ローリング・ストーンズのインド盤『DIRTY WORK』です。1986年に発売され、規格番号はEPIC 10245です。配給元はCBS/EPICでインドでのアナログ盤はこのアルバムが最後になります。このインド盤はジャケットの色が通常の青いものと、インド独自の緑色のもの2種類あります。緑色の方は壁、ソファー、ジュータンの色合いや、メンバーの着ている洋服の色も他国版と全く違った色になっています。ストーンズ・レーベルになってから別ジャケはあまり見かけませんがこれはインド独自の色合いで珍しいですよね!ジャケットは両面光沢のある感じです。
先にも書きましたがインド盤には通常の青いジャケも存在します。青と言ってもUK盤のような鮮やかな青ではなく少し灰色がかった感じで、ジュータンの色合いがUK盤が新品のジュータン、インド盤は日焼けしたジュータンといった感じです。
緑と青のジャケットでそれぞれの洋服の色を比べてみると面白いです。こちらはロン、チャーリー、キースです。
ミックとビルです。
ROLLING STONESの色も違います。
緑色の方は右上のタイトルの下にCBSのロゴがあります。青い方はありません。そういえばUK盤もこの場所にロゴはありませんでしたね!
裏ジャケです。こちらは緑色の方です。
こちらは青い方の裏ジャケです。
裏ジャケ下部のクレジットは共通ですが、右上のバーコードの部分が緑色の方は空欄となっています。その下に規格番号のEPIC 10245があります。また、緑色の方はその下にCBSのロゴがあります。
右下にベロマークがあります。
下部のクレジットの最後にインドの住所があります。この部分でインド盤と判断できます。
左下に「違法な録音は音楽業界を殺している」と警告があります。
私の持っているレコードには2枚共例の漫画の専用のインナーが付いていませんでした。インドではこのインナーが付いていたのかは不明です。
ラベルです。こちらは緑色のジャケットに入っていたレコードです。EPICのレギュラー・ラベルが使われています。ストーンズのレコードでこのラベルは何だか違和感を感じますね。左側にSIDE A、STEREO、右側にEPIC 10245があります。ラベルの下部にMADE IN INDIAがあります。マトリクスは手書きで、10245 A KIRAN/10245 B KIRANです。
B面のラベルです。
こちらは青い方のジャケットのラベルです。上部のEPICのロゴの色が微妙に違います。左側のSIDE AとSTEREOの文字が大きく太いフォントが使われています。その下のクレジットの配置も全く違います。タイトルや曲目の文字の大きさも全く違います。マトリクスは上と同じです。同じ国でなんでこんな違いがあるのか不思議ですね!
B面のラベルです。
このインド盤の音は平面的な音で何だかラジオを聞いているような音質です。それまでのインド盤はWEA、EMI時代と音が良かったのにこのCBS盤は音が悪くて残念です。そして驚きなのが最後のスチュのピアノが入っていません!何かのミスでマスターからこのボーナストラックが欠落してしまったのかも知れませんが、以前紹介した『エモレス』のインド盤で間違って「Dance Part 2」が入っていたように、インドでは独自のテープ編集をしているんでしょうか?そして、ジャケットもインド盤独自の緑色がベースというのが珍しいですね。何故2種類の色違いが存在するのか分かりませんが、インド盤は緑色の方が良く出回っていて、普通の青い方はあまり見かけないような気がします。先にも書きましたが緑と青のジャケットと並べてメンバーの洋服の色違いを比べてみると楽しめますね!