ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ 日本シングル盤 ダイスをころがせ いろいろ!!

ローリング・ストーンズの日本シングル盤「ダイスをころがせ / 黒いエンジェル」です。1972年(昭和47年)5月に発売され、規格番号はP 1115Sです。日本での『EXILE ON MAIN STREET』からのシングル盤は「ダイスをころがせ」「ハッピー」「ロックス・オフ」の3枚がありますが、どれもベロ・スリーヴを使って口の中からタイトルが見えるようになっています。字体も3枚共共通なので私は勝手にベロ・スリーヴ3部作と呼んでいます(笑)。オリジナルは規格番号の下に書かれている値段が400円になっています。

72年の夏頃から500円に変更されたジャケットです。価格が変更された直後は上の400円版に500円のシールを貼ったものも多く見かけました。

値段が400円版です。

値段が500円版です。

裏側はベロの穴からレコードが見えるようになっています。これはUSA盤などと同じ仕様ですね!

ベロスリーヴの中に封入されているシートです。ベロの口から見える部分に印刷されているのでシンプルなデザインです。また、ベロの先端が丸くカットされているのでこのシートも左下が斜めにカットされています。

右上にSTEREOとベロマーク、規格番号があります。

右下に回転数があります。

シートの裏側です。短い解説と歌詞が載っています。解説は誰が書いたのか記載はありませんが『スティッキー・フィンガーズ』から1年。ストーンズのニューアルバムからカットされたこのシングルは英米では早くもすごい反響を巻き起こしている、と書かれています。この解説と歌詞の部分は400円版と500円版共通です。

曲目の部分です。B面も「黒いエンジェル」と邦題が付けられています。2曲共アルバムと同じヴァージョンが収録されています。

右上に規格番号とベロマークがあります。

下部にワーナーのロゴとパブリッシャーのⓅ1972・5、それに発売元のワーナー・パイオニアのクレジットがあります。

ラベルです。最初はプロモ盤です。この時期のワーナー・パイオニアのプロモ盤は青いラベルが使われていました。上部に見本盤とあります。左側に非売品、ベロマークSTEREO、回転数があります。右側に規格番号、マト、面表記、タイム表記、パブリッシャーがあります。曲名の下にプロデューサー・クレジットがあります。レギュラー盤は上部にサイコロの絵が書かれていますが、このプロモ盤は同時期のワーナーの他のアーティストのプロモ盤と同じ文字の配置のためかサイコロの絵は書かれていません。マトリクスは機械打ちでP-1115S-1/P-1115S-2です。両面にJISマークがあります。

B面のラベルです。

レギュラー盤のラベルです。各国盤同様上部にサイコロが書かれています。左側にベロマーク、STEREO、回転数があります。右側に規格番号、マト、面表記、タイム表記、パブリッシャーがあります。曲名の下にプロデューサー・クレジットがあります。マトリクスは機械打ちでP-1115S-1/P-1115S-2です。両面にJISマークがあります。これはプロモ盤のマトと同じです。

B面のラベルです。

ここからはディープ・パープルなど他のアーティストと一緒に収録された2枚組のプロモ盤です。くり抜いた穴は無く、500円版のジャケットがそのまま印刷されています。右下に長方形の余白がありますがここに宛名が書かれたものを見た事があります。

反対側はディープ・パープルの「ハイウェイ・スター」となっています。こちらもメモを書くための長方形の余白があります。

外側を開いた写真です。LPのジャケットように背表紙もちゃんと作られています。

見開きの内側です。アメリカとグラハム・ナッシュ/デヴィッド・クロスビーのシングルが載っています。

ラベルです。文字の配置は単独のプロモ盤と同じです。マトリクスも同じでP-1115S-1です。片面はグラハム・ナッシュ/デヴィッド・クロスビーの「イミグレイション・マン」になっており、同じ青ラベルです。もう一枚の方のプロモも青ラベルとなっています。

アメリカでのシングルは「ダイスをころがせ」はモノラル、「黒いエンジェル」はステレオという変則的なレコードでしたが、日本盤は両面ステレオで収録されています。この「ダイスをころがせ」はちょうど私が洋楽にハマった頃に発売された曲です。当時は「サティスファクション」や「ハート・オブ・ストーン」などの初期の曲はラジオで聴いて知っていましたが、ここ最近のヒット曲は全く知らなかったので、この曲を初めて聴いた時はあまりにルーズすぎてとっつきにくかったのを覚えています。この曲よりも同時期にヒットしていたアメリカの「名前のない馬」やシカゴの「サタデー・イン・ザ・パーク」の方が気に入っていてシングルを買いましたが、ストーンズのシングルはスルーし、アルバム『メイン・ストリートのならず者』を買ったのがこれより3~4年後と今では考えられない事をしていましたね(笑)。最初は苦手だと思っていたストーンズもその後徐々に病みつきになり、今でも相変わらず聴いているし、「ダイスをころがせ」はストーンズの曲の中でも大好きな曲の一つなので人の好みは変わるものですね。一度ストーンズにハマると抜け出せない人が多いのも分かる気がします。

ローリング・ストーンズ ドイツ盤 ROCK'N ROLLING STONES②再発メンバー・カヴァー!! 

前回に引き続きドイツ盤『ROCK'N ROLLING STONES』です。今回はジャケットのデザインを変えて発売された再発盤を紹介します。1976年5月にNOVAから、80年代にはデッカから発売され、共に規格番号は6.21462です。ジャケットは『STICKY FINGERS』のインナーの写真と同時期に撮られたメンバーの写真が使われています。メンバーの写真は古臭く見えるようにわざとしわや擦れがあるような加工をしてあります。上部にタイトルがあり、そのすぐ下にグループ名があります。前回のイーグル・カヴァーはコーティングされていましたがこちらのジャケットはコーティングはありません。

裏ジャケです。こちらは『BETWEEN THE BUTTONES』のジャケット撮影時に撮られたブライアン期の写真が使われています。収録されている殆どの曲が初期の曲なのでこちらのメンバーの方がしっくりくるのではと思います。いや、もっと若い時の写真でもいいかも知れませんね。

左上に曲目があります。

右上の規格番号の部分です。上がNOVA盤、下がデッカ盤です。

右下の部分です。上がNOVA盤、下がデッカ盤で、それぞれのロゴがあります。

下部のクレジットの部分です。上がNOVA盤で下がデッカ盤です。NOVAの方はデッカとのライセンスのクレジットがあるためその分長いクレジットとなっています。その後にMade in Germanyがあります。デッカ盤の方はMade in GermanyとTELDECのクレジットがあります。

上のクレジットの続きです。共にハンブルグにあるTELDECの住所が書かれています。

ラベルです。76年のNOVAのラベルです。上部にNOVAのロゴがあります。左側にGEMA、面表記、疑似ステのマークがあります。右側にレーベルコード、STEREO、規格番号、マトがあります。曲目の左側にデッカのロゴがあります。曲目は左揃いです。マトリクスは機械打ちで6.21462-01-1  Ⓟ1972/6.21462-01-2  Ⓟ1972です。前回のイーグル・カヴァーの中に入っていたレコードのマトをXXXXXXXと消してあります。また、Manufactuerd in Germanyの刻印はありません。

B面のラベルです。

80年代のデッカのラベルです。上部にデッカのロゴとレーベルコードがあります。左側にGEMA、マト、パブリッシャーが、右側に規格番号、面表記、STEREO、疑似ステのマークがあります。曲目は中央揃いです。マトリクスはNOVA盤と同じで機械打ちで6.21462-01-1  Ⓟ1972/6.21462-01-2  Ⓟ1972です。前回のイーグル・カヴァーの中に入っていたレコードのマトをXXXXXXXと消してあります。Manufactuerd in Germanyの刻印はありません。

B面のラベルです。

このタイトルは内容的には「Down The Road Apiece」がこのアルバムで初登場したリアル・ステレオ・ヴァージョン、「Everybody Needs Somebody To Love」は『No.2』の方のヴァージョンで71年のUKシングル盤で初登場したリアル・ステレオで収録されています。「The Under Assistant West Coast Promotion Man」は後半の歌詞が一部カットされたアルバム・ヴァージョンで、「Little Queenie」と「Carol」は『GET YER YA-YA'S OUT』のライヴ・ヴァージョンが収録されています。ドイツ盤の特徴は何といっても前回紹介したイーグル・カヴァーと、今回の再発のメンバーのカヴァーという独自のジャケットが使われていたという事に尽きます。あと、今回のメンバーの写真が使われているジャケットでもそうですが、ドイツの編集盤では内容はブライアン期なのにテイラー期の写真を使っているものが多い気がします。こういった編集盤を聴いているとストーンズのカヴァー曲って何度聴いても飽きないのが不思議で、原曲を自分たちのものにしているのがよく分かります。

ローリング・ストーンズ ドイツ盤 ROCK'N ROLLING STONES①イーグル・カヴァー!!

ローリング・ストーンズのドイツ盤『ROCK'N ROLLING STONES』です。このドイツ盤は独自のジャケットで2種類発売されているので2回に分けて紹介しようと思います。今回はオリジナル盤のイーグル・カヴァーと呼ばれている方のジャケットを紹介します。1972年11月に発売され、規格番号はSLK 16781-Pです。ナチス・ドイツを彷彿させるでデザインとして回収されたという説もありますが75年の再発盤でもこのデザインが使われているので回収されたという事は無いと思います。上部にグループ名、下部にタイトルがあります。しかし、よく見ると細かい点は除いてナチスのマークに似ていますよね!初期型は両面コーティングされています。

一部のレコードは輸出されていたようで、これはアメリカのレコード店で売られていたと思われる表側にステッカーが貼られているものです。ドイツ盤のレコードは時々このステッカーを見かけます。

下部中央にデッカのロゴがあります。

裏ジャケです。こちらは矢印のような交通標識のようなデザインとなっています。その中に曲目が書かれています。

ここからは75年に再発されたセカンド・ジャケと並べてみます。オリジナルは規格番号がSLK 16781-Pですが、再発の方はSLK 16781-Pの他に新たな番号の6.21462の両方が書かれています。ここではオリジナルを初期型、再発を後期型とします。右上の部分です。上が初期型でこの部分に規格番号が書かれています。後期型は何も書かれていません。最初にも書きましたが初期型は両面コーティングされており、後期型はコーティングはありません。

グループ名が書かれている右下の部分です。左が初期型、右が後期型です。後期型はこの部分に規格番号があります。レコードの番号の下にカセットと8トラの番号が書かれています。

左下の部分です。上が初期型、下が後期型です。初期型のカセットと8トラの番号がこの部分に書かれています。後期型は再発された75年6月の日付が書かれています。上の写真と比べるとカセットや8トラも後期には番号が変わったようです。

右下の部分です。上が初期型、下が後期型です。両方共この部分にMade in Germanyと発売元のTELDECの住所が書かれています。後期型の方がわずかに文字が小さくTELDEC以降全て大文字となっています。また、住所表記の変更があったのか一部違っている個所があります。最後にパブリッシャーのⓅ1972があります。 

曲目の部分です。

ラベルです。この頃になるとRoyal Sound Stereoのラベルはなくなり、それまでセカンド・ラベルとされていたこのタイプのラベルがオリジナルとなります。上部にデッカのロゴがあります。左側にGEMAとパブリッシャー、マトがあります。右側にSTEREO、規格番号、面表記、疑似ステのマークがあります。面表記はSeite 1/Seite 2です。曲目は円周に沿って書かれており、タイトル、作者の順にクレジットされています。マトリクスは機械打ちでEAL-11691-P  Ⓟ1972/EAL-11692-I  Ⓟ1972です。初期型のジャケットに入っていたレコードには両面Manufactured in Germanyの刻印がありますが、後期型のジャケットに入っていたレコードは同じマトですがB面だけManufactured in Germanyの刻印がありません。  

B面のラベルです。

このアルバムはストーンズがデッカを離れた後イギリスで企画された編集アルバムで、タイトルのように初期のロックン・ロール・ナンバーが収録されていますが、やはりチャック・ベリーのコピーが多いです。「Little Queenie」は『GET YER YA-YA'S OUT』のライヴ・ヴァージョンですが、初期の演奏と比べるとこの時期で既に大御所の貫禄を感じさせるのはさすがです。カヴァー曲に混ざってオリジナルの「19th Nervous Breakdown」が収録されていますが、ストーンズらしいロックン・ロールだと思います。このドイツ盤はジャケットが独自のデザインで表側が鷲で裏側が矢印というよく考えるとなんのことだか意味不明なジャケットですよね!特に表側はナチス・ドイツを連想させるのでヨーロッパの国々で大丈夫だったのかな?と思ってしまいます。ドイツではストーンズがデッカを離れた後の編集盤が日本同様数が多いのでこういった簡易的なジャケットが多いような気がします。次回もドイツ盤『ROCK'N ROLLING STONES』ですが、メンバーの写真を使った独自のデザインの再発盤を紹介します。