ローリング・ストーンズのUSA盤『FLOWERS』です。今回はモノラルを紹介します。規格番号はLL-3509で1967年7月14日(3日、15日説あり)に発売されました。60年代のUSロンドンでは最後の編集盤になります。『FLOWERS』というタイトルからしていかにも67年のサマー・オブ・ラブに便乗して作られたアルバムで内容も当時のシングル曲やUSA盤では『AFTERMATH』や『BETWEEN THE BUTTONS』に収録されなかった曲等でまとめられています。当時のアメリカでの未発表曲が7曲収録というのも意外ですよね!以前紹介しましたがイギリスでも輸出仕様として作られました。ジャケットは5人の写真を花にたとえています。有名な話ですが、ブライアンには葉が付いていません。ビルにも申し訳程度しか葉が付いていないのも92年に脱退するのをまるで予言していたみたいですね。
左下にLONDONのロゴがあります。
下部中央にMONOのクレジットがあります。
左下に規格番号のLL 3509があります。全体に余白が多いシンプルなデザインです。
裏ジャケです。こちらはメンバーの写真の下に曲目があります。
左下にジャケットのデザインを担当したThe Corporate Headのクレジットがあります。
下部中央にタイトルのコンセプトを考えたLou-in Adlerのクレジットがあります。このルー・アドラーという人はフラワー・ムーブメントのママス&パパスやバリー・マクガイヤーなどを手掛けた人です。この裏ジャケはモノラル、ステレオ共通なので、両方の規格番号が書かれています。
右下にフォトグラファーのガイ・ウェブスターとグラフィック・デザイナーのトム・ウィルクスのクレジットがあります。その下にロンドン・レコードの住所が書かれています。
ラベルです。最初はマルーンからいきます。面表示はSIDE ONEと大文字です。リムはありません。マトリクスは手書きでARL 7752-1J 6-22-67/ARL 7753-1J 6-22-67です。マトに日付があるのでこのラベルを最初に挙げました。なお、マトはこれ以降全て手書きです。
面表示はSide 1で規格番号と面表示が縦長のフォントとなっています。『FLOWERS』のモノラル盤ではよく見るラベルです。マトリクスはARL 7752-1A/ARL 7753-1Bです。他に-1B/-1Bを確認しました。
面表示はside oneと小文字です。made in u.s.a.も小文字となっています。写真では薄い色になってしまいましたが実際はもっと濃い色です。マトリクスはLL-3509 ARL-7752-1N/LL-3509 ARL 7753-1Nです。B面のARLの後のハイフンはありません。
ここから赤ラベルです。面表示はside 1です。下部のプロデューサー・クレジットが2行となっています。マトリクスはARL 7752-1F/ARL 7753-1Eです。
面表示はside oneと全部小文字です。プロデューサー・クレジットは一行です。マトリクスはARL 7752-1V/ARL 7753-1-Vです。
上のラベルと似ていますが、2曲目の「Have You Seen Your Mother~」と3曲目の「Let's Spend The Night Together」が2行に渡ってクレジットされています。また、下部のマトに上のラベルにあったカッコがありません。マトリクスはARL 7752-1M △10724/ARL 7753-1L △10724-Xです。
これはもう有名ですが、この『FLOWRS』に収録された「Out Of Time」はフェイドアウトが早いショート・ヴァージョンとなっています。「Ruby Tuesday」と「Let's Spend The Night Together」は5か月前に発売されたばかりの『BETWEEN THE BUTTONS』に収録されているので何でまたここに収録されたのか分かりませんが、ベスト的なものを狙ってセールスを期待したんでしょうか?この2曲と「Have You Seen Your Mother~」と「Mothers Little Helper」を外して当時のB面アルバム未収曲の「Sad Day」「Long Long While」「Who's Driving Your Plane?」と未発表曲の「Looking Tired」に入れ替えたらもっとマニアックで面白いレコードとなっていたでしょうね。