ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ USA盤 BETWEEN THE BUTTONES モノラルいろいろ!!  

ローリング・ストーンズアメリカでの9枚目のアルバム『BETWEEN THE BUTTONES』です。1967年2月11日に発売され、規格番号はモノラルLL 3499、ステレオPS 499です。今回はモノラルを紹介します。ジャケットはUK盤と同じジェレド・マンコウィッツが撮影したスタジオでの徹夜明けの写真が使われています。アメリカ盤で初めてUK盤と同じジャケットが使われたアルバムですが相変わらず内容は異なっています。UK盤から「Back Street Girl」「Please Go Home」をカットし、当時のシングル曲「Let's Spend The Night Together」「Ruby Tuesday」を収録しています。オリジナルを無視してシングル曲を収録するあたりアメリカ盤らしいですね!

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タイトルがチャーリーのボタンのところで小さくて目立たないせいかUSA盤はシールドの上にタイトルとグループ名、INCLUDING RUBY TUESDAYと書かれたステッカーが貼られています。これはモノラル、ステレオ共通です。アメリカでは「Ruby Tuesday」が全米No.1になったのでここでもプッシュしてますね。

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右下にLONDONのロゴとMONO、LL 3499があります。

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チャーリーの服のボタンにタイトルとグループ名が書かれています。これはUK盤と一緒です。

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裏ジャケです。チャーリーによるイラストが描かれています。この漫画はストーンズが人気者なのに音楽業界の上層部から嫌われている事を表したそうです。モノラル、ステレオ共通の裏ジャケが使われています。

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左側に写真がジェレド・マンコウィッツとイラストがチャーリー・ワッツのクレジットがあります。

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左下にプロデューサー・クレジットと規格番号があります。ステレオ、モノラル共通の裏ジャケのため、両方の規格番号が書かれています。

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裏ジャケ下部中央にPRINTED IN U.S.A.があります。

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右下にロンドン・レコードの住所が書かれています。

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ラベルです。最初はマルーンから行きます。右側にLL-3499とSIDE ONEがあります。リムがありません。マトリクスは手書きでXARL-7616  12-27-66/XARL-7617  12-27-66です。日付が彫られているのはこれだけなので最初に挙げました。実際はもっと濃い色です。また、マトリクスはこれ以降全部手書きです。

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これもマルーンです。左側にside oneとXARL 7616が、右側にLL 3499があります。曲目が左揃いになっています。マトリクスはXARL 7616-1R/XARL 7617-1Nです。

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マルーンで右側にLL 3499とSide 1があります。全体に縦長のフォントです。マトリクスはLL 3499 A-XARL-7616-1E/LL 3499 B-XARL-7617-1Eです。マトは-1E/-1Eですが、このタイプのマトは割と後期なのでここへ入れました。後で紹介しますが赤ラベルでもこれと全く同じデザインのラベルがあります。

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ここから赤ラベルです。右側にLL 3499とside oneがあります。マトリクスはXARL-7616-1A/XARL-7617-1Bです。

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上のラベルとほぼ同じですが、下のプロデューサー・クレジットが2行から1行に変更されています。その他の部分は全く同じです。マトリクスはXARL-7616-1C/XARL-7617-1Cです。

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上の2枚と似ていますがタイトル、グループ名の文字が大きめです。また、上の2枚では1行だった「Let's Spend The Night Together」の作者クレジットが次の行に書かれており、この曲だけ2行に渡ってクレジットされています。プロデューサー・クレジットは横一列です。マトリクスはXARL 7616-1K △10008/XARL 7617-1K  △10008-Xです。

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やや暗いような赤でこのラベルだけタイトルとグループ名が全部大文字となっています。面表示はSide 1です。マトリクスはXARL 7616-1G  LL 3499-A-1G/XARL 7617-1H  LL-3499-B-1Hです。

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マルーンの最後のラベルと文字のフォント、配置が全く同じの赤ラベルです。特徴のある縦長のフォントなので一目で同じだと分かります。マトリクスはLL 3499 A/LL 3499 Bで過去のマトをXXXXと消してあります。マトから考えてこれがモノラルの一番最後だと思います。

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このモノラル盤はおそらく68年には生産が終了したと思われます。赤ラベルの最初の3枚(面表示がside oneのラベル)が微妙な違いだけというのがプレス工場の違いなのか分かりませんが何でこうなったかと考えると面白いですね。また、シングル2曲はこの次の『FLOWERS』にも再度収録されることになるので無理にここへ入れる必要はなかったかもしれませんが、UK盤仕様だと地味で売れないと思ったんでしょうか?USA盤はこの2曲が入っているのでUK盤と印象が大分違ってしまうのでなかなか面白いですよね。 

ローリング・ストーンズ インド盤 IT'S ONLY ROCK'N ROLL いろいろ!!

ローリング・ストーンズのインド盤『IT'S ONLY ROCK'N ROLL』です。インド盤は真空管カッティングで音が良く人気がありますね!ジャケットはガイ・ピラートが書いた絵が使われています。ストーンズ・レーベルになってからはユニークなジャケットが続いてきましたがこのアルバムは普通のシングル・ジャケとなっています。規格番号はCOC 79101でインドでは他国より遅れて1975年3月に発売されました。プロデューサーはミック、キースによるグリマー・ツインズです。インドでの配給元はグラモフォンです。

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インド盤は何故か裏ジャケが2種類あります。こちらは他国と同じ一般的な方です。

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こちらは曲目やインナーにあったクレジットがそのまま印刷されているタイプです。下部のクレジットの部分は上のジャケットと同じです。これはオークションで売っていましたがどこの国のレコードなのか説明が無く、この裏ジャケの印刷は見た事が無かったので700円で即決で買ったのを覚えています。届いたらインド盤で、インド盤は真空管プレスということで高値で売られていますがこの時は安く買えてラッキーでした!

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両方の裏ジャケ右上にCOC 79101とSTEREOのクレジットがあります。

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左下にベロマークがあります。その横にローリング・ストーンズ・レコーズと商号のPromotone B.V.があります。このクレジットも両方の裏ジャケで同じです。

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下部中央にインドと発売元のグラモフォンのクレジットがあります。このクレジットも両方の裏ジャケで同じです。

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右下にインドの印刷会社なのか?STUDIO GRAFICのクレジットがあります。こちらも両方のジャケットにクレジットされています。

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こちらは裏ジャケ違いの方の曲目の部分です。

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その横にインナーにもあったクレジットが印刷されています。裏ジャケにここまで印刷されているのは珍しいです。

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インナーです。これは表裏共各国盤と同じです。

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右上に規格番号のCOC 79101とSTEREOのクレジットがあります。

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下部に裏ジャケ同様ベロマークとインドのグラモフォンのクレジットがあります。

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インナーにも裏ジャケにあったSTUDIO GRAFICのクレジットがあります。

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インナーの反対側です。

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右下にCOC 79101とPrinted in の後は消したままになっています。おそらく他国版をそのまま使い、そのままインドと入れないまま発売してしまったのではないかと思います。

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ラベルです。ストーンズ・レーベルのイエロー・ラベルです。左側にベロマークとマトリクスが、右側にSTEREO、COC.39101と面表示のSIDE ONEがあります。曲目はセンター・ホールを挟んで上下に分かれています。マトリクスは機械打ちでST-RS-743197-1/ST-RS-743198-1です。このマトは枝番を除きUSA盤と同じ番号です。

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B面のラベルです。

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先にも書きましたがインド盤は真空管カッティングで有名ですよね!音圧はUK/USA盤と同じですが、まるでひとつ前のマスターでも使っているように各楽器の音がより鮮明に聞こえるような気がします。「If You Cant Rock Me」や「Dance Little Sister」でのギターの歪み音なども生々しいです。ミック・テイラー在籍時最後のアルバムとなってしまいましたが、「Time Waits For No One」は文句なしの名曲ですし、「Luxury」「Fingerprint File」等新しい試みも見られて内容の濃いいいアルバムですよね! 

ローリング・ストーンズ 日本オリジナル盤 BEGGARS BANQUET いろいろ!!

ローリング・ストーンズの日本盤『BEGGARS BANQUET』です。メ直盤は1969年2月20日に発売されましたが、純粋な日本盤はなんと4年後の1973年1月25日に幻となった初来日に合わせて発売されました。規格番号はSLC 479です。今回はジャロイドさんから頂きました情報で今まで気が付かなかったこの日本盤のマトリクスの謎を中心に取り上げてみました。ジャロイドさん貴重な情報をありがとうございました!日本盤は通常のジャケットの上にLP大のスリック・カヴァーが付けられて発売されました。当時私はストーンズのオリジナルのアルバムはどんなものが出ているのか把握していなかったのでレコード店でこのジャケットを見た時はキング独自の編集盤と勘違いしていました。今考えると無知だったですね…。

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スリック上部のキャッチコピーの部分です。国内盤として初の登場‼と書かれています。

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右上にLONDONのロゴと規格番号のSLC 479があります。

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スリックの下には通常のジャケットがあります。

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スリックの裏側です。ライナーは亀淵昭信さんでメ直盤の後半に書かれていた文と同じものが流用されています。右側に当時のストーンズディスコグラフィーが載っています。

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曲目の部分です。

右下にSLC 479とキングレコード株式会社、そして℗1973のクレジットがあります。

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見開きの内側です。このデザインは各国盤と同じです。

裏ジャケです。基本的なデザインは各国盤と同じです。下に℗1973 King Record Co. Ltd. Japanのクレジットがあります。

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この裏ジャケは2種類あり、下部に¥2000と値段が書かれているものと書かれていないものが存在します。プロモが入っていた方は¥2000とあるのでおそらく値段が書かれている方が初期のジャケットだと思います。この年の後半にオイルショックがあり、74年頃からレコードが値上がりしたので後期のジャケットでは値段が消えたのかも知れません。

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歌詞カード表側です。

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歌詞カードの下部に規格番号のSLC 479があります。

歌詞カード裏側です。メ直盤ではB面2曲目以降が省略されていましたが、ここでは全曲の歌詞が掲載されています。

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歌詞カード裏側の下部には発売元のキングレコードのクレジットがあります。

ラベルです。SLC 479規格にも白ラベルのプロモが作られました。メ直盤発売時の69年にも日本製のプロモが作られましたがジャロイドさんからそのメ直盤のプロモのマトとこの日本盤のマトが同じことを教えて頂きました!これは今まで全く気が付きませんでした!マトが同じという事は当時の日本盤のプロモのスタンパーを流用しているという事なのでそんなことなら最初から日本盤を発売してくれればよかったのに、なんて思ってしまいます。白ラベルでLONDONのロゴはありません。上に見本盤とSTEREOのクレジットがあります。メ直盤のプロモは「悪魔」側がB面になっていましたが、こちらはちゃんとA面になっています。マトリクスは機械打ちでSDLBT 750-6/SDLBT 751 B-1です。メ直盤のマトは-1/-1でしたので結構進んでいますね。

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B面のラベルです。

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レギュラー盤のラベルです。日本盤の青いレギュラーのロンドン・ラベルです。マトリクスは機械打ちでSDLBT 750-6/SDLBT 751 B-5です。他には-14/B-3などを確認しました。

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B面のラベルです。

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この後の再発盤GP規格では-14/B-3、LAX規格では-B-1/-C-1、GXD規格では-B-4/-C-8を確認しました。私の持っているレコードの枝番なので他にも多数あると思います。しかし、キング時代は結局最後までSDLBT 750/SDLBT 751のマトが使われていたんですね!日本盤の再発までが同じマトだとは今まで気が付きませんでした。このレコードは73年の来日記念盤として発売されましたが、それまでの4年間日本盤が出なかったというのも不思議ですよね。『BEGGARS BANQUET』だけ何故?という疑問が残りますが理由は分かりません。当時私は一学年10クラスのマンモス校にいましたがストーンズを聞いている人は殆どいませんでした。来日中止になった時に少し話題になったくらいでみんなはストーンズ=麻薬というイメージを持っていたようです。クラスではT.レックスがダントツの人気で、後はカーペンターズミッシェル・ポルナレフなどを聞いてる人が多かったです。しかしこのアルバムは「Sympathy For The Devil」と「Street Fighting Man」という今でもステージで演奏している曲が含まれているストーンズにとっての重要なアルバムです。この時は結局幻の来日記念盤になってしまいましたが、その後のストーンズの原点になったアルバムといっても過言ではないほどの名盤ですよね!