ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ フランス/ベルギー盤EP⑨ SATISFACTION+3 いろいろ!!

ローリング・ストーンズのフランス盤EP『SATISFACTION+3』です。1965年8月20日に発売され、規格番号は457.086です。ジャケットはこの前紹介したフランス盤EP『TIME IS ON MY SIDE+3』と同じパリのシャンゼリゼ通りで撮影された写真が使われています。このEPは途中で写真が違うものに変わったり、最終プレスは規格番号が変わったりしているので順を追って紹介しようと思います。オリジナル盤のジャケットです。タイトル文字は赤です。ジャケットは表側だけコーティングされています。ジャケットの細かい違いを表すため番号を振っておきます。この赤文字のジャケットを①または②とします。

70年頃にタイトルの文字が青に変わったジャケットです。写真も上と比べると横を向いていたビルが正面を向き、中央の3人が左からキース、ブライアン、ミックだった並びがミック、キース、ブライアンとなっています。規格番号は変わりません。こちらを③とします。

右上の規格番号の部分です。上が赤いタイトルで①②、下が青で③です。

右下のデッカのロゴの部分です。①②の赤文字でもデッカのロゴが違います。上が初期型の①、下が後期型の②でロゴの周りに枠があります。

曲目の部分です。青文字の③はデッカのロゴが小さくなっているのが分かります。

裏ジャケです。左側に曲目があります。右側は今までフランスで発売されたストーンズのEPのカタログになっています。

曲目の部分です。65年なのにキースのクレジットが"Richards"となっています。

この初期型のジャケットの右下の部分です。上がオリジナル盤の①、下が後期型②でデッカのロゴの周りに枠があります。デッカのロゴの下にMade in France、Photo : FOURNIER、印刷所のACEM、そして日付のクレジットがあります。日付は8-65、9-65、10-65、11-65、12-65、8-66、12-66、1-68、11-68、11-69、2-70、4-70、10-70、月なしの72を確認しました。10-70以降は写真が入れ替わった青い文字のジャケット③です。「Satisfaction」がヒットしたためか他のEPよりもプレスされた回数が多いのか何度も再発されています。

71年に変更になった③の裏ジャケです。こちらは③の青文字ですが、表が赤文字の②で裏側がこちらになっている②と③の合体型のジャケットもあります。おそらく過渡期で混合してしまったと思われます。上部に曲目、下半分はデッカのカタログになっています。

右上に価格コードのMと規格番号があります。

レコード取り出し口に注文票が付けられています。

左下にMade in Franceがあります。

下部中央にPhoto : Fournier(フルニエ)のクレジットがあります。

右下に印刷所のACEMと日付があります。ここでは月が無くA-72となっています。

ラベルです。オリジナル盤の6角形のデッカのロゴのラベルです。上部にグループ名があります。左側のデッカのロゴの上にパブリシャーの1965があります。左側はマト、規格番号、面表記、BIEMのロゴがあります。作者のキースのクレジットは"Richards"となっています。一番下に回転数の45があります。MADE IN FRANCEはリムにあります。マトリクスは機械打ちで8D65M2110 D3/8D65M2111 D1です。ジャケットは①です。

B面のラベルです。これ以降プレスされたすべてのレコードに「The Under Assistant~」はエンディングがエデイットされていないシングル・ヴァージョンが収録されています。

66年からの四角いデッカのロゴのラベルです。デッカのロゴの上は回転数となっています。右側の部分はオリジナル盤のラベルと同じです。こちらもMADE IN FRANCEはリムにあります。マトリクスは機械打ちで8D65M2110 D1/8D65M2111 D1です。オリジナル盤と似ていますがA面の枝番だけD1となっています。ジャケットは②です。

B面のラベルです。

70年代のラベルです。デッカのロゴがラベルの上部にあります。デッカのロゴの下にMADE IN FRANCEがあります。左側にフランスの著作権管理団体のSACEMのロゴがあります。右側にマト、規格番号、面表記があります。マトリクスは機械打ちで8D65M2110 D1/8D65M2111 D1です。こちらも両面D1です。ジャケットは③です。

B面のラベルです。

こちらはベルギー盤のラベルです。ジャケットはフランス盤の最初のジャケット①が使われています。レコードはベルギーでプレスしてフランス製のジャケットに入れて販売していたようです。上部にグループ名があります。左側のデッカのロゴはフランスの最初のものと同じ6角形ですが中は青になっています。右側に規格番号、マト、BIEM、面表記があります。Made in Belgiumの文字がどこにもないのがベルギー盤の特徴です。キースのクレジットはフランス盤とは違い"Richard"となっています。マトリクスは機械打ちで8D65M2110/1//8D65M2111/1です。途中でスラッシュがあるのでAB面の境は//です。フランス盤とは違い文字と文字の間が狭い刻印となっています。

B面のラベルです。

このEPは1990年に規格番号を変えて再発されました。フランス盤のEPで90年に発売されたのはこのタイトルだけです。ジャケットは青い文字のものですがタイトルの下に"les annees stones"の文字があるので、ちょうど同時期にフランスで発売された『les annees stones』(840 140-1)というUSA盤の『HOT ROCKS』と同内容のベスト・アルバムからのシングル・カットという形で発売されたものだと思います。規格番号は882 179-7という新たな番号に変わっています。写真はビルが正面を向いているものが使われています。この再発盤には嫌な思い出があって、西日本の某レコード店のリストで写真はありませんでしたが「オリジナル」状態M/Mと称して売っていたので買いましたが、べらぼうな値段で買ったのにこの再発盤が届きました。「これはオリジナルではなく再発盤だ」と返品をお願いしましたが受け入れてくれませんでした。ちょうどこの再発盤が発売されたばかりの頃なので30年も前の話ですが今でもこのレコードを見ると思い出します。まあ、そのレコード店はそれからすぐに閉店してしまいましたが。

タイトルの下に"les annees stones"とありますが、これはちょうどこの頃フランスで発売された編集盤のタイトルです。もしかしたらこの再発シングルはこのアルバムからのカットという形で発売されたかも知れません。

右下のデッカのロゴは回りに枠があります。

裏ジャケです。オリジナル盤と似ていますがフリップバック仕様ではなくなり細部のクレジットが違います。

右上にバーコードと規格番号の882 179-7があります。

右下にデッカのロゴとフォトグラファーのクレジットがあります。

更に右下に小さな文字で配給元のBarclayのロゴと縦書きで印刷所のMONTREUIL OFFSETとImprime en France(フランスで印刷)の文字があります。

右下にMerci a juke-box magazineとあります。

ラベルです。上部にグループ名があります。左側にデッカのロゴが、右側に規格番号、マト、回転数、MONOのクレジットがあります。マトリクスは手書きで882 179-A/882 179-Bです。

B面のラベルです。

このアルバムは当時の最新シングル「Satisfaction」のAB面と、『ファースト』に収録されていた「Susie Q」、『No.2』に収録されていた「Grown Up Wrong」という内容です。「Satisfaction」のAB面は分かりますが、他の2曲は当時フランスでは既にアルバムに収録済だったので水増しのような選曲になっています。このEPはジャケットの写真が途中で変わったり、文字の色も赤→青と変化していますが、フランスのEPの中でジャケットがこんなに変化しているタイトルも珍しいです。「Satisfaction」が大ヒットしたため販売数が多かったせいか中古盤がたくさん出回っています。90年にも再発されているのでよほど需要があったんでしょうね!ジャケットの写真もカッコよく、眩しいのを我慢している顔がかえってふてぶてしく見えて「Satisfaction」のヒットで第一線に躍り出た5人の自信が現れているような写真ですよね。