ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ ドイツ・シングル盤 ANGIE いろいろ!!

ローリング・ストーンズのドイツ・シングル盤「Angie / Silver Train」です。1973年8月に発売され、規格番号はRS 19105です。ピクチャー・スリーヴはヨーロッパの各国盤同様、73年ヨーロッパ・ツアーのポスターの図柄が使われていますが、表側にはタイトルやグループ名は書かれていません。ピクチャ-・スリーヴは表裏エンボス加工となっています。

ピクチャースリーヴの裏側です。こちらは2種類あり、初版は73年ヨーロッパ・ツアーのコンサートの日程が書かれています。上部にグループ名とAB面のタイトルがあります。

こちらはセカンドスリーヴの裏側です。73年ツアーが終わってしまったのか、ストーンズ・レコードのジャケットの写真入りのカタログに変更となっています。この時点での最新アルバム『GOATS HEAD SOUP』も載っています。上半分のタイトル部分は上のピクチャースリーヴと同じです。

右上に規格番号とベロマークがあります。

下部中央に販売元のWEA Musicのクレジットがあります。

右下にMade in Germanyがあります。

ラベルです。最初はプロモ白ラベルです。上部にグループ名があります。左側にベロマークとパブリッシャーが、右側にSTEREO、GEMA、規格番号、マト、タイム表記があります。曲名の下にプロデューサーのジミー・ミラーのクレジットとストーンズ・レーベルの登録商標、回転数の45があります。マトリクスは機械打ちでWEA 19105-A/WEA 19105-Bです。両面の枝番はA面がBを消して手書きでAに、B面はAを消して手書きでBに修正してあります。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。

B面のラベルです。

レギュラー盤のラベルです。こちらはオリジナルのスリーヴに入っていたレコードのラベルです。文字の配置はプロモ盤と同じです。リムもプロモ盤と同じです。マトリクスは機械打ちでWEA 19105-A/WEA 19105-Bです。両面の枝番はプロモ盤同様修正してあります。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。

B面のラベルです。

こちらはセカンド・スリーヴに入っていたレコードのラベルです。リムが上のラベルやプロモとは全く違います。文字の配置は上のラベルと同じです。マトリクスは機械打ちでWEA 19105-A/WEA 19105-Bです。両面の枝番はプロモ盤同様修正してあります。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。ドイツではこの後73年12月に発売されたシングル「Star Star」以降がこのリムなのでこちらが後期型のラベルだと思います。

B面のラベルです。

ここからはアメリカから輸入してドイツで発売されたレコードです。"OLDIE"というシリーズの一枚として発売されたらしいですが、ストーンズのレコードはこの他に「Fool To Cry / Hot Stuff」が同様のスリーヴで発売されています。このシリーズに関しては詳細は不明ですが、スリーヴの裏側のクレジットがドイツ語で書かれているのでおそらくレコードはアメリカから輸入して、スリーヴはドイツで作られたと思います。ジャケットは文字だけで上に"OLDIE"、そしてグループ名とAB面のタイトルが書かれています。他のアーティストのものも見た事がありますが、これとは色違いで、やはりアーティスト名、タイトルでした。

左下にLR 8093とあります。これは何の番号なのか不明です。

右下に9/73とあります。これは日付だと思いますが、裏のディスコグラフィを見ると古い曲に混ざって76年のストーンズの「Fool To Cry」やピンク・フロイドの「Have A Cigar」などが載っているので、この9/73というのは「Angie」そのものが発売された年月を表していて、このOLDIEシリーズの発売日ではありません。

ピクチャー・スリーヴの裏側です。この"OLDIE"のシリーズのディスコグラフィが載っています。

上部にこのシリーズのキャラクター?のMR. OLDIEのイラストが書かれています。

ディスコグラフィにはストーンズの「Angie」と「Fool To Cry」が載っています。「Fool To Cry」の方は何故か「Hot Stuff」とAB面の順番が逆になっています。

中のレコードはUSA盤が入っています。プレス工場コードはSPで、ペンシルベニア州のSpecialty recordsですが、リムにWのロゴがあるので78年以降のプレスだと思います。という事はこのシリーズは78年以降にドイツに輸出されたのかも知れませんね。マトリクスは手書きでST-RS-27174-2  SP/ST-RS-27175-2  SPです。

B面のラベルです。

ドイツ盤と同じように73年ツアーの写真を使った「Angie」のシングルは結構多く、フランス、イタリア、ポルトガルスウェーデンユーゴスラビア、そして90年再発のオランダ盤など主にヨーロッパの国で使われていました。その他は日本のようにアルバムのジャケットを使っていたり、カンパニースリーブだけだったりしますが、やっぱりこのシングルはドイツ盤のようにツアーの写真を使ったものがいいですよね!また、今回アメリカから輸入したシングルはこの時期「Angie」以外でもベルギーやオランダなどの国で見られますが、自国でのプレスされたレコードが存在するのになんでわざわざ輸入して販売していたのか謎が多いです。これについてはまた何か分かりましたら追記します。

ローリング・ストーンズ ドイツ盤 GIMME SHELTER いろいろ!!

ローリング・ストーンズの『GIMME SHELTER』ドイツ盤です。ドイツではプレスされた年代によってジャケットのデザインが3種類も変わるという珍しい変化を遂げているのでここでは順を追って紹介したいと思います。最初はオリジナル盤です。1971年9月に発売され、規格番号はSKL 16731-Pです。このオリジナル盤のジャケットはUK盤と同じデザインですが、下の部分が「Songs from the new Rolling Stones movie "Gimme Shelter"」と書き換えられています。UKの表記をそのまま使っている国もありましたが、これは適切な表記に書き換えていますね!ジャケットは両面コーティングされたような艶のあるジャケットです。

ジャケットの下部の「Songs from the new~」の部分です。表側からはこの部分でドイツ盤と分かります。

裏ジャケです。各国盤と同じ文字だけのデザインです。

このタイトルはややこしいですが、77年に一旦ジャケットが変更になり、78年に再度オリジナルジャケに戻ります。ここでは話が前後してしまいますが71年のオリジナル盤と78年の再発盤ジャケットの細かい部分をまとめて載せてみようと思います。裏ジャケの右上の部分です。上がオリジナル盤、下が78年の再発盤です。再発盤は新たな規格番号6.21440が追加されています。

右下の部分です。上がオリジナル盤、下が再発盤です。

左下の部分です。上がオリジナル盤、下が再発盤です。オリジナル盤はカセットと8トラの規格番号が書かれていますが再発盤は空白になっています。その下のMade in GermanyとTELDECの住所の部分は同じです。

下部のデッカのロゴの部分です。ここはオリジナル、再発共に同じです。

ラベルです。最初はプロモ盤白ラベルです。上部にデッカのロゴがあります。その両側の下にプロモを表すクレジットがあります。左側にRoyal Sound Stereoのロゴ、GEMA、マトがあります。右側に規格番号と面表記があります。面表記はSeite 1です。マトリクスは機械打ちでXZAL-10820-1/XZAL-10821です。B面のマトは枝番がありません。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。

B面のラベルです。

ここからレギュラー盤のラベルです。Royal Sound Stereoのロゴがある初回盤のラベルです。プロモ盤同様、左側にRoyal Sound Stereoのロゴ、GEMA、マトがあります。右側に規格番号と面表記があります。面表記はSeite 1です。マトリクスは機械打ちでXZAL-10820-1/XZAL-10821です。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。これはプロモ盤のマトと同じです。

B面のラベルです。

Royal Sound Stereoのロゴがなくなったセカンド・ラベルです。右上に大きくSTEREOの文字があるのが特徴です。規格番号や面表記のクレジットはオリジナル盤と同じです。マトリクスは上の2枚と同じで、機械打ちでXZAL-10820-1/XZAL-10821です。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。

B面のラベルです。

77年7月に発売されたNOVA盤です。ここから規格番号が6.23086と変更になっています。また、ジャケットもミックの衣装から76年と思われるステージ写真に変わっています。NOVA盤ですがジャケットの左上にHor Zuのロゴがあるのが特徴です。ジャケットはコーティング無です。

裏ジャケです。こちらもNOVA盤独自の76年ツアーのライヴ写真が使われています。

右上の部分です。規格番号の6.23086と同時に発売になったカセットの番号が書かれています。

右下の部分です。デッカのロゴとNOVAのロゴがあります。その下にNOVAレコードのクレジットとTELDECの住所があります。NOVAの部分はBy Special Arrangement with DECCA Records, U.K. と書かれています。

左下にフォトグラファーKlaus Thumserのクレジットがあります。

ラベルです。上部にNOVAのロゴがあります。左側にGEMA、面表記、DECCAのロゴがあります。面表記はSide 1です。右側にレーベル・コード、STEREO、規格番号、HORZUのロゴがあります。タイトルは『SONGS FROM THE MOVIE "GIMME SHELTER"』となっています。曲目は左揃いになっています。一番下にAN ORIGINAL DECCA RECORDINGとあります。マトリクスは機械打ちで6.23086-01-1/6.23086-01-2です。過去のマトをXXXXXXXと消してあります。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。

B面のラベルです。

78年に再度オリジナル盤のジャケットに戻ります。規格番号はSLK 16731-Pと6.21440のふたつが書かれています。表側は全く同じです。裏ジャケのの細部はオリジナル盤のジャケットと比べた箇所を参照してください。このジャケットもオリジナル同様両面コーティングされたように艶のあるジャケットです。

ラベルです。ジャケットにはSLK 16731-Pと6.21440のふたつが書かれていましたが、ここではSLK 16731-Pしか書かれていません。オリジナルやセカンドのラベルと比べるとRoyal Sund Stereoなどの表記が無く、上半分が地味な感じです。左側にGEMA、マトがあります。右側に規格番号、面表記、そしてこの部分に小さくSTEREOがあります。面表記はオリジナル同様Selte 1です。マトリクスは機械打ちでXZAL-10820-1/XZAL-10821です。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。これはオリジナル盤のマトと同じです。

B面のラベルです。

80年代の再発盤です。ジャケットがまた新装され、こちらは73年のテイラー期の写真が使われています。左上にHor Zuのロゴがあります。ジャケットは両面艶のないぺらジャケのような感じです。同じレコードでこうもジャケットが変わるとややこしいですね!

この再発盤のジャケットは初期型はHor Zuのロゴがありますが、後期へ行くとロゴがなくなっています。上が初期型、下が後期型です。

裏ジャケです。NOVA盤と同じ76年のステージ写真が使われています。

右上の部分です。規格番号の6.23086があります。上が初期型でカセットの規格番号が書かれています。

右下の部分です。上の初期型はNOVA盤と同じデザインですがデッカのロゴの部分を隠すようにTELEFUNKENのシールが貼られています。下の後期型はNOVAのロゴがなくなり新たにデッカのロゴだけになります。Made in GermanyやTELDECの住所のクレジットも後期型は空欄になっています。

後期型はMade in GermanyとTELDECの住所のクレジットが下部中央に移動しています。

NOVA盤同様左下にフォトグラファーKlaus Thumserのクレジットがあります。

ラベルです。ジャケットは初期型、後期型がありましたが、ラベルは同じです。右側にHORZUのロゴが追加されています。タイトルもNOVA盤同様『SONGS FROM THE MOVIE "GIMME SHELTER"』となっています。曲目は中央揃いになっています。マトリクスは機械打ちで6.23086-01-1/1//6.23086-01-2です。A面のマトに新たに/1が追加されています。ここにスラッシュがあるのでAB面の境は//です。Bのマトだけ過去のマトをXXXXXXXと消してあります。Manufactured in Germanyの刻印はありません。また、後期型のマトは6.23086-01-1/1//6.23086-01-2/1とB面も変更されています。

B面のラベルです。

ジャケットのデザインが3回も変わり、その同じジャケでもロゴやなどクレジットの細かい違いを合わせると一体何度変わったのかと思いますが、こんなに移り変わりが激しいジャケットも珍しいですよね!最初のオリジナル・ジャケットでは、UK盤でしか通用しないキャッチ・コピーを使わずに「Songs from the new Rolling Stones movie "Gimme Shelter"」と書き換えているのがドイツらしいですよね。他国ではUK盤のまま使っていたり、消したりしていましたが、独自の文にしているのはおそらくドイツだけだと思います。ちなみに日本では初回はUK盤と同じ文が印刷されており、途中で気が付いたのかセカンドプレスでは消してあります(笑)。ラベルにも「Songs from the movie "GIMME SHELTER"」と印刷されているのもドイツの特徴です。A面は初期のR&Bや、サイケ時代とも違いロック調になって戻ってきた60年代後半のストーンズの代表曲が一気に楽しめるし、B面は『GOT LIVE~』の熱気をダイジェストで楽しめるので結構気に入っているアルバムです。

ローリング・ストーンズ UK盤 EMOTIONAL RESCUE② 再発盤いろいろ!!

前回に引き続きUK盤の『EMOTIONAL RESCUE』です。今回は再発盤を取り上げます。84年にCBSへ移籍後の87年から89年にかけて過去のカタログが順次再発されましたが、『EMOTIONAL RESCUE』はカタログの中で一番最後の89年11月20日に発売され、規格番号は450 206-1です。この再発盤はポスターは付いていません。ジャケットはEMIのオリジナル盤と比べると青みかかった感じです。

EMI盤と並べてみると色が違うのが分かります。左がEMIオリジナル盤、右がCBS盤です。

裏ジャケです。こちらもオリジナル盤と同じデザインです。右上にバーコードがあるのですぐに再発盤と分かります。

私の所持している盤は左上にプロモの刻印があります。

右上に規格番号450206 1とバーコードがあります。

左側にベロマークがあります。ベロマークの下に規格番号450206 1があります。

左下の部分です。内容はEMIと同じですが下の6行はCBSのクレジットになっています。

右下に画像と一緒になってあまり目立ちませんがCBSとレーベルコードのLC 0149があります。

付属のシートです。同時に再発されたストーンズのレコードが載っています。余談ですがオランダ盤の再発はこれと同じデザインでインナーになっていました。

シートの反対側です。当時の最新作の『DIRTY WORK』も載っています。

ラベルです。上部にグループ名とタイトルがあります。この部分はオリジナルは斜めになっていましたがこちらは水平になっています。左側にベロマーク、面表記、回転数、STEREOがあります。右側に規格番号、マト、パブリシャーがあります。曲目は左揃いになっています。リムの最後にMADE IN ENGLANDがあります。マトリクスは手書きで45020611 A1/4502061 B1です。

B面のラベルです。

ここからは2010年11月22日にユニバーサルから発売されたボックスに入っていたものです。UK盤ではなくMade in EUですが、違いを見るためにここで取り上げます。規格番号は0602527147277です。ジャケットは印刷の色が薄く、すべすべした紙質です。ジャケットもやや厚めとなっています。表側はオリジナルと違いは無いのでここでは省略します。裏ジャケです。なお、この再発はポスターは付いていませんでした。

右上の規格番号の部分です。CBS盤はここにバーコードがありましたが、ユニバーサル盤はこの場所にはありません。

左下にベロマークとポリドールのロゴがあります。

その下にユニバーサルのクレジットや、Made in EUがあります。バーコードはこの場所にあります。

ラベルです。グループ名とタイトルはオリジナル通り斜めになっています。左側に回転数、STEREO、パブリッシャーがあります。右側に面表記と規格番号があります。曲目は中央揃いになっています。マトリクスは手書きで2714721-A  86847 E1/A//2714727-B  86847 E2/A1です。マトの途中にスラッシュがあるのでAB面の境は//です。 

B面のラベルです。

ここからは2018年にユニバーサルから発売されたボックスセットの中の一枚です。規格番号がオリジナル盤と同じCUN 39111となっています。ジャケットは厚めでツルツルしています。表側のデザインはオリジナル盤と全く同じなのでここでは省略します。裏ジャケです。2010年版にあったバーコードが消えています。また、この再発ではオリジナル盤に付属していた大型ポスターが復活しています。

右上の規格番号の部分です。オリジナル盤と全く同じになっています。

左下にベロマークがありますがポリドールのロゴが消えています。ベロマークの位置もオリジナル盤と同じです。

左下のクレジットの部分です。パブリッシャーが2018年になっており、配給元のユニバーサルのクレジットがあります。

ポスターのデザインはオリジナルと同じです。オリジナル盤の規格番号のCUN 39111が印刷されており、紙質などを除けばオリジナルに付いていたものと見分けがつきません。こうまでそっくりだとボックスからばらしてポスター欠落のオリジナル盤に合体させてポスター付きだと言ってプレミアム価格で売っても分かりませんね!そういうことはやって欲しくないですが…。

ラベルです。UKオリジナル盤と同じデザインですが左側のパブリッシャーがⓅ2018になっているのでここで判別できます。リムの最後がMADE IN EUとなっています。マトリクスは手書きで0602557974621 A/060255794621 Bです。

B面のラベルです。

このアルバムは英米でヒットチャートの1位を記録し、特にアメリカではグループ最高7週間もヒットチャート1位というストーンズのアルバムとしては異例の長さの記録を残しています。このアルバムでは「Emotional Rescue」「She’s So Cold」「Where The Boys Go」の3曲でPVが作られました。特に「She's So Cold」のPVは冷蔵の倉庫?のようなところで演奏しているシーンで、手がかじかんでいるといったしぐさをしているのが面白いですよね。「Emotional Rescue」もサーモグラフィ画像のものとそうでない演奏シーンのものがあったりと当時はまだビデオが珍しかった頃なのでこの後に出た『VIDEO REWIND』で何度も観たのを思い出します。このアルバムは今でも時々取り出しては聴いている結構思い入れのあるアルバムです。

ローリング・ストーンズ UK盤 EMOTIONAL RESCUE①オリジナル盤!!

ローリング・ストーンズのUK盤『EMOTIONAL RESCUE』です。1980年6月23日に発売され、規格番号はCUN 39111です。当時、75曲も録音した中から選ばれた10曲が収録されたと話題になりましたね。ジャケットはピーター・コリストンによるもので赤外線カメラで撮影されたサーモグラフィ画像が使われています。ジャケットの10枚分もある大きなカラー・ポスターが付けられていますが、当時はジャケットもなんでカラーにしなかったのか不思議に思ったものです。ジャケットはシングル・ジャケで上部にグループ名とタイトルがあります。

裏ジャケです。こちらもメンバーのサーモグラフィ画像となっています。

裏ジャケ右上に規格番号CUN 39111とステレオ、EMIのUK盤で使われていた0C 064-63774があります。

左上の部分です。メンバーの担当楽器、参加ミュージシャン、プロデューサー・クレジット、録音スタジオのクレジットなどがあります。当時、このクレジットを見てニッキー・ホプキンスやボビー・キーズの参加は久しぶりだなと思いました。前作同様ブルース・ハープにシュガー・ブルーが参加しています。また、「Dance」にジャマイカのレゲエ歌手のマックス・ロメオが参加しています。全曲オリジナルで、作者は「Dance」のみJagger, Richards, Woodの3人によるもので残りの9曲はJagger, Richardsによるものです。録音は79年1月~2月、6月~7月にナッソーのコンパス・ポイント・スタジオと7月~10月にパリのパテ・マルコーニ・スタジオで行われました。

左下の部分です。エンジニアやカヴァー・デザインなどのクレジットや著作権表示があります。「Indian Girl」のホーンのアレンジがジャック・ニッチェとはこれまた久しぶりですね!

付属のカラー・ポスターです。一枠がアルバム・ジャケットの大きさでちょうどアルバム10枚分の大きなポスターです。この頃はミックが髭を生やしているのが珍しいですよね。発売前にラジオのDJの人が、このアルバムは何枚ものジャケットが用意され、ジャケットの表紙を差し替えるようになっているそうです、なんて言ってましたが、買った後でポスターになっているのを見た時に最初は間違った情報が入って来てたのかな?と思ったのを覚えています。

ポスターの反対側です。

ポスターの一部に規格番号のCUN 39111があります。

こちらは著作権表示です。PROMOTONE B.V.というのはストーンズ・レコードの登録票所です。

あとポスターの図柄に沿って斜めに著作権表示とPrinted in Great Britainがあります。この部分でUK盤に付いていたポスターだと分かります。

インナーです。このレコードは専用のインナーはなく、Important Noticeと書かれたEMIのカンパニースリーブが使われています。

ラベルです。上部にジャケットと同じ書体のグループ名とタイトルがあります。その下にベロマークがあります。左側に回転数、STEREO、著作権表示が、右側に面表記、規格番号、マトがあります。曲目はタイトル、タイム、作者の順に書かれています。一番下にプロデューサー・クレジットなどがあります。リムの最後にMADE IN Gt. BRITAINがあります。マトリクスは手書きでCUN 39111 A-4U/CUN 39111 B-1Uです。両面にSTERLINGの刻印があります。A面の枝番が進んでいますが4Uが初回らしいです。B面の枝番は他に2Uと3Uを確認しました。

B面のラベルです。

初めてこのアルバムを聴いた時は前作『SOME GIRLS』よりもギターの音がきれいすぎてガツンとくる曲が無いせいか、かなりおとなしい印象を受けました。そして何と言ってもタイトル曲のミックのファルセットの驚きましたね~!よく知り合いと「ストーンズのA面曲でライヴで演ってないのはあと「In Another Land」と「Emotional Rescue」だな」と冗談で話していましたが2012年からのツアーでこの曲をライヴで演奏した時はビックリしました!残りの「In Another Land」はビルを呼んで来て歌ってもらわないと無理ですが(笑)。当時はこのアルバムの中では「Dance」と「Where The Boys Go」が気に入ってました。アルバム発売前にラジオで「All About You」 を聴いた時はキースの声に思えず、ロニーが歌っているのかな?と思いました。このキースのバラードが最高ですよね。思えば『DIRTY WORK』以降はアルバムのエンディングがキースが歌うようになりましたが、このアルバムがそのさきがけですね。そして今回写真を撮るために何十年ぶりにポスターを広げてみましたが、こんなにカラフルだったんだと驚きました。このアルバムは20代になってから初めてのアルバムだったのでけっこう思い入れのあるアルバムです。次回はUKの再発盤を紹介します。

ローリング・ストーンズ ブラジル盤 LET IT BLEED いろいろ!!

ローリング・ストーンズのブラジル盤『LET IT BLEED』です。ブラジルでは1970年初頭に発売され、規格番号はモノラルがLLN-7178、ステレオがLLN-7178-Sです。ステレオ盤の発売時期はモノラルと同時説と、最初はモノラルだけ発売され、ステレオは1972年まで発売されなかったという説があります。また、ステレオの規格番号がLLN-7179となっている資料がありますが、実際はモノラルの番号LLN-7178に-Sが付いたものとなっています。この時期のブラジル盤のレコードはジャケットの表側と裏側をそれぞれ印刷した2枚の厚紙をビニールで包んだ特殊なジャケットとなっています。初期盤はポスターが付いており、他国ではステッカーでジャケットに貼ってあった「ポスター封入」がブラジル盤はそのまま印刷されており、しかもポルトガル語で書かれています。

右上の部分です。上がモノラル、下がステレオです。ステレオはモノラルのジャケットを流用して三角形のステッカーが貼ってあるだけのもので、規格番号もモノラルのままとなっています。右上にLONDONのロゴとⓅ1970があります。

「ポスター封入」の表示の部分です。これはステッカーではなく直接印刷されています。UK盤などでは英語で書かれていましたが、こちらはポルトガル語で書かれているので何だか新鮮な感じがします。

裏ジャケです。こちらも各国盤同様ケーキのデザインとなっています。

下部中央にブラジルでの発売元のオデオンのクレジットがあります。

右下に"DISCO Ē CULTURA"(レコードは文化)とあります。

インナーです。ブラジル盤は各国同様メンバーの担当楽器が書かれていますが、楽器名はポルトガル語で書かれています。インナーの反対側は全面白で何も印刷されていません。

メンバーの担当楽器の部分です。70年ですがキースのクレジットはRichardsとなっています。

左下にプロデューサーのジミー・ミラーのクレジットがあります。

右下にエンジニア、ジャケットのデザイン等のクレジットがあります。その下にUK/USA盤で"Play It loud~"と書かれていた文がポルトガル語で書かれています。

ポスターです。これは各国盤と同じデザインです。

左下にポスターをデザインしたVictor Kahnの名前があります。

右下にLONDONのロゴと、右下にもありましたがここにもポスターをデザインしたVictor Kahnのクレジットがあります。

ラベルです。最初はモノラル盤です。67年から71年までブラジルのロンドンで使われていた白地に青い星?のラベルです。星の中にLONDONのロゴがあります。上部にマト、タイトル、グループ名があります。右側にMONO、面表記、パブリッシャーがあります。曲目は斜めに左揃いとなっています。一番下に規格番号のLLN-7178があります。マトリクスは機械打ちでXARL-9363/XARL-9364です。 

B面のラベルです。

ステレオ盤のラベルです。文字の配置はモノラル盤のラベルと同じです。上部にマトリクスのXZAL-9363、右側にSTEREOがあります。一番下の規格番号がLLN-7178-Sとステレオの番号になっています。マトリクスは機械打ちでXZAL-9363/XZAL-9364です。

B面のラベルです。

ここからは再発盤です。ブラジルでは75年にステレオのみが再発され、規格番号がLLN-7178-SからLLN-7319に変更になっています。また、配給元がポリグラムに変わった後の81年には規格番号が30 037と変更され再び再発されています。ここでは両者のジャケットの違いがあまりないことから、75年のLLN-7319を「ロンドン盤」、81年の30 037を「ポリグラム盤」として同時に話を進めていきます。ジャケットの表側はロンドン盤、ポリグラム盤共に同じで周りに白い枠があるのが特徴です。表側は規格番号などのクレジットは一切ありません。

ロンドン盤の裏ジャケです。こちらも周りに白い枠があります。

ポリグラム盤の裏ジャケです。こちらも白い枠があります。上のロンドン盤とクレジットを除いてあまり違いはありません。

左下の部分です。LONDONのロゴがあります。上がロンドン盤、下がポリグラム盤で両方共同じですが、パブリッシャーはロンドン盤がⓅ1970、ポリグラム盤はⓅ1969となっています。これはおそらくブラジルでのロンドン盤の最初の発売が70年だったからと思われます。ポリグラム盤の方はこのアルバムが発売された69年に合わせたと思います。 

右下の部分です。左側はロンドン盤で、規格番号のLLN 7319とステレオ表記、EMIオデオンの住所などがあります。右側はポリグラム盤でSTEREO、規格番号、ポリグラムのロゴなどがあります。

75年のロンドン盤のラベルです。薄い紫色で斜めにストライプがあるのが特徴です。上部にマト、その下にタイトルとグループ名があります。左側にLONDONとアンダー・ライセンスのデッカのクレジットがあります。右側に面表記、ESTEREOがあります。面表記はLabo 1です。一番下に規格番号がありますが、ジャケットではLLN-7319でしたが、ここではLLN-7319-Sと最後にSが追加されています。マトリクスは機械打ちでXZAL-9363/XZAL-9364です。 

B面のラベルです。

81年のポリグラム盤のラベルです。80年代に各国で使われていたシルヴァ―のラベルです。上部に青赤のロンドンのロゴがあります。その下にSTEREO、タイトル、グループ名があります。左側に回転数、右側に規格番号に続いて面表記があります。曲目は中央揃いになっています。一番下にA面のトータルの時間が書かれています。マトリクスは手書きで30037 1 01 Ⓟ1981  268/30037 2 01 Ⓟ1981  269です。両面の末尾の268と269は文字が潰れていて8か6、9か8なのか判別できませんのでおそらく上の数字だと思います。

B面のラベルです。

このブラジル盤はモノラル、ステレオ共にけっこう音がいいです。モノラルはUKモノラル盤と比べるとややピッチが速いような気がします。そしてなんといってもこのブラジル盤は各国で付けられていたメンバーの担当楽器の一覧表ですが、ここではポルトガル語で書かれているのが珍しいですよね。南米盤でもこの曲目表が付いている国は珍しく、おそらくポルトガル語はブラジル盤だけの仕様だと思います。"Play It loud~"の文もポルトガル語というのが雰囲気があっていいですよね~!ラベルも星のようなデザインが独自のもので一目でブラジル盤と分かるほど特徴があります。70年代の再発盤も斜めにストライプがあるデザインでなんとなくおしゃれな感じがします。初期型の2枚の紙をビニールで挟んでいるジャケットも面白いですが、発売時期によってジャケットの仕様やラベルが変化していくので、こういう違いを楽しめるのがブラジル盤の面白いところだと思います。