ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ UK盤 LET IT BLEED モノラルいろいろ!!

ローリング・ストーンズのイギリスでの8枚目のスタジオ・アルバム『LET IT BLEED』です。1969年12月5日に発売され、規格番号はモノラルLK 5025、ステレオはSKL 5025です。このアルバムはジャケットやラベルのヴァリエーションが多いのでモノラルとステレオを分けて取り上げます。今回はモノラルです。イギリスでは最後のモノラル盤となりました。ジャケットのケーキはデリア・スミスという料理家が制作したらしいです。ジャケットにはポスター付きのステッカーが貼られています。プロデューサーは前作からのジミー・ミラーです。

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裏ジャケです。ステレオ兼用のジャケットになっていて右上の穴から中のモノラル用のインナーの赤い色で見分けるようになっています。

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右上の穴の部分です。中のインナーの色からRED-MONO、BLUE-STEREOのクレジットがあります。 

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モノラルのジャケットの印刷所の部分です。ステレオは穴あきだけではなくSTEREOとクレジットされた他の印刷所のジャケットがありますが、モノラルは穴あきだけなのでUpton Printing Groupと印刷所の記述がないものの2種類です。

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左下にDECCAのロゴと住所等のクレジットがあります。

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初期盤に付けられていたポスターです。

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UK盤はポスターの右下にDECCAのロゴがあります。

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左下にポスターをデザインしたVictor Kahnという人のクレジットがあります。

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一部の盤にはストーンズのレコードを紹介した12ページの小冊子が付けられていました。カタログには『ファースト』から『LET IT BLEED』まで載っています。

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冊子の裏表紙です。

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インナーです。モノラルは赤い淵に囲まれて全体にMONO・MONO…と書かれています。曲名と各曲の担当楽器のクレジットがあります。右下にTHIS RECORD SHOULD BE PLAYED LOUDと書かれています。これは当時の日本盤のライナーにも説明があったので有名ですよね!

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「You Can't Always Get What You Want」のWith The London Bach Choriの部分を黒塗りにしたセカンドのインナーです。

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最初のインナーのWith The London Bach Choriのクレジットがある部分です。

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With The London Bach Choriのクレジットがある部分を黒塗りにしたインナーです。なお、ステレオのインナーにはこの部分を消して修正した3番目のインナーが存在しますがモノラルは製造期間が短かったのかこの2種だけで、この部分が修正されたインナーはありません。

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インナーの反対側です。

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ラベルです。オープン・デッカとボックスト・デッカのラベルがありますがマトの若いレコードから行きます。Side 1が右側にあります。出版社のクレジットは左側にまとめてあり、各曲の後に記号でクレジットされています。マトリクスはXARL-9363-1A/XARL-9364-1Aです。印刷所の部分はSleeve Printed In Englandのみで、表側にポスター付きのステッカーが貼ってあります。インナーは最初のものです。

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上のラベルと同じくSide 1が右側にありますが文字のサイズが小さくなっています。また、上では記号だった出版社のクレジットが各曲の後にフルでクレジットされています。また、プロデューサー・クレジットが2行になっています。マトリクスはXARL-9363-1A/XARL-9364-2Aです。印刷所はUpton Printing Groupで、表側のポスター付きのステッカーは無いですがポスターは付いています。インナーは2番目の黒塗りのものです。

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上のラベルでは右側にあったSide 1が左側へ移動しています。文字のサイズも多きくなり、プロデューサー・クレジットが1行になっています。こちらも出版社のクレジットは各曲の後にクレジットされています。マトリクスはXARL-9363-1A/XARL-9364-2Aです。印刷所はUpton Printing Groupで、表側にポスター付きのステッカーが貼ってあります。インナーは専用のものではなく、他のレコードと共通のモノラル用の周りが赤いものです。

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ここからボックスト・デッカのラベルです。Side 1が左側にあります。規格番号の上のマトリクスは逆さ文字ではありません。全体にオープン・デッカの2番目のラべルに似ています。マトリクスはXARL-9363-2A/XARL-9364-1Aと両面共上と順番が変動しています。印刷所の部分はSleeve Printed In Englandのみで、表側のポスター付きのステッカーはありません。インナーは他のレコードと共通の周りが赤いものです。

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上のラベルと殆ど同じですが、規格番号の上のマトリクスに括弧がありません。また、今までのラベルと違いラベル下部のMANUFACTURED BY THE DECCA RECORD CO. LTD.の部分が今まではBYで改行されていましたが、これだけTHEで改行されています。マトの括弧が無いのでこちらが最初かと思いましたが、この改行のクレジットで後にしました。マトリクスはXARL-9363-2A/XARL-9364-1Aです。印刷所の部分はSleeve Printed In Englandのみで、表側にポスター付きのステッカーがあります。インナーは他のレコードと共通の周りが赤いものです。

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モノラルは70年1月までの生産されたという資料がありますが、ホントだとしたらプレス時期は2ヶ月だけと短かったですね。ラベルの変遷を考えると少し疑問が残りますが…。このレコードはA面にミック・テイラーが2曲、B面にブライアン・ジョーンズが2曲参加している過渡期のレコードです。殆どのギターはキースが担当していて珍しいスライドも聞けますね。「You Got The Silver」ではキースがヴォーカルも担当しています。名曲揃いで、ライヴで演奏する曲が多数収録されていてホントに名盤ですよね!ステレオは次回紹介します。

ローリング・ストーンズ オーストラリア・クラブ・エディション②THE ROLLING STONES SONG BOOK!!

オーストラリア・クラブ・エディション盤の『THE ROLLING STONES SONG BOOK』です。THE ANDREW OLDHAM ORCHESTRAの演奏でストーンズの演奏ではないので本来ならば取り上げないところですが、オーストラリアのクラブ・エディション盤ということとジャケットが独自のデザインなので取り上げました。規格番号はS/T 4337で、1967年に発売されました。UK/USAではモノラルも発売されましたが、オーストラリアではステレオのみの発売でした。ジャケットはサイケ調のデザインでキースの周りにタイトルその他いろいろな文字がコラージュされています。キースの顔の左側にタイトルと、THE ANDREW OLDHAM ORCHESTRAのクレジットがあります。ジャケットの表側だけコーティングされています。

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タイトルの部分です。PLAYED BY THE ANDREW OLDHAM ORCHESTRAが小さくクレジットされています。

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左下にワールド・レコード・クラブのロゴがあります。

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裏ジャケです。こちらに他のメンバーがいます。フリップバック仕様で、写真は『BIG HITS』のブックレットのものをコラージュしたものです。ビルの写真だけ何故か『BIG HITS』にないものが使われています。解説はUKやUSA盤と違いレコード・クラブ独自の文です。 

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曲目の部分です。UK、USA盤と同じ内容です。B面3曲目に「Theme For A Rolling Stone」というアンドリューが作った曲が収録されています。

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下部にワールド・レコード・クラブの住所などのクレジットとワールド・レコード・クラブのロゴがあります。A Decca recording, issued exclusively in Australia by World Record Clubのクレジットがあります。DECCAの名前が出てくるのはこの部分だけです。

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解説の下にメンバー紹介がありますが、チャーリー以外が年齢をサバ読んでいた初期のものが使われています(笑)。

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ラベルです。オーストラリアのワールド・レコード・クラブのステレオのラベルになります。裏ジャケにはDECCAの文字がありましたが、ラベルにはありません。マトリクスは機械打ちでZAL-7075-1W/ZAL-7076-4Wです。UK盤にもこのマトは存在します。

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B面のラベルです。 

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こちらはUK盤のジャケットです。USA盤もDECCAのロゴの部分がLONDONに変わっただけで同じデザインです。UK盤はモノラルLK 4796、ステレオSKL 4796で、USA盤はモノラルLL 3457、ステレオPS 457で共に1966年6月に発売されています。

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裏ジャケです。CDで紙ジャケ化されいるのでお馴染みですね!

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マネージャーが自身のプロデュースするバンドの曲をオーケストラで演奏したアルバムはジョージ・マーティンの『OFF THE BEATLE TRACK』がありますが、アンドリューはそれを真似したのかも知れませんね!この中から『チャーリー・イズ・マイ・ダーリン』で何曲か使われています。「Time Is On My Side」は最初何の曲か分かりませんでした。「Tell Me」のイントロも凝ったものになっています。こうして演奏だけ聞いていると「As Tears Go By」などはメロディがきれいですね。他のアンドリュー・オーケストラのアルバムと違ってストーンズの曲だけなので時々聞くといい感じです。オーストラリアでのワールド・レコード・クラブがリリースしたストーンズ関係のレコードは前回の『OUT OF OUR HEADS』とこれだけです。

(追記)

ビートルズのオーストラリアでのリリースを調べたら、当時オーストラリアで発売されていなかった『MAGICAL MYSTERY TOUR』が70年にこのワールド・レコード・クラブから独自のジャケットでリリースされていました。ストーンズの2枚もレギュラーでは発売されていなかったので、ワールド・レコード・クラブは未発売のレコードを選んで発売していたのかも知れません。

ローリング・ストーンズ オーストラリア・クラブ・エディション①OUT OF OUR HEADS!!

ローリング・ストーンズのオーストラリア・クラブ・エディション盤の『OUT OF OUR HEADS』です。1970年に発売され、規格番号はS-4656です。内容はUK盤の『OUT OF OUR HEADS』と同じです。60年代のオーストラリアのDECCAのリリースは偶然なのか分りませんが日本のキング盤と全く同じで、『ファースト(UK)』→『12X5(USA)』→『NOW(USA)』→『OUT OF OUR HEADS(USA)』そして『AFTERMATH』『BIG HITS』『BETWEEN THE BUTTONS』とUK仕様が続きます。『DECEMBER'S CHILDREN』も発売されず日本と全く同じ形態での発売というのが面白いですね!そしてこのクラブ・エディション盤はUK仕様の『OUT OF OUR HEADS』という事でオーストラリアでは70年になって初めてこの内容で発売されました。ジャケットはクラブ・エディション独自のデザインで66年頃のメンバーの写真が使われています。グループ名とタイトルの他には何もクレジットが無いシンプルなデザインです。表側だけコーティングされています。 

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裏ジャケです。曲目とアンドリュー・ルーグ・オールダムの文が載っています。アンドリューの文はUK盤『OUT OF OUR HEADS』の裏ジャケに載っていたものと全く同じです。メンバーの担当楽器やレコーディングした場所、エンジニアのクレジットも順番もUK盤と全く同じです。

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曲目とメンバーのクレジットの間にA DECCA recording, released exclusively in Austlalia by World Record Clubのクレジットがあります。DECCAの文字があるのはこの部分だけで、ジャケットの他の部分やラベルにDECCAのロゴはありません。

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裏ジャケ左上にWorld Record Clubのクレジットがあります。

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裏ジャケ右上にW.R.C.と規格番号のS/4656があります。ステレオとありますが疑似ステです。

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右下にWorld Record Clubのロゴがあります。

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裏ジャケ下部にWorld Record Clubの住所があります。メルボルンシドニーブリスベン、パースの4ヶ所の住所が書かれています。拡大すると空白が多くシンプルなデザインですね!

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ラベルです。通常のオーストラリア盤のラベルはDECCAでUK盤と似ていますが、こちらはWorld Record Club専用のステレオのラベルです。上部にWorld Record Clubのロゴ、ラベル全体にステレオを表すSの文字があります。マトリクスは機械打ちでZAL-6973-1W/ZAL-6974-1WとUK盤のステレオと全く同じです。

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B面のラベルです。「Heart Of Stone」だけRichard-Jaggerと順番が逆になっていますが、これもUK盤と同じですね!

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ちなみにオーストラリア盤オリジナルの『OUT OF OUR HEADS』(USA仕様)です。この頃のオーストラリア盤は何故か写真のトリミングが他国よりも大きく全体に暗いです。

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裏ジャケです。タイトル、グループ名の文字の形や細かいクレジットを除けば基本的にはUSA盤と同じデザインです。表側がコーティングされ、フリップバック仕様です。

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オーストラリアでまだ発売されていないということでUK仕様を選んだのか不明ですが、当時US仕様が当たり前だったオーストラリアの人はこのWorld Record Club盤を聞いてなんだか馴染みのない内容だと驚いたと思います。しかしこのクラブ・エディション盤はジャケットもラベルも独自のデザインでいいですね~。どの位プレスされたのか分かりませんが、レア・レコードの本に載っています。音もUK盤と同じで疑似ステですがほぼモノラルに近く安定していてギターの音が迫力があります。私はこのジャケットの写真が好きで一時期携帯の待ち受けに使っていました。カッコいいですよね!