ローリング・ストーンズの日本シングル盤「悲しみのアンジ― / シルヴァ―・トレイン」です。1973年(昭和48年)9月10日に発売され、規格番号はP-1256Sです。当初の値段は500円です。このシングルは1976年(昭和51年)6月25日にP-118Sと番号を変え、値段を600円にして再発されているので順を追って紹介しようと思います。アルバムの写真を使った日本独自のピクチャースリーヴ付きです。この写真LPではミックの顔の部分しか使われていませんでしたが、ここではその上の方やミックの首や肩の部分まで見ることが出来ます。

こちらは昭和51年に再発されたピクチャー・スリーヴです。右上の規格番号がP-118Sに変わり、右下の値段が600円になっています。

ミックの写真の上にあるキャッチ・コピーです。ふつうはジャケットの上部に目立つように書かれていますが、このレコードは文字も小さく控えめになっています。

初期型はカンパニースリーブにベロのスリーヴが使われていました。途中からワーナー・パイオニアの内袋が使われています。

こちらは途中から使われたワーナー・パイオニアのカンパニースリーブになります。

右上の部分です。STEREO、ベロマーク、規格番号があります。上がオリジナル盤で規格番号がP-1256S、下が再発盤で規格番号がP-118Sとなっています。ベロの色は両方共薄いです。

右下の部分です。回転数と値段があります。上がオリジナル盤で500円、下が再発盤で600円となっています。ストーンズのワーナー・パイオニア盤で価格変更で規格番号が変わったのはこのシングルと、「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」しかありません。

シートの裏側です。解説は誰が書いたのか不明ですが、来日中止の事、ソビエト公演やテイラーが脱退する噂、次のアルバム『山羊の頭のスープ』対する期待が書かれています。歌詞は「悲しみのアンジ―」のみ書かれています。

右上に規格番号とベロマークがあります。上がオリジナル盤、下が再発盤です。

下部にパブリッシャーのⓅ1973. 9と発売元のワーナー・パイオニアのクレジットがあります。この部分はオリジナル盤、再発盤共通です。

これはタイトルとグループ名のみ書かれているジュークボックス用のジャケットです。裏側は何も印刷されていません。レコードは通常盤です。

右上に規格番号があります。P 1256のみで最後のSはありません。

下部に「このレコードはジュークボックス用に使用したものです」と書かれています。

これは見本盤に付けられていた写真です。解説の部分に使われていた写真と同じ写真ですが、プロモ用に作られたのか第三者が勝手に付けたのか不明です。

ラベルです。最初は見本盤白ラベルです。上部に見本盤と書かれています。左側に非売品、ベロマーク、STEREO、回転数があります。右側に規格番号、面表記、タイム表記があります。タイトルは英語表記の下に邦題があります。グループ名の下にパブリッシャーがあります。一番下に"MADE BY WARNER-PIONEER CORPORATION JAPAN"と書かれています。マトリクスはマトリクスは機械打ちでP-1256S-1 1-A-1/P-1256S-2 1-A-2です。

B面のラベルです。

レギュラー盤のラベルです。上部にTHE ROLLING STONESと書かれています。左側にベロマーク、STEREO、回転数があります。右側に規格番号、マト、面表記、タイム表記があります。曲目の部分は見本盤と同じです。リムに"MADE BY WARNER-PIONEER CORPORATION JAPAN, UNDER LICENCE FROM ROLLING STONES RECORDS"とあります。マトリクスは機械打ちでP-1256S-1 1-A-11/P-1256S-2 1-A-10です。後半のマトは他に1-A-19/1-A-18などを確認しました。これは私のレコードのマトなので最後の枝番はもっと若い数字があると思います。偶然なのか見本盤も含めて考えるとA面の末尾が奇数、B面の末尾が偶数と進んでいったのかな?と思います。

B面のラベルです。

再発盤のラベルです。規格番号がP-118Sと変わっています。タイム表記は上のラベルが4:30でしたが、こちらは4:31と何故か1秒長くなっています。その他の文字の配置は上のラベルと同じです。マトリクスは機械打ちでP-1256S-1 2-A-4/P-1256S-2 2-A-6です。後半のマトの頭が2-A~と変わっています。

B面のラベルです。

ここからはワーナー・パイオニアで作られた2枚組のプロモ・レコードです。ジャケットは見開きになっており、表裏にそれぞれのジャケットが印刷されています。収録されている曲は1枚目がロバータ・フラック「我が心のジェン」、オールマン・ブラザーズ・バンド「ランブリン・マン」、2枚目がローリング・ストーンズ「悲しみのアンジ―」、アメリカ「マスクラッド・ラヴ」です。こちらは見開きの外側です。

見開きの内側です。

レコードは2枚組で各面にそれぞれのアーティストの曲が収録されています。「悲しみのアンジ―」は上で紹介した見本盤のラベルが使われています。ストーンズ側のマトリクスは機械打ちでP-1256S-1 1-A-10です。

この曲はアルバム『山羊の頭のスープ』の先行シングルとして発売されました。当時は中学2年でクラスではストーンズを聴いている人は誰もいませんでしたが、この曲のヒットで一気に話題になったような気がします。当時フォーク・ブームでAマイナーを鳴らしてこの曲をギターで弾いてる友人もいました。このマイナー調の旋律が日本人の好みに合ったと思います。私も大好きな曲でこれまで何度か生で聴いて感激したのを覚えています。「悲しみの~」という邦題は日本では古くから多く使われていますが、そんな戦略もヒットにつながったのかも知れませんね。B面はストーンズ調のノリのいい曲でこちらもアルバムを代表する曲だと思います。また、このシングルの2曲は75年3月に放映された「ヤング・ミュージック・ショー」でプロモーションビデオを観ることが出来、当時は動くストーンズにも感動しましたね!