ローリング・ストーンズの『METAMORPHOSIS』UK盤です。ストーンズとしては初の未発表曲集で1975年6月6日に発売されました。規格番号はSKL 5212です。未発表曲がA面に9曲、B面に7曲も収録されていて発売当時は期待して買いましたが、A面のほとんどが、アンドリュー・オールダム・オーケストラや他人に提供した曲のバッキング・トラックでミックが歌っているデモ・テープ的なもので純粋なストーンズの演奏は「Don't Lie To Me」とB面に収録された7曲という事を相当後になって知りガッカリした記憶があります。ジャケットはブライアンとテイラーを含めたメンバー6人のイラストです。
右上にDECCAのロゴがあります。
裏ジャケです。アンドリュー・オールダムの解説と曲目があります。
右上に規格番号のSKL 5212とStereoがあります。当時はカセットと8トラでも発売されていたようです。
右下にDECCAのロゴと住所があります。
下部中央に著作権クレジットがありアブコになっています。アメリカではこのレコードはロンドンではなく完全にアブコからのリリースでしたね!
右下にSleeve printed in Englandがあります。この他にMADE IN ENGLANDと書かれた細いシールが貼ってあるものも見た事があります。
A面2曲目の「Don't Lie To Me」の作者をJagger/Richardとミスっています。オリジナルはタンパ・レッド(タイトルはDon't You Lie To Me)ですが、ストーンズはチャック・ベリーのヴァージョンをコピーしたと思います。
参加ミュージシャンのジャック・ニッチェのスペルもミスっています。正確にはJack Nitzscheです。
ラベルです。ボックスト・デッカの青ラベルです。曲名と作者クレジットが半円形となっています。ジャケット同様ラベルでも「Don't Lie To Me」の作者がJagger, Richardとなっています。また、B面の「I'm Going Down」はジャケットではJagger, Richardでしたが、ラベルではTaylorも連名となっています。マトリクスは機械打ちでXZAL-13897.P-1W/XZAL-13898.P-2Wです。
規格番号の上のマトが/ /で囲まれています。Side 1が右側へ移動しています。曲名と作者クレジットはこちらは1曲毎にきれいに改行されています。2曲の作者クレジットは上のラベルと同じです。マトリクスは機械打ちでXZAL-13897.P-2W/XZAL-13898.P-2Wです。
「Don't Lie To Me」の作者クレジットの部分です。
「I'm Going Down」の作者クレジットの部分です。そういえば「I Don't Know Why」がシングルで発売された時も最初はJagger, Richard, Taylorとミスっていましたね!
80年からのラベルです。Side 1は左側です。曲名と作者クレジットが1行ずつとなっています。ここでも2曲の作者クレジットは同じです。また、「I Don't Know Why」のタイトルが「I Don't Know Why I Love You」となっています。マトリクスは機械打ちでXZAL-13897.P-6W/XZAL-13898.P-6Wです。
「I Don't Know Why」のタイトルが「I Don't Know Why I Love You」となっている部分です。この後期盤だけ違っているのも面白いですよね!
82年からのシルバー・ラベルです。青赤のDECCAのロゴに変わっています。ラベルの上部に半円形に青と赤のラインが入っています。その枠の中にSTEREOと面表記があります。右側に規格番号があります。このラベルでも2曲の作者クレジットはそのままです。また、上のラベル同様「I Don't Know Why」のタイトルが「Don't Know Why I Love You」となっています。マトリクスは機械打ちでXZAL-13897.P-6W/XZAL 13898 7X ▽420 1 1です。B面のマトだけ新たに打ち直してあります。
私は当時発売から1ヶ月後位にこのアルバムを買いました。ストーンズの未発表曲集なんて初めてで期待していましたが、A面に当たるミックだけのデモ・テープはどうも馴染めなく長い間あまり聞かないアルバムになっていましたが、後年それらのデモ・テープの曲が提供されたアーティストのヴァージョンを聞き、結構いい曲だったんだ、と再確認しました。これらの曲はストーンズとしてはイマイチだったと思いますが、Jagger-Richardの初期の頃はここには収録されていない曲も含め結構いい曲を書いていたんですね!ビルの曲はブートで聞ける「Good Bye Girl」を含めストーンズの演奏としては3曲ありますが、もっとストーンズ本体で取り上げていればストーンズの曲調の幅が広がったんじゃないかとも思います。なお、これと同じ日にストーンズ・レーベルからはベスト盤の『MADE IN THE SHADE』が発売されています。この年はベストとアウトテイクだけでニュー・アルバムも出ないし、ロン・ウッドをサポートに加えアメリカ・ツアーを行いましたが、テイラーが抜け4人だけになってしまったストーンズの今後に少し不安を抱いていました。