ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ UK盤 MILESTONES いろいろ!!

ローリング・ストーンズのUKデッカ編集盤『MILESTONES』です。1972年3月11日に発売され、規格番号はSKL 5098です。内容はシングル曲や「Yesterday's Papers」「Stray Cat Blues」などのアルバム曲などで構成されています。アルバム初収録は「I Wanna Be Your Man」だけです。ジャケットは71年のミックのステージ写真を使い、左上にタイトルのmilestonesがあるだけでDECCAのロゴもないシンプルなデザインです。初期型は表側だけコーティングされていますが、後期型にはコーティングはありません。ジャケットの印刷所は全てRobert Staceで後期型までクレジット等のマイナー・チェンジはありませんでした。

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裏ジャケです。他の4人の写真と、曲目などのクレジットがあります。

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A面の曲目です。タイトルの前に米印があるのは疑似ステで、無い曲はリアル・ステレオです。

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B面の曲目です。「Time Is On My Side」はギター・イントロ・ヴァージョンです。

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右上にSTEREOとSKL 5098があります。STEREOとありますが、殆どの曲が疑似ステです。

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右下にフロントカヴァーのフォトグラファーD.Tarleと印刷所のRbert Staceのクレジットがあります。

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左下にDECCAのロゴと住所があります。

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インナーです。70年代のステレオ用のインナーが使われています。

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ラベルです。ステレオ用のボックスト・デッカのラベルです。疑似ステの曲が多いせいかラベルの中央に四角い枠で囲まれた疑似ステの表示があります。マトリクスは機械打ちでXZAL-10776.P-1W/XZAL-10777.P-1Wです。

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上のラベルの右側にあったGEMAが左側へ移動して、NCBの囲いがありません。また中央の疑似ステ表示の枠が無くなっています。下部の著作権表記が2行に渡ってクレジットされています。マトリクスは上と同じでXZAL-10776.P-1W/XZAL-10777.P-1Wです。

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中央の疑似ステ表示が2行から3行に変わっています。枠はありません。GEMA、NCBなどのクレジットが左側の回転数の下へ移動しています。マトリクスは上と同じでXZAL-19776.P-1W/XZAL-19777.P-1Wです。

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おそらく80年代のプレスです。文字の配置は2番目のラベルと同じですが薄い青のラベルです。インナーは80年代のImportant Noticeの袋が使われています。マトリクスも変わらずXZAL-19776.P-1W/XZAL-19777.P-1Wです。このマトで最後まで行ってしまったのか、あるいはもっと後期の80年代特有の長いマトがあるのかは現時点では不明です。

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このアルバムに収録されている曲は疑似ステがタイトルに米印の6曲、リアル・ステレオ6曲です。「Time Is On My Side」のギター・イントロ・ヴァージョンはこのアルバムで初めてリアル・ステレオが登場したと思います。この曲はこの頃にプレスされたUK盤『BIG HITS』の再発盤でもリアル・ステレオに差し替えられていますね。「She's A Rainbow」は冒頭にストリート・ノイズが入っています。疑似ステの曲はUK盤としては音圧が低く音もあまり良くないので、オリジナル通りモノラルで収録して欲しかったです。同じコンピレーションアルバムでも先の2枚と比べるとイギリス初登場の曲がなくアルバム曲の「Out Of Time」や「Yesterdey's Paper」などどういった基準で選曲されたのか不思議ですよね。また、以前も書きましたがノルウェー盤はミックへのライトが赤ではなく緑色のライトを浴びてるようにミックの髪が緑色となっているので珍しいです!

ローリング・ストーンズ STREET FIGHTING MAN USA盤シングルいろいろ!!

ローリング・ストーンズアメリカでの19枚目のシングル「Street Fighting Man/No Expectations」です。規格番号は45‐909で、1968年8月30日に発売されました。『BEGGARS BANQUET』がジャケットの問題で発売が遅れ12月7日に発売されましたが、今回発売日を見てアルバムよりもこんなに前に発売されたのかと驚きました。今ではCDで聞くことが出来ますがA面はミックの歌詞をずらしたシングル・ヴァージョン(ミックス)が収録されています。また、当時アメリカでは歌詞の内容と68年のシカゴの暴動のため放送禁止となっています。有名なピクチャースリーヴですが、これは回収され一説には17枚しか現存しないそうです。ストーンズ展でもこのピクチャースリーヴが飾ってありましたが欲しいですよね~。まあ、出てもとんでもない値段だと思いますが…。ここでは雰囲気だけということで多数出回っているコピー品の中で一番まともそうなのを載せておきます。

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裏ジャケの「No Expectations」側です。

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裏ジャケの左下にPRINRED IN U.S.A.があります。

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ラベルです。最初はオレンジ・スワルのプロモから行きます。このプロモは時期によって「Street Fighting Man」の内容が異なります。①ミックのヴォーカルをずらしたシングル・ヴァージョン②通常のモノラル・ミックス③ステレオ・ミックスの3つのパターンがあります。規格番号の表示は45-909で、PROMOやNOT FOR SALEなどのクレジットが一切ないラベルです。こちらにはシングル・ヴァージョンが収録されています。音圧は普通ですが、サビの部分でベースがハウリングでも起こしたかのようにブンブン響いてきます。マトリクスは手書きでXDR-43220 A/XDR 43221 Bです。この他に両面に反転の数字があります。19985と19995と書かれているように見えますがよく分かりません。なおマトはこれ以降全部手書きです。また、キースのクレジットが全部のラベルでRichardsとなっています。

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上と全く同じラベルですが、通常のモノラルが収録されています。ラベルが全く同じなのでこれはマトで見分けるしかありません。この通常のモノラルの方は音圧が異常に高く迫力のある音が聞けるので、モノラルを聞くにはこのプロモで聞くのが一番かも知れません。マトリクスはXDR 43220-2/XDR 43221 Bです。上のレコードとはA面のマトだけ違うものになっています。上と全く同じラベルですが写真を載せておきます。

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規格番号は45-LON-909です。左下にPROMOTIONAL COPYがあります。通常のモノラル・ヴァージョンが収録されています。マトリクスはXDR 43220-2D/XDR-43221 B-1です。A面のXDRの後にハイフンがありませんが刻まれている通りに書いています。

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規格番号は45-909です。その上にPROMOTIONAL COPY NOT FOR SALEがあります。こちらも通常のモノラル・ヴァージョンが収録されています。マトリクスはXDR 43220-2H-RC  △72809/XDR-43221 B  △72809-Xです。

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前回「Jumpin' Jack Flash」でもありましたがステレオのプロモです。B面の「No Expectations」もステレオで収録されています。規格番号は45-LOS-909と真ん中の記号がLONではなくLOSとなっています。規格番号の上に大きくSTEREOがあり、左下にPROMOTIONAL COPYがあります。マトリクスはSXDR-43220 A-1/SXDR-43221 B-1です。ステレオになったためXDRの前にSが付けられています。

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こちらも両面ステレオのプロモです。規格番号は45-909-DJです。その上にPROMOTIONAL COPY NOT FOR SALEが、その下にSTEREOがあります。アメリカでは『BEGGARS BANQUET』からモノラル盤が作られなくなったのでステレオのプロモの需要が多くなったんでしょうね。マトリクスはSXDR 43220 A  △72809/SXDR-43221 1B  △72809-Xです。

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ここからブルースワルのレギュラー盤です。レギュラー盤はステレオは存在せず、ミックのヴォーカルをずらしたシングル・ヴァージョンか、通常のシングル・ヴァージョンのどちらかが収録されています。規格番号は45-909で文字の配置は一番最初に挙げたプロモと同じです。このラベルのレコードにはミックのヴォーカルをずらしたシングル・ヴァージョンが収録されています。マトリクスはXDR-43220 A/XDR-43221 Bとこちらも一番最初のプロモと同じです。

(追記:2020年11月22日)ffrrさんからの情報で、このラベルでA面のマトがXDR-43220-2H-REのものは通常ヴァージョンが収録されているそうです。となると、このラベルはマトを見なければシングル・ヴァージョンか通常ヴァージョンか分からないですね!ffrrさん、ありがとうございました!

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規格番号は45-LON-909です。タイム表記が左側で、プロデューサー・クレジットが下へ移動しています。こちらもシングル・ヴァージョンが収録されています。マトリクスはXDR-43220 A/XDR 43221 Bです。

(追記:2020年11月12日)ffrrさんからの情報で、マトA-2/B-2も存在するそうです。

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75年頃からの規格番号が5N-909に変わったラベルです。文字の配置は上のラベルと全く同じです。こちらは通常のモノラル・ヴァージョンが収録されています。マトリクスはXDR 43220-2D/XDR-43221 B-5です。

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78年からのカラード・サンセット・ラベルです。規格番号は5N 909で文字の配置は上のブルースワルと同じです。通常のモノラル・ヴァージョンが収録されています。マトリクスはXDR 43220-2D/XDR 43221 B-4です。

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サンセット・ラベルでプロデューサー・クレジットが規格番号の下に移動しています。曲名よりもグループ名の方が大きくクレジットされています。通常のモノラル・ヴァージョンが収録されています。マトリクスはXDR-43220 5N909  PRC-RI-2-1-2/XDR-43221-5N909  PRC-RI-1-3-2です。

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USA盤は全部ミックのヴォーカルをずらしたシングル・ヴァージョンが収録されていると思っていましたがこうしてみると初期のレコードにだけシングル・ヴァージョンが使われていたのが分かります。『BEGGARS BANQUET』で通常のヴァージョンが出たので途中で普通のモノラルに変更されたのかも知れませんが、USA盤だけでもアルバムでこのミックスがステレオで収録されたら面白かったと思います。このシングル・ヴァージョンは当時日本、ドイツ、イタリアなどでシングル盤に使われましたがイギリスでは発売がなかったので元になったミックスはアメリカで作られたのかも知れません。アコースティックギターを中心に唯一の電気楽器はベースのみという編成で作られておりシタールがいい味付けになっています。間奏のどこまでも上がっていくようなコード進行や下降してまた上がるベースのフレーズが特徴的ですね。エンディングで聞こえる音はインドのシャハナイという楽器でトラフィックデイヴ・メイソンが演奏しているらしいです。USA盤のシングルは音圧が高くよりハードな曲に聞こえ、若者が警官隊とぶつかっていたあの時代が蘇るような気がします。

ローリング・ストーンズ ドイツ・クラブ・エディション⑭LET IT BLEED!!

ドイツ・クラブ・エディション盤『LET IT BLEED』です。1年5か月前ドイツ・クラブ・エディションの『HOT ROCKS COLLECTION』を紹介したときにドイツではもう一枚あると書きましたが、今年に入ってからやっと入手しました。長く探していた割にはこのレコードはごく普通のジャケットなので面白みがないですが、ドイツ・クラブ・エディション盤はこれで全部揃いました。1982年11月15日にSonocordという会社から発売され、規格番号は28 473-7です。表側は特にClub Edition等の文字は無く普通のデザインです。

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表側で通常盤と見分けるには左上に28473-7 STEREOと書かれている部分しかありません。普通のドイツ盤はこの個所には何も書かれていません。

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裏ジャケです。こちらも細かいクレジットを除き通常のジャケットと同じです。

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右上に規格番号とSonderauflage Sonocordのクレジットがあります。その間にグループ名とタイトルが書かれています。80年前後にこの会社からのリリースされた他のアーティストのレコードでもここに同じようにアーティスト名とタイトルが書かれているものがあります。この会社のカタログを見るとオムニバス・アルバムやクラシックも多いですね。

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左下にMade in GermanyとおそらくドイツのDeccaの住所が書かれています。

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ラベルです。左側にクラブ・エディション盤を表すSonderauflage Sonocordがあります。Sonocordからリリースされたレコードの一部にはDECCAのロゴの位置に四角い枠に丸いレコードのSonocordのロゴがあるものがありますが、このレコードは小さくクレジットがあるだけです。右側に28 473-7と面表記があります。面表記はSeite 1/Seite 2です。マトリクスは機械打ちで6.21417-00-1//6.21417-00-2/1です。これはドイツの再発盤と同じマトで両面共オリジナル盤のマトをXXXXXXXと消した跡があります。また、オリジナル盤にあったManufactured in Germanyの刻印はありません。

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B面のラベルです。

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このレコードはその存在を知ってからかなり探していましたがジャケットが通常盤と同じなのでレコード店でも見過ごしていたのかも知れません。今回はDiscogsでドイツの方から譲ってもらいましたが、Discogsではクラブ・エディション盤と6.21 417の再発盤が同じ欄に紹介されており出品者に規格番号を訪ねてもそちらの再発盤ばかりでなかなか見つかりませんでした。今年に入ってやっと28473-7と番号が一致し入手出来ました。入手後、つい最近ですがDiscogsでは再発盤とそれぞれ別々のページになり、このクラブ・エディション盤が現在何枚か出品されています。今までの苦労は何だったんだと思いましたが、何年も探していたレコードを入手した後でまたすぐ同じレコードが出て来たという事はよくありますよね(笑)。そして後から出て来た方が状態が良かったなんてこともよくありますよね。ドイツのクラブ・エディション盤は今まで14タイトル紹介してきましたがラベル違いも相当あったので今後もラベル違いを見つけましたら追記します。また、ドイツのデッカでは独自の編集盤も相当数出ていますのでまたの機会に紹介しようと思います。