ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ UK盤 ROLLED GOLD いろいろ!! 

ローリング・ストーンズのUK盤『ROLLED GOLD』です。1975年11月15日に発売され、規格番号はROST 1/2です。UKデッカ独自の2枚組の編集盤で、シングル曲と一部「Carol」「Under My Thumb」「Yesterday's Paper」などのアルバム曲が収録されています。60年代にイギリスで出たシングルA面曲はこのアルバムで全部揃うという結構便利なアルバムです。ジャケットは黒地にミック・テイラーを加えた6人の写真がちりばめられています。上部にタイトルのROLLED GOLDとその下にサブ・タイトルのthe very best og the Rolling Stonesがあります。余談ですが、オーストラリア盤はジャケットの黒い部分がゴールドとなっています。

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タイトルの部分です。

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右下にDECCAのロゴがあります。

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裏ジャケです。こちらも全体に黒で、テイラー期のライヴ写真が使われています。

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右上に規格番号のROST 1/2があります。

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裏ジャケ左下にMade in Englandとありますが、このクレジットが後期にいくとなくなってしまいます。マイクのコードの位置から判断して印刷の裁断のずれではなく、元々無いのが分かると思います。

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背も黄色い文字のものと白い文字のものの2種類あります。印刷所はRobert Satceだけなのでなんでこうなったか今のところ不明ですので何か分かりましたら追記します。

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背の下の部分も同様に2色の色が存在します。

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一枚目の曲目です。

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2枚目の曲目です。

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曲目の後にそれぞれの録音場所とリリースされた日付があります。

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見開きの内側です。ストーンズのデビューから70年頃までの写真がちりばめられています。

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見開き右側のページの下部にDECCAのロゴや各クレジットがあります。ジャケットをデザインしたのはBill Picknellという人です。

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見開きの右ページ下部中央に著作権表示と印刷所のRobert Staceのクレジットがあります。

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ラベルです。このタイトルは青と黒のラベルがあり、青が初期型、黒が後期型です。最初は青いラベルからいきます。ボックスト・デッカのラベルで、上部にタイトルがあります。左側にDouble Albumと面表記Side 1があります。右側にROST.1があります。曲目は中央揃いで、タイトル、作者、出版社の順に書かれています。このラベルが初回盤と言われています。マトリクスは機械打ちでZ-ARL-14077.P-1W/Z-ARL-14078.P-1W/Z-ARL-14079.P-1W/ZAL-14080.P-2Wです。D面だけ頭のZがなく、枝番が2Wとなっています。

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こちらも青ラベルですが上と違い面表記Side 1が縦書きとなっています。Double Albumがその下へ移動しています。N.B.C.の音楽協会のクレジットの枠が大きくなっています。下部にあった著作権表示が右側の規格番号の上へ移動しています。曲目は1曲ずつではなくラベルに沿って詰めて書かれています。マトリクスは上と同じでZ-ARL-14077.P-1W/Z-ARL-14078.P-1W/Z-ARL-14079.P-1W/ZAL-14080.P-2Wです。

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70年代の終わりにリリースされた黒ラベルです。文字の配置は上の2番目の青ラベルと全く同じです。マトリクスは機械打ちでZ-ARL-14077.P-2W/Z-ARL-14078.P-1W/Z-ARL-14079.P-2W/ZAL-14080.P-2Wです。

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上のラベルとほぼ同じですが、DECCAのロゴの左側に33 1/3 rpmと回転数が加わっています。マトリクスは機械打ちでZ-ARL-14077.P-5C/Z-ARL-14078.P-3C/Z-ARL-14079.P-3C/ZAL-14080.P-3Cです。枝番の末尾のアルファベットがWからCに変わっています。

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80年代初頭のプレスです。中央の穴の上にあったタイトルが曲目の上に移動しています。曲目も改行の位置が違っています。左側にあったN.B.C.のクレジットが枠がなくなり、小さな文字となっています。マトリクスはZARL 14077P-5C/Z-ARL-14078.P-3C/Z-ARL-14079.P-3C/ZARL-14080.P-3Cです。A面のマト全部とD面のZARLの部分だけ手書きとなり、その他の部分は機械打ちです。

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82年以降のラベルです。DECCAのロゴが青と赤のロゴになっています。マトリクスはZARL 14077P-5C/Z-ARL-14078.P-3C/Z-ARL-14079.P-3C/ZAL 14080 4X  ▽  ED  2 3です。A面のマトだけ手書きでその他の面は機械打ちです。D面のみ新たなマトに変更となっています。

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余談ですが、このアルバムの後に『LIVE STONES』というタイトルで規格番号をROST 3/4として『GOT LIVE IF YOU WANT IT』と『GET YER YA-YA'S OUT』をカップリングした2枚組を発売する予定だったそうで、これはテストプレスのみ存在しています。 ストーンズがデッカから離れてしまったためよくいろいろと考えますよね!話を戻して『ROLLED GOLD』は60年代のシングル曲、代表曲を一気に聴きたいときに便利ですよね!曲目も発売順となっていてストーンズの音楽性の変化や演奏、曲作りの進歩がよく分かります。初期のモノラルのシングル曲は全て疑似ステとなっており、何となくエコーが効いてボヤッとした音になっています。「Time Is On My Side」はギター・イントロです。その他は特に変わったヴァージョンはありません。このアルバムは2007年11月12日に『ROLLED GOLD +』というタイトルでLP4枚組、CD2枚組の拡大版が発売されますが、そちらはジャケットや収録曲も違うのでまたの機会に紹介します。

ローリング・ストーンズ イタリア・プロモ盤 ANGIE/CHERRY OH BABY!!

ローリング・ストーンズのイタリアのプロモ盤「Angie/Cherry Oh Baby」です。珍しいカップリングのこのレコードは1976年に発売されたイタリアの雑誌 SPETTACOLI & societa magazine の13号の付録に付けられたシングル盤で、規格番号はPROMO 006です。一説には雑誌の発売は4月とありますが、後で触れるマトの日付や、イタリアでは『BLACK AND BLUE』は76年6月に発売されていることから考えて、この雑誌の発売は早くて5月頃の発売だと思います。ジャケットは白黒で『BLACK AND BLUE』のジャケットと同じ時に撮られた写真が使われています。

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上部に雑誌の名前SPETTACOLIが書かれています。

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右上に白抜きのベロマークがあります。

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下部にWEA Italiana spaとあります。S.p.A.というのはイタリアでは株式会社の略です。

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裏ジャケです。こちらはイタリア語で書かれた文とミック・ジャガーの写真が載っています。

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上部にグループ名とタイトルがあります。

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裏ジャケ右下にWEA Italiana spaとワーナーのロゴがあります。

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上の写真の続きです。Distribuzione Messaggerie Musicali-Milanoとあります。これはミュージカル・メッセ―ジの配布という事でしょうか?

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下部にSpettacoli & Societa No.13と雑誌の名前と号数のクレジットがあります。

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ラベルです。RSRの白ラベルです。上部にTHE ROLLING STONES、左側にベロマークがあります。右側に回転数、規格番号PROMO 006、マトリクス、イタリア語でプロモを表す表示があります。回転数は45 Girlと表記されています。下にMADE IN ITALY BY WEA ITALIANAとあります。ラベルにはイタリアの著作権協会SIAEの印が押してあります。マトリクスは59 PROMO 006 1N  21 4 76/59 PROMO 006-Bです。A面は機械打ち、B面は手書きです。A面のマトに機械打ちで日付があり、資料ではこの日付が雑誌の発売日とされている日なので、雑誌が発売されたのはもっと後だと思います。また、両面に何かを消したのかXXXXXXXとあります。

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B面のラベルです。

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このレコードが付いていた雑誌そのものは見た事がありません。また、雑誌に付いていたということはイタリア人のコレクターの資料から知りました。曲はオフィシャルと同じヴァージョンです。音質は低音が効いていて両面共ベースの音が響いています。A面はベースの音でアコギの音が聞こえずらい感じで、B面はドラムの音が引っ込んでいます。「Cherry Oh Baby」はベースとギターの音が響いていてドラムの音が遠くなってしまっています。まあ、音はどうあれ雑誌の付録にレコードが付くなんて珍しいですよね。ソノシートならイギリスやフランスでありますが、ちゃんとピクチャースリーヴ付きでプレスされたレコードです。この時期のプロモだとしたら「Fool To Cry」が収録されそうなものですが「Cherry Oh Baby」にするあたりホントに珍しいシングルだと思います。私は93年1月にこのレコードを大阪のアメリカ村にあったウッドストックで買いましたが見たのはこの時だけです。この時は初めての大阪・神戸遠征で梅田や三宮などのお店を数件回り、関西へは滅多に行かれないので相当数のレコードを買いました。いつも通販で利用しているお店では名前を言う前に「今日は○○から来ました。」と言ったら店員さんがすぐに私の名前を当てて、「熱心でんな~、ストーンズ!」と言われたのを覚えています。今では殆どネットで買える時代になりましたが、こうした店員さんとのやりとりもいい思い出です。

ローリング・ストーンズ USA盤 WILD HORSES②レギュラー盤 いろいろ!!

前回に引き続きUSAシングル盤「Wild Horses」です。今回はレギュラー盤を紹介します。プロモは「Wild Horses」のエデイット・ヴァージョンと通常バージョンのカップリングでしたがレギュラー盤はB面が「Sway」となっています。『STICKY FINGERS』からの第2弾シングルとして1971年6月に発売され、規格番号はRS-19101です。両面モノラルで、「Sway」はアルバムとはヴォーカルが違う別ミックスが収録されています。この別ミックスはCD化されておらず、このシングル盤でしか聞けません。同じUSA盤でも一部のレコードではアルバム・ヴァージョンが収録されていたりと紛らわしいですが、それはラベルの時に触れます。ジャケットは元々無く、アトランティック、アタコのカンパニースリーブに入っています。

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このカンパニースリーヴは何種類かあってこちらは赤でアトランティックとアタコの両方があるタイプです。

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こちらはアタコのクレジットがなくなり、アトランティックだけとなったカンパニースリーブです。日本のワーナー・パイオニアでも当時このデザインのものがありましたね。

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こちらもアタコのクレジットがなくなったカンパニースリーブです。

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The Atlantic Groupしかないシンプルなスリーヴです。またこの他にRSRのベロのスリーヴに入っているのも時々見かけますが、これは完全に「Tumbling Dice」以降でしょうね。

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ラベルです。数が多いのでここではプレス工場コード毎にまとめています。初期はSP、MO、LY、PLの4ヶ所でプレスしていましたが、徐々にSPだけとなっているのが分かります。SPのヴァリエーションが多いので最初にそれ以外の工場のラベルを挙げ、後でSPをまとめて載せています。

最初はプレス工場コードがMOのラベルです。カリフォルニア州のMonarch recordsという工場でプレスされたレコードです。タイトル文字が他のラベルよりも大きな文字となっています。右側にRS-19101、マトリクス、SIDE ONEがまとまっています。リムは旧住所です。マトリクスは手書きでRS-21246-E  △85157-X/RS-21245-E  △85157です。このタイトル全部のレコードに言えますが、A面が21246、B面が21245とB面の方のマトが数字が一つ若くなっています。また、△以降の5桁の数字の-Xは通常B面に付いているものですが、こちらは「Wild Horses」側にあります。最初は「Sway」をA面にするつもりだったのか?なぜこんな風になってしまったのか不思議です。

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プレス工場コードはLYで、ニューヨーク州のShelly Productsのことです。タイトル文字は四角く角ばったような文字です。左側にベロマークとマトリクスが、右側に規格番号とSIDE ONEがあります。リムは旧住所です。マトリクスは手書きでRS-21846-2  5 24 71  23730/RS-21845-1  5 24 71  23739です。A面の23730とB面の23739は文字が反転しています。また、このラベルでB面の枝番が-1で、両面の23730と23739がないレコードも確認しています。

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規格番号が45-19101という珍しいラベルです。プレス工場コードはPLで、テネシー州のPlastic Productsのことです。右側に45-19101、マトリクス、SIDE ONEがまとまっています。リムは旧住所です。マトリクスは手書きでRS-21846-3/RS-21845-3です。

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ここからの6枚は全てプレス工場コードはSPです。SPはペンシルベニア州のSpecialty recordsの事です。ラベルにSIDE ONEがあるもの、回転数があるもの、両方無いもののグループに分けて、リムが旧住所、新住所の違いなどの順で挙げていきます。最初は右側にSIDE ONEがあるものです。左側にベロマークとマトリクスが、右側にSIDE ONE、規格番号があります。リムは旧住所です。マトリクスは手書きでRS-21846-1  5 24 71/RS-21845-1  5 24 71です。両面に71年5月24日の日付があります。両面の枝番が1ですが、他にA面が2のものを確認しました。

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上と同じラベルですがリムが新住所となっています。その他の文字の配置は全く同じです。マトリクスは手書きでRS-21846-2  5 24 71/RS-21845-2  5 24 71です。

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プレス工場コードは同じSPですが、SIDE ONEの代わりに、45R.P.M.となっているラベルです。その他の文字の配置は上と全く同じです。リムは旧住所です。マトリクスは手書きでRS-21846-10/RS-21845-10です。

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上と同じ回転数のクレジットのラベルです。リムは新住所ですがクレジットの中にWのロゴが入っています。マトリクスは手書きで、RS-21846-10/RS-21845-10です。そして、これと同じラベルでB面のマトがST-RS-21845-12というのがあり、そのレコードには「Sway」のアルバム・ヴァージョンが収録されているので要注意です。マトから考えてこの「Sway」がステレオのものが最終プレスなのかも知れません。マトを見るとSTから始まっているのでステレオと分かりますが、ラベルだけではモノラルかステレオか判断できないのでややこしいラベルです。

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プレス工場コードはSPですがSIDE ONEと45 R.P.M.のクレジットが無いラベルです。2つのクレジットが無いのでここへ入れましたが、リムにWのロゴが無いので上のラベルよりも先かと思います。その他の文字の配置は他のSPのラベルと全く同じです。右側は上のラベルと比べてクレジットが無い分シンプルな印象です。マトリクスは手書きでRS-21846-2  5 24 71/RS-21845-1  5 24 71です。

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A面は通常ヴァージョンのモノラル、B面はモノラルでアルバムとは別ミックスという重要なシングルですね。この「Sway」は最初の「ワン、ツー、スリー」という声が入ってなく、アルバムとはヴォーカルや間奏後のミックの掛け声が違います。7番目のラベルのようにマトを見なければアルバム・ヴァージョンが入っているレコードもありますので「Sway」の別ミックスを探されている方は要注意です。このカップリングは日本、カナダ、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、ブラジルで発売されましたが、それぞれ両面共ステレオでアルバムと同じヴァージョンが収録されており、別ミックスはこのUSA盤でしか聞けません。ただ、ニュージーランド盤は最初の「ワン、ツー、スリー」が入っていませんがステレオでアルバムと同じヴァージョンです。「Sway」は初めて聞いた時は『STICKY FINGERS』の中でもあまり印象に残らない曲でしたが、聞けば聞くほど味が出て隠れた名曲といえますね。ミックのヴォーカルや、テイラーのギターが素晴らしいです。06年の来日でも演ってくれましたね!70年代のアメリカではイギリスよりもシングルカットが一枚多いためこの後の「All Down The Line」もそうですが別ミックスが登場する機会が多いので要注意です!