ローリング・ストーンズのアメリカでのシングル第2弾「Tell Me/I Just Wanna Make Love To You 」(規格番号:45-9682)です。64年6月13日に1stからのシングル・カットという形で発売されました。このシングルでは中間部のギター・ソロをカットした2分35秒のエディット・ヴァージョンが聞けます。初回盤に付けられたピクチャー・スリーヴです。メンバー5人の写真と表側にファンクラブの案内があります。
裏側も同じデザインですが、ファンクラブの案内がありません。なお、最近このピクチャー・スリーヴの偽物が出回っていますが、本物でもややぼやけているメンバーの写真がもっとぼやけていてレコードの取り出し口がある方にファンクラブの案内があります。バックの色が不自然に白く紙質も硬いのですぐに見分けがつくと思います。
最初はオレンジ・スワルのプロモ盤です。全体に文字が小さく規格番号が2行になっています。マトリクスはDR-32989-1A/DR 32991-1Aです。マトリクスはこれ以降全て手書きです。また、B面のハイDRの後にハイフンがありませんが、ハイフンの有り無しはそのまま表示しています。
規格番号が3行に渡って表示されています。マトリクスはDR-32989-1F/DR-32991-1Fです。PROMOTIONAL COPYではなくDISC JOCKEYと書かれてた珍しいタイプです。
規格番号が45-LON 9682と横一列になっています。マトリクスは45-DR-32989-1G △53062/45-DR 32991-1G △-53063です。
プロモ盤は上のオレンジ・スワルの3枚を確認しましたが、時代から考えて「The Last Time」まではパープル/ブラックのプロモが存在しているのではないかと思いますが、全く見たことがありません。これは15年くらい前にマニアの方とこの話題になった時にも同じことをおっしゃっていました。ご存知の方がいらっしゃいましたらご連絡願います。
ここからはレギュラー盤です。パープル/ホワイト・ラベルです。マトリクスの順番に行きます。規格番号が2行になっています。マトリクスはDR-32989-1A/DR 32991-1Aで一番最初のプロモと同じです。B面のDRの後のハイフンが無い所も一緒です。
規格番号が横一列になっています。マトリクスはDR-32989-1C/DR 32991-1Aです。
上のラベルからグループ名の下のProduction:Andrew Loog Oldhamのクレジットが無くなったラベルです。マトリクスはDR 32989-1D/DR 32991-1Cです。
規格番号が3行になったラベルです。マトリクスはDR-32989-1F/DR-32991-1Fです。
65年の途中からのブルー・スワルです。Made in U.S.A.が規格番号の下にあります。マトリクスはパープル/ホワイト・ラベルの最後と同じDR-32989-1F/DR-32991-1Fです。
上のラベルと違いMade in U.S.A.が規格番号の上にあります。ロンドンのロゴの下にDistributed By London Records, Inc.のクレジットがあります。ラベルの下にあったProduction:Andrew Loog Oldhamのクレジットが規格番号の下へ移動しています。マトリクスは3番目のプロモと同じ45-DR-32989-1G △53062/45-DR 32991-1G △-53063です。
規格番号が5N-9682と変わったラベルです。この5Nから始まる規格番号は75年から78年まで生産されていたようです。マトリクスはDR 32989-1/DR 32991-1です。
78年9月に発売されたサンセット・ラベルです。マトリクスは5N-9682のブルー・スワルと同じDR 32989-1/DR 32991-1です。
上と同じサンセット・ラベルですがタイトルが横一列になっています。全体に文字が小さいです。タイム表記が2:35となっていますがアルバム・ヴァージョンが収録されています。以前「She's A Rainbow」のサンセット・ラベルでも触れましたがこのサンセット・ラベルは2種類ずつ出ていてそれぞれ内容が違うタイトルがあるので要注意です!マトリクスは5N-9682-A/5N-9682-Bです。
86年からのホワイト・ロンドン・ラベルです。こちらもタイム表記が2:35となっていますがアルバム・ヴァージョンが収録されています。マトリクスは上と同じ5N-9682-A/5N-9682-Bです。
上と同じホワイト・ロンドンですが、文字が全体に横に広がっています。左側に小さく49とあります。こちらもタイム表記が2:35となっていますがアルバム・ヴァージョンが収録されています。マトリクスは5N 9682 A TR SA 886 SP 1-1/5N 9682 B TR SA 886 SP 1-1です。TRは丸で囲まれています。左側に数字のあるホワイト・ロンドンは他のタイトルにもありますが何の意味かは不明です。
イギリスではシングルカットされませんでしたが、Jagger/Richard作品が初めてシングルになった記念すべき曲ですね。このエディット・ヴァージョンは現在CDでも聞くことが出来ます。同じUSA盤のアルバムでも『ENGLAND'S NEWEST HIT MAKERS』には通常のヴァージョン、『BIG HITS』にはエディット・ヴァージョンが収録されているので要注意です。日本でもシングルカットされ、グループ・サウンズのおかげで人気が高かった曲です。また、このエディット・ヴァージョンは最初の日本盤シングル(HIT-388)でも聞けます。アコギはキース、引きずるようなエレキはブライアン、間奏はキースではないでしょうか?ミックの声に被さるダミ声のコーラスはブライアンだと思います。アルバム・ヴァージョンはアメリカと日本ではきれいにフェイドアウトするヴァージョンでしたがイギリスではフェイドアウトしないでぶつ切りで終わります。最初期のJagger/Richardの作品の中でもアレンジも良く、優しく美しいメロディーで好きな曲です。