ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ UK盤 SUCKING IN THE SEVENTIES いろいろ!!

ローリング・ストーンズのUK盤『SUCKING IN THE SEVENTIES』です。1981年4月14日に発売されされ、規格番号はCUNS 39112です。当時は雑誌等でも取り上げられず何の予告もなくいきなり輸入盤がレコード店に並んだ記憶があります。内容は70年代のコンピレーションアルバムで、日本では未発売だったシングルのB面曲「Everything Is Turning To Gold」、78年ツアーのライヴ・ヴァージョンの「When The Whip Comes Down」、歌詞違いの「If I Was A Dancer (Dance Part 2)」が収録されているのが特徴です。その他の曲もプロモ・エデイット・ヴァージョンが収録されています。ジャケットはグループ名とタイトルが並んでいるだけのシンプルなデザインです。このタイプはヨーロッパ各国、日本、オーストラリアなどで使用され、アメリカとカナダでは文字の大きさなどが違ったデザインで発売されていました。

裏ジャケです。70年代ということで70の文字にベロマークが含まれているデザインとなっています。USA盤はベロマークはありませんでしたがこちらがジャケットの表側でしたね。

右上に規格番号CUNS 39112とstereo、そしてヨーロッパでのEMI盤の番号OC 064-64 349があります。

曲目の部分です。初出の曲を除けばエデイット・ヴァージョンなどが収録されています。しかしギターソロが始まった途端フェイドアウトしてしまう「Time Waits For No One」や、ライヴの「Mannish Boy」のエデイットはなんの意味があるのか今でも分かりません。

左下にプロデューサーのTHE GLIMMER TWINSのクレジットがあります。

下部中央にローリング・ストーンズ・レコードの登録票所があります。

右下にG&Lとありますがこれは印刷所のGarrod & Lofthouse Ltd.のことです。

インナーです。ジャケットの表側を白黒反転させたデザインとなっています。コーナーは丸くカットされています。

インナーの反対側です。こちらも裏ジャケを白黒反転させたデザインとなっています。上部のレコード取り出し口に切り込みがあります。

右下に規格番号があります。

ラベルです。上部にタイトルがあります。左側に回転数、STEREO、各曲のパブリッシャーがあります。右側にベロマーク、面表記、規格番号、マトがあります。曲目はラベルの円に沿って書かれています。グループ名の下にプロデューサー・クレジットとローリング・ストーンズ・レコードの登録票所があります。マトリクスは機械打ちでCUNS 39112 A-1/CUNS 39112 B-1です。

B面のラベルです。

ここからはCBSからの再発盤です。1989年11月20日に発売され、規格番号は450 205 1です。ジャケットはUSA盤と同じデザインに変更となっています。

裏ジャケです。こちらもUSA盤と同じデザインに変更され、大きな文字でタイトルが書かれています。

右上に規格番号とバーコードがあります。

左下に販売元のCBSのクレジットやレーベルコードがあります。

下部中央にローリング・ストーンズ・レコードの登録票所とDistribution CBS Recordsのクレジットがあります。

このレコードにはローリング・ストーンズの過去のカタログが載っているシートが封入されています。MID PRICEのシリーズで発売されたものです。

カタログの裏側です。

ラベルです。上部にグループ名とタイトルがあります。左側にベロマーク、面表記、回転数、Stereoがあります。右側にレーベルコード、規格番号、マト、著作権協会の表示、パブリッシャーがあります。曲目は左揃いです。リムの最後にMADE IN ENGLANDがあります。なお、これと同じ規格番号でヨーロッパ各国で再発されていましたが、リムの最後にMADE IN ENGLANDがあるのがUK盤で無いのがEU盤です。マトリクスは手書きで450205-1-A1/450205-1-B1です。 

B面のラベルです。

当時のストーンズの編集アルバムとしては画期的なレコードだったと思います。「Shattered」はアルバム・ヴァージョン、「Everything Is Turning To Gold」は当時USAシングルの「Shattered」のB面でしか聴けなかった曲です。「Hot Stuff」「Fool To Cry」「Beast Of Burden」の3曲はUSAプロモシングルだけで聴けたエデイット・ヴァージョンが収録されています。「Crazy Mama」はこのアルバムで初登場したエデイット・ヴァージョンで元の4:33のイントロを極端に短くして、エンディングも一部カットした4:06のヴァージョンです。このエデイットはこのアルバムでしか聴けません。「Time Waits For No One」はギター・ソロが始まるとフェイドアウトしてしまう残念なヴァージョン。「Mannish Boy」は『Love You Live』のヴァージョン5:56を4:26にエデイットしたヴァージョンで、これは2003年に発売された『RARITIES 1971-2003』にも収録されています。「When The Whip Comes Down」は初登場の1978年7月6日デトロイトでのライヴ・ヴァージョンです。何故か左右のチャンネルが逆でキースのギターが左から聞こえます。「If I WasA Dancer (Dance Pt.2)」は『EMOTIONAL RESCUE』に収録されていたのとは歌詞、ヴォーカル違いで初登場です。が、実際はこの半年前にインド盤『EMOTIONAL RESCUE]では間違ってこちらのヴァージョンが収録されていました。このUK盤はオリジナルは日本やヨーロッパ諸国、オーストラリアと同じジャケットでしたが、CBSからの再発盤やCDはUSA仕様になってしまいました。CDはそれ以降ずっとUSA仕様でしたが、実はCDでも2019年に日本で開催されたストーンズ展で限定発売された紙ジャケの5枚組CDボックスではUK仕様のジャケットが再現されていましたね。(USA仕様の紙ジャケもジャケットだけ付録でつけられていました。)シングルは80年代になっても違うデザインのものがありましたが、アルバムではこの時代になってもイギリスとアメリカでジャケットが違うというのも珍しいと思います。こういう企画もののアルバムは他に2003年の『RARITIES 1971-2003』がありますが、最近はアーカイヴ物が発掘されているのでこういった趣旨のアルバムは発売されませんが、こうして聴くと普段聴けないプロモ・エデイットなどがありなかなか面白いアルバムだと思います。