ローリング・ストーンズの日本での3枚目のシングル「イッツ・オール・オーバー・ナウ/グッド・タイムス・バッド・タイムス」です。1964年(昭和39年)8月20日に発売され、規格番号はHIT-386です。ピクチャースリーヴは外人の観客の写真ですが、このジャケットは同じキング・レコードのモジョスの「ホワット・ノット・トゥナイト/もうイヤだよ」とアップルジャックスの「夢を追って/みんなダウン」とタイトルの部分とジャケット全体の色違いだけで同じデザインです!キャッチコピーの「これがリヴァプール・サウンドだ!!」というのも3枚共同じです(笑)。前作2枚がストーンズの同じ写真を使いまわして、今回は他のグループと同じジャケットでこの頃はまだストーンズの写真が日本へあまり入ってこなかったんでしょうか?タイトルのオーバーがオーヴァ表記となっています。
ピクチャースリーヴの裏側です。こちらは初期盤の方で値段は330円です。当時のキングレコードのカタログが載っていますが、この頃はまだエレキ・グループが少なかったですね。
こちらは67年に370円に改正されてからの裏ジャケです。「好きさ好きさ好きさ」「ミニ・ミニ・ロック」「口笛天国」等当時のグループ・サウンズや、ガールズ・ポップでカヴァーされた曲が並んでいて懐かしいですね!
ピクチャースリーヴの内側です。解説と歌詞が載っています。このシングルは解説を書いた人のクレジットがありませんがストーンズの近況報告と曲の解説、メンバーの紹介文が載っています。
ラベルです。おそらくこちらが初期のラベルです。LONDONのロゴの上にffrrのマークがあります。左側に大きく45 R.P.M.が、右側に規格番号のHIT-386があります。こちらもタイトルがオーヴァとなっています。マトリクスは機械打ちでDSt943-2/DSt944-1です。両面にJISマークがあります。
B面のラベルです。
こちらは初期のピクチャースリーヴと67年のピクチャースリーヴの両方に見られるラベルです。右側のHIT-386の下に(LONDON)が追加されています。マトリクスは機械打ちでDSt943-2/DSt944-3、その他にDSt943-1-1-3/DSt944-6を確認しました。
B面のラベルです。
このシングルは2曲共いい出来で、A面は勿論ですがB面のブルース調のオリジナルもなかなかいい感じです。「イッツ・オール・オーバー・ナウ」はザ・ヴァレンティノズのカヴァーでストーンズにとって初の全英No.1となった記念の曲です。前にも書いたと思いますがブライアンのリズムを刻むギターとキースのアルペジオの絡みがサイコーです。ミックの歌い方も浮気な女と別れてやったぜ、というウキウキした感じがよく出ていますよね!B面の「グッド・タイムス・バッド・タイムス」は初期のストーンズが作りそうなブルース調の曲でイギリスのグループとしてはストーンズは当時から黒っぽいフィーリングを持っていたことが分かりますね。この曲ではブライアンはハープを吹いています。珍しく英米日で同じカップリングというのもストーンズ自身このシングルは自信を持って出したと思います。