ローリング・ストーンズのUKプロモ・ソノシート「Exile On Main Street Blues」です。1972年4月29日号のニュー・ミュージカル・エキスプレス(NME)誌に付録として付けられました。ソノシートは正式にはフレシキ・ディスク(Flexi Disc)といい、日本ではフォノシートなどとも呼ばれていますがここでは日本での一般的な呼び名のソノシートとして進めていきます。内容はピアノをバックにミック・ジャガーがブルースを歌い、『EXILE ON MAIN STREET』からの曲をその間に挟んだものとなっています。ピアノはイアン・スチュワートともミック・ジャガーともいわれています。回転数は33回転です。
ラベルです。上部にベロマークが、中央にアルバムと同じタイトル文字とグループ名があります。ベロマークのすぐ下にM.Jagger with pianoとあります。右側にアルバムの発売日5月12日のクレジットがありますが、このソノシートが付いていたNME誌は4月29日号でアルバム発売前に出たんですね!右端に横書きでSide 1とあります。下には曲間に挟まれたアルバムからの4曲の曲名が書かれています。リムにMADE IN ENGLANDのクレジットがあります。マトリクスは手書きでSKI 107 A-2/SKI 107 B-2です。A面は番号の後にROLLING STONES RECORDSがあります。
B面のラベルです。こちら側はストーンズではなく1曲目はオルガンをヒューチャーした女性ヴォーカルの曲、2曲目は違う女性のヴォーカルで、ハードロック調の曲が収録されています。
このソノシートが付けられた72年4月29日のニュー・ミュージカル・エキスプレス誌です。雑誌を想像しがちですが新聞のような形態です。これは表紙になります。
右上にThe free STONES singleとあります。
一番中央のページに見開きでストーンズの特集ページがあります。キースがこのアルバムについて語っています。ソノシートではミックが歌い、雑誌ではキースが語り、それぞれの分担を担っているようで面白いですね。このNME誌が発売された時にソノシートがどのようにして付属していたのかは不明です。
ミックが歌うブルースに挟まれているアルバムからの4曲は何故かモノラル、ステレオと統一されていません。まず、ミックが主旋律を2回繰り返すとすぐに「All Down The Line」が始まります。これは前回紹介したプロモ・シングルと同じLPヴァージョンのモノラルです。「All Down The Line」の途中から「Tumbling Dice」に替わります。こちらはステレオとなっています。「Tumbling Dice」が途中まで流れ、ミックの歌に切り替わります。"Exile on Mainstreet, it's a strange street to walk down"と歌われる主旋律の他に違うメロディーの部分が加わります。そのあと「Shine A Light」が始まります。これもプロモ・シングルと同じモノラルです。「Shine A Light」の途中から「Happy」へと替わりますがこちらはステレオとなっています。そのあと再びミックの歌へと替わり、主旋律の部分が歌われ曲が終わります。収録されている曲のモノラルの2曲は前回紹介したプロモ・シングルと同じなのでその時のモノラル・ミックスを流用していると思います。そのシングルのモノラル・ミックスや、このミックの歌うブルースもデラックス・エディションにも収録して欲しかったですよね!