ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ 南アフリカ盤 THE ROLLING STONES THEN!!

ローリング・ストーンズ南アフリカ盤『THE ROLLING STONES, THEN』です。内容はUSA盤『NOW』と同じですが、タイトルが「NOW」から「THEN」に変わっています。規格番号はSKL 4496で南アフリカでは71年8月30日に発売されました。発売時期が遅くなってしまいNOWではなくなってしまったので『THEN』というタイトルが付けられたのか不明ですが、60年代の南アフリカでは『12X5』と『OUT OF OUR HEADS』の間に独自のアルバムがあり、『NOW』だけはリアルタイムで発売されませんでした。ジャケットはUSA盤と同じですが右上にDECCAのロゴがあります。表側だけコーティングされています。

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右上のDECCAのロゴのロゴの部分です。その下にSKL 4496があります。

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裏ジャケです。基本的なデザインはUSA盤と同じですが、タイトルがTHE ROLLING STONES THENとなっています。

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右上のDECCAのロゴの部分です。71年という事で南アフリカでこのタイトルはステレオしか発売されませんでした。また、アンドリューの文のblind manはそのままです。

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THENの部分です。NOWに見慣れてしまっているので何だか不自然ですよね!その下に曲目があります。USA盤は右側にまとめてありましたが、こちらは中央下部にSIDE ONEとSIDE TWOが別々にクレジットされています。曲目の下にORIGINAL RECORDING AND LICENSED BY THE DECCA RECORD CO. LTD.のクレジットがあります。

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左上に南アフリカ盤でよくみられるGalloのロゴがあります。

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左下にジャック・ニッチェとイアン・スチュワートが参加した曲のクレジットと発売日と思われる日付30-8-71があります。

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右下に南アフリカ盤でよく見られるinterpakの文字があります。

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ラベルです。南アフリカで使われていた白地に青のデッカです。タイトルはTHENとだけ書かれています。マトリクスはSKL-4496-?/SKL-4496-?です。薄い文字でマトが読めず枝番の数字は判読不可能です。このラベルのデザインは70年代前半にイギリスのDECCAでプロモ・シングルで使用していましたね!

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B面のラベルです。

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そういえば『NOW』のDiff.カヴァーってあまり見かけないですよね!最初の日本盤で『VOL.3』となっていた位で、他国でも変わったジャケットのものはありません。この南アフリカ盤は何年か前に本で見て知りましたが、それまでレコード店でもネットでも売っているところを見た事がありませんでした。今年の春にeBay南アフリカの人からストーンズのレコードを買った時、相手の人が他に何か探しているレコードがあるか?と連絡をくれたので、このレコードの事を伝えると「NOW」の間違いじゃないのか?と連絡が来ました。現地の人も知らないのかな、と思っていたら1ヶ月位経って相手から見つけたと連絡が来ましたが50ドルと吹っ掛けられましたね。直接取引はチョット考えてしまいましたがeBayでも評価が高い人だったのでOKして買いました。日本でも『DECEMBER'S CHILDREN』が発売されなかったように、当時の南アフリカでは『NOW』が発売されなかったんでしょうね。71年になってしまい時間が経ってしまったので「NOW」ではなく「THEN」として発売したんでしょうがこれは珍タイトルで面白いですね!

ローリング・ストーンズ フランス盤AROUND AND AROUND いろいろ!!

ドイツ盤に続き今回はフランス盤の『AROUND AND AROUND』です。フランスでは1964年10月20日、ドイツよりも早く発売されました。規格番号は初回盤が158.012、72年の再発盤が258.059Bです。ジャケットのデザインはドイツ盤と同じです。フランス盤は表側だけコーティングされていて、初期のジャケットはフリップ・バックになっています。

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右上のDECCAのロゴの部分です。初回盤はロゴの下に何も書かれていません。60年代後半から158.012 Sと入ります。一番右が72年以降に規格番号が258.059 Bと変わってからで下にSTEREOのクレジットがあります。ステレオといっても疑似ステです。なお、60年代の158.012の盤はモノラルという資料もありますが、ドイツ盤同様「Not Fade Away」「Bye Bye Johnny」「I Wanna Be Your Man」「Poison Ivy」の4曲はモノラルで残りは全て疑似ステとなっています。中のレコードのラベルがフランスのモノラル用だったことや音の広がりがあまりないのでモノラルという説が出たのだと思います。疑似ステのせいかこのフランス盤はやや迫力に欠けます。

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初回盤の裏ジャケです。フリップ・バックでグループ名やDECCAのロゴが赤で印刷されています。中央にファン・クラブの住所が書かれています。

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ファン・クラブの住所の部分です。初回盤は赤い枠ですが、再発は青になります。また見た事はありませんが、60年代後半のジャケットで一時的にファン・クラブの住所がないジャケットがあるそうです。すぐに復活したそうなのでこれは単に印刷ミスかも知れません。

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再発盤の裏ジャケです。フランス盤はジャケットの右下に発売日のクレジットがありますが、これは6-70となっています。フリップ・バックでグループ名とファン・クラブの住所の枠が青くなっています。DECCAのロゴは黒で左上に移動しています。

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72年からの規格番号が258.059に変わってからの裏ジャケです。フリップ・バックがなくなっています。グループ名とファン・クラブの住所の枠は青です。DECCAのロゴも同じく左上にあります。

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裏ジャケ右上の部分です。上からオリジナル盤、セカンド・プレス、規格番号が258.059のジャケットです。

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左上の部分です。オリジナル盤だけ規格番号で、それ以降はDECCAのロゴになっています。

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右下の部分です。発売日やMade in Franceの位置など微妙に違います。この部分の発売日のクレジットは他にも多数あると思います。

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左下の部分です。上から初回盤でこちらも全部クレジットが違います。

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インナーです。フランスでは64年から67年までこのパラフィン紙のようなインナースリーヴが使われていました。これにレコードを入れるとなんだか貴重なものを扱っている気分になりますが、破けやすいので完全な形で残っているのが少なくて残念です。68年以降は普通の白い袋に入っています。

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規格番号が158.012のラベルです。60年代に使われていたモノラルの黒ラベルです。MADE IN FRANCEはDECCAのロゴの上に沿って斜めにあります。ラベル左側にあるBIEMというのはパリで設立された録音権協会国際事務局の事で、日本でいうところのJASRACのようなものです。面表示はFace 1、Face 2となっています。規格番号の上にマトリクスがあります。曲名の後にShake、Blues、Limboなどドイツ盤によくみられる曲のタイプが書かれています。ドイツよりも少し早く発売されこのクレジットがあるという事はこのアルバムはフランス主導だったのかもしれません。マトリクスは機械打ちでLPD 010836 D1/LPD 010837 D1です。先にも書きましたがモノラルのラベルですが4曲を除き疑似ステです。このラベルは72年の規格番号が変わるまでこのラベルが使われていたようです。 

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規格番号が258.059のラベルです。フランス・デッカのステレオ用の黒ラベルです。FULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUNDのラインがラベルの中央にあります。また、Made in Franceがラベルの下へ移動しています。ラベルの左側のSACEMというのはフランスの著作権団体の事です。面表示はFace 1、規格番号の上のマトリクス表記は上のラベルと違い逆さ文字となっています。マトリクスは機械打ちでLPD 010836 D1/LPD 010837 D1です。上の158.012のレコードと同じマトです。

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しかしモノラル盤とステレオ盤で同じ疑似ステのマスターが使われているなんて60年代って適当ですよね!ドイツ盤同様、フランス盤の「2120 South Michigan Avenue」も後半のギター・ソロが入ったロング・ヴァージョンです。もしかしたらUK盤はEPに5曲も入れたので収録時間の関係で短くしてしまったのかと思ってしまいます。フランスではこの次のアルバムがUK盤『No.2』と同じ内容でタイトルだけ『No.3』と変えて発売しています。こういう穴埋め的なアルバムは各国にありますが、CDが出る前は勝手に独自のアルバムを作れたいい時代ですね!

ローリング・ストーンズ ドイツ盤AROUND AND AROUND いろいろ!!

ローリング・ストーンズのドイツ編集盤『AROUND AND AROUND』です。ドイツでは1964年11月に2枚目のアルバムとして発売されました。規格番号は初回盤がBLK 16315-Pです。この番号は発売の年によって変化していきますので順を追って紹介したいと思います。またジャケット、ラベルも同時に変遷していくレコードなのでまとめてみると結構面白いと思います。内容は当時のアルバム未収録のシングル、EPからの曲で水増し的なアルバムです。ジャケットは5人が並んでいる写真でミックが目をつぶっていて普通だったら没になるような写真が使われています。初回盤のジャケットはコーティングがなく、触った感じが柔らかい紙質です。セカンド・プレスからコーティングされています。

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64年から75年まではDECCAのロゴが右上にあります。それ以降は後で触れますが左下へ移動します。

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初回盤の裏ジャケです。観客がステージに上がってミックに抱き着いている写真が使われています。その下に曲目が書かれています。また、初回盤のジャケットはコーティングされてなく、初期ドイツ盤特有の艶が無い柔らかい紙質でペラペラしています。普通だったら初回盤がコーティングされていると思いますが、このアルバムの前後の『ファースト』と『No.2』を見てみると同じように初回盤のワインレッドにゴールド文字のラベルのものはコーティングされてなく、再プレスの赤ラベルからコーティングがあるのでドイツ盤のジャケットはコーティング無がオリジナルと判断しました。また、上部に2ヶ所ある規格番号の片方がBLKではなく、BKLとミスっているジャケットがあるようですが未確認です。

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セカンド・プレスの裏ジャケです。こちらは表裏両面コーティングされています。写真と曲目は同じですが、規格番号の下が空白になり、右下のクレジットが全く違います。

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初回盤のインナー・スリーヴです。上質な紙が使われ、表側の下にドイツ語でいろいろ書かれています。

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初回盤のラベルです。えび茶にゴールドの文字です。ラウンド・デッカと呼ばれるDECCAのロゴがあります。右側に規格番号のBLK 16315-Pがあり、面表記はSelte 1/Selte 2です。左側にGEMAとマトリクスがあります。ラベルの一番下に33と書かれた逆三角形のマークがあります。マトリクスは機械打ちでLPD-010836-1 X/LPD-010837 Xです。両面共にManufactured in Germanyの刻印があります。

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えび茶にゴールド文字のラベルですがDECCAのロゴが上と違います。こちらは文字がゴールドで枠の中はえび茶になっています。その他の文字の配置は上のラベルと全く同じです。マトリクスも同じでLPD-010836-1 X/LPD-010837 Xで両面共Manufactued in Germanyの刻印があります。2枚のワインレッドのラベルは1番目のジャケットに入っています。

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67年からの赤ラベルです。文字のフォントや配置は上と同じですが右側にMONOのクレジットが追加されています。マトリクスは同じでLPD-010836-1 X/LPD-010837 Xで両面共にManufactured in Germanyの刻印があります。ジャケットは2番目の裏ジャケのもので表裏コーティングされています。

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1970年9月に規格番号がSLK 16315-Pと変わり再発されます。裏ジャケの右上の部分です。上からBLK 16315-Pのオリジナル盤、セカンド・プレス、規格番号がSLK 16315-Pのものです。SLKのジャケットも表裏コーティングされています。

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左上の部分です。上からBLK 16315-Pのオリジナル盤、セカンド・プレス、規格番号がSLK 16315-Pのものです。SLK 16315-Pはここにはクレジットがありません。

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右下のクレジットです。上からBLK 16315-Pのオリジナル盤、セカンド・プレス、規格番号がSLK 16315-Pのものです。初回盤だけシンプルにグループ名とタイトルだけです。後の2種は同じクレジットです。

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左下のクレジットです。上からBLK 16315-Pのオリジナル盤、セカンド・プレス、規格番号がSLK 16315-Pのものです。オリジナル盤だけLANGSPIELPLATTEと書かれています。

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70年9月からのSLK 16315-Pのラベルです。規格番号が変わり、MONOの文字が無くなっています。マトリクスは同じでLPD-010836-1 X/LPD-010837 Xです。両面共にManufactured in Germanyの刻印があります。

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1975年5月から規格番号が6.21392に変わります。それと同時に表側のジャケットの右上にあったDECCAのロゴが、左下へ移動しています。中央は後で触れますが76年のNOVA RECORDSのロゴです。左側は80年代のDECCAのロゴがジャケットから消えてしまったタイプです。80年代は規格番号も820 717-1と変わります。また、規格番号が6.21392に変わってからはジャケットのコーティングはありません。

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裏ジャケ右上です。上から6.21392の赤ラベル、NOVA TECORDSのラベル、80年代のシルバーのラベルです。80年代はバーコードになってしまっています。

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左上の部分です。80年代プレスだけLONDONのロゴがあり、この時期にはもうDECCAではなくなってしまいます。

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右下の部分です。上から2枚が赤ラベル、NOVAラベル、シルバー・ラベルです。一番上の赤ラベルのP1964の位置が1行目にあり、次の赤ラベルとNOVAのジャケットはP1964が最後にあり最後の2行のクレジットが全く同じなのでこの順番で並べました。80年代のジャケットはP1964とあるだけでその他のクレジットはありません。

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ラベルです。75年5月からの赤ラベルです。マトリクスは機械打ちで6.21 392-01-1/2//6.21 392-01-2、他には6.21 392-01-1/1//6.21 392-01-2/1のも確認しました。前者のB面のマトは前回のマトLPD-010837 XをXXXXXXXと消した跡があります。Manufactured in Germanyの刻印はありません。また、ラベルにSTEREOとありますが、「Not Fade Away」「Bye Bye Johnny」「I Wanna Be Your Man」「Poison Ivy」はモノラル、その他は全部疑似ステです。 

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76年3月に発売されたNOVAのラベルです。上部にNOVAのロゴ、左側にDECCAのロゴがあります。マトリクスは機械打ちで6.21 392-01-1/2//6.21 392-01-2と赤ラベルの最初と同じです。前回のマトをXXXXXXXと消した個所も同じです。Manufactured in Germanyの刻印はありません。

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1980年から87年までのシルバーのラベルです。規格番号が820 717-1に変わります。ロゴがDECCAからLONDONに変わります。左側にMade in West Germanyのクレジットがあります。マトリクスはNOVA盤と同じで6.21 392-01-1/2//6.21 392-01-2です。

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88年からのLONDONのシルバーのラベルです。ここまでくるとMADE IN HOLLANDでヨーロッパ全土に出回っていたのでUK盤の時にも取り上げていないんですが、この再発のシリーズで編集盤は珍しいので取り上げました。 マトリクスは機械打ちで820 717 1  S1=1  670  07  1 1/820 717 1  S2=1  670  07  1 1 12です。ジャケットは上のラベルと同じです。

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ここに収録されている「2120 South Michigan Avenue」はこの時期には珍しく後半のギター・ソロが入ったロング・ヴァージョンです。また、同じアルバムがフランスでも発売されています。これと似たアルバムが昨年紹介したオランダ盤の『GREATEST HITS』です。本国イギリスではシングル、EPの曲を一切アルバムには入れなかったのでこういうアルバムが各国で生まれたんでしょうね。それぞれファーストとセカンドの間に位置しますが、フランスとオランダでは次の『No.2』を『No.3』と変更して発売したのに対してドイツでは『No.2』とそのままで発売したので当時のドイツの人はあれれ??と思ったでしょうね(笑)。このアルバムは編集盤ですが他のオリジナル・アルバムと重複がなくシングル、EPの曲をまとめて一気に聞けるので便利なアルバムですね!次回はフランス盤の『AROUND AND AROUND』を紹介します。