ローリング・ストーンズの日本初回盤『アフターマス』です。正式なタイトルは『ステレオ/ザ・ローリング・ストーンズ〈アフターマス(余波)〉第5集』です。1966年(昭和41年)7月10日に発売され、規格番号はSLH-51です。日本では『12X5』から『OUT OF OUR HEADS』まではUSA仕様で発売されましたが、このアルバムはUK仕様での発売となりました。ジャケットは日本独自の上からメンバーを撮った写真が使われ、ぺらジャケの見開き仕様となっています。初回盤は金色の帯が付けられています。また、日本盤はこれ以降のアルバムは全てリアル・ステレオでの発売となります。
金色の帯の値段が物品税の変更のため途中で1800円から1750円に変更されています。オリジナルは66年7月からの1800円、再販が66年8~9月の1750円です。
金色帯にあったグランド・セールが終わってしまったので、66年10月頃には紺色の帯(1750円)になります。前回の『ゴールデン・アルバム』とこの『アフターマス』は何種類も帯と値段があってややこしいですね!
右上にロンドンのロゴと規格番号があります。タイトル表記はVol 5 Aftermathとなっています。
裏ジャケです。こちらも日本独自のデザインで、USA盤『BIG HITS』の裏側で使われていた写真が使われています。曲目は下部に日本語で書かれています。
左下に日本語でタイトルがあります。
右下の値段の部分です。上から1800円→1800円を消して1750円に変更→1750円です。
見開きの内側です。アメリカでは既に『BIG HITS』が発売されていたのでメンバーの写真は『BIG HITS』の内側にあった写真が使われています。左側には曲目があり、右側の部分は亀淵昭信さんの解説となっています。
左側の曲目の部分です。タイトルとA面の部分です。
B面の曲目の部分です。
左下のクレジットの部分です。メンバーの担当楽器、エンジニア、録音スタジオ等が書かれています。
右ページの左上にSTEREOとあります。タイトルにもわざわざステレオとあったようにこの時代日本ではステレオというのを前面に押し出していたと思います。
右ページ左上の部分です。こちらも値段が1800円→値段表記なし→1750円と変更となっています。
いつもだったら裏ジャケにあるキングレコードのクレジットがここでは見開き内側の右ページ下部にあります。
右ページ右下に©1966とJISマークがあります。
歌詞カード表側です。上にタイトル、下にSLH 51があります。
歌詞カード裏側です。
金色の帯にあったキャンペーンの応募はがきです。昭和41年6月21日から9月20日まで行われており、賞品はギターやアンプ、カートリッジ、レコードでした。ストーンズはこの『アフターマス』と前回紹介した『ゴールデン・アルバム』が対象でした。
応募はがきの裏側です。
ラベルです。ロンドン・ステレオ用の黒ラベルです。左側に面表記のNO.1が、右側に規格番号があります。タイトルはSTEREO/THE ROLLING STONESが大きく書かれています。マトリクスは機械打ちでSDLBT 222-1-1-1/SDLBT 223 B-1-2-2です。両面にJISマークがあります。マトは他に末尾が2-1-7/B-2-1-5、2-1-9/B-6を確認しました。
B面のラベルです。
この日本初回の『アフターマス』は何といっても独自のジャケットが素晴らしいですよね!全員が上を向いている珍しい写真で、70年代以降のストーンズだったらこんな写真は絶対に撮らないな~と思いますね(笑)。アイドルみたいな珍しい写真です。ジャケットは見開きの豪華な感じで、当時の日本ではレコードは高級品扱いだった様子が窺えますね。日本盤の『アフターマス』はこの後も独自のジャケが続き、69年にはサイケ調のジャケットで再発、72年にはジャケットはUSA仕様、中身はUK仕様という珍品で再発され、やっとUK盤と同じジャケットで発売されたのは76年のGPシリーズになります。10年間も独自のジャケットで発売し続けたのはこの『アフターマス』だけでコレクション的にも面白いと思います。これらの再発盤はまたの機会に紹介します。