ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ スペイン盤 BIG HITS いろいろ!!

ローリング・ストーンズのスペイン盤『BIG HITS』です。66年に発売され、規格番号はTXL 101です。スペインでは80年代の最終プレスまでモノラルしか発売されませんでした。当初はUK盤のモノラル用のジャケットを輸入して販売されおり純粋なスペイン製のジャケットは70年代に入ってから作られました。ここではUK盤のジャケットは表裏のみ載せて見開きの中の写真はUK盤と同じですので省略します。イギリスから輸入して販売していたUK盤のジャケットの表側です。

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裏ジャケです。モノラル、ステレオの穴あきになる前のUKオリジナル盤のモノラル専用のジャケットが使われています。背にMONOと規格番号TXL 101があります。

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初回盤のラベルです。このラベルは66年から72年まで使われていました。上部にデッカのロゴがあります。その左下に回転数、右下にffrrの耳のマークがあります。その下にマトの逆さ文字と規格番号のTXL 101があります。曲目は中央揃いで、「Have You Seen Your Mother~」だけタイトルが長いので2行になっています。作者クレジットはスペイン語表記で(Jagger y Richard)となっています。その下にグループ名とアレンジとプロデューサーのクレジットがあります。MADE IN SPAINの文字は何処にもありませんが、リムの上部にスペインでの販売元のDISCOS COLUMBIAとあるのでスペイン盤と判別出来ます。マトリクスは機械打ちでXARL-7503-1A/XARL-7504-3Aです。

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B面のラベルです。

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ここからはスペイン製のジャケットです。表側はDECCAのロゴが左下にあり、その上に規格番号があります。表裏両面コーティングされており、艶のあるジャケットです。また、このスペイン製のジャケットはシングル・ジャケでUK盤にあった中の写真集もありません。中に入っているレコードのラベルから考えて72年頃にはこのジャケットに変わったと思います。

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左下にDECCAのロゴがあります。スペイン盤はロゴの上に規格番号が追加されています。

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スペイン製のジャケットの裏ジャケです。『BIG HITS』の中にあった写真をコラージュしたスペイン独自のデザインとなっています。ギターを弾くブライアンの写真がカッコいいですよね!グループ名とタイトルが写真と同じ四角い枠の中にあるデザインもいいです。右側に曲目があります。

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左上に規格番号があります。上から72年、75年、81年のジャケットです。81年のジャケットはTXL 101の他に63 99 155という新たな番号が加わっています。

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右上にDECCAのロゴがありますが、枠の中は最初は黒でしたが灰色→青と微妙に色が変わっていきます。

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右下の部分です。スペインのレコード会社Discos Columbiaのクレジットとマドリードの住所、ジャケットを印刷した年が書かれています。以前も書きましたがコロムビアとありますが南米のコロムビアとは全く関係ありません。一番下の80年代のジャケットは版下を最初のジャケットのものを修正したのか不自然な印刷となっています。

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上の写真では72年のジャケットの右下の部分が小さな文字で見えずらいので拡大した写真です。DISCOS COLUMBIAの住所が書かれています。

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左下の部分です。上から72年、75年、81年です。MADE IN SPAINがあります。81年のジャケットは上から青い色で消したようになっています。

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下部中央の部分です。72年のクレジットを75年では完全に消してあり、81年では青く消した跡が残ってしまっています。75年版ではきれいに消したのになぜ81年版では消した跡が残ってしまったのか謎です。

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上の写真ではクレジットの部分が小さな字で見えないので拡大した写真です。MOVIEGRAFという印刷所の名前と住所が書かれています。 

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A面の曲目です。面表記はCARA 1となっています。

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B面の曲目です。19thの後にピリオド(ドット)が付いています。

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ラベルです。これは72年から75年まで使われていたオレンジ色のラベルです。文字はシルバーです。DECCAのロゴの左下に回転数、右下にffrrの耳のマークと、オリジナルのラベルと配置は似ています。左側に回転数があります。回転数の表記はCara 1/Cara 2です。右側にMade in Spainがあります。曲目の文字はオリジナル盤と比べて小さくなっています。マトリクスは機械打ちでXARL-7503 A/XARL-7504 Bです。オリジナル盤はUK盤と同じ刻印でしたが、こちらは刻印が違いスペイン独自のマザーが使われていると思います。 

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B面のラベルです。

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75年から81年のラベルです。上と同じオレンジ色のラベルですが文字のフォントや、大きさが全く異なります。特に曲目の活字が上の倍以上もある大きなものとなっています。溝もなくフラットなラベルです。マトリクスは機械打ちで850 XARL 7503  R▽2J COL/850 XARL 7504  R▽2J COLです。

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B面のラベルです。

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81年以降の青いラベルです。ボックストデッカになっています。ジャケットではモノラルになっていましたが、ここではFULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUNDとあります。が、疑似ステでもなく実際はモノラルです。ジャケットにあったTXL 101の番号は何処にもなく右側に新たに52191の番号があります。この番号はジャケットにあった63 99 155とも違います。マトリクスは機械打ちで850 XARL 7503  R▽2J COL/850 XARL 7504  R▽2J COLです。これは上のラベルと同じです。

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B面のラベルです。

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先にも書きましたがスペイン盤は最初から最後までモノラルのままでした。ステレオ(疑似ステ)で発売した国が多い中80年代もモノラルのままというのも珍しいです。また、オリジナル盤は音がややこもりがちですが、後期へ行くほど音圧が高く音もスッキリしているという面白い現象が見られます。また、このスペイン盤はなんといっても独自の裏ジャケで、UK盤などに付いていたブックレットの写真をコラージュしたデザインがセンスが良くカッコいいですよね!スペインでは初回盤はUK盤のジャケットを流用していましたが、この当時は『BIG HITS』と『サタニック』は特殊なジャケットだったため最初にイギリスからジャケットを輸入して販売していた国が多いですよね。