ローリング・ストーンズのドイツ盤『AFTERMATH』です。1966年6月に発売され、規格番号はSLK 16415-Pです。ドイツではモノラルは発売されず、このAFTERMATH以降のアルバムは全てステレオのみとなります。ジャケットのデザイン、曲目等はUK盤と同じです。ジャケットはドイツ盤特有のコーティング無の柔らかい紙質です。表側はDECCAのロゴのみで、写真の周りの白枠にも他国のような規格番号等のクレジットがないのが特徴です。
裏ジャケです。右下にRoyal Sound Stereoのロゴがある以外は、写真や解説文など基本的なデザインはUK盤と同じです。
右上に規格番号のSLK 16415-Pがあります。
右下にroyal sound STEREOのロゴがあります。その下にPrinted in Germanyがあります。
ドイツ盤は66年以降規格番号を変えて何度か再発されています。ラベルの紹介の時のどのジャケットが使われているか分かるように番号を振っておきます。ジャケット表側左下のロゴの部分です。上から①オリジナル盤、②③6.21396の再発盤とNOVAレーベル、④80年代の820 050-1の再発盤です。
裏ジャケ右上の規格番号の部分です。上から①オリジナル盤、②③規格番号が6.21396の再発盤とNOVAレーベル、④80年代の820 050-1の再発盤です。
右下の部分です。こちらも上の番号と連動しています。上から①オリジナル盤、②6.21396の再発盤、③規格番号が6.21396のNOVAレーベル盤、④80年代の820 050-1の再発盤です。それぞれ細かいクレジットが違っています。
オリジナル盤にはドイツ・デッカのステレオ用の厚紙インナーが付いています。後期プレスになると普通の白いインナーになります。
インナーの反対側です。
ラベルです。こちらはオリジナル盤のえび茶にゴールド文字のラベルです。初回盤はデッカのロゴがラウンド・デッカと呼ばれる楕円形の枠となっています。左側にロイヤル・サウンドのロゴが、右側に規格番号と面表記があります。面表記はジャケットではSIDE 1となっていましたがラベルではSeite 1となっています。タイトルはAFTER-MATHと途中でハイフンが入っています。全曲Jagger-Richardなので作者クレジットはアレンジのクレジットと一緒に下にまとめられています。マトリクスは機械打ちでK ZAL-7209-Ⅰ X/K ZAL-7210-Ⅰ Xです。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。ジャケットは①です。
B面のラベルです。
セカンド・ラベルです。デッカのロゴが長方形の枠に変わっています。デッカのロゴ以外は上のラベルと文字の配置等全く同じです。ドイツでは66年7月にこのロゴに変わっているので『AFTERMATH』は上のラウンド・デッカからすぐにこのラベルに変わったと思われます。マトリクスは機械打ちでK ZAL-7209-Ⅰ X/K ZAL-7210-Xです。A面にだけManufactured in Germanyの刻印があります。ジャケットは①です。
B面のラベルです。
60年代後半から73年まで使われた赤ラベルです。面表記の下にあった合計のタイムがなくなった以外は文字の配置はえび茶のラベルと全く同じです。マトリクスは機械打ちでK ZAL-7209-X/K ZAL-7210-Ⅰ Xです。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。ジャケットは①ですが初期の柔らかい紙質ではなく硬くしっかりとした造りとなっています。
B面のラベルです。
赤ラベルですが、ロイヤル・サウンド・ステレオのロゴがなくなり、右側にSTEREOのクレジットがあります。このタイプはおそらく70年代初期に登場したと思います。規格番号はSLK 16415-Pのままです。マトリクスは機械打ちでK ZAL-7209-X/K ZAL-7210-Ⅰ Xと上と同じです。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。ジャケットは①ですが硬い紙質です。
B面のラベルです。
ここから規格番号が6.21396に変わります。この番号の変更時期は正確には分かりませんが、他のタイトルから判断して75年頃に変わったと思います。面表記の上に規格番号の6.21396があります。STEREOの文字は面表記の右側にあります。面表記はSide 1です。曲目は1行ずつとなっており各曲の最後にタイム表記があります。マトリクスは機械打ちで6.21396-00-1/1//6.21396-00-2です。AB面の境は//です。これ以降のラベルは全てManufactured in Germanyの刻印はありません。また、以前使われていたK ZAL~で始まるマトをXXXXXXXXと消してあります。ジャケットは②です。
B面のラベルです。
NOVAのラベルです。NOVAのレコードは75年から順次発売され、『AFTERMATH』は76年3月に発売されたようです。上部にNOVAのロゴがあります。DECCAのロゴは左側にあります。面表記はSide 1です。右側にSTEREOと6.21396があります。曲目は左揃いで最後にタイム表記があります。下部にAN ORIGINAL DECCA RECORDINGとあります。マトリクスは機械打ちで6.21396-00-1/1//6.21396-00-2です。過去のK ZAL~のマトをXXXXXXXXと消してあります。ジャケットは③です。
B面のラベルです。
88年12月9日に発売されたシルバーのラベルです。ロゴがDECCAではなくLONDONとなっています。マトリクスは機械打ちで6.21396-00-1/1//6.21396-00-2です。過去のK ZAL~のマトをXXXXXXXXと消してあります。結局赤ラベル以降はこの最終プレスまで同じマトでした。
B面のラベルです。
ドイツのオリジナル盤はUKステレオ盤の音を基準とすると音が繊細でスッキリとしている印象を受けます。アコギやブライアンの奏でるいろいろな楽器を聞くのに適しているような気がします。(あくまで個人の感想です。)CD時代になってからUSA仕様の方の印象が強くなったような気がしますがやっぱり『AFTERMATH』はUK仕様の曲目の方がしっくりきますね。ストーンズの初期のアルバムの中では聞く頻度が多いです!バラエティーに富んだ曲が多く初期の名作です!