ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ ドイツ・クラブ・エディション④AFTERMATH & OUT OF TIMEいろいろ!!

ローリング・ストーンズのドイツ・クラブ・エディション『AFTERMATH & OUT OF TIME』です。規格番号はH 220、DEUTSCHER SCHALLPLATTEN-CLUBというところから1967年1月に発売されました。モノラルは発売されずステレオのみのリリースです。これはUK盤『AFTERMATH』から「Mothers Little Helper」を外して、なんとA面1曲目に「The Spider And The Fly」を収録した変則的なアルバムで、聞いていると「なんで?」と違和感がありますね(笑)。なおドイツ盤『AFTERMATH』はこれと同じ時期にUK仕様でリリースされています。ジャケットは両面コーティングで、TVショーでの写真が使われています。ミックが前に、その後ろにビル、ブライアン、キースの3人が並び、後ろにチャーリーがいるというなかなかいいアングルです。

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裏ジャケです。曲目と解説だけのデザインです。

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表側のタイトルの部分です。

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左下のDEUTSCHER SCHALLPLATTEN-CLUBのロゴの部分です。

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右下に規格番号H 220があります。

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裏ジャケの曲目の部分です。A面1曲目以外はUK盤『AFTERMATH』と同じ曲目、同じ曲順です。しかしなんでこうなったのか不明ですが「The Spider Ane The Fly」で始まるとは渋い!

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右下に規格番号H 220とサブの番号なのかSBD 1125-Cがあります。これはドイツのクラブ・エディションでよく見られますね。その下にDECCAとDEUTSCHER SCHALLPLATTEN-CLUBのクレジットがあります。

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右下のDEUTSCHER SCHALLPLATTEN-CLUBのロゴの部分です。

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ラベルです。えび茶にゴールド文字のラベルです。こちらではタイトルが『AFTERMATH+OUT OF TIME』表記となっています。マトリクスは機械打ちでK LPD-Ste-012468-X/K ZAL-7210-Xです。Manufactured in Germanyの刻印があります。なおこのレコードにはラウンド・デッカのラベルもあるそうですが未確認です。

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B面のラベルです。

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67年の途中からの赤に黒文字のラベルです。文字の配置はえび茶のラベルと変わりませんが、合計の収録時間のクレジットが無くなっています。マトリクスは機械打ちでK LPD-Ste-012468-X/K ZAL-7210-1Xと初回盤とは少し異なりB面のマトに1が追加されています。このB面のマトはドイツ盤の『AFTERMATH』のB面と全く同じです。こちらもManufactured in Germanyの刻印があります。

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B面のラベルです。

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音はドイツ盤の『AFTERMATH』と同じで高音と低音のバランスが良く、落ち着いた感じです。「The Spider Ane The Fly」と「Stupid Girl」の間の無音部分が少し長く次は「One More Try」が始まるような気がしますが「Stupid Girl」が始まるのでやっぱり違和感ですね!「The Spider Ane The Fly」だけモノラルで残りの曲は全部ステレオです。「Mothers Little Helper」が何故外されたのかは不明ですが、当時のドイツでは『OUT OF OUR HEADS』がUSA仕様で発売されているのでここで「The Spider Ane The Fly」が再収録されたのかこれもまた不思議です。ドイツ独自のジャケットはカッコいいですが中身は異色盤ですね!なお同じタイトル、曲目で噴水の前で5人並んだジャケットのスイス盤もありますが、そちらはスイス・クラブ・エディションでまとめて紹介します。

ローリング・ストーンズ 2種類あった日本盤ジャンピン・ジャック・フラッシュ!!

サイケ路線に走っていたローリング・ストーンズの原点回帰のきっかけとなったシングル「ジャンピン・ジャック・フラッシュ/チャイルド・オブ・ザ・ムーン」です。日本ではイギリスより1ヶ月半遅れの1968年7月1日に発売されました。昭和43年、日本ではグループ・サウンズ・ブームの真っ只中ですね!この日本盤にはピクチャースリーヴとインナー(歌詞カード)が2種類存在します。ピクチャースリーヴです。このデザインは基本的に各国共通です。右側にタイトルのカタカナ表記「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」とカッコでA面とクレジットがあります。左側にローリング・ストーンズ、上部に規格番号TOP-1282とLONDON RECORDSのクレジットがあります。

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ピクチャースリーヴの裏側です。こちらも世界共通のデザインです。右下にローリング・ストーンズのクレジットがありますが、こちらが初版と言われています。

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こちらは右下のローリング・ストーンズのクレジットが無いタイプです。資料ではこちらが後期タイプとなっていますが、普通逆のような気がするんですが…。

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ローリング・ストーンズのクレジットがあるものとないものを並べてみました。

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このシングルは歌詞カードも2種類存在します。表側は2枚とも全く同じです。横山和光さんという方の解説でブライアンが麻薬で逮捕されたことと、『ベガーズ・バンケット』という新しいアルバムが7月26日に発売される(実際にはトイレのジャケットの問題でイギリスで12月に発売されましたが)と書かれています。また、今まで370円だった洋楽のシングル盤がこのシングルから400円に値上がりしています。

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最初の歌詞カードです。「チャイルド・オブ・ザ・ムーン」の歌詞が聞き取れず「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」の歌詞しか載っていません。こちらは裏ジャケにローリング・ストーンズのクレジットがある方に入っていました。それでローリング・ストーンズのクレジットがある方が最初と言われているのかも知れませんね。こちらの歌詞カードはあまり見ないような気がします。

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歌詞カード下部に「CHILD OF THE MOONの英詩は聞き取り困難のため、掲載できませんでした。ご了承下さい。」とあります。ミックの発音って聞き取りづらいんでしょうか?この「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」の歌詞も「I was spawned in the tropics by a hurricane」と熱帯地方で生まれたことになっています。そういえば、最初に出た日本盤の『メイン・ストリートのならず者』も何曲か聞き取り不可能とありましたね!

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こちらは後期プレスの「チャイルド・オブ・ザ・ムーン」の歌詞も載っているインナーです。表側の解説は全く同じです。「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」の歌詞が「I was born in a cross fire hurricane」と訂正されています。こちらは裏ジャケにローリング・ストーンズのクレジットがない方に入っていました。

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ラベルです。最初はプロモ用の白ラベルです。上部にロンドンのロゴとSTEREOがあります。左側に見本盤、右側に非売品と規格番号があります。マトリクスは機械打ちでDST 1819-2 0/DST 1820 B-1です。このプロモ盤はピクチャースリーヴにローリング・ストーンズと書かれた方に入っていました。歌詞カードとこのプロモ盤から考えるとやはりローリング・ストーンズと表記がある方が初版なのかも知れません。

B面のラベルです。

レギュラー盤のラベルです。上部にロンドンのロゴがあります。その左下にMADE IN JAPANがあります。見入側に回転数と規格番号があります。マトリクスは機械打ちでDST 1819-2 0/DST 1820 B-1です。B面がB-6のものも確認しました。

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B面のラベルです。

f:id:jukeboy:20170502164044j:plain「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」のリフはビル・ワイマンが考えたらしいですがかっこいいリフでストーンズの代表曲とも言えますね!今でもストーンズの重要なステージでのレパートリーですが、私は『GET YER YA-YA'S OUT』のちょっと重たいような演奏が一番好きです。また、この2曲はプロモ―ション・ビデオも作られ、「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」は2ヴァージョンの演奏シーンが見れます。「チャイルド・オブ・ザ・ムーン」は最近一部がカラーになったきれいな画質のPVが見れます。ストーンズのPVは面白いのが多いのでいつかはPV完全版なんていうのを出してほしいですね!

ローリング・ストーンズ まだまだあったSTONESミス・クレジット!!

ローリング・ストーンズの「Stoned」を「Stones」とミスっているのは先日、南アフリカ盤と南ローデシア盤を紹介しましたが、スペインとギリシャでも同じように間違えています。スペイン盤はジャケットまで「STONES」となっていて面白いです!スペインでは65年頃までシングル盤の発売は無く、7インチは全部4曲入りのEPでまとめて発売されています。これはフランスでも同じですね。規格番号はSDGE 80652で1964年4月の発売です。マトリクスは機械打ちでQEI-6422/QEI-6421です。ジャケットでは「Not Fade Away」「Little By Little」「I Wanna Be Your Man」「Stones(Stoned)」の順でクレジットされていますが、マトから見ると何故か「I Wanna Be Your Man」側の方が番号が若いです。

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チャーリーの足元の「STONES」の部分を拡大した写真です。ラベルのミスはありますが、ジャケットまでミスっているのは珍しいです!

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裏ジャケです。グループ名と曲目のシンプルなデザインです。

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裏ジャケの曲目の部分です。ここでも「STONES」とミスっています。最後まで訂正がなかったので当時のスペインの人はずっと「Stones」という曲名だと思っていたんでしょうね。

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ラベルです。初期スペインの6角形のDECCAのロゴのものです。4曲入りですが33回転ではなく45回転です。余談ですが、「I Wanna Be Your Man」のポール・マッカートニーのスペルがジャケットは正確ですがラベルの方だけMcCartheyとミスっています。これは当時の日本盤でもLemon, McCarthyと間違っていましたね!

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スペイン盤のシングルは独自のジャケットでかなり面白いのでまたの機会にまとめて紹介します。

次はギリシャ盤の「I Wanna Be Your Man/Stoned」です。ギリシャではデビュー・シングルとして63年の終わりに発売されました。B面のタイトルが「STONES」となっています。UK盤と同じくカーヴド・デッカで、その下にMADE IN GREECEとあります。規格番号は45-GD 5040、マトリクスは手書きでXDR 31945/XDR 31955です。

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ギリシャ盤のシングルは一部を除き下のようなギリシャのデッカ専用のカンパニー・スリーヴに入っています。

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ギリシャでのこの次のシングル「Not Fade Away」にだけピクチャー・スリーヴが存在しますが、その裏側にディスコグラフィが載っていてそこでも「Stones」となっています。

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その上のギリシャ語で書かれた文はどうやらメンバーの紹介文だと思いますが、なんて書いてあるのか分かりません(笑)。カッコのなかの21というのは年齢だと思いますが…。

これでイギリス、南アフリカ南ローデシア、スペイン、ギリシャを紹介しましたが今のところ「Stones」とミスっているのを確認したのはこの5ヶ国だけです。イギリスでは間違いに気づいてすぐに「Stoned」と訂正しましたが、他の国での訂正盤は見たことがありません。スペインやギリシャの近隣の国では「Stoned」となっているのに何故こういうミスが生じたのか分かりません!ミス・クレジットは他にも「Fortune Teller」が「Fortune Letter」に、「Honky Tonk Women」が「Woman」となっていたりといろいろあるのでまたの機会にミス・クレジットをまとめてみようと思います。