ローリング・ストーンズのイタリア盤『LET IT BLEED』です。1969年12月に発売され、規格番号はSKLI 5025です。このイタリア盤はオリジナルはオープンデッカのラベルで、セカンド・プレスはボックストデッカになりますが、ボックストデッカで曲名のミスが生じています。また各国盤に付いていたメンバーの担当楽器の一覧も独自のものなので順を追って紹介しようと思います。ジャケットは表側は各国盤と全く同じです。ジャケットは硬い紙質でしっかりとしたつくりになっています。

裏ジャケです。こちらも各国盤と同じデザインです。

右上に規格番号があります。デッカ時代のイタリア盤の規格番号はSKLIで始まります。ジャケットに"Printed in Itary"等のクレジットがないので外からはこの部分でしかイタリア盤と判断出来ません。

左下にデッカのロゴと各クレジットがありますが、この部分はUK盤と全く同じのでおそらくUK盤の版下を使っていると思います。

付属のポスターです。表側は各国盤と同じデザインです。

各国盤ではインナーにメンバーの担当楽器が書かれていましたが、イタリア盤はポスターの裏側の一部に印刷されています。他国ではポスターの裏側は何も印刷されていなかったのでこれって合理的ですよね!以前紹介したオーストラリア盤もこの仕様になっていましたね。

ポスターを折りたたむとメンバーの担当楽器の部分がちょうど見れるようになります。ポスターの折り目に合わせたせいかインナーで使われていた国と比べると縦長になっています。

ラベルです。オリジナル盤のラベルです。上部にffssとデッカのロゴがあります。デッカのロゴの左側に販売元のDecca Italia S.P.a.のクレジットがあります。中央のラインにFULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUNDと書かれています。左側にパブリッシャーがあります。右側に規格番号のSKLI 5025と逆さ文字のマトがあります。曲目は中央揃いです。その下にプロデューサーのジミー・ミラーのクレジットがあります。マトリクスは機械打ちでXZAL-9363.P-6W/XZAL-9364.P-6Wです。イタリア盤はこの末尾が6W/6Wが初回マトとなります。

B面のラベルです。

1970年の途中から使われ始めたボックストデッカのラベルです。ffssが無くなり、デッカのロゴがボックストデッカに変わり、中央のステレオのラインが細くなった以外は大幅な文字の変更はありませんがフォントが違うものになっています。マトリクスは機械打ちでXZAL-9363.P-6W/XZAL-9364.P-6Wです。

B面のラベルです。「You Can't Always Get What You Want」が「You Chan't Always Get~」とミスっています。

「YOU CHAN'T ALWAYS GET~」とミスっている部分です。

ちなみにこちらはオリジナル盤のラベルです。こちらはCAN'Tでミスっていません。

こうして見るとメンバーの担当楽器の一覧がインナーになっていたり、このイタリア盤のようにポスターの裏側に印刷されていたりと国によっていろいろありますね。当時の日本盤は見開きのジャケットで見開きの内側に直接印刷されていましたね。賑やかな「Gimme Shelter」から始まり、感動的な「You Can't Alway Get What You Want」で終わるというストーンズのアルバムの中でも曲の流れが最高の一枚だと思います。メンバーチェンジの過渡期に当たるので殆どのギターをキースが担当してるのも特徴で、サウンドもストーンズらしい音で気に入っています。