ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ イタリア盤 CON LE MIE LACRIME プロモ・カヴァー!! 

ローリング・ストーンズのイタリアだけのシングル盤「Con Le Mie Lacrime」の続編です。以前、78年頃に制作されたプロモ用のピクチャースリーヴが付いているレコードがあると書きましたが、先日イタリアのコレクターの方から譲って頂きやっと入手することが出来ました!規格番号はDSP 101で、このレコードはA面にOLYMPIC RUNNERSというグループの「Keep It Out」という曲が収録されており、ストーンズはB面に収録されています。ジャケットは両面文字だけのものです。手書きの文字ですが勿論印刷です。

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表側の右上にLONDONのロゴがあります。デッカじゃなくてロンドン?と思う方がいらっしゃるかと思いますが、A面のアーティストのレコードがLONDONとなっているからです。その下に規格番号のDSP 101とSTEREOがあります。

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下部のクレジットの部分です。

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ピクチャースリーヴの裏側です。2行目にMICK JAGGERという文字がありますが、その他はイタリア語で書かれていて何て書いてあるのか分かりません。

(追記)Twitterでmayu*iwaさんからイタリア語の訳を教えて頂きました。『ミックジャガーがイタリア語で歌ったのは僕らのためだけだよね?この盤(EP)は君の為に作ったんだよ!』という事が書かれているそうです。mayu*iwaさん、ありがとうございました!

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裏側の右上にDECCAのロゴと規格番号のDSP 101とSTEREOがあります。こちらがストーンズ側でロゴもDECCAとなっています。STEREOとありますがこの曲はステレオではなくモノラルなんですがね。

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下部のクレジットの部分です。DECCA DISCHI ITALIA S.p.A.-MILANOのクレジットがあります。また、「Con Le Mie Lacrime」のオリジナルの規格番号のF 22270のクレジットもあります。

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A面のラベルです。LONDONのロゴがあります。このOLYMPIC RUNNERSというグループは74年から79年頃まで活動していたイギリスのファンクバンドで、「Keep It Out」は77年のヒット曲でファンク調のノリのいい曲です。

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B面のラベルです。こちらはストーンズの「Con Le Mie Lacrime」です。上部にDECCAのロゴがあります。リムは66年のオリジナルのシングルと同じです。右側の規格番号の下にイタリア語でプロモ表記があります。マトリクスはZCL 8207  25-11-77/XDRI 34777 A  16-3-66です。ストーンズ側のマトは66年のオリジナル盤と全く同じです。 

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このレコードはピクチャースリーヴが付いていないで白い袋に入っているのは時々見かけますが、ピクチャースリーヴ付きのものは全く見かけません。私も2~3年前まで全く知りませんでした。その頃ちょうど海外のオークションに出ていて1500ドル位で売られていたので全く手が出ませんでしたが、今回は過去に何度もストーンズのレアなレコードを譲って頂いているイタリアの方にピクチャースリーヴの状態が悪いという事で安く譲って頂きました。その方はレアな日本盤も多数持っていて、なんでイタリアに珍しい日本盤があるの?と驚いてしまうほどです。いやしかし世界のどこかにまだまだこんな珍しいレコードが眠っている事を思い知らされましたね!ミックがイタリア語で歌った「涙あふれて」ですが、バックの演奏は英語版とは違うものですし、現在はCD化されていますが、当時イタリアだけで発売されたという貴重な音源だと思います。66年に発売されたイタリア盤は過去のブログ↓で紹介しています。

jukeboy.hatenablog.com

ローリング・ストーンズ UK盤 IT'S ONLY ROCK'N ROLL② EMI以降の再発盤!!

前回に引き続きローリング・ストーンズのUK盤『IT'S ONLY ROCK'N ROLL』です。今回はEMI以降の再発盤をまとめてみました。最初はEMI盤です。1978年にローリング・ストーンズ・レコードの配給元はWEAからEMIへと変わり、過去のカタログもEMIから80年3月14日にまとめて再発されています。規格番号はCUN 59103です。ジャケットの表側はこれ以降の再発盤全部がWEA盤と全く同じなのでここでは裏ジャケを載せます。

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右上に規格番号CUN 59103とEMI独自の番号OC 064-63 075があります。

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右下にEMIの住所のクレジットがあります。

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裏ジャケ下部中央にA Rolling Stones Record distributed by EMI Record Ltd.とストーンズ・レーベルの商号PROMOYONE B.V.があります。

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左下にベロマークがあります。また、カセットでも発売されていたようです。

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インナーです。表裏共オリジナルと同じデザインです。

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インナー写真側の右下に規格番号CUN 59103があります。

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インナーの「Luxury」のタイム表記が4:30となっていますが、実際には5:02のヴァージョンが収録されています。

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ラベルです。右側にSIDE 1、CUN 59103とマトがあります。リムの最後にMADE IN Gt. BRITAINとあります。キースのクレジットはRichardsです。ラベルにタイム表記はありません。B面の曲順は1から始まっています。マトリクスは機械打ちでCUN 59103 A-1/CUN 59103 B-1です。

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ここからCBS盤です。CBSからは88年1月11日に再発されています。規格番号は450202-1です。裏ジャケは中央に曲名が書かれ、右上のバーコードや、下部のクレジットが多く全体の印象が相当変わっています。今までと違い表裏光沢がある紙質です。

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曲目の部分です。

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右上に規格番号とバーコードがあります。

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右下にジャケットを作った会社のクレジットがあります。このShorewood Packaging Co. Ltd.という会社はアメリカの会社で92年までイギリスで営業しており、結構いろいろなレコードのジャケットを製造しています。

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下部中央に配給元のCBSのクレジットがあります。

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右下にベロマークがあります。

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CBS盤はインナーではなく一枚のシートになっています。広告の紙のようなペラペラな薄い紙です。裏側は何も印刷されていないのでスチュやビリー・プレストンの写真はどこにもありません。

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右上に規格番号があります。

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インナーの「Luxury」が4:30となっますが、このレコードだけ4:30のヴァージョンが収録されています。

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ラベルです。左側にSIDE 1と回転数、Stereoが、右側に450202 1があります。リムの最後にMADE IN ENGLANDがあります。マトリクスは手書きで450202-1 A1/450202-1 B1です。

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B面の曲目の部分です。「Luxury」のタイムはインナーでは4:30でしたが、ラベルでは4:27となっています。この曲はホントに盤によってまちまちですね!

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2010年11月22日にはユニバーサルから過去のタイトルをまとめた『THE ROLLING STONES 1971-2005』というボックスで発売されました。ここからMADE IN EUですが、ジャケットやラベルの変遷を見るために取り上げます。『IT'S ONLY ROCK'N ROLL』の規格番号は0602527142890です。CBS盤のような派手さはなくオリジナルに準じたものとなっています。

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右下にバーコードがあります。

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左下にベロマークとポリドールのロゴ、規格番号があります。

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インナーです。オリジナルと違い光沢のある厚い紙です。また、タイム表記が前曲今までとは数秒違っています。「Luxury」は5:00となっており、実際に今までの5:02のヴァージョンが収録されています。

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曲目の部分です。過去盤とは各曲のタイムが数秒ずつ微妙に違っています。

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B面の曲目です。こちらも全曲今までのタイムと微妙に違います。

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WEA盤のオリジナルにあったクレジットに加え、下部に配給元のユニバーサル、Made in the EUなどのクレジットがあります。

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ラベルです。右側にポリドールのロゴがあります。左側に長い規格番号があります。キースのクレジットはRichardsとなっています。マトリクスは機械打ちで2714289-A  88476E1/A//2742189-B  88476E2/Aです。AB面の境は//です。リムに©2010があります。厚くて重いレコードです。

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2018年に同じくユニバーサルからストーンズ・レーベルのカタログがボックスセットで再発されました。規格番号はWEAオリジナルと同じでCOC 59103です。裏ジャケもオリジナル盤と文字の配置等が同じです。オリジナル通りの復刻ですがジャケットの紙質がオリジナル盤とは違うのが残念です。

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左下にベロマークとCOC 59103があります。

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下部中央にストーンズ・レーベルの著作権クレジットがありますが、ここでは何故かA ROLLING STONE RECORDとなっています。

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その続きに印刷所のShorewood Packaging Co. Ltd.のクレジットがあります。

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右下にストーンズ・レーベルの登録商標PROMOTONE B.V.があります。

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インナーです。オリジナルと同じデザインですが厚くてしっかりとした紙質です。

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インナーの右下に規格番号のCOC 59103があります。

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インナーの反対側です。こちらのタイム表記も2010年版と同じくオリジナルとは前曲数秒ずつ違っています。「Luxury」は5:02のヴァージョンが収録されています。

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ラベルです。左側にMade in EUがあります。右側にCOC 59103とその下にⓅ2018とあります。キースのクレジットはRichardとなっています。ラベルのタイム表記はインナーと同じタイムで、過去のレーベルのものとは違ったものになっています。マトリクスは手書きで0602557974560 A  18 02906/0602557974560 B  18 02905です。各面の18以降は機械打ちです。厚くて重いレコードです。

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B面の曲目の部分です。タイム表記がインナーと同じ時間になっています。ちなみに「Luxury」は5:00となっています。

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EMI以降の再発では「Luxury」がCBS盤だけ4:30のヴァージョンが収録されていて、その他は全部5:02のヴァージョンが収録されています。この曲はWEA時代からインナーやラベルでタイム表記が間違っていて、おそらく最終的にレコード化されるまでフェイドアウトのタイミングをどうするか迷っていて混乱したのではないでしょうか?何度も再発されていますが音圧や音質はあまり変わりません。WEA盤を基準としてあえて言えばEMI盤がやや雑な荒っぽい音で、ユニバーサルの2010年版の方はヴォーカルがはっきり聞こえるような気がします。あくまで私の感想でこれは聞く人によって違うと思います。この次の『BLACK AND BLUE』からは各楽器がきれいに分かれたミックスになるので、各楽器やヴォーカルがごった煮のようにまとまって迫って来るこの時代特有の感じはこのアルバムで最後になってしまいました。各曲が良く練られていて名曲揃いのいいアルバムです!

ローリング・ストーンズ UK盤 IT'S ONLY ROCK'N ROLL①WEAオリジナル盤いろいろ!! 

ローリング・ストーンズの『IT'S ONLY ROCK'N ROLL』UK盤です。1974年10月18日に発売され、規格番号はCOC 59103です。プロデューサーは途中でジミー・ミラーが降板したため、初のグリマー・ツインズによるものです。このアルバムのマトはA2/B2が一般的ですが、最初期盤にはごくわずかにA1/B2があります。また、テスト盤にA1/B1というレギュラー盤にはないマトもあるのでまとめて紹介しようと思います。ジャケットのイラストはギィ・ベラートという人によるものです。

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裏ジャケです。表側は賑やかで、裏は誰もいない静寂のこの対比が面白いですよね!

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裏ジャケ左下にベロ・マークと規格番号のCOC 59103があります。

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下部中央にストーンズ・レーベルの配給元のWEAのクレジットがあります。

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その右側に印刷所Shorewood Packaging Co. Ltd.のクレジットがあります。『EXILE ON MAIN STREET』のUK盤のパッケージもこの会社ですが、この会社は本社はアメリカにあり、60年代からイギリスでレコードのジャケットなどを制作、印刷している会社です。

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ジャケットのわずかな違いですが裏側右下にストーンズ・レーベルの登録商標であるPROMOTONE B.V.があるものと無いものがあります。これはどちらかが初版という事はなくただ単に印刷ミスのような気もします。

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インナーです。スチュ、ニッキー・ホプキンス、ビリープレストンやエンジニアのアンディ・ジョンズとキース・ハーウッドの写真がちりばめられています。

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右下に規格番号のCOC 59103があります。

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反対側です。曲目と各クレジットが載っています。これって前作の『GOATS HEAD SOUP』と同じパターンですよね。

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このインナーの曲目には「Luxury」のタイム表記があるものと無いものがあります。こちらはタイム表記が無い方です。

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こちらは5.02とタイム表記がある方です。

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ラベルです。最初にも書きましたが、このタイトルはレギュラー盤のマトとは違いテストプレスだけ枝番が若いです。白い無地のラベルで、ボールペンでグループ名とタイトルが書かれているだけです。片面は何も書かれていません。マトリクスは機械打ちでCOC-59103-A-1/COC-59103-B-1です。

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A面のマトです。機械打ちでCOC-59103-A-1です。レギュラー盤のA2のマトと比べ、音圧が高くはっきりしています。特に音の塊のような「If You Can't Rock Me」は各楽器の音がそれぞれにはっきりと聞こえます。「Tell The Next Good Bye」のアコギや、「Time Waits For No One」の各楽器の音がきれいに響いているような気がします。

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B面のマトです。機械打ちでCOC-59103-B-1です。こちらもレギュラー盤と比べると「Dance Little Sister」のそれぞれの楽器がよく聞こえ、「Fingerprint File」などは音がはっきりきれいに鳴っています。

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通常盤のラベルです。ストーンズ・レーベルのイエロー・ラベルです。マトリクスが機械打ちでCOC-59103-A1/COC-59103-B2のものが初版です。このマトはどういった理由か不明ですがあまり見かけません。他に両面に手書きでROLLING STONES RECORDSがあります。通常のマトはA2/B2です。

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A面のマトがA1の写真です。 

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B面のラベルです。こちらは2種類存在し、曲名の前に振られている番号が1から始まるものと、A面からの続きで6から始まるものがあります。こちらは1から始まるものです。「Luxury」のタイム表記がここでは4:30となっていますが実際に計ってみると5:02です。

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こちらは「Luxury」の前の番号が6となっています。以後7~10と続きます。また、「Luxury」のタイム表記は4:30から5:02と修正されています。タイムが正確に直されているのでこちらの方が後のラベルかも知れません。

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1から始まる方の曲目の部分です。

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6から始まる方の曲目の部分です。下部のESSEX MUSIC INT.の後も6-10となっています。

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このアルバムは当時発売されたのを全く知らず、レコード店で初めて見た時に「あれ、もうストーンズの新しいアルバムが出たんだ。」と思った記憶があります。当時は中学生でお金もなくシングルはすぐに買いましたが、アルバムを買ったのは半年以上も後の75年高校へ入学した頃だったと思います。初めて聞いたときはミック・テイラーの流れるような伸びやかなギター・ソロが気に入りましたが、もうテイラーはいないと思い愕然とした記憶があります。前作から何となく都会的な雰囲気になってきましたが、このアルバムは南部を抜けて完全に都会的なストーンズが聞けますね。69年以降のアルバムではホーンが全く入っていないのも特徴です。「If You Can't Rock Me」「It's Only Rock'n Roll」などのストーンズ調の曲に混ざって、当時はレゲエといわれてもピンとこなかった(レゲエ自体どんなものか知らなかった)「Luxury」や、ソウル的な「Fingerprint File」など新しい試みも見られ、「If You Really Want To Be My Friend」ではブルー・マジックのコーラスを加えた都会的で大人っぽいバラードが聞けます。この曲のテイラーのソロは短いですが流れるような美しいフレーズで好きです。そしてなんといってもテイラーの美しいギター・ソロが聞ける「Time Wais For No One」がこのアルバムで一番好きな曲です。おそらく70年代で一番聞いたアルバムだと思います。「It's only rock'n roll, but I like it」まさにストーンズのためにあるような言葉ですよね!