリクスは手書きでRS-35148-1  SP/ST-RS 35148-1  SPです。最初がモノラル、次がステレオのマトです。このレコードだけ枝番が両面1です。 プロモ盤もこれ以降のレコード全てにSTERLINGの刻印があります。

ステレオ側です。こちらのリムも旧住所のものが使われています。旧住所から移転してからこの時点で5年近く経っているのにこういう間違いは面白いですよね!

プレス工場コードはRIです。これはインディアナ州のPRC Company Richmondです。左側にベロマーク、マト、MONOがあります。右側に規格番号、タイム表記、PROMOTION COPY NOT FOR SALEがあります。曲目の部分はレギュラー盤と同じです。マトリクスは手書きでRS 34148-2-11-1  PRC/ST RS 35148-4-1-1  PRCです。

ステレオ側のラベルです。

プレス工場コードはMOです。これはカルフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマークがあります。右側にMONO、規格番号、マト、パブリッシャー、タイム表記、PROMOTION COPY NOT FOR SALEがあります。曲目の部分はレギュラー盤と同じです。マトリクスは手書きでRS 35148-3  △104614/ST RS 35148-6  △104615です。ステレオ側はレギュラー盤のMOと同じマトです。

ステレオ側です。

テスト・プレスです。プレス工場コードはSPです。上部にタイトルがあります。左側にマトとMONOがあります。右側に規格番号、パブリッシャー、タイム表記、PROMOTION COPY NOT FOR SALEがあります。下部にアーティスト名があります。ベロマークはどこにもありません。マトリクスは手書きでRS 35148-4  SP/ST-RS 35148-7  SPです。

ステレオ側です。

UK盤の「Miss You」の時に書きましたが、このシングルのエデイット・ヴァージョンについてカットされている部分についてもう一度説明します。「Miss You」は中盤のサックス・ソロをカットし、その次の"You've just been blotting out my mibnd"以降をカットしそのままフェイドアウトしてしまいます。エンディングのハーモニカも入っていません。「Far Away Eyes」はロニーが弾くペダル・スチールの間奏が丸ごとカットされています。エンディングのSo if you down on your luck~far away eyesの部分をカットし、フェイドアウトしてしまいます。この頃になると60年代の雑な編集に比べて何気なく聴いてるとどこをカットしたのか分からない巧みな編集になっていますね。このシングルはアメリカでヒットチャートの一位を記録しました。考えてみるとストーンズの曲の中では数少ない全米ナンバーワンに輝いた曲です。ライヴでも定番の曲となっていますが、89年以降のキーボードでハーモニカ風の音でリフを弾いているアレンジではなく、やっぱり78年~82年のギターでリフを弾いているのがいいですよね!特に78ツアーの演奏はメンバー全員が鬼気迫る感じでスゴいです!途中のチャーリーとビルだけの演奏になる部分やミックの語りの個所もいいですよね。ディスコブームの乗っただけではなく、ストーンズとしてよく出来ている曲だと思います。次回はアメリカでの第2弾シングル「Beast Of Burden」を紹介します。