ローリング・ストーンズの日本シングル盤「ブラウン・シュガー / ビッチ」です。1971年5月25日に発売され、規格番号はP-1043Sです。日本盤はヨーロッパで発売されたジャケットと同じメンバーが『スティッキー・フィンガーズ』のレコードを持っているデザインのものと、日本独自のハンモックに乗っているデザインのジャケットの2種類が存在します。こちらは海外盤と同じデザインのジャケットの方です。上にでかでかと「ブラウン・シュガー」と書かれているせいかメンバーの写真は海外盤よりも半分近く小さくなっています。当時の値段は400円です。
UK盤のピクチャースリーヴと並べてみるとメンバーの大きさが違うのが分かります。左がUK盤、右が日本盤です。ヨーロッパの殆どの国がUK盤と同じ大きさなので、こんなに極端に違うのも珍しいですよね!
こちらは日本独自のメンバーがハンモックに乗っている写真の方のジャケットで、ハンモック・カヴァーまたはレッド・カヴァーなどと呼ばれています。69年USツアー中の写真で陽だまりの中でリラックスしている雰囲気がいいですよね。なお、洋楽アナログ鑑賞会さんからこちらのハンモックの方を発売直後に買ったとの情報を頂きました。また、Goteaux Recordsさんからはこちらの方のジャケットの実物は見た事が無いとの情報も頂きました。その後、クロスさんからも情報を頂き、やはり発売時に買ったのはこのジャケットの方だったそうです。また、クロスさんからは当時音やジャケット等の情報が日本へ入ってくるのが遅く、最初は日本独自のジャケットで発売して後で差し替えたとの情報も頂きました。このことから考えてハンモックの方が最初で、その後海外盤と同じジャケットに変更になったのかも知れません。洋楽さん、Goteaux Recordsさん、クロスさん、ありがとうございました。
ピクチャースリーヴの裏側です。こちらは両方のスリーヴ共通のデザインとなっています。ベロマークの下に最新アルバム『スティッキー・フィンガーズ』の宣伝があります。
ジャケット表側の細部です。ここではハンモックの方を赤、スティッキーを持っている方のジャケットを白とします。右上の部分です。両方共ベロマークと規格番号があります。
右下の部分です。赤はSTEREOがあります。白は回転数と値段があります。
左下の部分です。右下とは逆で赤は回転数と値段が、白はSTEREOがあります。
見開きの内側です。この部分は赤、白同じです。左側に解説、右側に歌詞が載っています。解説は越谷政義さんでレーベル移籍と新アルバム『スティッキー・フィンガーズ』のことが書かれています。
右側のページの歌詞の下に販売元のワーナー・パイオニアのクレジットがあります。
こちらはジュークボックス用のジャケットとなります。規格番号、タイトル、グループ名だけのシンプルなデザインです。裏側は何も印刷されていません。このタイプのジャケットは他に「悲しみのアンジ―」を確認しています。
下部に「このレコードはジュークボックスに使用したものです」と書かれています。
レコード袋です。70年代初頭に使われていたワーナーの袋が使われています。
ラベルです。最初はプロモ青ラベルです。上部に見本盤があります。左側に非売品、ベロマーク、STEREO、回転数があります。右側に5月25日発売と、規格番号、面表記、タイム表記があります。曲名の下に作者クレジットとグループ名があります。ここでは5月25日と発売日が書かれていますが、イギリスでは4月16日に発売されたので、世界同時発売が当たり前になった現在から考えるとずいぶんと遅い発売だったんですね!マトリクスは機械打ちでP-1043S-1 1-A-1/P-1043S-2 1-A-1です。P-1043Sが6時の位置、1-A-1が12時の位置にあります。また、P-1043S-1、P-1043S-2とA面が-1、B面が-2となっています。両面にJISマークがあります。
B面のラベルです。
レギュラー盤のラベルです。上部にグループ名があります。左側にベロマーク、STEREO、回転数があります。右側に規格番号、面表記、タイム表記があります。曲目の部分はプロモ盤と同じです。マトリクスは機械打ちでP-1043S-1 1-A-6/P-1043S-2 1-A-6です。プロモ盤同様にP-1043Sが6時の位置、1-A-6が12時の位置にあります。12時の位置のものはこの他に1-A-8/1-A-7、1-A-8/1-A-7、1-A-9/1-A-8などを確認しました。両面にJISマークがあります。
B面のラベルです。
もう何度も書いていますが、このカップリングはローリング・ストーンズ・レコードからの第一弾としてふさわしい強力なシングルですよね!「ブラウン・シュガー」は最近までステージでの重要なレパートリーでしたし、B面の「ビッチ」もリフを中心としたストーンズらしいのノリのいい曲で好きな曲です。2曲共この時期のストーンズを象徴するようにホーンがいい味を出しています。このシングルから日本ではワーナー・パイオニアから発売されることになりましたが、当時のワーナー・パイオニアはパープルやZEP、イエス、EL&P、クリムゾンなどハードロックからプログレなど主要ロック・アーティストをたくさん抱えていてすごかったですね!。特にストーンズは独自の黄色いラベルで、ストーンズのレコードには必ず印刷されていたベロマークもカッコいいと思っていました。