以前取り上げました70年のステージ写真を使ったドイツ・クラブ・エディションの『BIG HITS』とは別のクラブ・エディション盤です。こちらは全く同じジャケットで規格番号だけ違うものが2種類存在します。最初に発売された方は規格番号が28 325-9で1973年11月15日に発売されました。発売元はGerman Record Club (Deutscher Schallplattenclub)というところで前回取り上げた『BIG HITS』とは違う通販会社です。前回のものが73年10月、こちらは11月とほぼ同時期に同じ内容のレコードが別会社から発売されたことになります。内容は他のドイツ盤同様UK仕様の『BIG HITS』です。ジャケットはシンプルなデザインでグループ名とタイトルが大きくクレジットされ、以前『AFTERMATH & OUT OF TIME』のジャケットでも使われた演奏シーンの写真を分割して使っています。
裏ジャケです。こちらは写真がなくグループ名とタイトル、曲目だけのシンプルなデザインです。
表側左上の部分です。DECCAのロゴと、Deutscher Schallplattenclubのクレジットがあります。
裏ジャケの左上です。こちらもDECCAのロゴとDeutscher Schallplattenclubのクレジットがあります。
右上に規格番号、タイトルなどがあります。
右下にPrinted in Germanyのクレジットがあります。
ラベルです。左側にSonderauflageと、Deutscher Schallplatten Clubがあります。前回の『BIG HITS』同様相変わらずここでもP1969と間違っています。右側に規格番号28 325-9とサブの番号SBD 258があります。マトリクスは機械打ちでK ZAL 7503-Ⅷ X/P 1973 ZAL 7503-Ⅶ A-B-Ⅱです。A-B-Ⅱの部分だけ手書きです。このマトは前回のセカンド・プレスのものと同じです。両面Munufactured in Germanyの刻印があります。
B面のラベルです。
左側の部分がClub Sonderauflageとなっています。その他のクレジットは上と同じです。マトリクスは機械打ちで6.22159-00-1/1//6.22159-00-2 A-B-Ⅲ P1973です。両面にMunufactured in Germanyの刻印があります。また、上のマトをXXXXXXXXXと消してあります。
B面のラベルです。
このアルバムは全く同じジャケットで規格番号を28 493-5と変えて75年4月に再発されています。ジャケットがオフ・ホワイトから真っ白に変わっています。
2つのジャケットを並べてみると色の違いがよくわかります。
裏ジャケです。こちらも2枚並べてみました。
表側左上の部分も規格番号のところだけ28 325-9から28 493-5と変更になっています。
裏ジャケの規格番号の部分です。こちらも規格番号の部分だけ変更になりその他のクレジットは全く同じです。
ラベルです。左側のクレジットがClub Sonderauflageと変更になっています。上の2番目のラベルと文字の配置は全く同じですが、規格番号の部分だけ28493-5となっています。マトリクスは機械打ちで6.22159-01/1//6.22159-00-2 A-B-Ⅱ P1973です。B面のマトは元の番号をXXXXXXXと消してあります。マトにP1973とあるのにラベルはここでもP1969と間違っています。また、何故かB面にだけMunufactured in Germanyの刻印があります。
B面のラベルです。
ホフマン氏の本に載っていたのは28 325-9の方だけで、私の持っているのと比べていたら番号が違うのに気が付き、最初は本の方がミスなのかな?と思っていましたがレコードを探しているうちに番号違いで2種類あることに気が付きました。私が最初にホフマン氏と同じ28 325-9の方を入手していたら気付かないでスルーしていたかも知れません。同じジャケット、内容なのに番号違いで再発(?)なんてことがあるんですね!このレコードは結構中古市場で出回っているので相当数売れたんでしょうね。ドイツも日本同様編集盤の数が多いのでこういったベスト物が受けるのかも知れません。『BIG HITS』のクラブ・エディションはこの後76年にもジャケットを変えて再発されているので次回紹介します。