ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ アルゼンチン盤 BEGGARS BANQUET いろいろ!!

ローリング・ストーンズのアルゼンチン盤『BEGGARS BANQUET』です。アルゼンチンではモノラルのみ1969年に発売され、規格番号は34-6007です。また、この34-6007をステレオ、モノラルは6007としている資料がありますが、実際はステレオと言われている34-6007はモノラルで、モノラルと言われている6007は存在しないので要注意です。アルゼンチンでのロンドンの販売元はODEONです。ジャケットはスペイン語表記になっており、タイトルが『Banquete De Pordioseros』となっています。前回紹介したブラジル盤のポルトガル表記も珍しいですが、今回のスペイン語というのも珍しいです。ジャケットは見開きになっており、両面コーティングされています。アルゼンチンでは70年代の半ばには見開きではなくシングル・カヴァーとなったようです。

グループ名とタイトルの部分です。Banquete De Pordioserosと書かれているだけでだいぶ印象が違いますね。グループ名もLos Rolling Stonesとなっています。

裏ジャケです。各国盤とは文字の配置が全く違います。上部の四角い枠の中にそれぞれA面、B面の曲目、中央の枠には作者、プロデューサーなどのクレジットがあります。

右上に規格番号の34-6007があります。

A面の曲目の部分です。スペイン語のタイトルの後に英語のタイトルがあります。

B面の曲目です。「Stray Cat Blues」の英語表記が「Stary Catblues」となっています。

中央のクレジットの部分です。作者は全曲ジャガー、リチャードとなっています。プロデューサーやエンジニアなどの固有名詞は全てスペイン語で書かれています。

クレジットの下にロンドンのロゴがあります。ロゴの下に販売元のオデオンや、ライセンスを付与しているロンドンレコードのクレジットがあります。その下にアルゼンチンのクレジットがあります。

左下にパブリッシャーが書かれています。アルゼンチンでの正式な発売日は不明ですが、これを見ると1969年に入ってからの発売のようです。

見開きの内側です。なんと見開きの内側もコーティングされています。

インナーです。オデオン専用のインナーが使われています。こちらの面は写真は無く文字だけで、ビートルズの『SGTペパーズ』が載っています。

インナーの裏側です。こちらは写真付きのレコードのカタログになっています。『BIG HITS』のジャケットで発売されたアルゼンチン独自の『サタニック』が載っています。他にはルルやデイヴ・クラーク・ファイヴなどのアルバムが載っています。

ラベルです。ボックスのロンドンのロゴですが、このラベルがオリジナルとなります。アルゼンチンでは69年にボックスのロンドンのロゴに変わったようです。中央にタイトルの『Banquete De Pordioseros』があります。右側に権利協会のCOMAR、マト、パブリッシャーがあります。曲目は中央揃いで、スペイン語→英語表記となっています。その下のグループ名もLOS ROLLING STONESとなっています。マトリクスは機械打ちでXARL 8476/XARL 8477です。

B面のラベルです。「Prodigal Son」の作者はジャガー・リチャードとなっています。

80年代に入りアルゼンチンでは販売元がポリグラムに変わり、『Beggars Banquet』は87年にトイレのジャケットで再発されました。規格番号は800 084-1で、見開きとなっています。こちらはステレオとなっています。上のレコードがモノラルだけだったとしたらアルゼンチンではここでやっとステレオ・ヴァージョンが発売されたことになります。

左上にロンドンのロゴがあります。

右上にポリグラムのロゴがあります。

裏ジャケです。

右上に規格番号の800 084-1があります。

右下にバーコードがあります。

左下にレコード、カセット、CDの番号があります。その下にアルゼンチンや、ポリグラムやパブリッシャーなどのクレジットがあります。

見開きの内側です。各国盤と同じデザインとなっています。オリジナル盤と比べるとやや明るい写真になっています。

再発盤では見開き右ページの右下にあったデザイナーのクレジットが消されています。

ラベルです。上部にロンドンのロゴがあります。タイトルはポリグラム盤もスペイン語となっています。左側に規格番号があります。右側に面表記、アルゼンチンの音楽著作権協会SADAIC、パブリッシャーがあります。曲目はスペイン語→英語表記となっています。一番下にⓅ1968とマトがあります。オリジナル盤のラベルではLOS ROLLING STONESとなっていましたが、この再発盤ではTHE ROLLING STONESとなっています。マトリクスは手書きで27398/A//27398/Bです。マトに/があるのでAB面の境は//です。

B面のラベルです。

最初にも書きましたがこのアルゼンチン盤は資料によってステレオがあるように書かれていますが、結局オリジナル盤はモノラルだけという事になります。こうして考えるとアルゼンチンではポリグラムからの再発盤が出る87年までモノラルのみだったというのも驚きです。いやしかしこのアルゼンチン盤はジャケットのタイトルが『Banquete De Pordioseros』となっていることが珍しいですよね!このアルバムを初めて聴いた時はアコースティックな曲が多くとっつきにくいなと思っていましたが、そのうちに病みつきになったアルバムです。最初の頃は「Parachute Woman」の終わりの音がブルース・ハープ、「Jig Saw Puzzle」のギターの音がスライド・ギターとは知らず、何だか訳が分からないけどカッコいい音だな!と思っていたのを思い出します。以前も書きましたがこのアルバムを買って初めて聴いた日の夜、夢の中に「Jig Saw Puzzle」が流れていて、次の日にまたこのアルバムを聴いた時に「あっ、昨日の夢の中に出て来た曲だ。」という事がありました。一度聴いただけなのによほど印象が強かったんでしょうね!前回のブラジル盤と今回のアルゼンチン盤のように『BEGGARS BANQUET』はディフ・カヴァーがあまりないので貴重だと思いますが、6年前に紹介したチリ盤は見開きの内側がそのままジャケットになっているのもあります。実は6年前このチリ盤と一緒に今回のブラジル盤とアルゼンチン盤を『BEGGARS BANQUET』のディフ・カヴァーということで紹介する予定でしたが、この前過去のブログを見ている時にまだ取り上げていなかったことに気が付き今回紹介することにしました。6年前のチリ盤の記事はこちらです↓

ローリング・ストーンズ チリ盤別ジャケット BEGGAR'S BANQUET いろいろ!! - ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活! (jukeboy-stones.com)