ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ 南アフリカ盤 OUT OF OUR HEADS いろいろ!!

ローリング・ストーンズ南アフリカ盤『OUT OF OUR HEADS』です。南アフリカではUSA仕様で1965年に発売され、規格番号はモノラルLK 4725、ステレオ(疑似ステ)SKL 4725です。ジャケットはアメリカ盤と同じデザインですが、写真がコピーしたように不鮮明で暗くなっています。下部中央にDECCAのロゴがあり、周りに白い余白があり左上に規格番号があります。紙質は薄く俗にいうぺらジャケで裏側はフリップバック仕様となっているのですぐに南アフリカ盤と分かります。なお、後で紹介しますがこのアルバムは全く同じジャケで南アフリカ製と南ローデシア(現ジンバブエ)製がありますが、南アフリカの方は表側がコーティングされており、南ローデシアの方はコーティングはありません。

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左上に規格番号があります。上がモノラルでLK 4725、下がステレオでSKL 4725でその下にSTEREOとあります。

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裏ジャケです。上下フリップバック仕様となっています。写真や文の構成、クレジットなどはUSA盤と同じです。

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右上に規格番号があります。上がモノラル、下がステレオです。

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下部中央に印刷所と思われるRECORD PACがあります。これは南アフリカ盤によくみられますね。

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曲目の部分です。こちらはA面の部分です。

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B面の曲目です。

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ラベルです。モノラル用の赤ラベルです。上部に大きくDECCAのロゴがあります。右側に逆さ文字のマト、規格番号、面表記があります。下部に曲目があります。タイトルの後にタイム表記があります。一番下に回転数があるだけでプロデューサーや作者のクレジットなど一切なくシンプルなデザインです。マトリクスは手書きでARL 6791/ARL 6792です。この赤いラベルは64年から68年頃まで使われていたようです。

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B面のラベルです。

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こちらはモノラルの青いラベルです。この青いラベルは南ローデシア盤と言われています。上の赤ラベルではタイトルの下にTHE ROLLING STONESとありましたが、こちらにはありません。それ以外の文字の配置は上と同じです。マトリクスも同じで手書きでARL 6791/ARL 6792です。この青いラベルは南ローデシアで64年から68年頃まで使われていたようです。

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B面のラベルです。

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ステレオ盤のラベルです。DECCAのロゴの下にFULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUNDと書かれたラインがあります。このラインが入ったためDECCAのロゴがモノラルよりも若干小さめになっています。タイトルや曲目のクレジットはモノラルの赤い方と同じです。マトリクスは機械打ちでZAL-6791-2L/ZAL-6792-2Lです。枝番の最後にLが付いているのは、少数プレスされたMADE IN ENGLAND製のUSA盤『OUT OF OUR HEADS』のステレオやUK輸出仕様のレコードと同じマトです。ということはこの南アフリカ盤のステレオはイギリス経由のマザーを仕様しているのかも知れませんね。この赤いステレオのラベルは66年から70年頃まで使われていたようですので、ステレオの方が少し遅れて発売されたのかも知れませんね。

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B面のラベルです。

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音はモノラルはUSAモノラルと比べると音圧が低くこもった音です。ステレオ(疑似ステ)の方はUSAのステレオと同等の音が聞けます。このアルバムは南アフリカでの4枚目のアルバムでUK仕様の『ファースト』『12X5』3枚目は『NOW』ではなく独自の編集盤が発売されています。『NOW』は以前紹介したように70年代に『THEN』とタイトルを変えて発売されていますが、これを除くとファーストだけUK仕様で、『12X5』からUSA仕様となり『AFTERMATH』でまたUK仕様に戻るという販売方法が当時の日本やオーストラリアなどに共通していて面白いですよね。南アフリカ盤はあまり見かけなくて見つけてもボロボロなのが多くて困ってしまいます。

USA盤 JUMMING WITH EDWARD いろいろ!!

USA盤『JUMMING WITH EDWARD』です。『LET IT BLEED』録音時のライ・クーダー、ニッキー・ホプキンスとのセッションを収録した変則的なアルバムです。今回はUSA盤を紹介します。1972年1月に発売され、規格番号はCOC 39100です。プロデューサーはグリン・ジョンズです。このアルバムは各国で廉価盤として低価格で発売されました。日本でも当時普通のレコードが2000円の時にこのレコードは1500円で売られていましたよね!ジャケットは五線紙にニッキー・ホプキンスが描いたイラストが使われています。右側に参加したメンバーが書かれており、ストーンズからはミック、ビル、チャーリーの名前がクレジットされています。この五線紙の下にPRINTED IN U.S.A.とありますがこれは五線紙に元々書いてあるものでこのアルバムの生産国ではありません。よくこの部分を見てUK盤なのにアメリカ盤と間違えて売ってたりしますが、本当の生産国は裏ジャケにあるので要注意です。

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シュリンクの上にSPECIAL VERY LOW LIST PRICEのステッカーが貼ってあります。当時のアメリカでの値段は3ドル98セントだったらしいです。一番下に規格番号のCOC 39100があります。

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裏ジャケです。こちらも五線紙にニッキーによるイラストが描かれています。右側にミックやライ・クーダーの写真があります。

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右側上部に曲目やプロデューサー・クレジットなどがあります。作者クレジットは殆どの曲はHopkins, Cooder, Charlieの3人の共作となっています。

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右下にベロマークとアトランティック・レコードの住所、Printed in U.S.A.があります。

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インナーです。このアルバムはベロマークが印刷された専用のインナーが使われています。片側は上部レコード取り出し口に切り込みがありますが両面同じデザインです。

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インナーの片側の右下に規格番号とQUEENS LITHO IN U.S.A.があります。

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最初はプロモからいきます。このアルバムは『STICKY FINGERS』同様モノラルのプロモが作られています。モノラル盤はジャケットにモノラル専用のステッカーが貼ってあります。インナーも上の専用のものが付けられています。

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モノラル用のステッカーです。中央にd/j copy monauralと書かれています。これは『STICKY FINGERS』のモノラルに貼られていたものと同じステッカーです。

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ラベルです。上部にEDWARDのイラストが描かれている白ラベルです。一番下のマトの最初にSTが無く、RSから始まっているのでモノラルと分かります。左側にSAMPLE COPYとNOT FOE SALEがあります。白ラベルにしたためベロマークは黒い部分だけ残っています。右側にCOC 39100と面表記と著作権表示があります。下半分に曲目があります。曲目はタイトル、タイム表記、作者、出版社クレジットの順となっています。このアルバムのオリジナル曲は全てニッキー、ライ、チャーリーの共作となっています。リムはROLLING STONES~から始まっています。一番下にマトがありますが最初にSTが無く、RSから始まっているのでこの部分でモノラルと分かります。PRはニュージャージー州のPresswell Recordsの事です。マトリクスは手書きでRS-13889-A/RS-13890-Aです。両面に手書きでPRとATがあります。音は左右のチャンネルの音を一つに束ねたものです。なお、これ以降のレベル(プロモ、レギュラー)の全てのマトにPRがあるので、このレコードのマザーはPresswellで制作されています。 

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B面のラベルです。

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ここからはステレオのプロモです。黄色い丸のプロモ・ステッカーが貼られています。

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プロモ・ステッカーです。PROMOTIONAL COPYとNOT FOR SALEが印刷されています。このステッカーは他のプロモにも貼られているのでお馴染みですね!

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ステレオのプロモのラベルです。Presswell Records製の白ラベルです。左側にSAMPLE COPYとNOT FOR SALEがあります。右側に規格番号と面表記があります。著作権表示の下にSTEREOがあります。リムはROLLING STONES~から始まっています。マトの最後にPRとあります。マトリクスは手書きでST-RS-712425A/ST-RS-712426Bです。両面にROLLING STONES RECORDSとPRがあります。ROLLING STONES RECORDSのRECORDSだけ機械打ちです。

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B面のラベルです。

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こちらはインディアナ州のPRC Company Richmond製のプロモです。上のラベルでは左側にあったプロモ表記が右側へ移動しています。その下に規格番号、著作権表示、STEREOがあります。面表記と消えかかってるベロマークはありません。また、このプロモはリムがありません。一番下のマトの最後にRIがあります。マトリクスは手書きでST-RS-712425AAA/ST-RS-712426AAA-1です。両面にROLLING STONESとPR、AT/APの刻印があります。ROLLING STONESだけでRECORDSがありません。 

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B面のラベルです。

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ここからレギュラー盤です。RSRのイエロー・ラベルが使われています。ニュージャージー州のPresswell Records製です。左側にベロマークがありますがカラーだと全部復活していてホッとしますね(笑)。右側に規格番号と面表記、著作権表示とSTEREOがあります。リムはDIST. BY~から始まっています。一番下のマトの最後にPRがあります。マトリクスは手書きでST-RS-712425A/ST-RS-712426Aです。両面にROLLING STONES RECORDSとPR、AT/APがあります。ROLLING STONES RECORDSのRECORDSだけ機械打ちです。

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B面のラベルです。

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インディアナ州のPRC Company Richmond製です。文字の配置等はPR製と同じです。マトリクスは手書きでST-RS-712425-AAA-1/ST-RS-712426AAA-1です。両面にROLLING STONESとPR、AT/APがあります。

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B面のラベルです。

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カリフォルニア州のMonarch records製です。文字の配置等はPR製と同じです。マトリクスは手書きでST-RS-712425AA △16698/ST-RS-712426AA  △16698-Xです。両面にROLLING STONESとPR、AT/APがあります。

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B面のラベルです。

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このレコードは69年4月23日オリンピック・スタジオに於ける『LET IT BLEED』のセッションの時にキースがライ・クーダーと対立して帰ってしまった後に、ミック、ビル、チャーリーとニッキー・ホプキンス、ライ・クーダーの5人で録音された音源です。ベースとドラムはもちろん、転がるピアノにミックのブルースハープが加わればまるでストーンズのセッションを聞いているようです。2月に録音済みの「Midnight Rambler」の中間部にも通じるところがあるのでいかにもこの時期のストーンズらしい音です。ストーンズ自体こういうセッションの曲は「Going Home」や「Can't You Hear Me Rocking」の後半しかありませんが、アルバム一枚丸々聞けるのでまるでストーンズの録音に立ち会ったかのような雰囲気になります。キースがいればもっと面白かったと思いますがストーンズが制作意欲にあふれていた時期なので結構聴きごたえのあるアルバムだと思います。

ローリング・ストーンズ オーストラリア盤 LET IT BLEED!! 

ローリング・ストーンズのオーストラリア盤『LET IT BLEED』です。1970年1月に発売され、規格番号はSKLA 5025です。オーストラリアのデッカの販売元はEMIです。このレコードは曲ごとのメンバーの担当楽器一覧表がインナーやシートで付けられていますが、このオーストラリア盤は後で触れますがとんでもないところに印刷されています。ジャケットはコーティングはされていませんが両面艶のあるジャケットです。右上にDECCAのロゴがあり一見するとUK盤と全く同じです。

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裏ジャケです。こちらも各国盤と同じデザインです。

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右上の部分です。STEREOと 規格番号のSKLA 5025があります。その下にSERISE 550とあります。このSERISE 550というのは『LET IT BLEED』と『Through The Past Darkly』にありますが当時のオーストラリアで低価格のシリーズで発売されたものに付いていたクレジットだそうです。ただ、レコードに関しては低価格を無視して店頭では通常の価格で売られていたという話もあります。

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左下にDECCAのロゴとオーストラリアのデッカの販売元のEMIのクレジットがあります。

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付属のポスターです。こちらもデザインや大きさはUK盤などと同じです。なお、オーストラリアでは初回発売のみポスターが付けられたようでポスター無のものが多く出回っています。

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メンバーの担当楽器の一覧表です。

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上の一覧表の左下にも裏ジャケと同じDECCAのロゴとEMIのクレジットがあります。

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実はこの一覧表はポスターの裏側にあります。よって、表側を谷折りにして畳むとこの一覧表に気付かない場合もあると思います。私もこのレコードを買った時は表側しか見ないので、まさか裏側にあるとは思いもしませんでした(笑)。ポスターのサイズの合わせてあるので他国のように正方形ではなくやや縦長となっています。

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ラベルです。オーストラリア・デッカのステレオ用の赤ラベルです。上部にffssとDECCAのロゴがあります。中央にFULL FREQUENCY STEREOPONIC SOUNDと書かれたラインがあります。左側に回転数とマトリクスが、右側に規格番号のSKLA-5025があります。面表記は両側にあります。曲目は中央揃いになっており、曲名、作者の順にクレジットされています。リムの内側にMade in Australia by E.M.I. (Australia) Limited.とあります。マトリクスは機械打ちでXZAL-9363.P-1W/XZAL-9364.P-5Wです。

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B面のラベルです。

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青ラベルです。オーストラリアでは73年頃に青に変わったようです。DECCAのロゴはボックスト・デッカとなっています。中央より下の部分は文字の配置は上の赤ラベルと同じです。マトリクスは機械打ちでXZAL-9363.P-1W/XZAL-9364.P-5Wです。このマトは上の赤ラベルと全く同じなので1W/5W以外のものがあるのか不明です。

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B面のラベルです。

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オーストラリアではモノラル盤(LKA 5025)もあるそうですが、これは30年以上探していますが一度も見た事がありません。UK盤のモノラルは時々見かけるのでこのオーストラリア盤のモノラルはスゴいレア盤だと思います。オーストラリア盤では他に『サタニック』以降のモノラルがありそうですがこれらも全く見た事がありません。数タイトルあるのにこうまで見た事が無いと本当に存在しているのか怪しくなってきますね。『FLOWERS』までは確認しましたのでそれ以降のモノラルに関して情報をお持ちの方がいらっしゃいましたらご連絡ください。いやしかし、オーストラリア盤は担当楽器の一覧表はインナーではなくポスターの裏側に印刷してしまうなんて面白いですよね~!おそらくこのレコードをお持ちでポスターが表側を上にして折った場合、裏側を見た事が無くてここに印刷してある事に気が付かない方がいらっしゃるかも知れませんね。