ローリング・ストーンズのアメリカでの18枚目のシングル「Jumpn' Jack Flash/Child Of The Moon」です。1968年5月31日に発売され、規格番号は45-908です。説明不要、現在のストーンズ・サウンドの原点となった重要な曲です。このシングルから73年の『GOATS HEAD SOUP』までプロデュースはジミー・ミラーが担当しています。シングルはモノラルで収録されていますが、USA盤のプロモでは間奏をカットしたエディット・ヴァージョンも作られました。そのエディット・ヴァージョンはモノラルの他に貴重なステレオ・ヴァージョンも存在します。ピクチャースリーヴは60年代では珍しくヨーロッパ各国、日本、南米などで同じ写真が使われています。
左下にフォトグラファーのクレジットがあります。
右下に規格番号の45-908とLONDONのロゴがあります。
裏ジャケです。こちらはB面の「Child Of The Moon」表記となっています。写真はそのままの立ち位置で後ろ向きになっているのかと思いましたが、ビルとキース、ミックとチャーリーの位置が逆になっています。よく見たらブライアンが持っているグラスと砂場で遊ぶシャベルのようなものを持つ手が逆になっているのでこれってメンバーの立ち位置が変わったんじゃなくて写真が反転しているんではないでしょうか?上部レコード取り口に切り込みがあります。下部のクレジットも表側とは違っています。
左下にロンドン・レコードの住所があります。
右下にPRINTED IN U.S.A.があります。
ラベルです。最初はオレンジ・スワルのプロモから行きます。プロモ盤は全て間奏が丸ごとカットされた2分42秒のエディット・ヴァージョンが収録されています。こちらは両面モノラルのプロモです。右側に45-LON-908があります。左側にPROMOTIONAL COPYがあります。その上のタイム表記は2分42秒となっています。B面の「Child Of The Moon」は通常のヴァージョンが収録されています。ジミー・ミラーのクレジットがProducer: Jimmy Millerとなっています。これはレギュラー盤でも80年代までこのように表記されています。マトリクスは手書きで6942M-DJ-1A/6943M-DJ-1Aです。今までのUSA盤シングルのマトはXDRから始まっていましたが、このシングルだけ違うタイプのマトとなっています。
こちらもモノラルのプロモです。同じくエディット・ヴァージョンが収録されています。規格番号の表記は45-908-DJとなっています。その上にMade in U.S.A.があります。上のラベルで左下にあったA面を表す星マークは左上に移動しています。左側にPROMOTIONAL、右側にNOT FOR SALEがあります。マトリクスは手書きで6492M-DJ △71581/6943MDJ △71581-Xです。
ここからステレオのプロモです。ロンドンレコードではこの曲からステレオのプロモが存在します。A面は間奏がカットされたステレオのエディット・ヴァージョンが収録されています。右側にSTEREOと規格番号の45-LOS-908があります。ステレオのため規格番号がLONではなくLOSとなっています。その他の文字の配置はモノラルの最初のプロモと同じです。B面の「Child Of The Moon」もステレオで収録されています。マトリクスは機械打ちで6942SDJ-1A/6943SDJ-1Aです。中間のSはステレオを表しており、モノラルのマトのMと最初から区別していたようです。
こちらもステレオのプロモです。ステレオのエデイット・ヴァージョンが収録されています。規格番号は45-908-DJで、その下にSTEREOとあります。その他の文字の配置はモノラルの2番目のラベルと全く同じです。B面の「Child Of The Moon」もステレオで収録されています。マトリクスは機械打ちで6942SDJ △71583/6943SDJ △71583-Xです。
ここからレギュラー盤のブルースワルです。右側に規格番号の45-908、タイム表記、プロデューサー・クレジットがあります。タイム表記は3:40となっており通常のモノラル・ヴァージョンが収録されています。マトリクスは手書きで6492M/6493M-と枝番がありません。プロモ同様、レギュラー盤のマトもXDRではなく4桁の数字から始まっていますが、何故このシングルだけこういったマトなのかは不明です。
右側に45-LON-908があります。上のラベルでは右側にあったタイム表記は左側へ移動しています。プロデューサー・クレジットは下部にあります。マトリクスは手書きで6942M-1C/6943M-1Eです。
Made in U.S.Aが規格番号の上にあります。規格番号の表記は45-908です。マトリクスは手書きで6492M-1H △71582/6943M-1H △71582-Xです。
規格番号が5N-908となっています。この5Nに変わったのは75年頃と言われています。その他の文字の配置は上の45-908のラベルと同じです。マトリクスも同じで、6942M-1H △71582/6943M-1H △71582-Xです。
同じく5Nのラベルですが文字が大きくなっています。5Nと908と間のハイフンがありません。マトリクスは手書きで69-42-M1/69-43-M1です。
78年頃からのサンセット・ラベルです。規格番号の文字が大きく文字の配置は上のブルースワルのラベルと全く同じです。マトリクスは手書きで69-42-M1/69-43-M1と上と同じです。
規格番号や、タイトルなどの文字の大きさが全体に小さくなっています。このラベル以降Made in U.S.A.のクレジットがありません。マトリクスは手書きで5N-908-A/5N-908-Bです。
これは珍しいラベルです。サンセット・ラベルなのに規格番号の表記が45-908となっています。45から始まる表記は75年以前なので完全に印刷ミスだと思いますが…。このラベルからプロデューサー・クレジットがProduced by Jimmy Millerとなっています。(今まではProduser: Jimmy Miller)マトリクスは手書きで5N908-A-1-1-1-1 PRC Pa-1-86/5N908-B-1-1-1 PRC Pa1-86です。1-86というのは86年1月の事だと思います。その前のPaは文字が潰れていてPaのように見えますが判別不可能です。
86年からの白いラベルです。上と同じでプロデューサー・クレジットがProduced By Jimmy Millerとなっています。マトリクスは手書きで5N908A/5N908Bです。その他に判別不可能の文字があります。
間奏がカットされたエディット・ヴァージョンはヴェネズエラ盤のレギュラー盤で聞けますが、それ以外はUSA盤のプロモでしか聞けないので貴重ですね!最初にも書きましたがUSA盤シングルはこの曲の前はプロモもレギュラー盤もモノラルだけでしたが、この曲で初めてプロモのステレオ・ヴァージョンが登場しています。マトリクスもXDRで始まる他のUSA盤と違いこのシングルは4桁の数字とM(モノラル)、S(ステレオ)という珍しいものになっています。カセットで録音したリフが独特の音を出していてそれを中心としたギターの重ね方、ミックの素晴らしいヴォーカルや唸るベース、シンプルでカッコいい演奏ですよね。ジミー・ミラーと組み黄金期へと突き進むストーンズの記念すべきシングルです!