ローリング・ストーンズのUK盤『ROCK'N ROLLING STONES』です。1972年10月13日に発売され、規格番号はSKL 5149です。ストーンズがデッカを離れてからの編集盤もこれで4作目で、ここでは「Talkin ' About You」がイギリス初登場となりました。残りはアルバムで聞ける曲ばかりですが、リアル・ステレオになった曲も含まれています。ロックン・ロールとローリング・ストーンズをかけたタイトル通りロックン・ロール調の曲が多く収録されています。ジャケットはミックの周りにバイクの写真をコラージュしたものです。初期型は表側だけコーティングされています。
右下にDECCAのロゴがあります。
裏ジャケです。デビューした頃のストーンズの写真が使われています。写真と曲目がフレームで囲まれていて、そのフレームが石の壁(?)に掛けてあるというデザインになっています。
右上に規格番号のSKL 5149があります。その横に縦書きでSTEREOのクレジットがあり、その後にモノラルをステレオ化したという説明書きがあります。
右下にコーティングの会社と印刷所のクレジットがあります。印刷所は後期まで全てUpton Printing Groupです。後期型のジャケットはコーティングが無くなったのにも関わらずこのコーティングの会社のクレジットが残されており訂正されませんでした。
左下にDECCAのロゴと住所が、その横に縦書きでMade in Englandがあります。
A面の曲目です。「Talkin' About You」のタイトルが「Talkin' About You Baby」となっています。これはジャケットだけではなくラベルでもそうクレジットされています。2曲目と4曲目に疑似ステのマークが付いていませんがステレオではなく疑似ステです。「Down The Road Apiece」は疑似ステのマークが付いていますがリアル・ステレオです。
B面の曲目です。「Everybody Needs Somebody To Love」はUK盤『No.2』のヴァージョンで、ここではリアル・ステレオで収録されています。3曲目は疑似ステのマークが付いていませんが疑似ステです。最後の2曲は『GET YER YA-YA'S OUT』からのライヴ・ヴァージョンでテンポを落とした貫禄の演奏が聞けます。デビューからたったの6年でここまで進歩したストーンズってすごいですね!
一部の盤には12ページのストーンズのレコードのカタログが付けられました。『LET IT BLEED』と『STONEAGE』に付けられていたものとほぼ同じ内容ですが、表紙が違います。
内容はメンバーの写真とレコードの紹介です。
裏表紙です。ブライアンが在籍した最後の頃の写真ですがみんなで手をつないで微笑ましい写真ですね!
ラベルです。このアルバムはあまりラベルのヴァリエーションがありません。オリジナルのボックスト・デッカのラベルです。ラベルの中央ffrrの帯の下に裏ジャケにあったモノラルをステレオ化した説明書きがあります。ここでも「Talkin' About You」のタイトルが「Talkin' About You Baby」となっています。マトリクスは機械打ちでEAL-11691.P-1L/EAL-11692.P-1Lです。
80年代のラベルです。薄い青になり、文字のフォントが変更されています。マトリクスは機械打ちでEAL-11691.P-1L/EAL-11692.P-1Lと上と同じです。前作の『MILESTONES』同様80年代特有の長いマトがあるのかは不明です。
先にも書きましたがこのレコードは当時イギリスで未発売だった「Talkin' About You」が初収録されたことが目玉だったんでしょうね。この曲は疑似ステですがUSA盤の『DECEMBERS CHILDREN』のステレオ盤よりはっきりしたいい音で、一瞬リアル・ステレオか、と間違うほど高音と低音が分かれています。「Down The Road Apiace」のリアル・ステレオはこのレコードで初収録です。「Everybody Needs Somebody To Love」はUK盤『No.2』のヴァージョンで、この曲もリアル・ステレオで初登場となりました。こうして考えてみるとDECCAの編集盤シリーズもただの寄せ集めと思いきやモノラルがリアル・ステレオになっていたりして結構聞き所がありますね!ストーンズのチャック・ベリーのカヴァーはどの曲も演奏が素晴らしく、若いエネルギッシュなストーンズを聞けるいいアルバムです。