オーストラリア・クラブ・エディション盤の『THE ROLLING STONES SONG BOOK』です。THE ANDREW OLDHAM ORCHESTRAの演奏でストーンズの演奏ではないので本来ならば取り上げないところですが、オーストラリアのクラブ・エディション盤ということとジャケットが独自のデザインなので取り上げました。規格番号はS/T 4337で、1967年に発売されました。UK/USAではモノラルも発売されましたが、オーストラリアではステレオのみの発売でした。ジャケットはサイケ調のデザインでキースの周りにタイトルその他いろいろな文字がコラージュされています。キースの顔の左側にタイトルと、THE ANDREW OLDHAM ORCHESTRAのクレジットがあります。ジャケットの表側だけコーティングされています。
タイトルの部分です。PLAYED BY THE ANDREW OLDHAM ORCHESTRAが小さくクレジットされています。
左下にワールド・レコード・クラブのロゴがあります。
裏ジャケです。こちらに他のメンバーがいます。フリップバック仕様で、写真は『BIG HITS』のブックレットのものをコラージュしたものです。ビルの写真だけ何故か『BIG HITS』にないものが使われています。解説はUKやUSA盤と違いレコード・クラブ独自の文です。
曲目の部分です。UK、USA盤と同じ内容です。B面3曲目に「Theme For A Rolling Stone」というアンドリューが作った曲が収録されています。
下部にワールド・レコード・クラブの住所などのクレジットとワールド・レコード・クラブのロゴがあります。A Decca recording, issued exclusively in Australia by World Record Clubのクレジットがあります。DECCAの名前が出てくるのはこの部分だけです。
解説の下にメンバー紹介がありますが、チャーリー以外が年齢をサバ読んでいた初期のものが使われています(笑)。
ラベルです。オーストラリアのワールド・レコード・クラブのステレオのラベルになります。裏ジャケにはDECCAの文字がありましたが、ラベルにはありません。マトリクスは機械打ちでZAL-7075-1W/ZAL-7076-4Wです。UK盤にもこのマトは存在します。
B面のラベルです。
こちらはUK盤のジャケットです。USA盤もDECCAのロゴの部分がLONDONに変わっただけで同じデザインです。UK盤はモノラルLK 4796、ステレオSKL 4796で、USA盤はモノラルLL 3457、ステレオPS 457で共に1966年6月に発売されています。
裏ジャケです。CDで紙ジャケ化されいるのでお馴染みですね!
マネージャーが自身のプロデュースするバンドの曲をオーケストラで演奏したアルバムはジョージ・マーティンの『OFF THE BEATLE TRACK』がありますが、アンドリューはそれを真似したのかも知れませんね!この中から『チャーリー・イズ・マイ・ダーリン』で何曲か使われています。「Time Is On My Side」は最初何の曲か分かりませんでした。「Tell Me」のイントロも凝ったものになっています。こうして演奏だけ聞いていると「As Tears Go By」などはメロディがきれいですね。他のアンドリュー・オーケストラのアルバムと違ってストーンズの曲だけなので時々聞くといい感じです。オーストラリアでのワールド・レコード・クラブがリリースしたストーンズ関係のレコードは前回の『OUT OF OUR HEADS』とこれだけです。
(追記)
ビートルズのオーストラリアでのリリースを調べたら、当時オーストラリアで発売されていなかった『MAGICAL MYSTERY TOUR』が70年にこのワールド・レコード・クラブから独自のジャケットでリリースされていました。ストーンズの2枚もレギュラーでは発売されていなかったので、ワールド・レコード・クラブは未発売のレコードを選んで発売していたのかも知れません。