ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ チリ盤 LET IT BLEED!!

ローリング・ストーンズのチリ盤『LET IT BLEED』です。1969年に発売され、規格番号はモノラルがLLC-38573、ステレオがSLLC-38573(?)です。ただ、ステレオに関しては資料本「STONES WORLDWIDE Ⅲ」ではモノラルしか書いてなく、イタリア人のコレクター本でもステレオは未確認としています。私も南米盤は90年代からチェックしていますがチリ盤のステレオは見た事がありません。この前後のチリ盤のストーンズのレコードにはモノラル、ステレオの両方が存在するのにこの『LET IT BLEED』だけ何だかの都合でステレオは発売されなかったのでしょうか?そういった理由のため今回はモノラル盤だけを取り上げます。チリでのロンドンレコードの配給元はオデオンです。ジャケットは南米盤によく見られる2枚の厚紙をビニールで包んだ仕様となっています。そして、何といっても表側と裏側のケーキのデザインが同じものとなっているのが特徴です。ジャケットの表側です。

上部のタイトルの下に現地語(スペイン語)のタイトルで『DEJALO SANGRAR』と書かれています。

右上にロンドンのロゴがあります。

裏ジャケです。通常はケーキがカットされて、人形が倒れたり、レコードが割れている写真が使われていますが、チリ盤は表側と同じ写真が使われています。左下に曲目、右下に各クレジットが追加されています。表側同様上部のタイトルの下に現地語(スペイン語)のタイトルで『DEJALO SANGRAR』と書かれています。

左下の曲目の部分です。英語表記の次にスペイン語で書かれています。順番はUK盤などと同様順序がメチャクチャになっています。私の持っているものは元の持ち主が実際に収録されている面と曲順の番号を書いてあります。

左下に"ALTA FIDELIDAD"と書かれています。これは英語で"High Fidelity"のことです。その下に特許番号が書かれています。

下部中央に回転数とINDUSTRIA CHELENA(チリ製)とその下に印刷所のクレジットがあります。

下部右下に南米盤によく見られる"DISCO ES CULTURA"(レコードは文化です)とロンドンレコードとライセンスを結んで知るオデオンのクレジットがあります。

ラベルです。69年から74年まで使われていた緑色のラベルです。上部にロンドンのロゴがあります。左側に規格番号が、右側に著作権表記とマトがあります。ここにⓅ1970とあるのでチリでは70年に入ってから発売されたのかも知れません。曲目は中央揃いで英語表記となっています。曲目の上にスペイン語のタイトルが、下にグループ名があります。曲名は英語表記だけとなっています。マトリクスは機械打ちでXARL-9363.P-1A/XARL-9364.P-1Aです。このマトはUK盤のモノラルと同じです。

B面のラベルです。

このチリ盤はUK盤のモノラル同様の結構いい音がします。ジャケットは南米盤によく見られる2枚の厚紙をビニールでくるんだものですが、このチリ盤は裏ジャケも表側と同じ写真を使っているのが面白いですよね!私は90年代に買いましたが裏ジャケを見てあれ、と思ったことを覚えています。裏ジャケの方は曲名や各クレジットが書かれているので表側のジャケットが間違ってしまった事は無いと思います。また、ステレオの件ですが、この時代だったらステレオはあってもモノラルが無いのは分かりますがモノラルだけというのも不思議です。このチリ盤のステレオに関しましてはまたなにか分かりましたら追記します。

ローリング・ストーンズ ドイツ盤 MILESTONES いろいろ!! 

ローリング・ストーンズのドイツ盤『MILESTONES』です。1972年3月に発売され、規格番号はSLK 16725-Pです。ジャケットのデザイン、内容はUK盤と同じです。70年ツアーのミックの写真に左上にタイトルが書かれています。このドイツ盤は76年3月に規格番号が6.21437に変わり再発されているので順を追って紹介しようと思います。後でも触れますが、ジャケットは裏ジャケの規格番号がSLK 16725-Pのもので両面コーティングされているものが初回盤のジャケットになります。ジャケットは厚い紙質でしっかりとした造りになっています。 

裏ジャケです。こちらはミック以外の4人の写真が載っています。

右上に規格番号があります。上がオリジナル盤、下が再発盤です。ラベルと照らし合わせるため番号を振っておきます。上のオリジナル盤で初期型は両面コーティングありが①、後期型のコーティング無が②、下の再発盤を③とします。

A面の曲目です。冒頭に米印が付いている曲は疑似ステです。その他の曲はリアル・ステレオとなっています。

B面の曲目です。「Time Is On My Side」はギター・イントロです。

左下の部分です。上がオリジナル盤①②、下が再発盤③です。オリジナル盤はこの部分はUK盤同様イギリスの住所が書かれています。再発盤はMade in GermanyとTELDECの住所が書かれています。

下部中央の部分です。上のオリジナル盤①②はここにカセットの番号が書かれています。再発盤③は何も書かれていません。

右下の部分です。オリジナル盤①②はこの部分にMade in GermanyとTELDECの住所が書かれています。再発盤③はレーベル・コードが書かれています。

ラベルです。オリジナルのroyal sound stereoのロゴがある赤ラベルです。上部にデッカのロゴがあります。左側にroyal sound stereoのロゴとGEMA、マトがあります。右側に規格番号、面表記、疑似ステのマークがあります。面表記はSeite 1/Seite 2です。曲目は中央揃いになっています。マトリクスは機械打ちでX ZAL-10776-P/X ZAL-10777-Pです。両面にMunufactured in Germanyの刻印があります。ジャケットは①のコーティングのある方です。

B面のラベルです。

76年にジャケットの番号が6.21437に変わってからのラベルです。上部にデッカのロゴがあります。上のラベルで左側にあったroyal sound stereoのロゴが無くなり、GEMA、マトがあります。右側にSTEREOが追加され、その下に規格番号、面表記、疑似ステのマークがあります。面表記はSeite 1/Seite 2です。曲目は中央揃いになっています。規格番号はSLK 16725-Pのままとなっています。マトリクスは機械打ちでX ZAL-10776-P/X ZAL-10777-Pです。両面にMunufactured in Germanyの刻印があります。ジャケットは②のコーティングが無い方です。

B面のラベルです。

80年代の再発盤のラベルです。上部にデッカのロゴがあります。左側にGEMA、マト、パブリッシャーがあります。右側に規格番号、面表記、STEREO,疑似ステのマークがあります。面表記はSeite 1/Seite 2です。また、STEREOの表記が面表記の後に移動しています。曲目は中央揃いになっています。マトリクスは機械打ちで6.21437-01-1/6.21437-01-2です。以前のX ZALから始まるマトをXXXXXXXXと消してあります。Munufactured in Germanyの刻印はありません。ジャケットは③です。

B面のラベルです。

80年代の再発盤にはストーンズディスコグラフィが載った専用のインナーが付けられています。

インナーの反対側です。

このドイツ盤はUK盤同様結構いい音です。原盤はイギリスでストーンズがデッカから離れた後に許可なく発売された編集盤ですが、この選曲はいったいどういった基準で選ばれているのかイマイチよく分かりませんね。「She's A Rainbow」は冒頭にストリート・ノイズ入りのものです。また、このレコードを見るたびに30年以上前に某評論家の方が書いた本にこのレコードに収録されている「I Wanna Be Your Man」はリアル・ステレオだと書かれていたのを思い出します。私はその記事を読んで慌ててUK盤の方を買いましたが、実際は疑似ステでがっかりしたことがありました。その後知り合ったマニアの方も同じような体験をされていて「あの記事には騙されましたね~。」と笑いながら話したのを覚えています。こんな変哲もない編集盤で盛り上がれるのもストーンズならではと思います。

ローリング・ストーンズ ユーゴスラビア盤 IT'S ONLY ROCK'N ROLL!!

ローリング・ストーンズユーゴスラビア盤『IT'S ONLY ROCK'N ROLL』です。1974年10月に発売され、規格番号はCOC 59103です。ユーゴスラビアでのローリング・ストーンズ・レコードの発売元はSUZY RECORDSという会社です。ジャケットは各国盤と同じイラストのものが使われていますが、ユーゴスラビア盤は上部にペンキで書いたような文字でグループ名が、下部に裏ジャケなどで使われていた文字でタイトルが書かれています。そしてなんといっても他の国ではシングル・ジャケで発売されていましたが、ナント、見開きジャケットになっています。ジャケットは見開きのため背の幅が厚くしっかりとした作りになっています。

グループ名の部分です。書きなぐったような感じのこの字体はユーゴスラビア独自のものです。

タイトルの部分です。裏ジャケの壁に書かれていた字体をそのまま使っています。

裏ジャケです。こちらは各国盤と同じデザインです。

左下にベロマークと規格番号があります。coc 59103のcocが小文字になっています。

下部中央に発売元のSUZYのクレジットがあります。こちらはライセンスを持っているローリング・ストーンズ・レコードのクレジットの部分です。

上のクレジットの続きでSUZYのクレジットがあります。

右下に小さくOFSET STAMPA BEOGRADと書かれています。これはユーゴスラビアにある印刷所の事です。

見開きの内側です。各国ではインナーで使われていた表裏と同じものが左右のページに印刷されています。クレジット等も各国と同じです。インナーではなくこうして見開きジャケにすると何だか豪華な感じがしますね。

ラベルです。上部にグループ名とタイトルがあります。左側に面STEREO、回転数があります。右側に規格番号、SAKOJ、パブリッシャーがあります。SAKOJというのは著作権を守るために1959年に設立されたユーゴスラビア作曲家協会の事です。曲目はタイトル、作者、出版社、タイム表記の順に書かれています。一番下にプロデューサー・クレジットがあります。リムにMADE IN YUGOSLAVIAがあります。マトリクスは機械打ちでST-RS-743197-Ⅳ/ST-RS-743198-Ⅱです。両面に機械打ちのWEAの刻印と手書きでROLLING STONES RECORDSと書かれています。

B面のラベルです。

このユーゴスラビア盤は音がややこもりがちでUK盤をコンポで聴いたとすると、こちらはラジカセでFMを聴いているような感じです。しかし何といってもこのユーゴスラビア盤の特徴はジャケットの上下に独自のグループ名とタイトルが書かれている事です。ユーゴスラビアでは表側に何も書かれていないのがセールス的に弱いと感じたのでしょうか?この文字が入っているだけでだいぶ印象が違いますね。そして何といっても見開きになっている事です。ストーンズ・レコードになってから『GOATS HEAD SOUP』までは特殊なジャケや見開きだったのにこの『IT'S ONLY ROCK'N ROLL』で普通のジャケットになってしまったのでこのユーゴスラビア盤のように発売して欲しかったですよね!