ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ ドイツ編集盤 BRAVO いろいろ!!

ローリング・ストーンズのドイツ編集盤『BRAVO 』です。1965年12月にHOR ZUという会社から発売され、規格番号はSHZT 531です。オリジナル盤は68年に一旦廃盤になり、その後82年に再発盤(規格番号:6.25133)が出ているのでオリジナルと再発盤のジャケットやラベルの違いをまとめて紹介しようと思います。ジャケットは表裏コーティングされ、白をベースにしてメンバーの写真が使われています。ブライアンの白い衣装がこのレコードのために選んだようでキマってますよね!82年の再発盤はコーティングがありません。

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82年の再発盤は左上のHOR ZUのロゴの部分が違います。右が65年のオリジナル盤、左が82年の再発盤です。

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裏ジャケです。65年頃のTVショーの写真が使われています。右側に曲目、下部に解説があります。

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裏ジャケ右上の規格番号の部分です。上がオリジナル盤、下が再発盤です。規格番号の横にStereoとありますが、元々リアル・ステレオが存在しない曲ばかりなので全曲疑似ステです。

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再発盤は左上に印刷を間違えたのかDECCAのロゴの上にTELEFUNKENのシールが貼ってあります。

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裏ジャケ下部に部分です。オリジナル盤はドイツ盤初期にあったROYAL SOUND STEREOのロゴがあります。再発盤はMade in Germanyと販売元のTELDECの住所が書かれています。

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右下の部分です。

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A面の曲目です。「Time Is On My Side」はオルガン・イントロです。

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B面の曲目です。「The Under Assistant~」はエンディングのカットがないヴァージョンです。

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オリジナル盤のインナーです。HOR ZUのカタログが載っています。ビートルズの『SGT.PEPPER'S 』とストーンズの『GOT LIVE~』が載っているのでこれは67年6月以降に使われていたインナーだと思われます。

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インナーの裏側です。こちらは真ん中の丸い穴がありません。

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オリジナル盤のラベルです。赤いラベルで上部にHOR ZUのロゴがあります。中央にSTEREOが2ヶ所にあります。左側にGEMAとマトリクスがあります。右上に規格番号SHZT 531と面表記があります。面表記はSeite 1/Seite 2です。ステレオを強調しているのか中央2ヶ所にSTEREOの文字があります。マトリクスは機械打ちでLPD-Ste-011687-X/LPD-Ste-011688-Xです。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。

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B面のラベルです。

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再発盤のインナーです。70年代後半からドイツのデッカで使われていたストーンズのカタログが載ったインナーです。

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反対側です。

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再発盤のラベルです。上部にDECCAのロゴがあります。オリジナル盤はDECCAのロゴがありませんでしたが、こちらはDECCAのロゴの方が大きくHOR ZUのロゴは右側にあります。左側にGEMAとマトリクスが、右側に規格番号6.25133とSide 1、STEREOがあります。オリジナル盤と違い曲目は各曲1行ずつのクレジットとなっています。タイトルの後の!がオリジナル盤よりひとつ多くBRAVO!!!と3っつあります。マトリクスは機械打ちで6.25 133-01-1/6.25 133-01-2です。オリジナル盤にあったManufactured in Germanyはありません。

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B面のラベルです。

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全曲疑似ステですが、この疑似ステが独自のもので「She Said Yeh」「Gotta Get Away」「Talkin' Bout You」「Come On」「The Singer Not The Song」は特にエコーがかかりすぎで、ヴォーカルとスネアが響きまくっています!高音低音に分けたというより無理やりエコーを効かせてステレオ風にごまかしたっていう感じで面白いです。このアルバムはストーンズのドイツ公演に合わせてドイツの週刊音楽誌Bravoによって企画選曲されたレコードで雑誌名がそのままアルバムのタイトルになっています。当時のドイツでは『DECEMBER'S CHILDREN』が発売されなかったため、この時点でのアルバム未収録の曲が多数収録されており結構重宝された編集盤だと思います。ドイツでは以前紹介したクラブ・エディション盤の他に今回のようなドイツ独自の編集盤が多数発売されています。何年かかるか分かりませんが、これから機会を見て発売順に取り上げていこうと思います。

ローリング・ストーンズ ドイツ盤 OUT OF OUR HEADS!!

ローリング・ストーンズのドイツ盤『OUT OF OUR HEADS』です。1965年9月に発売され、規格番号はSLK 16363-Pです。ドイツでは『ファースト』と『No.2』はUK仕様で発売されましたが、この『OUT OF OUR HEADS』はUSA仕様で発売されました。これは発売された時にちょうどストーンズのコンサートがドイツで行われたため「The Last Time」と「Satisfaction」の2曲のヒット曲が収録されているUSA仕様で発売されたそうです。ジャケットはUSA盤と同じデザインで、ドイツ盤特有のコーティング無の柔らかい上質な紙質です。下部にDECCAのロゴがあります。モノラルは発売されずステレオ(疑似ステ)のみです。

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裏ジャケです。写真やライナー等USA盤と同じデザインです。

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右上に規格番号のSLK 16363-Pがあります。

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右下にPrinted in Germanyがあります。その右にフォトグラファー・クレジットと下にタイトルのOut of our headsがあります。

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左下にLANGSPIELPLATTEとあります。これはドイツ語でLPレコードという意味です。

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下部中央にroyal sound STEREOのロゴと各クレジットがあります。

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ドイツ・デッカ専用のステレオのインナーです。

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インナーの反対側です。

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ラベルです。えび茶にゴールドのラベルです。この頃になるとソリッドのDECCAのロゴがなくなり、エンプティ・デッカと呼ばれるこちらのロゴが初回盤になります。左側にロイヤル・サウンドのロゴとGEMAとマトが、右側に規格番号と面表記があります。面表記はSelte1/Selte 2です。写真では薄い色になってしまいましたが実際はもっと濃い色です。マトリクスは機械打ちでK ZAL-6791-X/K ZAL-6792-1Xです。両面にManufactured in Germanyの刻印があります。

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B面のラベルです。

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このアルバムはUSA盤の疑似ステよりの音の幅が狭いような気がしますが、ドイツ盤特有の中低音が安定しているいい音が聞けます。ドイツ盤の他のアルバムは赤ラベル等で再プレスされていますが、このUSA仕様の『OUT OF OUR HEADS』は何故か再発されずこの初回盤のみで終わってしまいます。そのためこのえび茶にゴールド文字のラベルしか存在しません。ドイツ・デッカは67年に赤ラベルに変わってしまうのでその頃には生産を終えてしまったと思われます。その後71年にドイツではUK仕様の『OUT OF OUR HEADS』(SLK-16682-P)が発売されますが一時的とはいえこのUSA仕様が発売されていたのも興味深いですね!

ローリング・ストーンズ 日本盤 第4集アウト・オブ・アワー・ヘッズ!!

ローリング・ストーンズの日本盤『ステレオ/ザ・ローリング・ストーンズ第4集(アウト・オブ・アワー・ヘッズ)』です。1965年(昭和40年)11月20日(12月説もあり)に発売され、規格番号はSLH-36です。USA盤は7月に発売されたので4ヶ月以上も遅れて日本盤が出たんですね。世界同時発売が常識となっている現代では考えられないほど時差があったんですね!日本盤はステレオ(疑似ステ)のみ発売されました。ジャケットは日本独自のデザインで初の見開き仕様となっています。紺色の帯が付けられ、当時の値段は1800円です。ジャケットは表裏艶のある写真で、ややぼやけています。

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帯を外した写真です。この写真は当時EP盤や広告などで多く使われていたようです。ジャケット左上に大きくSTEREOという事をアピールしています。タイトルはVol.4だけで『OUT OF OUR HEADS』の文字は何処にもありません。

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左上にSrereoとVol.4があります。

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右上にロンドンのロゴとSLH 36があります。

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初回版は1800円でしたが、途中で物品税の税率が下がったので値段が1750円に変更となっています。右が1800円版、左が1750円版の帯です。

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裏ジャケです。こちらも日本独自のデザインです。下部にグループ名、タイトル、カタカナで曲目が書かれています。

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見開きの内側です。解説と歌詞が載っています。解説は亀淵昭信さんです。

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曲目の部分です。(第1面)となっているところが時代を感じますね!内容はUSA盤と同じですが、曲順は日本独自で「Satisfaction」が1曲目に来ています。「The Spider And The Fly」の邦題が「くもとはえ」と全部ひらがなになっています。

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B面の曲目です。こちらもヒット曲の「The Last Time」から始まります。その他の曲順もUSA盤とは全く違います。

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左側のページの右上に規格番号と値段があります。こちらは1800円版で、1750円版はこの部分が¥1750となっています。

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左側のページの左下にLONDONのロゴがあります。

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左側のページの下部に発売元のキング・レコードのクレジットがあります。65年末に発売されましたが、初年度クレジットが1966となっています。通常だったら裏ジャケにあるクレジットが全部見開きの内側にあります。

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ラベルです。このアルバムから68年頃までキングで使われたステレオ用の黒ラベルです。一番上にffrrのマークがあり、その下にLONDONのロゴがあります。中央にFULL FREQUENCY STEREOPHNIC SOUNDと書かれた帯状のラインがあります。左側に面表記NO.1があります。右側に規格番号のSLH-36があります。曲名の「Satisfaction」は前に付いている( I Can't Get No )はありません。一番下にマトリクスがあります。マトリクスは機械打ちでSDLBt 145-8/SDLBt 146-9です。両面にJISマークがあります。1750円版の方は-12/-12でした。これは私の持っているレコードのマトで枝番はこの他にもたくさんあると思います。

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B面のラベルです。

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音はUSA盤と比べると疑似ステ感が強く音の広がりが大きいです。音が悪いことはありませんが、「Satisfaction」などはUSA盤の方がタイトな感じがし、この日本盤はまろやかな感じで聞き比べを楽しめます。曲順は日本独自のもので私がストーンズを聞き始めた時はまだこの曲順でずっと馴染みがありましたが、80年代に入りポリドールからの再発盤でUSA盤に準じた曲順になりすごい違和感を覚えた記憶があります。その後USA盤の曲順のCDが発売され、USA盤の曲順に慣れてしまったので今ではかえってこの日本盤の方が珍しくなってしまいましたね(笑)。