ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活!

ただひたすらにローリング・ストーンズのレコードを紹介しているブログです。

ローリング・ストーンズ ブラジル盤 LET IT BLEED いろいろ!!

ローリング・ストーンズのブラジル盤『LET IT BLEED』です。ブラジルでは1970年初頭に発売され、規格番号はモノラルがLLN-7178、ステレオがLLN-7178-Sです。ステレオ盤の発売時期はモノラルと同時説と、最初はモノラルだけ発売され、ステレオは1972年まで発売されなかったという説があります。また、ステレオの規格番号がLLN-7179となっている資料がありますが、実際はモノラルの番号LLN-7178に-Sが付いたものとなっています。この時期のブラジル盤のレコードはジャケットの表側と裏側をそれぞれ印刷した2枚の厚紙をビニールで包んだ特殊なジャケットとなっています。初期盤はポスターが付いており、他国ではステッカーでジャケットに貼ってあった「ポスター封入」がブラジル盤はそのまま印刷されており、しかもポルトガル語で書かれています。

右上の部分です。上がモノラル、下がステレオです。ステレオはモノラルのジャケットを流用して三角形のステッカーが貼ってあるだけのもので、規格番号もモノラルのままとなっています。右上にLONDONのロゴとⓅ1970があります。

「ポスター封入」の表示の部分です。これはステッカーではなく直接印刷されています。UK盤などでは英語で書かれていましたが、こちらはポルトガル語で書かれているので何だか新鮮な感じがします。

裏ジャケです。こちらも各国盤同様ケーキのデザインとなっています。

下部中央にブラジルでの発売元のオデオンのクレジットがあります。

右下に"DISCO Ē CULTURA"(レコードは文化)とあります。

インナーです。ブラジル盤は各国同様メンバーの担当楽器が書かれていますが、楽器名はポルトガル語で書かれています。インナーの反対側は全面白で何も印刷されていません。

メンバーの担当楽器の部分です。70年ですがキースのクレジットはRichardsとなっています。

左下にプロデューサーのジミー・ミラーのクレジットがあります。

右下にエンジニア、ジャケットのデザイン等のクレジットがあります。その下にUK/USA盤で"Play It loud~"と書かれていた文がポルトガル語で書かれています。

ポスターです。これは各国盤と同じデザインです。

左下にポスターをデザインしたVictor Kahnの名前があります。

右下にLONDONのロゴと、右下にもありましたがここにもポスターをデザインしたVictor Kahnのクレジットがあります。

ラベルです。最初はモノラル盤です。67年から71年までブラジルのロンドンで使われていた白地に青い星?のラベルです。星の中にLONDONのロゴがあります。上部にマト、タイトル、グループ名があります。右側にMONO、面表記、パブリッシャーがあります。曲目は斜めに左揃いとなっています。一番下に規格番号のLLN-7178があります。マトリクスは機械打ちでXARL-9363/XARL-9364です。 

B面のラベルです。

ステレオ盤のラベルです。文字の配置はモノラル盤のラベルと同じです。上部にマトリクスのXZAL-9363、右側にSTEREOがあります。一番下の規格番号がLLN-7178-Sとステレオの番号になっています。マトリクスは機械打ちでXZAL-9363/XZAL-9364です。

B面のラベルです。

ここからは再発盤です。ブラジルでは75年にステレオのみが再発され、規格番号がLLN-7178-SからLLN-7319に変更になっています。また、配給元がポリグラムに変わった後の81年には規格番号が30 037と変更され再び再発されています。ここでは両者のジャケットの違いがあまりないことから、75年のLLN-7319を「ロンドン盤」、81年の30 037を「ポリグラム盤」として同時に話を進めていきます。ジャケットの表側はロンドン盤、ポリグラム盤共に同じで周りに白い枠があるのが特徴です。表側は規格番号などのクレジットは一切ありません。

ロンドン盤の裏ジャケです。こちらも周りに白い枠があります。

ポリグラム盤の裏ジャケです。こちらも白い枠があります。上のロンドン盤とクレジットを除いてあまり違いはありません。

左下の部分です。LONDONのロゴがあります。上がロンドン盤、下がポリグラム盤で両方共同じですが、パブリッシャーはロンドン盤がⓅ1970、ポリグラム盤はⓅ1969となっています。これはおそらくブラジルでのロンドン盤の最初の発売が70年だったからと思われます。ポリグラム盤の方はこのアルバムが発売された69年に合わせたと思います。 

右下の部分です。左側はロンドン盤で、規格番号のLLN 7319とステレオ表記、EMIオデオンの住所などがあります。右側はポリグラム盤でSTEREO、規格番号、ポリグラムのロゴなどがあります。

75年のロンドン盤のラベルです。薄い紫色で斜めにストライプがあるのが特徴です。上部にマト、その下にタイトルとグループ名があります。左側にLONDONとアンダー・ライセンスのデッカのクレジットがあります。右側に面表記、ESTEREOがあります。面表記はLabo 1です。一番下に規格番号がありますが、ジャケットではLLN-7319でしたが、ここではLLN-7319-Sと最後にSが追加されています。マトリクスは機械打ちでXZAL-9363/XZAL-9364です。 

B面のラベルです。

81年のポリグラム盤のラベルです。80年代に各国で使われていたシルヴァ―のラベルです。上部に青赤のロンドンのロゴがあります。その下にSTEREO、タイトル、グループ名があります。左側に回転数、右側に規格番号に続いて面表記があります。曲目は中央揃いになっています。一番下にA面のトータルの時間が書かれています。マトリクスは手書きで30037 1 01 Ⓟ1981  268/30037 2 01 Ⓟ1981  269です。両面の末尾の268と269は文字が潰れていて8か6、9か8なのか判別できませんのでおそらく上の数字だと思います。

B面のラベルです。

このブラジル盤はモノラル、ステレオ共にけっこう音がいいです。モノラルはUKモノラル盤と比べるとややピッチが速いような気がします。そしてなんといってもこのブラジル盤は各国で付けられていたメンバーの担当楽器の一覧表ですが、ここではポルトガル語で書かれているのが珍しいですよね。南米盤でもこの曲目表が付いている国は珍しく、おそらくポルトガル語はブラジル盤だけの仕様だと思います。"Play It loud~"の文もポルトガル語というのが雰囲気があっていいですよね~!ラベルも星のようなデザインが独自のもので一目でブラジル盤と分かるほど特徴があります。70年代の再発盤も斜めにストライプがあるデザインでなんとなくおしゃれな感じがします。初期型の2枚の紙をビニールで挟んでいるジャケットも面白いですが、発売時期によってジャケットの仕様やラベルが変化していくので、こういう違いを楽しめるのがブラジル盤の面白いところだと思います。