ローリング・ストーンズのノルウェー・デッカ盤です。ノルウェーでは60年代にシングル盤はノルウェー・プレスのレコードがありますが、アルバムはイギリスから輸入して発売していました。純粋なノルウェー・プレスのアルバムは81年にまとめて発売されています。この時に発売されたタイトルは下記になります。
LK 4605 THE ROLLING STONES
LK 4661 THE ROLLING STONES No.2
SKL 4733 OUT OF OUR HEADS (UK version)
SKL 4786 AFTERMATH (UK version)
SKL 4852 BETWEEN THE BUTTONS (UK version)
SKL 4888 FLOWERS
TXL 103 THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST
SKL 4955 BEGGAR'S BANQUET
SKL 5025 LET IT BLEED
SKL 5065 GET YER YA-YA'S OUT
SKL 5084 STONE AGE
SKL 5101 GIMME SHELTER
SKL 5098 MILESTONES
SKL 5149 ROCK'N ROLLING STONES
SKL 5173 NO STONE UNTURNED
SKL 5212 METAMORPHOSIS (UK version)
以上の15タイトルが1981年に発売されました。規格番号やジャケットの仕様は全てUK盤と同じです。UK輸出仕様にあった『FLOWERS』が加えられているのが特徴です。この『FLOWERS』とジャケットの色が緑色の『MILESTONES』、そしてUK盤と比べるためにファーストの3枚を取り上げました。最初は『THE ROLLING STONES』です。ジャケットはUK盤とほぼ同じなので最初にラベルからいきます。このシリーズのラベルは全部こんな感じです。ボックスト・デッカで、生産国のクレジットは一切ありません。面表示は数字の1だけです。「Mona」がUK盤同様「I Need You Baby」となっています。ラベル左側にノルウェー、又はスカンジナビア全体の著作権の管理団体を表すncbの記号があります。
ジャケットです。コーティングはされていませんがUK盤と全く同じです。
裏ジャケです。こちらもUK盤と同じです。これと『No.2』はUK盤同様モノラルしか発売されていません。他のタイトルはモノラルは発売されずステレオだけです。
このシリーズは全部裏ジャケの右上に4という数字がありますが、これは何を指しているのか分かりません。シリーズ物で他のアーティストには他の数字が使われていてストーンズは4だったんでしょうか?
裏ジャケ右下にノルウェーの首都オスロの文字が。TEAM-TRYKKというのはどうやらオスロでレコードやCDを企画、制作している会社らしいがよくわかりません。レコードにはノルウェーのクレジットが無かったのでここでノルウェー盤と判断できます。
イギリス国内では発売されず輸出仕様だけだった『FLOWERS』です。こちらもジャケットはコーティングされていませんがUK輸出仕様と全く同じです。
裏ジャケです。こちらもUK輸出仕様と同じです。
右上にやはり4の数字があります。
裏ジャケ右下に同じくTEAM-TRYKK, OSLOのクレジットがあります。
ラベルです。おそらくこのレコードが発売されるまでノルウェー国内ではUK輸出仕様の『FLOWERS』が発売されていたと思います。
あと、このシリーズでUK盤と違うのが『MILESTONES』です。UK盤の方はミックの髪が赤いライトを浴びているようになっていますが、こちらは緑色のライトを浴びているように髪が緑色になっています。裏ジャケには他のアルバム同様4の数字とTEAM-TRYKK, OSLOのクレジットがあります。
UK盤と並べてみました。左がUK盤、右がノルウェー盤です。光の加減で分かりづらいですが髪以外でも衣装やバックの微妙な色違いが分かるかと思います。裏ジャケの色合いはUK盤と同じです。
ラベルです。こちらもこのシリーズのデザインです。
この他のタイトルもジャケットはUK盤に準じて見開きのものは見開きで作られ裏ジャケに4の数字とTEAM-TRYKK, OSLOのクレジットがあります。またラベルのデザインも上の3枚と全て同じです。MADE IN ~というクレジットが無いので最初はどこの国のレコードか分かりませんでしたが、裏ジャケのOSLOの文字とラベルのncbという記号からノルウェー盤と判断しました。発売日は81年と書きましたが資料によっては70年代後半から段階的に数タイトルずつ発売されたとしているものもあります。今回は先日紹介したUK輸出仕様の『FLOWERS』繋がりでノルウェーの再発盤LPを紹介しましたがノルウェー独自のシングル盤はジャケットのデザインが珍しいのでまたの機会に紹介します。