ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

キース・リチャーズ TALK IS CHEAP シングル4枚組プロモ・ボックス!!

1988年に発売されたキース・リチャーズの『TALK IS CHEAP』からは4枚のシングルを収納したプロモ用のボックスが作られました。それぞれ曲名が書かれたスリーヴが付けられ、シングルは全て片面のみの収録となっています。規格番号はKEITH 1~4でアルバム発売前の1988年9月にイギリスで作られヨーロッパ各国に配られたようです。黒いボックスにシルバーの文字でkieth richardsとキースのサインが印刷されています。この頃からキース=黒ってイメージですよね!

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キースのサインの右下に小さく1988とあります。

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ボックスの裏側です。全面黒で下にアルバムのクレジットがあります。

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裏側下部の部分です。『TALK IS CHEAP』からのプロモ・シングルとNOT FOR RESALEのクレジットがあります。

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ボックスから引き出しにはいっているように4枚のシングルが収納されていて少し豪華な作りです。

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ボックスの背の上部です。keith richradsと書かれています。

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ボックスの背の下部にはヴァージンのロゴがあります。

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中のレコードです。規格番号の若い順に行きます。「Make No Mistake」で規格番号はKEITH 1です。この曲はアルバムの中で一番好きな曲です。キースの渋い歌が聞けるしサラ・ダッシュのヴォーカルも素敵ですよね。スリーヴはキースの名前と曲名だけのシンプルなデザインです。このスリーヴは4枚共色が違いこのレコードは表側の文字の周りと裏ジャケが緑色です。

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裏ジャケです。上にPROMOTIONAL COPY ONLY. NOT FOR SALE.とあります。右上にKEITH 1が、中央に曲名とタイム表記があります。この曲はプロモでエデイット・ヴァージョンが作られましたが、ここでは通常ヴァージョンが収録されています。

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ラベルです。シルバーのラベルで、左下にPROMOTIONAL COPY-NOT FOR SALEがあります。リムはラベルの外側のランナウトグルーヴの部分に刻まれています。マトリクスは機械打ちでKEITH 1 A-1U-11-Q2です。B面は無地のシルバーのラベルにレコードには溝が刻まれていますが無音です。

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「Locked Away」です。規格番号はKEITH 2です。スリーヴの文字の周りと裏ジャケは黒です。

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裏ジャケです。

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ラベルです。マトリクスはKEITH 2A-1U-1-Q3です。

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「Struggle」です。規格番号はKEITH 3です。スリーヴの文字の周りと裏ジャケは茶色というかワインレッドを暗くしたような色です。この「Struggle」もプロモではエデイット・ヴァージョンが存在しますが、ここでは通常ヴァージョンが収録されています。

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裏ジャケです。

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ラベルです。マトリクスは機械打ちでKEITH 3 A-1U-1-Q2です。

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「Big Enough」です。規格番号はKEITH 4です。スリーヴの文字の周りと裏ジャケの色は青緑です。

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裏ジャケです。

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ラベルです。マトリクスは機械打ちでKEITH 4 A-1U-1-Q2です。

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「Make No Mistake」と「Struggle」は他のプロモでエデイット・ヴァージョンが聞けますが、ここではアルバム・ヴァージョンが収録されています。おそらくエデイット・ヴァージョンは「Make No Mistake」のシングル発売時に作られてこの時点ではまだ作られていなかったのではと思います。またこのプロモはイギリス以外のヨーロッパ各国ではバラ売りで市場に出ていることが殆どで、もしかしたら箱なしでバラで配られたのかも知れませんね。1stシングルの「Take It So Hard」が入っていませんがアルバムからの名曲4曲が選ばれています。単品ではなく豪華なシングル4枚入りのプロモ・ボックスを作ってしまうなんてキースやレコード会社のこのアルバムへの意気込みを感じてしまいますね! 

キース・リチャーズ 幻の12インチ BIG ENOUGH テスト盤 いろいろ!!

キース・リチャーズの初のソロ・アルバム『TALK IS CHIAP』は1988年10月3日に発売されましたが、そこから7インチ・シングル、12インチ・シングル、CDなどいろいろなアイテムが作られました。その中でリミックス・ヴァージョンが作られながら未発売に終わりテスト・プレスだけ存在する12インチがあります。アルバムの1曲目に収録された「Big Enough」のリミックス・ヴァージョンが4曲収録されたテスト・プレスです。このテスト盤はUK仕様とUSA仕様があり、それぞれに違った名前のミックスが収録されているのでここでまとめてみようと思います。当時このアルバムを聞いた時に1曲目はなんか異色だと思いましたが、ストーンズのアルバムでも『UNDERCOVER』など1曲目に異色の曲を入れて2曲目からストーンズ調の曲ということがよくありますよね!最初はUK盤です。黒いスリーヴに入ったプレーンのラベルのテスト・プレス盤です。マトから規格番号はKR-1と資料本に紹介されていたりします。

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UK盤は次の4曲が収録されています。

A-1 Big Enough (Remix) 5:40

A-2 Big Enough (Dub Mix) 6:17

B-1 Big Enough (Club Mix) 5:40

B-2 Big Enough (OK Dub Mix) 8:32

ラベルはA面が薄いクリーム色でB面が白となっており、私の持っているものはB面に手書きでKieth Richardsと書かれています。マトリクスは機械打ちでKR 1A -1U-1 -1-/KR 1B 1-U-1-2です。B面のマトは1Bの個所で1Aと間違えて打ってありその個所をXで消してBと打ってあります。その他にA面に手書きでTonn House DMMと書かれています。

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A面のマトです。

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B面のマトです。A面はそれぞれの記号が離れていましたがB面は繋がっています。1の次のAにXで訂正されてその後にBと打ってあります。

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USA盤です。UK盤が4曲だったのに対してUSA盤は2曲入りです。ペンシルベニア州にあるSPECIALTY RECORDS CORPORATIONという工場でプレスされたようです。プレス工場の専用のラベルが使われ、手書きで曲名などが書かれています。これで見ると規格番号は2726と決定していたのかも知れませんね。USA盤の曲目です。

A-1 Big Enough (Bootsy's Hip Hop Mix) 5:40

B-1 Big Enough (Cassnova's Acid Dub) 8:32

UK盤と違った名前が付けられていますが、A面はUK盤の(Rimix)、B面は(OK Dub Mix)と同じです。マトリクスは手書きでSTPR-57001-1  1-1/STPR-57002-1 1-1です。両面にSTERLINGの刻印があります。USA盤の方がUK盤より音圧が高いです。 

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B面のラベルです。

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文字が薄くてよく見えませんがマトの部分です。

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USA盤にはプレーンのスリ―ヴが付けられています。左上の部分にはこのテスト盤をプレスしたと思われる日付が書かれています。DickとJoeという人がカッティングしたんでしょうか?

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右上にはAB面のマトが書かれています。その下にKeith Richardsとあります。PR 2726というのはこの番号でプロモ盤が作られる予定だったのかも知れません!

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USA盤のテスト盤にはプレーンのラベルのテスト盤のテスト盤(?)が存在します。収録曲やマトリクスは上のレコードと全く同じです。プレーンのラベルでマジックでAと書かれています。このレコードは穴あきの白いスリーヴに入っています。

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こちらはB面です。

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それにしても大胆なミックスですよね~!(Rimix)はオリジナルに沿って作られています。(Clib Mix)はそれに派手なベースを加えた感じになっています。この2曲はまあ聞けますが残りの2曲はキースの曲とは思えないほど完全に崩したDubヴァージョンとなっており、「Big Enough」と言われなければ何の曲か分からないほどです(笑)。私は90年代にどこの店だったか完全に忘れましたがストーンズのレコードをまとめて買った時にその店でこの曲が収録されたカセットテープを貰い、なんじゃこりゃ~とぶっ飛びましたね。その後ブートCDの『FOR COLLECTOR'S ONLY』に3曲が収録されたり、本でテスト盤の存在を知りました。結構長い間探しましたが2000年代にeBayで見つけ、入札を忘れていてそのオークションが入札無しで終了してしまったので出品者に連絡して再出品してもらって入手したなんてことがありました。当時はレギュラー盤は発売されず、今回発売される『TALK IS CHEAP』の30周年記念盤でも収録されないようですが、こういったリミックス物もぜひ発売して欲しいですよね!

ローリング・ストーンズ オランダ盤ファースト⑤MUSIC FOR THE MILLIONS!!

ローリング・ストーンズのオランダ盤ファーストの続編です。1982年には『MUSIC FOR THE MILLIONS』というシリーズの中の1枚として発売されました。これはいろいろなアーティストのレコードを出しているシリーズで他にはトム・ジョーンズやムーディ・ブルースのレコードなども出ています。こういうシリーズ物だったら内容はベスト盤の方がいいような気がするんですがストーンズは何故かファーストが選ばれています。規格番号は6495 108に変更となっていて、ジャケットには73年のストーンズのステージ写真が使われています。ジャケット上部のレイアウトは『MUSIC FOR THE MILLIONS』シリーズの他のアーティストのレコードと全く同じです。

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左上にこのシリーズの名称でもあるMusic for the Millionsがあります。その下にTHE ROLLING STONESと曲目があります。

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右上のDECCAのロゴのの部分です。DECCAの部分が青で、その下が赤い80年代のロゴになってます。

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裏ジャケです。上にタイトル、中央に曲目があり、下部に他のアーティストのカタログがあります。

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左上に表と同じMusic for the Millionsがあります。

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右上に白黒ですがDECCAのロゴと、規格番号の6495 108があります。STEREOとありますが疑似ステです。

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下部にこのシリーズの他のアーティストのカタログがあります。

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左下に小さくPrinted  in The Netherlandsがあります。

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ラベルです。オランダで80年代に使われていた白い文字の青ラベルです。「Now I've Got A Witness」のクレジットがここでは(Nanker)となっています。オリジナル盤からずっとこのクレジットを挙げてきましたが、(N.Phelge)→(Phelge)→(Nanker)と変化していましたね!このラベルでは「Little By Little」ではPhelgeとなっているので同じ作者なのにかなり適当です。マトリクスは機械打ちで825 384 1Y 6 Ⓟ1968 670  124/825 384 2Y 4 Ⓟ1968 670 113です。このマトは68年のバタフライ・カヴァーのマトの末尾の数字が進んだものになっています。

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B面のラベルです。

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作者クレジットの部分です。5曲目がNanker、6曲目がPhelgeとなっています。同じ作者なのに曲ごとに違っていて面白いですよね(笑)。

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今までオランダ盤のファーストを紹介してきましたが、全部でジャケット、規格番号共に6回も変わっているとは驚きです。ファーストは販売期間が一番長いので各国でヴァリエーションが多いアルバムですがオランダ盤が断トツ一番ですね!この後86年にはCDの発売と同時にデジタル・リマスター・シリーズで出ていますがUKだったり、EUだったりするのでここでは省略します。UK盤やUSA盤と違いラベルだけではなく、ジャケットのデザインや規格番号までも変遷して行くのでオランダ盤のファーストはコレクション的に面白いと思います。