ローリング・ストーンズのドイツ盤『BETWEEN THE BUTTONS』です。1967年4月に発売され、規格番号はSLK 16450-Pです。ドイツ盤は年代によって規格番号やラベル、ジャケットの一部等変更となっていますので順番に取り上げていこうと思います。オリジナル盤のジャケットはUK盤と同じデザインです。初回盤は艶消しで柔らかい紙が使われています。また、ドイツではモノラルは発売されず最後までステレオのみしかありません。曲目はUK盤と同じです。
左下にDECCAのロゴがあります。ロゴの中は黒です。UK盤は水色でしたね!
裏ジャケです。こちらもUK盤と同じチャーリーのイラストが書かれています。
左上にRoyal Sound Stereoのロゴがあります。このロゴがあるのは初期型のみです。
右上の規格番号の部分です。どのジャケットにどのラベルが入っていたか照合するために番号を振っておきます。上が①オリジナル盤です。下が②70年頃のリリースで規格番号が6.21399に変わってからのもので急遽変更されたのか初回盤のジャケットに番号のシールが貼ってあります。両方共左上に上の写真のRoyal Sound Stereoのロゴがあります。
右下の部分です。上が①オリジナル盤、下が②70年代に入ってからのジャケットです。①は空白になっていますが、②はMade in GermanyやTELDECの住所などのクレジットがあります。
ラベルです。初回盤のえび茶にゴールドのラベルです。このラベルが使われていたのは67年6月までなので『BETWEEN THE BUTTONS』ではたったの2ヶ月しか使われていなかったことになります。上部にボックスのDECCAのロゴがあります。左側にRoyal Sound StereoのロゴとGEMAとマトがあります。右側に規格番号と面表記があります。面表記はSeite 1です。タイムは合計時間が右側にまとめてあり、一曲毎にはありません。作者クレジットは下にあり、ミックのクレジットがMike Jaggerとミスっています。プロデューサー・クレジット等はありません。マトリクスは機械打ちでK ZAL-7644-X/K ZAL-7645-Xです。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。このレコードは①のジャケットに入っていました。
B面のラベルです。こちらもMike Jaggerとミスっています。
67年7月からの赤ラベルです。文字の配置等は上のえび茶のラベルと全く同じです。Mike Jaggerと間違っているところも同じです。マトリクスも同じで、K ZAL-7644-X/K ZAL-7645-Xです。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。レコードは①のジャケットに入っていました。
B面のラベルです。
左側にあったRoyal Sound Stereoのロゴがなくなったラベルです。右側の面表記の横にSTEREOがあります。タイトルや曲目の活字も大きな文字となっています。こちらもMike Jaggerとなっています。マトリクスは機械打ちでK ZAL-7644-Ⅰ X/K ZAL-7645-Ⅰ Xです。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。このレコードは②のジャケットに入っていました。ジャケットに規格番号がSLK 16450-Pと次から変わる6.21399の両方が書かれているので規格番号が変わる過渡期のジャケットだと思います。
B面のラベルです。
70年代に入ってから規格番号が6.21399と変更となり、ジャケットの一部も変更となっています。この変更時期は正確には分かりませんが、74年~75年頃かと思います。ジャケットの右上にチャーリーのボタンにあったロゴと同じグループ名が追加されています。またDECCAのロゴがオリジナル盤よりも一回り小さくなっています。ジャケットの紙質もこれまでの柔らかいものから硬いものと変わっています。
グループ名の部分です。この丸い文字を見ただけで『BETWEEN THE BUTTONES』と分かる位インパクトがありますね!
左下のDECCAのロゴの部分です。この部分は年代で変化していきます。上から①②SLK-16450のオリジナル盤、③NOVAラベル、④規格番号が6.21399に変わってからのデッカ赤ラベル、⑤80年代のLONDONに変わってからのロゴです。
裏ジャケの規格番号の部分です。上から①オリジナルのRoyal Sound Stereoのラベル、 ②ラベルからRoyal Sound Stereoのロゴがなくなり、両方の番号が書かれている過渡期のジャケット、③Novaラベル、④規格番号が6.21399に変わってからの赤ラベル、⑤80年代のシルバー・ラベルです。⑤は規格番号が820 051-1と変更となっています。③以降は左上にあったRoyal Sound Stereoのロゴはありません。
右下の部分です。上から③NOVAラベル、④デッカ赤ラベル、⑤80年代のシルバー・ラベルです。③と④はMade in GermanyとTELDECの住所があります。住所の最後にWestern Germanyと、当時の西ドイツのクレジットがあります。
裏ジャケ下部中央の部分です。上から③④⑤で、⑤の80年代プレスのみこの部分に住所などのクレジットがあります。
ラベルです。75年から順次発売されていたNOVAのラベルです。『BETWEEN THE BUTTONS』は76年3月に発売されたようです。上部にNOVAのロゴが、左下にDECCAのロゴがあります。右側にSTEREOと規格番号の6.21299があります。曲目は左揃いです。下部にAN ORIGINAL DECCA RECORDINGとあります。このラベル以降は作者クレジットはJagger-Richardに変わっています。マトリクスは機械打ちで6.21399-01-1/6.21399-01-2です。過去のマトのK ZAL-7644-XをXXXXXXXXと消してあります。Manufactured in Germanyの刻印はありません。③のジャケットに入っていました。
B面のラベルです。
70年代後半からの規格番号が6.21399に変更後の赤ラベルです。右側に規格番号の6.21399があります。その下に面表記とSTEREOがあります。面表記はオリジナル盤はSeite 1でしたがここではSide 1に変わっています。曲目は中央揃いとなっています。マトリクスは機械打ちで6.21299-01-1/1//6.21299-01-2/1です。途中でハイフンがあるのでAB面の境は//です。過去のマトリクスのLK ZAL-7644-XがXXXXXXXXと消されています。オリジナル盤にあったManufactured in Germanyの刻印はありません。④のジャケットに入っていました。
B面のラベルです。
80年代のシルバー・ラベルです。規格番号は820 051-1です。このラベルは厳密にはMade in Hollandですが、ジャケットがドイツ製なのでここで取り上げました。上部に80年代になってから登場した下半分が赤のLONDONのロゴがあります。その下にSTEREOと規格番号があります。曲目は中央揃いです。リムにMade in Hollandがあります。マトリクスは機械打ちで820 051 1 S1=1 670 07 114/ 820 051 1 S2=1 07 113です。⑤のジャケットに入っていました。
B面のラベルです。
初期のドイツ盤は他のタイトル同様えび茶にゴールド文字の威厳のあるラベルが特徴です。このラベルがいかにもドイツ盤といった感じでいいんですが、残念ながらこの『BETWEEN THE BUTTONES』で最後になり、この後の『FLOWERS』からは赤ラベルが初回盤となります。また、初期型のラベルではミックの名前をMike Jaggerと間違えています。これは以前紹介したUK盤EP『5X5』でも同じ間違いをしていましたね!後期型のジャケットは右上にグループ名が追加され、これはドイツ独自のデザインです。音はUK盤よりも低音がボワーンと響いています。いろいろな楽器が使われている「Yesterday's Paper」で比べるとUK盤は繊細な感じですが、こちらは低音が響いているせいで各楽器がまとまって聞こえ迫力のある音になっています。この辺は聞く人の好みだと思います。最初にも書きましたがドイツ盤の特徴だったえび茶にゴールド文字のラベルがこのタイトルで最後というのが残念ですよね!