ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ フランス盤EP③ CAROL+3 いろいろ!!

ローリング・ストーンズのフランス盤4曲入りEP「Carol」です。1964年6月に発売され、規格番号は457.036です。収録曲は「Carol」の他に、「I'm A King Bee」「Walking The Dog」「Can I Get A Witness」です。収録曲から分かるように『ファースト』からの4曲が収録されています。ジャケットは白を基調としており、水色のグループ名という組み合わせが何だかフランスっぽいですよね!そしてメンバーの写真は『ファースト』のジャケットの写真からブライアンだけ分断した形となっているので一人だけ目立ってますね。ジャケットは表側がコーティングされています。

曲目の部分です。

このジャケットは初期型と後期型があります。右上の規格番号の部分です。初期型は規格番号の末尾にMがありますが、後期型はこれが省略されずMEDIUM表記となっています。68年4月から後期型に変更となっています。 

右下のデッカのロゴの部分です。初期型は枠がないのに対し、後期型は枠があり、ロゴも一回り小さくなっています。

裏ジャケです。左側に曲目、右側に以前発売された2枚のEPが載っています。

曲目の部分です。

規格番号の部分です。右の後期型は規格番号の周りが丸く白抜きとなっています。

DECCAのロゴの部分です。初期型は黒いロゴに対し、後期型は表のジャケットのイメージに合わせたのか水色のロゴとなっています。表側のロゴと同じようにこの水色のロゴにも枠があります。ロゴの左下にMade in Franceがあります。右下に印刷所のACEMと発売(再発)された年月が書かれています。初回盤は写真のように-64のみで何月かのクレジットはありません。この他に6-64、7-64、-65、10-65、9-66、9-67、4-68、12-68、5-69、11-69を確認しました。4-68からは水色のロゴの後期型のジャケットです。

ラベルです。こちらはデッカのロゴが6角形の初回盤のラベルになります。上部にグループ名があります。デッカのロゴの上にパブリシャーがあります。右側にマト、規格番号、面表記、著作権協会のBIEMのロゴがあります。面表記はFace 1です。4曲入りEPですが日本のように33回転ではなく45回転となっています。リムにMADE IN FRANCEがあります。マトリクスは機械打ちで6D 64M 1458 L3/6D 64M 1459 L3です。

B面のラベルです。

デッカのロゴが長方形の枠になったセカンド・ラベルです。回転数がデッカのロゴの上に移動しています。右側の規格番号などのクレジットはオリジナル盤と同じです。こちらもリムにMADE IN FRANCEがあります。マトリクスは機械打ちで6D 64M 1458 L3/6D 64M 1459 P4です。

B面のラベルです。

70年7月からの裏ジャケだけ新しいデザインになったジャケットです。左側にあった曲目が上にあり、下3分の2はデッカやデッカの系列のデラムなどのカタログになっています。表側はオリジナル盤と同じデザインで、このジャケットも表側がコーティングされています。

レコード取り出し口に日本盤でいうと帯の補充票の役目をするものが付けられています。フランス盤のシングル、EPはこの部分に付いています。

右上の規格番号の部分です。価格コードのMと規格番号があります。

左下にMade in Franceがあります。

右下の部分です。この新しい裏ジャケでは7-70、7-71を確認しています。

70年代のサード・ラベルです。デッカのロゴが上部にあります。デッカのロゴの下にMADE IN FRANCEがあります。左側にフランスの著作権管理団体SACEMのロゴがあります。右側にマト、規格番号、面表記があります。回転数はありません。今までのラベルで上部にあったグループ名は曲目に上にあります。マトリクスは機械打ちで6D 64M 1458 L3/6D 64M 1459 L3です。 

B面のラベルです。

全曲『ファースト』に収録されていた曲で4曲共カヴァー曲ですが、こうしてLP以外で聴くと何だか新鮮ですね。ここに収録されている曲は順番にチャック・ベリー、スリム・ハーポ、ルーファス・トーマス、マーヴィン・ゲイの曲ですが、それぞれよく研究されていてオリジナルを超えるカヴァーだと思います。今聴くとストーンズのカヴァー曲って選曲も演奏もいいですね!それは現在のストーンズのコンサートでも時々取り上げているカヴァー曲にもいえます。こういうセンスがいいところはデビュー以来60年間変わっていないですよね!

ローリング・ストーンズ フランス盤EP② NOT FADE AWAY いろいろ!!

ローリング・ストーンズのフランス盤EP『Not Fade Away』です。1964年4月に発売され、規格番号は457.031です。収録曲は「Not Fade Away」「Little By Little」「Stoned」「Poison Ivy」の4曲です。「Stoned」はジャケ、ラベル共に「Stones」とミスっています。ジャケットは表側がコーティングされています。メンバーの写真もなく曲目と大きくグループ名があるだけで、文字だけのジャケットというのも味気の無いものですね!

裏ジャケです。裏ジャケはデザイン違いが2種類ありますが、こちらは最初期のものです。

曲目の部分です。左が初期型、右が後期型です。文字のフォントが違います。両方共「Stoned」を「Stones」とミスっています。

右上の部分です。上が初期型、下が後期型です。文字のフォントが違います。また、後期型はMEDIUMと全部大文字となっています。後期型には価格コードのMがあります。

右下の部分です。上から初期型、中期、後期型です。初回盤はこの部分にMADE IN FRANCEがあります。また、印刷所は初回型はTOURSONという会社ですが、後期型はACEMという会社です。フランス盤はアルバムもそうですが、この部分に発売された年月が書かれているので発売された時期が分かります。上が初期型で4-64、中と下が後期型でそれぞれ8-69、2-70と書いてあります。この年月は私の持っているレコードのもので、他にもこの前後の年月が書かれている場合があります。今のところ確認した年月は次の通りです。4-64、6-64、7-64、9-64、8-65、9-65、7-66、10-67、12-68、8-69、2-70、そして裏ジャケが新しいデザインになってから70、71です。このEPに関してはいつ後期型のジャケットに変わったのかは正確には不明ですが、他のフランス盤から考えて、10-67、12-68の頃だと思います。

下の後期型の下部中央にMade in Franceと書かれています。初期型は空欄になっています。DECCAのロゴは上の初期型は全体に黒で、後期型は周りに枠があります。

71年以降の裏ジャケです。曲目が上へ、写真が下へ移動してオリジナルとは全く別のデザインとなっています。表側は同じです。

左側のオリジナル盤の裏ジャケと並べてみると違いがよく分かります。デッカのロゴの位置も違いますね。

ここでも「Stones」とミスっています。70年代になってもまだ修正されなかったとは驚きです。

タイプBの初期型は左下にMade in Franceがあります。後期型は空欄になっています。

タイプBの右下の部分です。こちらも初期型は記号が書かれていますが、後期型は何も書かれていません。

ラベルです。オリジナルのデッカのロゴが6角形になっているラベルです。上部にグループ名とImpact Soundのクレジットがあります。パブリシャーは1964です。右側にマト、規格番号、面表記、BEAMのロゴがあります。回転数は一番下にあります。リムにMADE IN FRANCEがあります。マトリクスは機械打ちで3064M 1294 X4/3064M 1295 P3です。その他に末尾がD7/D5を確認しました。ジャケットは最初のものです。

B面のラベルです。ラベルでも「Stoned」を「Stones」と間違っています。

セカンド・ラベルです。デッカのロゴが四角くなっています。オリジナル盤で下にあった回転数がデッカのロゴの上に移動しています。その他のクレジットはオリジナル盤と同じです。マトリクスは機械打ちで3064M 1294 D7/3064M 1295 D5です。この末尾は初回盤の後期プレスと同じです。後期型のジャケットに入っていました。

B面のラベルです。ここでも「Stoned」とミスっています。

サード・ラベルです。上部にデッカのロゴがあります。デッカのロゴの下にMADE IN FRANCEがあります。左側にBEAMのロゴがあります。右側にマト、規格番号、面表記があります。上部にあったグループ名は曲目の上にあります。マトリクスは機械打ちで3064M 1294 X5/3064M 1295 D5です。70年代の裏ジャケが新しいデザインになったジャケに入っていました。

B面のラベルです。ラベルでも「Stones」とミスったままになっています。

サードラベルの後期型です。著作権表示がBIEMからフランスの著作権管理団体のSACEMに変更になっています。その他のクレジットは上のラベルと同じです。

B面のラベルです。結局最後まで「Stones」のままでした。

このEPは選曲の出所がバラバラで面白いですよね。「Not Fade Away」はシングルA面、「Little By Little」はLP『ファースト』から、「Stoned」はシングル「I Wanna Be Your Man」のB面、「Poison Ivy」はUKでの最初のEPからとなっています。新曲の「Not Fade Away」に合わせてむりやり曲を集めたような内容です。ジャケットも急遽作ったのか文字だけとなっています。裏ジャケの写真を使ったスペイン盤のEPがあるんだからフランス盤もこの写真を使えばよかったのにとも思います。日本盤もそうでしたが当時はストーンズの写真が限られていていろいろな写真が入って来なかったのかも知れませんね。そして「Stoned」ですが、70年代に入ってからの最終プレスまで「Stones」と間違えたままというのも何だか適当ですよね!フランスで初めて「Stoned」となったのは73年10月の『NO STONE UNTURNED』だったので当時のフランスの方はそれまではこの曲のタイトルは「Stones」と思い込んでいたのではと思います。また、逆に修正されたタイトルを見て「Stoned」って間違えてるぞ、なんて思った方もいたかも知れません(笑)。

ローリング・ストーンズ フランス盤EP① I WANNA BE YOUR MAN+3 いろいろ!!

ローリング・ストーンズのフランス盤EP『I Wanna Be Your Man』です。1964年2月21日に発売され、規格番号は457.026Mです。フランスではシングル盤はジュークボックス用に作られましたが、一般販売は66年の「Paint It Black」が最初でそれまでは4曲入りのEP盤が主流でした。このフランス盤のEPは同じタイトルでもジャケットや裏ジャケ違い、ラベル違いなど多数存在しているので発売順に紹介していこうと思っています。この『I Wanna Be Your Man』は「I Wanna Be Your Man」「Money」「Bye Bye Johnny」「You Better Move On」の4曲で、UK盤の最初のEPから「Poison Ivy」が「I Wanna Be Your Man」に入れ替わった編成となっています。ジャケットはメンバーの写真がちりばめてあるデザインで表側がコーティングされています。初回盤は水色のジャケットです。

裏ジャケです。

ラベルです。初回盤はデッカのロゴの枠が6角形になっています。右側に規格番号と面表記とBIEMがあります。このBIEMというのは録音権協会国際事務局の事で日本でいうとJASRACのような団体です。ポール・マッカートニーのクレジットがMc. Cartneyとなっています。面表記はFace 1です。一番下に45とありますがこれは回転数です。日本では4曲入りEPは33回転でしたが、フランスでは他のアーティストのレコードも45回転となっています。マトリクスは機械打ちで2064M 1236 P5/2064M 1237 P5です。

B面のラベルです。

セカンド・ジャケです。ジャケットの色が青になっています。このジャケットに変わったのは67年4月という説があります。

左が初期型の水色のジャケ、右が後期型の青いジャケです。こうして並べると色の違いがよく分かります。また、DECCAのロゴも枠の中が全体に黒から周りに枠が付いたものへと変更となっています。ROLLING STONESの文字もジャケットの色に合わせて水色→青に変わっています。

裏ジャケです。DECCAのロゴの四角い枠が2重になっています。

右下の部分です。上が初期型、下が後期型です。デッカのロゴが初期型は枠がありませんが、後期型はロゴの周りに枠があります。デッカのロゴの下にMade in Franceがあります。右下に印刷所のACEMと発売された日付があります。フランス盤は右下の部分に発売の年月が書かれているのでいつ再発されたのかよく分かります。初回盤は2-64です。他には3-64、5-64、7-64、9-64、12-64、4-67、10-67、1-69、10-.9、12-9を確認しています。(全部持っているわけではありません)

ラベルです。左側のDECCAのロゴが長方形になっています。このラベルは資料によると66年以降に使われていたようです。DECCAのロゴの上に大きく回転数の45T.があります。右側にマト、規格番号、面表記、BIEMがあります。マトリクスは機械打ちで2064M 1236 P4/2064M 1237 X7です。

B面のラベルです。

1970年に発売された再発盤です。規格番号は同じですが、ジャケットが全く別のデザインとなっています。

裏ジャケです。オリジナル盤とは文字の配置が全く違います。

ラベルです。DECCAのロゴが上部に移動しています。左側にマト、規格番号、面表記があります。右側にSACEMのロゴがあります。SACEMはフランスの著作権管理団体のことです。この時代になってもポール・マッカートニーのクレジットがはMc. Cartneyのままです。マトリクスは機械打ちで2064M 1236 P4/2064M 1237 Y8です。

B面のラベルです。

初回盤のジャケットと初回盤のラベルを並べて紹介してきましたが、必ずしも初回盤のジャケに初回盤のラベルが入っているわけではなく、発売時期によっては初回盤のジャケにセカンド・ラベルが入っていたり、その逆の場合もあります。これはおそらくジャケの変更時期とラベルの変更時期が違っていたためにおきた現象だと思います。最初にも書きましたが当時のフランスでは4曲入りEPが主流で、これから順を追って紹介しようと思います。また、2曲入りのシングルありますが、これはジュークボックス用に作られていたもので、このジュークボックス用も珍しいので別の機会に紹介しようと思います。