ローリング・ストーンズの日本シングル盤「ワイルド・ホース / スウェイ」です。1971年8月25日に発売され、規格番号はP-1062Sです。このレコードのジャケットは日本独自のデザインで69年ツアーのステージ写真が使われているものと馬の写真が使われているものの2種類がありますがどちらが最初とかは不明です。最初はステージ写真のジャケットです。映画『ギミー・シェルター』のタイアップ用なのか左上に「ローリング・ストーンズ・イン・ギミー・シェルター」と大きく書かれています。肝心の「ワイルド・ホース」は右側に小さく書かれていてあまり目立ちません。このジャケットは謎が多いですがそれは後で触れます。当時の値段は400円です。
右上の部分です。映画のオリジナル・サウンド・トラックのクレジットと、タイトル、グループ名があります。その横にSTEREO、ベロマーク、規格番号があります。
右下の部分です。回転数と値段があります。
裏側です。解説のみで歌詞はありません。解説者は不明で、69年ツアー～オルタモントの事や、映画『ギミー・シェルター』の事が書かれています。
ここからは馬のデザインの方のジャケットです。日本独自のジャケットで一般的にはこちらの方が出回っています。なお、メキシコ盤の「Wild Horses」のシングルもこれと全く同じ2頭の馬の写真が使われています。
右下にSTEREO、ベロマーク、規格番号があります。
左下に回転数と値段があります。
裏側です。ステージの方のジャケットとは違いこちらは歌詞のみとなっています。
ここからは両方の裏側を並べて違いを見てみます。ステージ写真のジャケットは「ステージ」、馬のジャケットの方は「馬」とします。曲目の部分です。上はステージの方で曲目の上に映画『ギミー・シェルター』のキャッチ・コピーが書かれていますが、下は馬の方で曲目だけです。両方共右上に規格番号のP-1062Sとベロマークがあります。
下部の部分です。上がステージの方で販売元のワーナー・パイオニアのクレジットがありません。馬の方はワーナー・パイオニアのクレジットはあります。ステージの方はどこにもワーナー・パイオニアの文字がないのが謎なんですよね！
レコード袋です。72年頃まで使われていたアトランティックの袋が使われています。
ラベルです。最初はプロモ盤のラベルです。上部に見本盤とあります。左側に非売品、ベロマーク、STEREO、回転数があります。右側に規格番号、面表記、タイム表記があります。マトリクスは機械打ちでP-1062S-1 1-A-1/P-1062S-2 1-A-1です。P-1062S-1は6時の位置に、1-A-1は12時の位置にあります。
B面のラベルです。USA盤はシングル・ミックスが収録されていましたが、こちらは通常のアルバム・ヴァージョンが収録されています。
レギュラー盤のラベルです。上部にグループ名があります。左側にベロマーク、STEREO、回転数があります。右側に規格番号、面表記、タイム表記があります。曲目の部分はプロモと同じです。マトリクスは機械打ちでP-1062S-1 1-A-2/P-1062S-2 1-A-1です。P-1062S-1は6時の位置に、1-A-2は12時の位置にあります。この他に1-A-3/1-A-2を確認しました。
B面のラベルです。USA盤はモノラルの別ミックスが収録されていましたが、日本盤はアルバム・ヴァージョンが収録されています
ステージの方のジャケットは90年代に買いましたが、それ以前は全く見た事が無いジャケットでした。映画の写真が使われていて、「ローリング・ストーンズ・イン・ギミー・シェルター」と大きく書かれている事から最初は「ギミー・シェルター」のシングルかな？と思いました。まさか馬の他にこんなジャケットがあったとはビックリでしたが、このジャケットは謎が多いですよね。当時のシングル盤には必ずあるワーナー・パイオニアのクレジットやパブリシャーなどがどこにもないという事や、20年くらい前にマニアの方から聞いた話では、当時のレコード店でストーンズのシングルをいつもチェックしていた方がいらっしゃって、その方はステージのジャケが店頭で売られていたのを一度も見ていないということなどがあげられます。90年代以降中古で売られていたのを５～６回しか見た事が無く数が異常に少ないことから、もしかしたら店頭には出回らず、映画の上映に合わせてレコードと共に関係者に配られたプロモ用のスリックだったのでは？と勘ぐってしまいます。当時の事をご存知の方がいらっしゃいましたらご教授いただければ幸いです。馬の方のジャケットも日本独自のデザインでこのシングルは日本盤の中でも特に貴重だと思います。
