ローリング・ストーンズの日本での4枚目のシングル「テル・ミー/かわいいキャロル」です。1964年(昭和39年)9月15日に発売され、規格番号はHIT-388です。このカップリングは日本独自のもので、2016年のEUでの再発シングルにも選ばれています。ジャケットはオレンジ色の地で初期の有名な写真が使われています。「テル・ミー」の英語表記のタイトルの後に(You're Coming Back)が付け加えられています。
ピクチャースリーヴの裏側です。こちらは64年の初版の値段が330円の方です。
こちらは67年の値段が370円に変更になった方です。広告のレコードも当時のヒット曲に入れ替わっています。
ピクチャースリーヴの見開きの内側です。ライナーは由紀元治という方です。これを読むとジミー・リード、リトル・ウォルター、マディ・ウォーターズはブルースではなくR&Bと認識されていたみたいです。当時の日本ではまだブルースが浸透していなかったのかも知れません。初期の日本盤では65年頃までキースがケイス・リチャードになっていますが、ここではビルの名前がビル・クイマンとミスっています。
レコード袋は64年~65年に使われていたピンクのスリーヴです。66年以降に発売されたものには青のスリーヴが付いています。
ラベルです。1964年から67年まで使われていたLONDONのロゴの上にffrrの耳マークがあるラベルです。マトリクスは機械打ちでDSt 947-1/DSt 948-1です。両面にJISマークがあります。この他にDSt 947-1-3-7/DSt 948-1-2-7などを確認しました。後期へ行くほど枝番の末尾がだんだん増えていったと思います。64年と67年のピクチャースリーヴ両方ともこのラベルのレコードが入っており、ffrrがないタイプは今までに見た事が無くこのシングルはおそらくこのラベルしか存在しないと思います。
B面のラベルです。
この日本盤の「テル・ミー」はUSA盤同様間奏とその後のコーラスをカットしたエディット・ヴァージョンが収録されています。このことは文献ではあまり書かれていないのであまり知られていないのかも知れません。音はこもった感じであまり良くありません。ミックのヴォーカルもエコーがかかったような感じになっています。グループサウンズが取り上げて人気が出たためか68年に「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」とのカップリング(TOP 1242)で再発されますが、そちらは間奏があり、きれいにフェイドアウトしていくヴァージョンが収録されています。グループサウンズと書きましたが、実は私ストーンズよりも先に「テル・ミー」はオックス、「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」はタイガースのライヴ盤で知りました。「テル・ミー」はオックスが取り上げていて人気があった曲ですよね。オックスがこの曲を演奏すると観客が次々と失神するので演奏を禁止されたなんてことがあったそうです。終いにはメンバー自身も次々と失神していくという今考えるととんでもないパフォーマンスで面白いですね!話がずれてしまいましたがこの曲はアコギは多分キースで、引きずるようなエレキはブライアンが担当していると思います。コーラスでブライアンのだみ声も聞けメロディも良く、ジャガー/リチャードの初期の名曲ですよね!