ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ USA盤 SOME GIRLS② MFSL盤+再発盤など!!

前回に引き続きUSA盤『SOME GIRLS』です。今回はMOBILE FIDELITY SOUND LABORATORIES INC.から発売された"ORIGINAL MASTER RECORDING"のシリーズ(以降MFSL盤)と、コロンビアに移籍してからの再発盤を取り上げます。最初はMFSL盤です。1983年3月(1982年説もあり)に発売され、規格番号は1-087です。同時にカセット(C-087)も発売されています。このMFSL盤は日本でプレスされていたので有名ですよね。ジャケットは通常のジャケットの上部に"ORIGINAL MASTER RECORDING"と書かれています。ジャケットのパターンはパステルカラーでタイトルの青で、センサード・ヴァージョンです。MFSL盤の色パターンはこれしか存在しません。プレスは日本のビクターでハーフ・スピードでカッティングされています。

このMFSL盤は上部に"ORIGINAL MASTER RECORDING"と書かれているので、通常のジャケットと比べるとTHE ROLLING STONESの文字の部分が半分くらいの幅になっています。上がMFSL盤、下が通常盤です。幅が狭いので"SOME GIRLS"の文字が一行になっています。

横の部分を見ると違いがよく分かります。

裏ジャケです。こちらも上部に"ORIGINAL MASTER RECORDING"と書かれています。それ以外は各国盤と同じデザインです。

中央下部にMFSLのロゴがあります。各国盤ではこの「Respectable」の下に空間があったのでこのロゴがちょうど違和感なく収まっています。

裏ジャケは上部の"ORIGINAL MASTER RECORDING"があるため、そのまま印刷が下にずれていて一番下の余白がありません。左がMFSL盤、右が通常盤です。

普通はインナーに使われていますが、このMFSL盤は表裏を折り畳んだシートの形になっています。

シートの反対側です。上下白いラインが入っているように見えますが実際はこの部分をカットしてあるためです。なんでカットしてあるのかは不明です。

シートを開いたところです。

シートのカットしてある部分です。

ラベルです。上部にラベルの円に沿って"ORIGINAL MASTER RECORDING"と書かれています。その下にMOBILE FIDELITY SOUND LABがあります。中央の上にグループ名とタイトルがあります。左側に面表記と規格番号、右側にベロマークがあります。曲目は中央揃いです。このレコードは日本でプレスされたので一番下にPressed in Japanとあります。マトリクスは手書きでMFSL-1-087-A1/MFSL-1-087-B1です。両面に機械打ちでH 1 1 1とCの逆さ文字のような記号があります。

B面のラベルです。

ここからはMFSL盤のテスト・プレスです。レコードは白いジャケットに入っています。

右上にSAMPLE RECORD NOT FOR SALEと書かれたシールが貼ってあり、レコードNo.の欄にMFSL 1-087と規格番号が書かれています。その下に赤いマジックでSome Girlsと書かれています。 

ラベルです。B面側も同じラベルが貼られています。上部にラベルの円に沿って"ORIGINAL MASTER RECORDING"と書かれています。その下にMOBILE FIDELITY SOUND LABのロゴとTEST PRESSING NOT FOR SALEがあります。その下に規格番号やマトリクスを書く欄がありますが、ここでは何も書かれていません。一番下にPRESSED IN JAPANがあります。リムにMANUFACTURED BY VICTOR COMPANY OF JAPAN, LTDと書かれているようにこのテストプレスも日本のビクターでプレスされています。マトリクスは手書きでMFSL-1-087-A1/MFSL-1-087-B1です。両面に機械打ちでH 1 1 1とCの逆さ文字のような記号があります。これはレギュラー盤と同じです。

84年にコロンビア(CBS)に移籍した後、87年から88年にかけて過去のカタログが再発されました。『SOME GIRLS』は1987年7月31日に発売され、規格番号はFC 40499です。ジャケットはくり抜きではなくなり、元々の美容室の広告どおりになっています。色パターンはパステルカラーで赤いタイトル文字のみです。

裏ジャケです。こちらは各国盤と同じデザインです。

右上にバーコードがあります。

左下にベロマークがあります。その上にCOC 39108とアトランティックの番号が残ったままになっています。

下部中央に販売元のCBSのクレジットがあります。

インナーです。白黒でペラペラした紙質です。

左下にストーンズ・レコードの登録票所があります。

右下に規格番号があります。

インナーの反対側です。

ラベルです。上部にこのアルバムで使われていたラインのグループ名と両側にタイトルがあります。左側にベロマークとSTEREO、右側に面表記、規格番号、マトがあります。曲目は左揃いです。下部にプロデューサー・クレジットとミキサーのクリス・キムジーのクレジットがあります。マトリクスは手書きでAL 40449-1B  G1/BL 40449-1A  G1です。

B面のラベルです。

ヴァージンに移籍後の99年10月19日には突如『STICKY FINGERS』『EXILE ON MAIN STREET』『SOME GIRLS』の3タイトルが発売されました。『SOME GIRLS』の規格番号は7243 8 47867-1-7です。ジャケットはオリジナルのくり抜き仕様となっています。色はパステルカラーで青タイトルのものです。シールドの上からLIMITED EDITIONのステッカーが貼ってあります。

ステッカーです。LIMITED EDITION、180gの重量盤、Remastered ORIGINAL PACKAGINGなどが書かれています。同時に発売された他の2タイトルにも色違いですが同じものが貼られています。

裏ジャケです。

右上にバーコードがあります。オリジナル・パッケージを謳っているならこのバーコードは何とかして欲しかったですよね!

左下に規格番号の7243-8-47867-1-7とベロマークがあります。

下部中央にヴァ―ジンのパブリッシャーがあります。1978年と1994年の両方が書かれています。このレコードは99年の発売ですが、94年というのは最初にヴァージンからCDが再発された年だと思います。

上の写真の右側にPrinted in the U.S.A.があります。

右下にヴァージンのロゴがあります。

本来ならインナーとして使われていたものですが、MFSL盤同様一枚の折りたたんだシートになっています。

シートの反対側です。

シートを開いたところです。MFSL盤は横に折りたたんでありましたが、こちらは両面の下に当たる箇所が折り目になっています。MFSL盤にあった謎の切り込みはありません。

右上に規格番号があります。

ラベルです。上部にオリジナル盤にあったグループ名の両端にタイトルがあるストライプがあります。左側にベロマークとヴァージンのロゴとパブリッシャー、STEREOがあります。右側に面表記と規格番号があります。曲目は中央揃いでタイトル、作者の順に書かれています。マトリクスは手書きで#72438-4786-717-A/#72438-4786-717-Bです。A面のマトの末尾は最初Bと書いてそれを線で消してAに修正してあります。

B面のラベルです。

ここまでUSA盤の再発盤を紹介してきましたが、オリジナル盤を高音が抜けて低音も効いている音とすると、MFSL盤は音圧が低く音がおとなしい感じです。CBS盤は高音がシャリシャリしてやや音が細い感じです。ヴァージン盤は音圧が低く高音が弱い感じです。これはあくまで我が家のオーディオでの聴き比べなので環境によって違う印象だと思うのであくまでも参考程度にしてください。このアルバムはアメリカではチャートの1位に輝きストーンズのアルバムで最も売れたアルバムとなったそうです。はつらつとしたストーンズが聴け、ロン・ウッドが前面参加しての初アルバムとしてはいいスタートを切ったと思います。

ローリング・ストーンズ USA盤 SOME GIRLS① オリジナル盤いろいろ!!

ローリング・ストーンズのUSA盤『SOME GIRLS』です。1978年6月9日に発売され、規格番号はCOC 39108です。このUSA盤もくり抜きジャケになっており、ジャケットの色違いが4パターン存在します。写真はプロモ・ステッカーが貼られたジャケットで、色パターンは上から緑→黄色→青→ピンクでタイトルは赤です。

左上に当時のヒット曲「Miss You」がこのアルバムに収録されていることを表すステッカーが貼られています。曲名の下に規格番号のCOC 39108があります。

その右側にラジオ局のディスクジョッキーに宛てたのか「エアプレイ前にこのアルバムの内容を慎重に審査することをお勧めします」と書かれたステッカーが貼られています。

右上にプロモを表す「Promotional Copy NOT FOR SALE」の刻印があります。

下部にタイム表記などが書かれた曲目ステッカーが貼られています。

曲目ステッカーの右下に" NOT FOR SALE PROMOTIONAL COPY "と書かれています。

色パターンは上から青→ピンク→緑→黄色でタイトルは赤のジャケットです。

色パターンはパステル・カラーでタイトルが赤のジャケットです。

色パターンはパステル・カラーでタイトルが青のジャケットです。

中のインナーを引き出した後のジャケットです。くり抜いてあるのがよく分かります。初めてこのLPを買った時、化粧したメンバーや女優の顔がここから覗いていてこれは面白いアイディアだなと思ったのを覚えています。

裏ジャケです。各国盤と同じデザインです。しかし、表裏共に広告を元にジャケットを作ってしまうアイディアはサイコーですよね!

左下に規格番号COC 39108とベロマークがあります。

下部にメンバーの担当楽器とパブリッシャー、Printed in U.S.A.があります。

下部左側にプロデューサー、録音場所、カヴァー・デザインなどのクレジットと、ワーナー・コミュニケーションズ・カンパニーのロゴ、住所があります。

インナーです。

インナーの反対側です。

右上に規格番号があります。

こちらは女優の顔が無くなったセンサード・ヴァージョンのジャケットです。現行のCDはこのデザインとなっています。

女優の顔がカットされたインナーです。隙間を埋めるため空欄には、Pardon our appearance(外見を許してください)、cover under reconstruction(再建中のカバー)などと書かれています。

インナーの反対側です。オリジナル同様右上に規格番号があります。

ラベルです。ここではプレス工場別にリムにWのロゴ無、ロゴありの順に挙げていこうと思います。プレス工場コードはPRです。これはニュー・ジャージー州のPresswell Recordsです。リムにWはありません。マトリクスは手書きでST RS 784079 C/ST RS 784080 Gです。この他にB面のマトの枝番にFを確認しました。各面にSTERLINGの刻印、TJ、(PR)があります。B面の(PR)の後にPがあります。これ以降のラベル全てに各面にSTERLINGの刻印、TJ、(PR)があります。

上と同じプレス工場コードはPRですが、リムにWがあります。マトリクスは手書きでST RS 784079 C/ST RS 784080 Hです。

プレス工場コードはRIです。インディアナ州のPRC Company Richmondの事です。こちらはリムにWがないタイプです。マトリクスは手書きでST RS 784079 C/ST RS 784080 Fです。他にはST RS 784079 DDD-1-111/ST RS 784080 FFF-1を確認しました。STERLING、(PR)、TJの他に2番目のDDDと長い枝盤のマトにはPRCがあります。

上と同じプレス工場コードはRIですが、リムにWがあります。マトリクスは手書きでST RS 784079 DDD/ST RS 784080 GGGです。他にはB面の枝番がHHHを確認しました。(PR)CA、STERLING、TJがあります。

プレス工場コードがないタイプです。マトの(PR)の後にGDがあるのでニューヨーク州のGoldisc Recording Products, Inc.のことです。『LOVE YOU LIVE』にもありましたがこれはSO=Sonic Recording Products(ニュー・ヨーク州)が名称を変えたものです。マトリクスは手書きでST RS 784079 D/ST RS 784080 Hです。両面に(PR) GD、STERLING、TJがあります。

プレス工場コードはMOです。これはカリフォルニア州のMonarch recordsの事です。リムにWはありません。マトリクスは手書きでST RS 784079 DDD  △23467/ST RS 784080 FFF  △23467-Xです。両面に(PR) 、STERLING、TJがあります。

上と同じプレス工場コードはMOです。こちらはリムにWがあります。マトリクスは手書きでST RS 784079 DD  △23467/ST RS 784080 FF  △23467-Xです。両面に(PR) 、STERLING、TJがあります。

プレス工場コードはLYです。これはニューヨーク州のShelley Productsの事です。リムにWがありますが、このプレス工場でWがないものは確認出来ていません。マトリクスは手書きでST RS 784079 D/ST RS 784080 Fです。両面に(PR) SH、STERLING、TJがあります。

プレス工場工場コードはSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsのことです。リムにWがありますが、このプレス工場でWがないものは確認出来ていません。マトリクスは手書きでST RS 784079 M 1-1/ST RS 784080 Lです。(PR)、STERLING、TJがありますが、A面だけ(PR)がありません。

このアルバムを初めて聴いた時はやけにハツラツとしていて前作の『BLACK AND BLUE』とガラッと変わってしまったので戸惑ったのを覚えています。ライヴ向きの曲が多く、メンバーも気に入ってるのかこれまでに全曲ライヴで演奏されていますよね!1曲だけカヴァーでテンプテーションズの「Just My Imagination」が収録されていますが、美しいバラードの原曲を当時流行のパンク調にしてしまうあたりストーンズらしいですね。ディスコ調の「Miss You」はライヴでウケるし、カントリー調の「Far Away Eyes」はミックの独断場だと思います。バラード調の「Beast Of Burden」やキースの「Before They Make Me Run」など名曲が多いアルバムですよね。

ローリング・ストーンズ ウルグアイ盤 ファースト!!

ローリング・ストーンズウルグアイ盤『LOS ROLLING STONES』です。1964年に発売され、規格番号はジャケットとレコードが違う番号で、ジャケットはLLM-17264、レコードはLL-3375です。ウルグアイではモノラルのみの発売です。レーベルはロンドンで、レコードのラベルに書かれたLL-3375はUSA盤の『ENGLAND'S NEWEST HIT MAKERS』と同じ番号ですが、内容はUK盤と同じというややこしい仕様となっています。ジャケットはUSA盤と同じ作り(A式)で写真のように大きく『LOS ROLLING STONES』と書かれています。

右上にロンドンのロゴと規格番号LLM-17264があります。

裏ジャケです。曲目や解説等全てウルグアイ公用語スペイン語で書かれています。

左上に規格番号があります。

右上にも同じく規格番号があります。

曲目です。面表記はFaz A、曲名はスペイン語の次に英語表記があります。

B面の曲目です。「Can I Get A Witness」が「Can't I Get Witness」となっています。ラベルでは「Can't I Get A Witness」となっています。

右下にメンバーの担当楽器が書かれています。

ラベルです。初回盤のラベルです。ウルグアイで64年から65年にかけて使われていたモノラル用のラベルで、この『ファースト』はすぐに次のラベルに変わってしまったので初回盤は数が少ないです。上部にffrrの耳のロゴとロンドンのロゴがあります。その下にLONG PLAYINGと中央の線の間に"full frequency range recording"とあります。左側にウルグアイ著作権協会のAGADUが、右側にマトがあります。曲目は中央揃いでスペイン語→英語の順に書かれています。一番下にジャケットと違う規格番号のLL 3375があります。リムにFABRICADO EN EL URUGUAY(ウルグアイ製)とあります。マトリクスは機械打ちでXARL-6271-1A/XARL-6272-4Aです。

B面のラベルです。「Can I Get A Witness」が「Can't I Get A Witness」となっています。

セカンド・ラベルです。65年から68年頃まで使われていたモノラル用のラベルです。上のラベルと比べるとシンプルなデザインとなっています。上部にロンドンのロゴとLONG PLAYINGがあります。左上のクレジットは上のラベルの外周のリムと同じです。右上のクレジットは上のラベルの内周と同じでFABRICADO EN EL URUGUAY(ウルグアイ製)の文字があります。左側に面表記とウルグアイ著作権協会AGADUがあります。右側に規格番号と逆さ文字のマトがあります。ラベルの規格番号はここでもLL 3375となっています。曲目は中央揃いで、スペイン語→英語の順に書かれています。マトリクスは機械打ちでXARL-6271-1A/XARL-6272-4Aです。これは上のラベルと同じです。

B面のラベルです。上のラベル同様「Can I Get A Witness」が「Can't I Get A Witness」となっています。

このウルグアイ盤の音はタンバリンや「Tell Me」のアコギの音など高音がきれいで意外といい音です。「Tell Me」はUK盤同様フェイドアウトしないで突然終わるヴァージョンです。また、「Can I Get A Witness」のミスクレジットはスペイン盤でも同様の間違いをしておりなんだかスペイン語繋がりで同じ間違いとは偶然ですよね。ジャケットとレコードの規格番号が違うというのも珍しいです。そして最初にも書きましたがこのLL 3375というのはUSA盤の『ENGLAND'S NEWEST HIT MAKERS』の番号ですが、内容はUK盤というのも面白いです。『ファースト』の別カヴァーはあまりないですが、このウルグアイ盤は『LOS ROLLING STONES』となっているのも珍しいですよね。