ローリング・ストーンズのヴェネズエラ盤『THE BEST OF THE ROLLING STONES』です。1970年に発売され、規格番号はLP-7485です。収録曲は全曲モノラルで、当時の新曲の「Honky Tonk Women」と「You Can't Always Get What You Want」をフューチャーしたヴェネズエラ独自のベストアルバムですが、一部の曲で面白いミックスが聞けます!また、細かく見るとジャケットは3種類、ラベルは4種類のヴァリエーションがありますので順を追って紹介したいと思います。ジャケットです。USA盤『GOT LIVE IF YOU WANT IT』の裏ジャケにも使われていた写真が使われていますが、よく見ると反転してますね!
右上にLONDONのロゴと規格番号LP-7485があります。ヴェネズエラでは60年代のストーンズのレコードはLONDONから発売されています。
左上にCONTAINS THE HIT "HONKY TONK WOMEN"とあります。ステッカーのように見えますがこれは印刷です。
裏ジャケです。タイトルと曲目だけのシンプルなデザインです。
右上にLONDONのロゴとLP-7485があります。
この裏ジャケは全部で3種類の細かい違いがあります。まずは右側にDISCO ES CULTURAと枠で囲まれたものがあるものとないものがあります。
右下になんて書いてあるのか分かりませんがサインのような文字があるものとないもの。そして一番上のサインのようなものがあるジャケットでその左側にSerie P PVP.25とあるものと2番目のないもの。上のDISCO ES CULTURAは一番上のジャケットにあります。写真の順番が逆になってしまいましたが中のレコードのラベルから考えて下から上に変化していったと思います。
サインの部分を拡大した写真です。現地語でカヴァーとバック・カヴァーと書かれているので、どうやらアルバム・ジャケットをデザインした人のサインだと思います。
左下に住所、電話番号などのクレジットがあります。
A面の曲目です。英語のタイトルの後にカッコで現地語でクレジットされているものとないものがあります。アルバムの発売は70年ですがキースのクレジットが早くもRichardsとなっています。
B面の曲目です。「Satisfaction」の(I can't get no)が前ではなく後に付いています。
ラベルです。これは初版と思われる濃いマルーンです。実際は写真よりもっと濃い色です。上にffrrのロゴがあるオープン・ロンドンで、面表示はLADO A/Bです。マトリクスはLON 8475 A/LONDON-8475-Bです。A面は機械打ちでB面は手書きです。
上と同じ文字の配置ですがラベルの色が薄い茶色になっています。マトリクスは手書きでLONDON-8475-A JESUS GONZALES PA/LONDON-8475-B JESUS GONZALES PAです。マトの後に人の名前(?)が彫ってあります。最後のPAのAは判読不明ですが、おそらくAだと思います。
上と同じ茶色のラベル(ややピンクっぽい)ですが曲名の部分が変更となり文字を詰めて5行で表記されています。グループ名の文字のフォントも小さくなっています。マトリクスは手書きでLONDON-8475-A/LONDON-8475-Bです。上にあったJESUS GONZALES PAはなくなっています。
上と同じ文字の配置で赤いラベルです。この赤いラベルは70年以降のプレスだそうですがマトリクスは何故か一番最初のラベルと同じでLON 8475 A/LONDON-8475-Bです。
一番最初にも書きましたが全曲モノラルで収録されています。全体に高音がキンキンしたサウンドとなっています。「Honky Tonk Women」はイントロのカウベルが途中から始まり、ギターがすぐに始まります。全体にホーンやカウベルの音が目立っています。「Sympathy For The Devil」は何故かピアノの音が小さく、前半はパーカッションとベースだけで突き進んでいくように聞こえます。ヴォーカルや間奏のギターの音は異常に大きいです。結局最後までピアノの音だけがが小さいのでなんだか不思議なミックスです。「You Can't Always Get~」はシングル・ヴァージョンです。シンバルが目立ち、フェイドアウトが通常よりも早いです。「Jumpin' Jack Flash」はなんとUSA盤プロモ・エデイット・ヴァージョンが収録されています。「2120 South Michigan Avenue」はギター・ソロがないショート・ヴァージョンです。ベスト・アルバムですが「Mercy Mercy」「Stupid girl」などが含まれていて一風変わった選曲になっていますね。「悪魔」のピアノの音が小さいミックスはこのアルバムだけなので単なるベストではなくジャケットも内容も面白いアルバムですね!