キース・リチャーズの『TALK IS CHEAP』第3弾です。今回は南アフリカ盤と南米、メキシコ盤を紹介します。前回同様ジャケットの表側は各国同じなので省略し、裏ジャケやインナーの各国独自の部分とラベルを紹介します。
最初は南アフリカ盤です。裏ジャケの右上の部分です。規格番号はVNC 5132です。ここを見ると南アフリカではカセットとCDも発売されていたようですがCDの番号は書かれていません。その下にヴァージンのロゴがあります。
バーコードは他国では右上にありましたが南アフリカ盤は左上にあります。
裏ジャケ下部の部分です。南アフリカでの発売元はRPM Record Co.という会社らしいです。
裏ジャケ右下にARTONEとありますがこれは印刷会社なのかは不明です。
南アフリカ盤はインナーが無く、レコードは白い袋に入っていました。元々無いのか欠落しているのかは不明です。ラベルです。A面はUK盤と似たラベルです。右側に規格番号VNC 5132、面表記はSIDE 1です。A面のランアウトの幅が極端に狭くA面にマトリクスはありません。B面のマトは手書きでVNC 5132-Bです。
B面のラベルです。ナント!イタリア盤同様AB面でデザインが違います。曲目のなどの向きがヴァージンのロゴに対して横向きになっています。2つの国でAB面別パターンのラベルが出てくるとなるとこの組み合わせで正解なのかもしれませんがこれって謎ですよね!
メキシコ盤です。ジャケット表側の左上に規格番号とPARA VENTA EXCLUSIVE EN LA REPUBLICA MEXICANAとあります。これはメキシコでの独占販売という意味です。規格番号はLAE-825です。
右上の部分です。ちょうどキースのおでこの上あたりにこれがあるのでデザイン時にはチョットいただけないですね!
メキシコ盤の裏ジャケは曲目が他国より小さくクレジットされています。下部に長いクレジットがあります。
他国では右上にありましたが、メキシコ盤は裏ジャケ左上に規格番号のLAE-825とカセットの番号CS-825があります。
裏ジャケ右上にヴァージンのロゴがあります。
曲目の部分です。左がメキシコ盤、右がUK盤など各国共通の曲目の部分です。他国より文字が小さく英語の曲名の下にスペイン語の表記があります。面表記はLado uno/Lado dosです。
右下にメキシコでの販売というPARA SU VENT EN MEXICO EXCLUSIVAMENTEのクレジットがあります。
メキシコ盤はインナーが無くレコードは白い袋に入っていました。こちらも元々ないのか調査中です。ラベルです。A面が緑色、B面がオレンジのラベルです。左側に規格番号のLAE-825、その下にタイトルとキースの名前がありますがここでは目立たないですよね(笑)。面表記はLADO A/LADO Bです。マトリクスは手書きでLAE 825-A SP1 3-X1-88 RICO/LAE 825-B SP1 3-X1 88 RICOです。
B面のラベルです。
ブラジル盤です。小さくて分かりずらいですがブラジル盤は表側右上に規格番号の1408057があります。
右上の規格番号の部分です。
裏ジャケ右上にも同様に1408057があります。
右下にBMGとヴァージンのロゴがあります。その下にブラジルのBMGの住所があります。
ブラジル盤はインナーではなく一枚のカードとなっています。かなり厚手のしっかりとした紙です。両面各国と同じデザインです。右下に規格番号の1408057があります。
ラベルです。A面が緑色、B面がオレンジのラベルです。かなり濃い色の緑です。曲名とタイム表記の間に8桁の数字が全部の曲に書かれていますが何を表しているのか不明です。規格番号と面表示が続いて書かれていて140.8057-Aとなっていますがマトもこれと同じです。マトリクスは機械打ちで1408057-A/1408057-Bです。
B面のラベルです。
ブラジルのプロモ盤です。裏ジャケ右上にAMOSTRA INVENDAVILと書かれた金の印刷がありますが、これはポルトガル語でサンプルという意味らしいです。
ラベルです。レギュラー盤のラベルにPROMOCAO INVENDAVILとAMOSTRA GRATIS TRIBUTADAと印刷されています。前者はプロモ用、後者は無料サンプルという意味らしいです。マトリクスはレギュラー盤と同じで1408057-A/1408057-Bです。
B面のラベルです。
アルゼンチン盤です。ジャケットの表側の写真はぼやけていて肌の色はまるで着色したような感じです。キースの左目や首、手の甲が黒くなってしまっています。左下のTalk Is Cheapと書かれていた部分はHablar no cuesta nadaとスペイン語に入れ替わっています。UK盤のジャケットと並べてみました。左がUK盤、右がアルゼンチン盤です。UK盤の方が表情がよくわかりスッキリした写真です。
左下のTalk Is Cheapの部分です。左はUK盤、右がアルゼンチン盤です。アルゼンチン盤ではHablar no cuesta nadaとスペイン語でクレジットされています。表側のジャケ違いが少ない『TALK IS CHEAP』でこれは面白いですね!
裏ジャケです。アルゼンチン盤は曲目がスぺイン語でクレジットされています。
裏ジャケ右上にBMGのロゴと規格番号のTLP-90160があります。
曲目の部分です。左がアルゼンチン盤、右がUK盤です。
曲目の下のクレジットもアルゼンチン独自のものです。一番最後にINDUSTRIA ARGENTINAとあります。
他国ではインナーとして入っていた袋は1枚のシートとなっています。紙質は薄いペラペラな紙です。右下に規格番号のTLP-90160があります。
ラベルです。ナント!両面オレンジのラベルです。これはアルゼンチンのみです。タイトルと曲目がスペイン語で書かれています。面表記はLADO 1/LADO 2で、ラベルの下部に小さくINDUSTRIA ARGENTINAがあります。マトリクスは手書きでA面が2554/A、B面が2554/Bです。
B面のラベルです。
イスラエル盤です。他の国でバーコードがあった部分にhelicon recordsと書かれています。これはバーコードの上から貼ったわけではなく直接印刷されています。国名がどこにもクレジットが無く長い間どこの国のレコードか分かりませんでしたが、このhelicon recordsがイスラエルの会社なのでイスラエル盤と判断しました。規格番号はV 2554です。
右下の部分はUK盤と同じです。
インナーは1枚のシートとなっています。新聞のチラシのように艶があるペラペラの薄い紙です。右下にV 2554があります。
ラベルです。UK盤と似たラベルですが曲目の下のクレジットの部分が全く違います。規格番号の下のマトリクスも無く、リムもありません。マトリクスは機械打ちでV 2554 A-2U-1-/V 2554 B-1U-1-です。UK盤と似ていますが、両面共UK盤のマトの末尾の1がありません。ギリシャ盤もこれと同じマトでしたね!
南米盤は英語圏ではないのでジャケットのクレジット違いが結構ありますね。ラベルもアルゼンチンなどは両面オレンジで間違えたのではないかと疑ってしまいます。ここまで『TALK IS CHEAP』の各国盤を紹介してきましたが、現時点で確認した国は17カ国でした。90年代に入りCDが主になると各国盤の数がぐんと減ってしまいますがこの時はまだまだ多かったです。あまり違いの少ないレコードですがインナーがシートになっていたり、規格番号の部分の細かい違いがあるものですね!先日30周年記念盤が発売されたばかりですが、もう30年も経ったのかと驚きです。30周年記念盤は私は通常の2CDと、赤と黒のレコードと一番安いボックスを買いました。このボックスはボーナスのLPや当時の7インチの復刻なども付いて結構いいですね。今回久しぶりにアルバムやシングルを聞きましたがこのレコードはキースのソロの中では一番好きです。ホントに名盤ですよね!