ローリング・ストーンズのベルギー盤『OUT OF OUR HEADS』です。ベルギーでは当初65年に発売されたUKエキスポート仕様のLPが発売されていましたが、68年にベルギー独自のジャケットで自国でプレスされたレコードが発売されました。1968年7月に発売され、規格番号はSSS 127です。モノラルは発売されず、ステレオ(疑似ステ)のみの発売で、ベルギーではUKエキスポートも含めて最初から最後までUSAバージョンで発売されています。またアルバムのタイトルも『OUT OF OUR HEADS』ではなく『SATISFACTION』となっています。ジャケットにはTHE ROLLING STONESとあるだけで、タイトルの『SATISFACTION』はありません。ジャケットは表側だけコーティングされており、黒を基調としてシングル「Jumpin' Jack Flash」の写真が使われています。以前紹介したベルギー盤の再発の『ファースト』と似たジャケットですね!
左上にこの当時のベルギー盤によく見られるSUPER SOUND STEREOのロゴがあります。
右上に規格番号のSSS 127があります。
ジャケットの左下に主な収録曲が書かれています。普通だったら「Satisfaction」が一番上にきそうなものですが、ここでは「The Under Assistant~」が一番上になっています。曲目の左下にDECCAのロゴがあります。
裏ジャケです。上下フリップバック仕様となっています。この当時のオランダ盤などによう使われていたTHE ROLLING STONESのロゴの下に曲目とディスコグラフィがあります。ストーンズのレコードは60年代中期のカタログが載っています。他にはムーディ・ブルースのレコードが載っています。
左上にSUPER SOUND STEREOがあります。
左上に規格番号のSSS 127があります。
右下に発売日の7-68があります。
下部中央にDECCAのロゴがあります。
曲目の部分です。「I'm Allright」は「I'm All Right」表記になっています。
B面の曲目です。
ラベルです。ボックスト・デッカの青ラベルです。左側にSSS 127とマトが、中央にSUPER SOUND STEREO、右側にパリにある録音権協会国際事務局のBIEMのロゴがあります。下にタイトルの『SATISACTION』と曲目があります。曲目は左揃いになっています。ジャケットでは「I'm All Right」となっていましたがラベルでは「I'm Allright」となっています。 マトリクスは機械打ちでZAL-6791-2L/ZAL-6792-2Lです。このマトはUK輸出仕様と同じマトです。
B面のラベルです。
こちらはDECCAのロゴの左下にMADE IN BELGIUMが加わったラベルです。左側の規格番号の下に面表記のSIDE 1があります。その他の文字の配置は上のラベルと同じですが、一番下のグループ名がThe Rolling StonesからTHE ROLLING STONESと全部大文字となっています。マトリクスは機械打ちでZAL-6791-2L/ZAL-6792-2Lです。これは上のラベルと同じマトです。
B面のラベルです。
ここからはジャケットを変更して78年に再発されたLPです。72年頃のミックのステージ写真に星などをちりばめて派手なジャケットとなっています。78年(79年説も)に発売され、規格番号はLPX 420です。これは他のアーティストと一緒にGOLDEN STARSという企画で発売されたものです。ジャケットは2種類あり初期型は表側だけコーティングされており、後期型はコーティングはありません。
右上にこのシリーズのGORLDEN STARSのロゴがあります。
右下にDECCAのロゴがあります。
裏ジャケです。曲目の下にトム・ジョーンズやショッキング・ブルーなどこのシリーズのレコードが載っています。
右上にDECCAのロゴと規格番号LPX 420があります。
A面の曲目です。ここでは「I'M ALLRIGHT」という表記になっています。
B面の曲目です。
左下にDistribution FONIOR Beigium/Brusselsのクレジットがあります。FONIORという会社はベルギーにあるデッカの関連会社の事でデッカの音源を輸入して販売する権利を持っていました。
ラベルです。こちらはDECCAのロゴの左下にMADE IN BELGIUMがあるラベルです。規格番号はジャケットではLPX 420だけでしたが、ここではLPX 420 Y 350となっています。右側の著作権のロゴもBIEMからベルギーの著作権協会のSABAMへ変わっています。タイトルはジャケットでは『SATISFACTION』でしたが、ラベルではTHE ROLLING STONESとしか書かれていません。曲目は左揃いです。ここでも「I'M ALLRIGHT」という表記になっています。曲の最後にタイム表記があります。マトリクスは機械打ちでXARL-6791/1//ZAL-6792-3Lです。A面の枝番の/1は手書きです。そしてA面のXARL~のマトはUK輸出仕様のモノラルのマトで、ここではモノラルとなってしまってます。A面でモノ、B面で疑似ステと、何でこうなってしまったのか不思議ですよね!こちらはコーティング有の初期型のジャケットに入っていました。
B面のラベルです。
こちらはDECCAのロゴの左下にMADE IN BELGIUMが無いラベルです。その他の文字の配置は上のラベルとほぼ同じですが、曲名の最後にあったタイム表記がありません。マトリクスは機械打ちでZAL-6791-1L/ZAL-6792-3Lです。68年版は2L/2LでしたがここではA面の枝番は1L、B面の枝番は3Lと変わっています。こちらはコーティング無の後期型のジャケットに入っていました。
B面のラベルです。
このベルギー盤はUK盤のスタンパーを使っているせいか迫力のあるいい音が聞けます。このアルバムもそうですが、ベルギーでは最初は他国から輸入して売っていて途中から自国でのプレスとなっているアルバムが多いですね。ジャケットも独自のもので結構面白いです。この『OUT OF OUR HEADS』はタイトルまでが『SATISFACTION』と独自のものとなっており、結局『OUT OF OUR HEADS』の文字は最初から最後までジャケ、ラベルのどこにもなく曲目を見て『OUT OF OUR HEADS』と同じだと分かる位です。また、タイトルとして使われている『SATISFACTION』も68年版はジャケットにタイトルが無くラベルにあり、逆に78年版はジャケットにタイトルがあり、ラベルには無いというのも面白い現象で何だか適当ですよね(笑)。