ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ USAシングル盤 IT'S ONLY ROCK'N ROLL いろいろ!!

ローリング・ストーンズのUSAシングル盤「It's Only Rock'n Roll/Through The Lonely Nights」です。アメリカでは1974年7月26日(ミックの誕生日)に発売され、規格番号はRS 19301です。アルバムは10月18日に発売されたので3か月前に先行シングルとして発売され、B面にはアルバム未収録の曲が収録されているというアルバムからのカットが当たり前となっていた当時としては珍しいシングルです。この曲はプロモ用のシングルも作られ、プロモ盤には片面にモノラル、片面にステレオが収録されています。モノ、ステレオ共にエデイット・ヴァージョンが収録されています。このエデイット・ヴァージョンは、2回目のサビの途中のlile it, yes I doからいきなりギターソロへ飛びそのままエンディングへ突き進むというここでしか聴くことができないヴァージョンとなっています。通常ヴァージョンは5分3秒、エデイット・ヴァージョンは4分45秒なのでそんなにカットしてあるわけではないですがそれでもコーラスの途中から急にギターソロへ飛ぶと違和感がありますね!最初はプロモからいきます。レコードはアトランティックのカンパニースリーブに入っています。

ラベルです。このシングルは3つのプレス工場でプレスされていますが、ここではマトの枝番が若い順に取り上げていきます。最初はプレス工場がSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsです。モノラル側の白ラベルです。左側にベロマーク、マトとMONOがあります。右側に規格番号、タイム表記、その下にEDITED VERSIONとあります。エデイット・ヴァージョンなので通常5分3秒のところここでは4分46秒となっています。タイトルの下のプロデューサー・クレジットがThe Glimmer Twinsとなっているのが新しい時代を感じさせますね。マトリクスは手書きでRS 29271-2/ST-RS-29271-3です。このシングルのリムは全てROLLING STONES RECORDSから始まり、住所が75 ROCKFELLER PLAZAです。 

ステレオ側の青ラベルです。左側にSTEREOがあります。こちらも同じエデイット・ヴァージョンで、ステレオとなっています。

プレス工場コードはPLです。これはテネシー州のPlastic Productsです。左側はベロマークだけです。右側に大きくEDITED VERSIONがあります。その下にMONO、規格番号、マト、タイム表記があります。マトリクスは手書きでRS 29271-3/ST-RS 29271-5です。ハイフンの有り無しはレコードの通りに書いています。

ステレオ側のラベルです。

プレス工場コードはMOです。これはカリフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマークがあります。右側にPLUG SIDE、MONO、規格番号、マト、タイム表記があります。その下にEDITED VERSION、PROMOTION COPY、NOT FOR SALEがあります。マトリクスは手書きでRS 29271-5  △95365/ST-RS 29271-8  △95366です。

ステレオ側のラベルです。

テストプレスです。プレス工場コードはSP(Specialty records)です。上部にタイトルがあります。左側にMONOとマトがあります。右側に規格番号とタイム表記があります。下部にアーティスト名と全体にシンプルなラベルです。マトリクスは手書きでRS 29271-2/ST-RS-29271-3です。このマトは一番最初のSP製のプロモと同じマトです。

ステレオ側のラベルです。

ここからレギュラー盤です。レギュラー盤は両面ステレオで、「It's Only Rock'n Roll」は通常のタイムのアルバム・ヴァージョン、B面に「Through The Lonely Nights」が収録されています。この「Through The lonely Nights」は長い間このシングルでしか聴くことが出来なくて重宝されていましたね!こちらも3か所のプレス工場でプレスされていますが、マトの枝番の若い工場から取り上げていきます。最初はプレス工場コードがSPです。これはペンシルベニア州のSpecialty recordsです。左側にベロマーク、マト、STEREOがあります。右側に規格番号とタイム表記があります。レギュラー盤のリムも全てROLLING STONES RECORDSから始まる住所が75 ROCKFELLER PLAZAです。マトリクスは手書きでST-RS 29270-5/ST-RS-29272-1です・ 

プレス工場コードは上と同じSPです。文字の配置も上と同じですが、リムにWのロゴがあります。マトリクスは手書きでST-RS 29270-3/ST-RS-29272-1です。

プレス工場コードはPLです。これはテネシー州のPlastic Productsです。左側にベロマーク、右側にSTEREO、規格番号、マト、タイム表記があります。マトリクスは手書きでST-RS 29270-8/ST-RS-29272-5です。

プレス工場コードはMOです。これはカリフォルニア州のMonarch recordsです。左側にベロマーク、右側にSTEREO、規格番号、マト、タイム表記があります。文字の大きさは上のPL盤よりも小さいです。マトリクスは手書きでST-RS 29270-10  △95367/ST-RS-29272-8  △95366-Xです。

この曲はロン・ウッドの『俺と仲間』のセッションで録音されたもので、最初はロン(ギター)、ミック(ヴォーカル)、ケニー・ジョーンズ(ドラムス)、ウィリー・ウィークス(ベース)、そしてデヴィッド・ボウイ(バック・ヴォーカル)で録音されたそうです。ストーンズ・ヴァージョンはそのテープを元にキースのギターとイアン・スチュワートのピアノを追加したものです。また、この曲はプロモーションビデオも作られていますが、ストーンズ演奏中に泡が出てきてメンバーが沈んでいくというストーンズ史上サイコーに面白いPVでしたね!タイトルになった"It's only rock'n roll but I like it"という言葉もストーンズにしか言えない王者の風格がありますね!ライヴではチャック・ベリー調のロックン・ロールで演奏していますが、このスタジオ盤はルーズな演奏が心地よく一度でいいからこの雰囲気でライヴ演奏してくれませんかね。