ローリング・ストーンズのアメリカでの14枚目のシングル「Let's Spend The Night Together/Ruby Tuesday」です。1967年1月13日(14日説もあり)に発売され、規格番号は45-904です。アメリカでは翌2月11日に発売された『BETWEEN THE BUTTONES』にはこのシングルの2曲が収録されています。アメリカでは「Let's Spend The Night Together」の歌詞が問題になりビルボードでは55位、B面の「Ruby Tuesday」の方がラジオでよくオン・エアされ1位という記録が残っています。ジャケットは『BETWEEN THE BUTTONES』と同じジェレド・マンコウィッツによる写真が使われています。両A面を意識したのか2曲共ジャケットにクレジットされています。
裏ジャケはレコードの取り出しの切り込みがある以外は表側と全く同じデザインです。Printed in U.S.A.はありません。
ラベルです。最初はオレンジ・スワルのプロモ盤です。規格番号は45 LON 904表示です。左側にPROMOTIONAL COPYがあります。規格番号の下にエンジニアのグリン・ジョンズのクレジットがあります。グループ名の下にプロデューサー・クレジットとMade in U.S.A.があります。マトリクスは手書きでDR 39595-1F/DR 39696-1Fです。
右側に45-904とPROMOTIONAL NOT FOR SALEがあります。Made in U.S.A.が規格番号の上に移動しています。LONDONのロゴの下にDistoributed By London Records, Inc.があります。マトリクスは手書きでDR 39595-1L △64869/DR 39696-1L △64869-Xです。この他に1M/-1Lを確認しました。
ここからレギュラー盤のブルー・スワルです。一番最初のプロモと文字の配置が同じです。マトリクスは手書きでDR 39595-1A/DR 39696-1Cです。これ以降全部のラベルが手書きです。
右側に45-904があります。全体に文字が小さいです。左側のマトリクス表示の前にBWがあります。これはプレス工場コードでニュー・ジャージー州のBestway Products,Inc.のことです。Made in U.S.A.はありません。マトリクスはDR 39595-BW1/DR 39696-BW1です。他にBW4/BW2を確認しました。
右側に45-904、時間表記とプロデューサー・クレジットがその下へ移動しています。マトリクスはDR 39595-X/DR 39696です。両面BW6を消してあります。ラベルにはBWのクレジットがありませんが、これのレコードも上と同じBestway Products,Inc.でプレスされたと思います。
これはUSAロンドン盤の中でも「Let's Spend The Night Together」のシングルだけに見られる特殊なラベルです。規格番号は45がなく904だけしかありません!マトと時間表記が右側に、そしてなんとグループ名が左側へ移動しています。グループ名がこの位置にあるのは珍しいです!プロデューサー・クレジット、出版社クレジットも移動していて各クレジットがいつもの場所になくブルー・スワルの中で一番レアなラベルではないでしょうか。マトリクスはDR 39595-1K/DR 39696-1Jです。
右側に45-904とその上にMade In U.S.A.があります。LONDONのロゴの下にDistributed by London Records, Inc.があります。グループ名の下にプロデューサー・クレジット、エンジニア・クレジットがあります。文字の配置は2番目のプロモと同じです。マトリクスはDR 39595-1L △64869/DR 39696-1M △64869-Xです。マトリクスは2番目のプロモのマトと同じですが末尾のアルファベットだけが異なっているので、おそらくマト違いが数種存在するのでは?と思います。
75年以降の規格番号が5Nで始まるラベルです。右側に5N-904、その上にMade in U.S.A.があります。マトリクスは上と同じDR 39595-1L △64869/DR 39696-1M △64869-Xです。
上と比べると5N-904の文字が大きくなっています。Made in U.S.A.が下へ移動しています。マトリクスはT XDR-39595-X1/T XDR-39596-X1です。ここまでAB面共モノラルです。
78年からのサンセット・ラベルです。マトリクスはT XDR-39595-X1/DR-39596-B-1です。これ以降は両面共モノラルからステレオへ切り替わります。
サンセット・ラベルで、上よりも規格番号やタイトルが小さな文字となっています。プロデューサー・クレジットや、マトリクスが規格番号の下へ移動しています。マトリクスは5N-904-B/5N-904-Aでなんとここでは「Ruby Tuesday」側のマトがA面となっています!この再発の時点で、昔ビルボードで1位になった曲だしA面にするか、なんていう感じでしょうか?また、マトを見てラベルを貼ったのかラベルが「Ruby Tuesday」側に「Let's Spend The~」のラベルが貼ってあったりと間違えてAB面逆のラベルのレコードもあります!
80年代からの白ラベルです。規格番号の下のマトリクスの末尾に19がある80年代初頭のラベルです。マトリクスは上と同じ5N-904-B/5N-904-Aとこちらも「Ruby Tuesday」側がA面となっています。
86年プレスの白ラベルです。規格番号が45-904と75年以前の番号に戻っています。エンジニアのクレジットが右側へ移動しています。時間表記の下に49と不明の番号があります。マトリクスは5N-904 XDR-39595-A1 MASTERED BY TRUTONE-Pa 4-86/5N-904-XDR-39596-B MASTERED BY TRUTONE-Pa 4-86です。4-86は86年4月の事だと思います。おそらくこれが最終プレスです。
A面は歌詞はともかくストーンズにしてはコーラスが珍しいですね。一説にはコーラスはミック、キースの他にブライアンも参加しているとのことです。また、ピアノを中心に曲が進んでいくというサウンドも珍しいです。B面はブライアンがリコーダーを吹いています。コントラバスはビルが弦を押さえ、キースが弓で弾いているそうです。ミックの歌い方も素晴らしく、その後の『BETWEEN THE BUTTONS』『サタニック』へと続く新しいサウンドを目指していたのがよく分かります。「Let's Spend The Night Together」は最近のツアーでもよく演奏されているライヴの定番曲ですし、「Ruby Tuesday」は初来日を思い出しますね。そして今日はブライアンの49回目の命日。「Ruby Tuesday」を聞くとエド・サリバン・ショーでリコーダーを吹いていたブライアンを思い出します。2曲共名曲で素晴らしいシングルです!