ローリング・ストーンズの日本盤『サタニック・マジェスティーズ』です。以前、メ直盤を紹介しましたが、今回は純粋な日本盤を紹介します。1968年(昭和43年)4月20日に発売され、規格番号はSLC-192です。日本盤は3Dではなく普通の写真が使われています。写真の周りに銀色の枠があり上部にタイトルとグループ名が書かれている日本独自のデザインとなっています。ジャケットは硬く頑丈な作りで、各国盤同様見開きです。初回盤の帯はキングレコードの15周年の特典のキャンペーン用の帯が使われており、当時の値段は2000円です。メ直盤が先に発売されていたためか帯には「ご希望に応えて国内盤、急遽発売」と書かれています。
ひょうたん型の帯には丸い部分に銀色のステッカーが貼られている帯も存在します。ロンドンのロゴが通常のロゴになり、上の帯に書かれていた「お好きなレコードを差し上げます」という部分が特選盤となっています。丸い部分の他のキャッチ・コピーは上の帯と同じです。
初回盤と銀色の帯の丸い部分です。
帯の下部にはキャンペーンの期間が書かれています。昭和44年3月31日まで有効という事は当時1年もこのキャンペーンをやっていたんですね!
右上にLONDONのロゴと規格番号があります。薄い文字なのであまり目立たなくジャケットのデザインを損ねていませんね。
キャンペーンが終わってからの赤帯です。キャッチコピーはなくタイトルとグループ名だけ書かれています。
赤帯は2000円とオイルショックの頃値上げした2300円の2種類があります。
裏ジャケです。
曲目の部分です。英語表記の下に日本語でタイトルが書かれています。
右下に規格番号と2000円、著作権表示の©1968があります。
下部中央に発売元のキングレコードのクレジットがあります。
見開きの内側です。これは各国と同じデザインです。
こちらは後期型の赤帯の2300円の見開きの内側です。海外盤と同様だったデザインがなくなりそれまでは単独で付いていたライナーと歌詞がそのまま印刷され、味気の無いものとなってしまいました。
ライナーと歌詞カードのシートです。こちらは表側でライナーは亀淵昭信さんによるものです。ロックが人を楽しめるためのものから自分たちの意思を伝えるためと変わっていることが書かれていますが、この頃からコンセプト・アルバムを作るようになりだんだんとロックが変わって来ましたね!あとはレコーディングの事や曲紹介が書かれています。
左上にSTEREOと回転数があります。
右上に規格番号と値段があります。
下部中央に発売元のキングレコードのクレジットがあります。
右下にサイケ調?のイラストがあります。その下に©1968があります。
裏側は歌詞カードとなっています。
機械を通したビルのヴォーカルが聞き取れなかったのか歌詞カードには「In Another Land」の歌詞が載っていません。前回紹介した日本盤のシングルにもこの曲の歌詞は載っていませんでしたね。このSLC 192のレコードは後年まで全てこの曲の歌詞は載っていませんでした。
キャンペーンの用紙です。歌詞カードと同じLP大の紙です。キャンペーンは昭和43年3月10日から昭和44年3月31日までで、対象のレコードを7枚買うと1枚もらえたようです。クラシックが多く、この中から7枚買わなければならないというのもチョットきついかも知れませんね!
ひょうたん型の帯の裏側は何も印刷されていません。赤帯の裏側です。こちらは2000円帯の裏側で何も印刷されていません。
赤帯の2300円帯の裏側は帯の色に合わせたのか赤い文字で当時のキングレコードのカタログが載っています。73年に発売された来日記念盤の『ベガーズ・バンケット』が載っています。
2300円版の赤帯の見開き右側のページ右上には規格番号と値段が書かれています。シールを剥がしてしまいましたが、ここに2300円のシールが貼ってありました。裏ジャケの値段の部分も2300円のシールが貼られており、おそらく印刷での修正はなかったのでは、と思います。修正があったとすればこの部分が印刷で2300円となっていると思います。
2300円版の見開き右ページの下部中央にキングレコードのクレジットがあります。これは2000円版の歌詞カードと同じです。
ラベルです。キングの青ラベルです。上部にffssのマークとLONDONのロゴがあります。中央にFULL FREQUENCY STEREOPHONIC SOUNDのシルバーのラインがあります。左側に回転数と面表記が、右側に規格番号があります。面表記は海外盤はジャケット同様Front Side、Back Sideとなっていましたが、日本盤は残念ながら当時の他のキング盤同様のNo.1、No.2となっています。曲目は中央揃いで、作者は曲毎にクレジットされています。マトリクスは機械打ちでSDLBT 574 B-2/SDLBT 575 B-1です。両面にJISマークがあります。この他にB-2/B-2、B-7/B-2などを確認しました。数字の組み合わせは他にもいろいろあると思います。
B面のラベルです。
後期型のラベルです。文字の配置は上のラベルと同じですがレコードの溝が違います。おそらく72年以降のプレスだと思います。マトリクスは機械打ちでSDLBT 574 B-11/SDLBT 575 B-11と、上のラベルと比べて数字がかなり進んでいます。JISマークの部分は線で消されています。
B面のラベルです。
ライナーにもありましたが当時確実にストーンズの音楽性が変わったアルバムなのでリアルタイムで聞いた方はどういう感想を抱いたんでしょうか?一般的な評価は低いアルバムですが、ストーンズのアルバムとしてはいろいろな音が詰め込めれている凝ったアルバムで私は結構思い入れのあるアルバムです。
以前紹介したサタニックのメ直盤の記事はこちらです↓
ローリング・ストーンズ メーカー直輸入盤②サタニック・マジェスティーズ!! - ローリング・ストーンズ アナログ盤蒐集生活! (hatenablog.com)