ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ UK盤 SOLID ROCK いろいろ!!

ローリング・ストーンズのUK編集盤『SOLID ROCK』です。1980年10月10日にデッカから発売され、規格番号はTAB 1です。内容はどうしてこんな選曲になった?と思わせる内容で、イギリスでは『SATURDAY CLUB』に収録されていた「Fortune Teller」が初めてストーンズのアルバムに収録されたことが珍しい位です。ジャケットは両面コーティングされたように艶があり、石の像になっているメンバーのイラストが使われています。

裏ジャケです。

裏ジャケ右上にレコードの規格番号TAB とカセットの番号KTBC 1があります。

A面の曲目です。こちらは全曲疑似ステとなっています。

B面の曲目です。こちらは全曲リアル・ステレオとなっています。

左下にデッカのロゴがあります。

下部中央に曲名の後に付いている疑似ステのマークを説明した文があります。

右下の部分です。初回盤はデッカの著作権についてのクレジットの下に印刷所のRobert Staceのクレジットがありますが、下の再発盤は印刷所のクレジットがありません。初回盤と再発盤のジャケットの違いはこの部分だけしかありません。

ラベルです。ボックストデッカのロゴの上にMADE IN ENGLANDとTHE DECCA RECORD CO., LTD.があります。その下にffssとFULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUNDと書かれたラインがあります。左側に疑似ステの曲の印、回転数、面表記があります。右側に著作権協会のクレジット、マト、規格番号があります。マトは60年代によく見られた十字架のような記号で囲まれたものとなってます。曲目は中央揃いで曲名、作者、出版社、タイム表記、コピーライトの順に書かれています。一番下にプロデューサー・クレジットのアンドリュー・ルーグ・オールダムのクレジットがあります。マトリクスは機械打ちでXEAL 16720 1X 11/XEAL 16721 1X 114です。

B面のラベルです。

セカンドのシルバーラベルです。80年代の青赤のデッカのロゴがあります。その下にSTEREO、規格番号、マトがあります。左側に疑似ステ表記と回転数、右側に各曲の出版社のクレジットがあります。曲目は中央揃いでタイトル、作者、タイム表記、出版社の順に書かれています。リムにMADE IN ENGLANDがあります。マトリクスは機械打ちでXEAL 16720 2X ▽ ED 112/XEAL 16721 1X 113です。

B面のラベルです。

曲目が単なるベストではなく、「All Sold Out」や「Citadel」といったオリジナル・アルバムでも普通に聴ける曲が含まれており、ちょっと首をかしげたくなるような選曲となっています。A面は全て疑似ステですが、「Route 66」「Fortune Teller」「Poison Ivy」の3曲はヴォーカルにまるでディレイがかかっているような感じで、UK盤にしては珍しく強烈なエコーがかかっています。「Carol」は古いラジオで聴いてるように音が悪いです。「Satisfaction」と「Get Off Of My Cloud」は低音が効いた迫力ある音が聴けます。B面は全てリアル・ステレオ・ヴァージョンです。余談ですが、ドイツでは当時このアルバムから「All Sold Out / Connection」がシングルカットされてました。70年代初頭のデッカの編集盤のリリースは当時のイギリスでは発売されていなかった曲が含まれていましたが、このアルバムではレア曲はなく最初にも書いたように『SATURDAY CLUB』に収録されていた「Fortune Teller」が初めてストーンズのアルバムに収録されたくらいでしょうか。まあ、こういう編集盤は買う必要がホントにないですがあえて言えばA面の疑似ステが変わってて面白いくらいでしょうか。ジャケットもディープ・パープルの『IN ROCK』のパロディか、ストーンズをもじったのか石像のメンバーだしやっつけ仕事とか言いようのないアルバムです。

ローリング・ストーンズ ユーゴスラビア盤 ファースト!!

ローリング・ストーンズユーゴスラビア盤の『ファースト』です。ユーゴスラビアストーンズのアルバムは66年に『BIG HITS』が発売されたのが最初で、その後リアルタイムで発売されたのは『BEGGARS BANQUET』『LET IT BLEED』などしかなく、『ファースト』はなんと77年になってやっと発売されました。規格番号はLMDC-70842です。同じ規格番号で83年にも再発されているので今回は両方取り上げたいと思います。ユーゴスラビアでのデッカの配給元はJUGOTONという会社です。ジャケットは各国盤と同じデザインです。なお、「STONES WORLDWIDE」やその他の資料では83年の方しか載っていませんが、ここではランナウト・グルーヴに書かれている日付と、Discogsを参考に77年版と83年版があるという事で話を進めていきます。

ユーゴスラビア盤は裏ジャケのクレジットの違いなどの2種類存在します。表側もミックに当たる光が全く違います。左が77年版、右が83年版です。77年版はミックの顔やスーツの色合いはUK盤に近く、83年版はドイツやフランス盤に近い感じです。

右上にデッカのロゴがあります。

裏ジャケです。こちらも各国盤と同じデザインです。

右上の部分です。上が77年版、下が83年版です。77年版はデッカのロゴとMONO、規格番号の間に配給元のJugotonのロゴがあります。83年版はJugotonのロゴの部分は空白になっています。

右下の部分です。上が77年版、下が83年版です。Jugotonのロゴとおそらく印刷所のクレジットとMade in Yugoslaviaのクレジットがあります。77年版はMADE IN YUGOSLAVIAと全て大文字となっています。

左下の部分です。83年版はこの部分にKCS. 100.-と書かれています。最初レコードの値段かと思いましたが、ユーゴスラビアの通貨(当時)はディナールなので値段ではないと思います。これは何を表しているのか分かりません。

レコードを入れるJogoton専用のビニール袋です。

Jogotonのクレジットの部分です。

ラベルです。こちらは77年版です。上部にffssとデッカのロゴがあります。中央にFULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUNDのラインがあります。左側に規格番号とパブリッシャーが、右側に回転数と面表記があります。面表記はStrana 1/Strana 2です。曲目はタイトル、作者、出版社の順にクレジットされています。マトリクスは手書きでLDC-S-70842 A  17 8 77/LDC-S-70842-2  17 8 77です。各面に17 8 77と日付があることから初回盤は77年8月以降に発売されたと考えられます。なお、ラベルにはステレオと書かれていますが実際はモノラルです。

B面のラベルです。

こちらは83年版のラベルです。上のラベルでは右側にあった回転数がデッカのロゴのすぐ左側にあります。右側にあった面表記は左側に、左側にあった規格番号とパブリッシャーは右側にあります。マトリクスは手書きでSMDC 70842 A  3 10 83/SMDC 70842 B  3 10 83です。各面に3 10 83と日付があります。こちらは83年10月以降に発売されたと思います。こちらは疑似ステで収録されています。

B面のラベルです。

「Tell Me」は両方共フェイドアウトしないで最後まで行き、突然終わるヴァージョンが収録されています。また、77年版はモノラル、83年版は疑似ステと違っているのも面白いですね。両方を比べると例えば「Tell me」のイントロなど音の広がりが全く違います。Discogsは逆に書かれていて77年版がステレオ、83年版がモノラルとなっていますが、実際に聴いてみると77年はモノ、83年はステレオとなっています。ユーゴスラビアでは77年まで『ファースト』が発売されていなかったというのも驚きです。この時に同時に発売されたのが『AFTERMATH』と『BETWEEN THE BUTTONES』で、結局『No.2』や『OUT OF OUR HEADS』は発売されませんでした。こうして考えると当時の日本では60年代から殆どのアルバムがリアルタイムで発売され、シングルやEPも発売されてB面曲も普通に聴けて良かったと思います。

ローリング・ストーンズ シンガポール/マレーシア盤 29 GREATEST HITS!!

ローリング・ストーンズシンガポール盤『29 GREATEST HITS』です。1977年に発売され、規格番号はDXL2-3042です。タイトルを見て「えっ?」と思われた方がいらっしゃると思います。各国では『30 GREATEST HITS』で30曲入りでしたが、シンガポールでは29曲しか入っていなくタイトルも『29 GREATEST HITS』となっています。欠落している曲は「Get Off Of My Cloud」で、なんで収録されなかったのは不明です。シンガポールでのアブコの販売元はCosdel (Singapore) Pte. Ltd.という会社です。ジャケットは各国盤と同じデザインでタイトルの30のところが29となっています。また、このアルバムはシンガポールでプレスされ発売されましたが、ジャケットはシンガポール盤と共通で、レコードのプレスがマレーシアのものも存在するので今回は両方取り上げます。

タイトルの29 GREATEST~の部分です。なんか中途半端な感じは否めないですよね。

右上に規格番号とアブコのロゴがあります。

裏ジャケです。各国盤と同じデザインです。

左下の部分です。プロデューサーのアンドリュー・ルーグ・オールダム著作権を持っているABKCO RECORDSのクレジットがあります。その下に製造元のLife Records、販売元のCosdel (Singapore) Pte. Ltd.とライセンスを所持しているアメリカのRCAレコードのクレジットがあります。

右下の部分です。60年代はプロデューサーがアンドリュー・ルーグ・オールダムストーンズ自身、ジミー・ミラーと変わるので3者のクレジットとこのアルバムの編集を担当したAl Stecklerとジャケ・デザインのGordon J. Fisherのクレジットがあります。

A面の曲目です。このアルバムは元々アメリカのアブコで制作されましたが、「Not Fade Away」で始まるところがいかにもアメリカ主体といった感じですね。その後もアメリカでのシングルの発売順に並んでいます。

B面の曲目です。通常の各国盤(右)と並べてみました。「Get Off Of My Cloud」が入っていないのが分かります。

C面の曲目です。

D面の曲目です。「Wild Horses」と「Brown Sugar」はローリング・ストーンズ・レコードになってからの曲ですが、デッカ(アブコ)に在籍時に録音したという理由でここに収録されています。

ラベルです。アブコの青ラベルです。上部にアブコのロゴとその下にタイトルとグループ名があります。左側に規格番号、右側に面表記があります。曲目は左揃いでタイトル、作者、タイム表記の順に書かれています。一番下にプロデューサー・クレジットとアブコの著作権表記があります。リムに販売元のCosdel (Singapore) Pte. Ltd.のクレジットがあります。マトリクスは機械打ちでDXL 2-3042-A  U246△/DXL 2-3042-B  U247△/DXL 2-3042-C  U248△/DXL 2-3042-D  U249△です。

B面のラベルです。

C面のラべルです。

D面のラベルです。

上のラベルと文字の配置は同じですがラベルの一番下にMade in Malaysiaがあります。マレーシア・プレスですがリムに販売元のCosdel (Singapore) Pte. Ltd.のクレジットがあります。マトリクスは機械打ちでDXL 2-3042-A  U246△/DXL 2-3042-B  U247△/DXL 2-3042-C  U248△/DXL 2-3042-D  U249△です。これはシンガポール・プレストと同じマトです。

B面のラベルです。

C面のラベルです。

D面のラベルです。

一部の資料では欠落されているのは「Let's Spend The Night Together」と書かれていますが、実際は「Get Off Of My Cloud」が欠落しています。「Let's Spend~」だったら歌詞の問題で引っかかって収録されなかったというのが分かりますが、「Get Off Of My Cloud」は何でカットされたのか分かりませんよね!先にも書きましたがこのアルバムはアブコで編集されたので曲目もアメリカでのシングル曲が順番に並んでいます。こうして2枚を続けて聴いていくといかに60年代のストーンズって時代に合わせたサウンドを作り、次々と名曲を連発していたことが分かりますね!