UK盤『BETWEEN THE BUTTONS』です。イギリスでは1967年1月20日に5枚目のアルバムとして発売されました。規格番号はLK 4852(モノラル)、SKL 4852(ステレオ)です。タイトルとグループ名はチャーリーのボタンのところに小さく書かれています。表側の写真は当時のストーンズの写真を撮っていたゲレッド・マンコウィッツによるものでレコーディングの徹夜明けにロンドンのプリムリーズ・ヒルで撮影されました。リア・カヴァーにはチャーリー・ワッツによるイラストが描かれています。このアルバムは後年までジャケットの細かい違いはありません。印刷所は全てJames Upton Ltd.で、表面がコーティングされています。
リア・カヴァーです。チャーリー・ワッツによるイラストと、その下に曲目、DECCAのロゴ、住所などのクレジットがあります。
表側左上のMONO、STEREOの部分です。
リア・カヴァー右上のMONO、STEREOの部分です。
右下の印刷所のクレジットの部分です。後期までずっとJames Upton Ltd.です。
モノラルのラベルです。マトリクスの若い順から行きます。曲名は1曲目と2曲目、3曲目と4曲目がそれぞれ同じ行に印刷されています。マトリクスはXARL-7644-1A/XARL-7645-1Aです。
上のラベルとは曲目の文字が違います。左側にあったP1967がラベルの下へ移動しています。マトリクスはXARL-7644-2A/XARL-7645-3Aです。これと同じラベルで-6A/-5Aも確認しています。K/Tがないのでこれはもっと後期のものかもしれません。
曲目が1曲ずつ縦に並んでいます。こちらも文字の形が違います。マトリクスはXARL-7644-5A/XARL-7645-4Aです。K/Tがあるのでこちらが2番目かもしれません。
こちらも曲目が1曲ずつ縦に並んでいますが文字の形が違います。今まで右側にあったSide 1が左側へ移動しています。K/Tはありません。マトリクスはXARL-7644-6A/XARL-7645-5Aです。
ここからステレオです。初回のマトリクスがわからないのでオープン・デッカの3枚はラベルのデザインから予想して順番にあげていきます。マトリクスは私のレコードのものですので一応の参考にしてください。マトリクスはXZAL-7644-4K/XZAL-7645-5Kです。
上のラベルの左側にあったMirage Musicが規格番号の下へ移動したラベルです。マトリクスはXZAL-7644-5K/XZAL-7645-5Kです。
マトリクスはXZAL-7644-4K/XZAL-7645-4Kと一番若いですが、タックスコードが68年後半からのJ/Tなのでこのラベルを3番目にあげました。曲目の文字も上の2枚より太くなっています。これより後になると溝が中央に移るので、J/Tでこの溝の形は68年の過渡期のものかと思います。
70年頃からのボックスト・デッカです。マトリクスはXZAL-7644-6K/XZAL-7645-4Kです。B面の番号がオープン・デッカの時から戻っています。
かなり後期のラベルです。文字が全体に小さくなり、マトリクスが逆さ文字ではなく正常にクレジットされています。マトリクスはXZAL-7644 7X ∇E D/XZAL-7645-4KとA面が今まで違うものになっています。
60年代のアルバムとしてはジャケットの細かい変更が最後まで全くなかったというのが珍しいですね。内容は前作の『AFERMATH』同様全曲オリジナルで、より実験的になって来ています。70年代、ストーンズを聞き始めた頃は中途半端な感じがしてあまり聞かないアルバムでしたが、最近は時々聞きたくなる不思議なアルバムです。私はシングル曲が入っていないUK盤の方が好きで、特に「Yesterday's Paper」のいろいろな楽器が入ったキラキラした感じや、「My Obsession」のチャーリーのドラムス、「Who's Been Sleeping Here?」でのミックのボブ・ディランのようなヴォーカル、電子音を加えた「Please Go Home」、「Cool Calm And Collected」のオールド・テイストでストーンズにしては珍しい曲などヴァラエティに富んでいて聞きこむと結構面白いですね!「Connection」のように90年代以降ライヴのレパートリーに加わった曲もありますね。このアルバムは地味なようですが曲作り、アレンジの面でグッと進歩したストーンズを聞ける重要なアルバムだと思います。